6話
あれから1週間がたった。
この1週間は大体が放課後にエトが家に来るか、初めて会った時の神社でなんて事ない雑談をしたり、たまにバスケやキャッチボール、サッカーをした。どうやらエトは本を読んだり勉強はするが、スポーツや体を動かす遊びは全然やった事がないらしく、最初は説明しながら遊んだ。
驚く事に初めはぎこちないが10分ほど説明しながら遊ぶとすぐにコツを掴み俺より上手くなってしまう。
…………これが才能というやつか……。
そんな風に1週間過ごして来た俺らだったが、俺は最近やたらと鼻血が出る。それに何だか少しボーッとしてしまう機会も増えて来た。冗談まじりに“なんか病気かもな〝と言うとエトは心配した様子で“確かに鼻血も出過ぎだしボーッとする事も増えて来てるから一回病院行って来たら?“と言われた。そんなに心配する事だろうか?
友人を心配させ続けるのもあれなので母と近所の病院に行く事になった。
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〇〇区病院
血液検査をして中待合室で待っていると
「善吉さん 古見善吉さんどうぞ入ってください」
と声をかけられた。
小さい頃から健康優良児であった俺は中々病院に来る機会が無くこの瞬間は何だか緊張する。そんな様子に母さんがが「大丈夫よ善吉あなた今まで大病なんてした事ないんだから!」と励ましてくれる。
「どうぞ座ってください」
先生に促されるまま椅子に座る。
「古見善吉くんですね、まず検査の結果なのですが……………もしかしたら善吉くんは【Rc細胞過剰分泌症】かもしれません。」
「「
聞いた事ない病名に母さんと一緒に先生に聞き返す。
「はい……【Rc-cell Over Secretion 】の頭文字を取ってROSと略される事が多いです。といってもその予備軍の様なものかもしれませんが、通常人間の体内に微量に含まれるRc細胞は大体数値にすると200から500。それが善吉くんの場合Rc細胞値が800ほどと普通の人と比べて高い数値を出しています。」
「善吉はどうなるんですか?!」
珍しく慌てた様子の母さんの姿に今更自分がなにかやばいのかもしれないという危機感が襲ってくる。
「CCGに知り合いの医師がいます。その人ならROSについても何か知っているかもしれません。紹介状を書くので1区にある研究所CCGラボラトリーに行ってください。」
すぐに紹介状と電話をしてもらい、そのまま母さんの車に乗って1区にある研究所向かう。
道中母さんは“大丈夫、きっと良くなるわよ“と言ってくれていた、俺としてはあまり聞かない病気にかかってしまたという事くらいしか分からず、先生の話は全然頭に入ってこなかったただ漠然とした不安が、胸の中に溜まっていく。
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1区 CCGラボラトリー
40分ほど車に乗り研究所まで来た。そのまま、母さんと共に案内してもらい先ほどの先生の知り合いである医師に診察をしてもらう事になった。
診察室に入り先生の話を聞く。
「先程も少し説明あったかもしれないですが人間の体内にもRc細胞は存在します。それが何らかの異常によって過剰に分泌される病気です。100万人〜300万人に1人発症すると言われ主な症状は赫子に似た囊腫の形成と異常発達です。更に進行すると激痛や強い嘔気、記憶の混濁、精神退行、五感の著しい鈍化を引き起こすと言われています。」
(あんまり症状は出てないのか?でもそういえば最近どこかに体とかぶつけてもあんまり痛くなかったな……)
「善吉くんはまだ症状はあまり出ていないみたいですがこのまま進行してしまえば嚢腫が異常発達し症状が進行してしまうかもしれません。何か心当たりはありますか?」
「最近鼻血が良く出る様になりました。それと少しボーッとする事が増えたかも……あとどうだかわからないけど痛みも感じ難くなったかも?」
心当たりを聞かれここ1週間での出来事で心当たりがある事を話す。
「ボッーとする、痛みの感覚の減少、鼻血ですか…………少し診ても?」
「お願いします」
ある程度見てもらい
「もしかしたら———」
と言って先生が診察結果を話し出す。俺の全身にはROS特有の嚢腫が見えなかったがどうやら鼻の中に嚢腫が出来ていて血瘤腫となっているらしい。そして鼻血としてRc細胞が出て来ている為に進行が遅れているのではないかと説明してくれた。あと感覚や意識混濁の有無はまた今度詳しく検査をするらしい。
「それで善吉はどうすれば……?」
母さんが不安一杯の顔で先生に質問する。
「普通であれば血留腫を治療するのですが、今回の場合治療してしまうと上手くRc細胞が排出されずに症状が進行してしまうかもしれません…………今の所は特に進行する様子もなさそうなのでRc抑制剤、それと貧血にならない様に他の薬も出しておきます。少し様子を見てみましょうこれからは通院してもらう事になります。何かあればすぐに来てくださいね。」
これからは薬を飲みながら病院に通う生活が続く事になりそうだ。
「わかりました。ありがとうございます。」
なんとか対処法が見つかりひとまず安心した。母さんも同じ様で安心したのかようやく固かった表情が柔らかくなる。
また来週検査がある為来てもらう事になると説明されて診察室をでる。その日は薬を貰いそのまま帰宅する事になった。
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side医師
「ここまでRC値が高いにもか変わらず出ている症状は集中力低下と鼻血、それに軽度の感覚鈍麻か……普通だともう少し進行するものだが彼特有の鼻血によって体外にRc細胞が排出される形で進行が抑えられているのだろう……出生時や健康診断の検査値はやや高いが正常でありここ最近ROSが発症したと見て間違いないだろう」
少し鼻の中にある嚢腫を傷つけて血液を採取したがその血液のRc値は高かった……つまり嚢腫が出来た所にR c細胞が多く集まっているという事になる。その影響か帰りにもう一度鼻の中を見せてもらったら先程付けた切り傷が完璧に塞がっていた。
「ふむ……傷の再生……今は切り傷だが他の傷や部位欠損でも再生するのだろうか?しかし彼は普通の食事が生活出来ている…………どこからそんなRc細胞を?もしや食事から摂取した栄養を高効率でRc細胞に変換できるのか?………………まだわからない事が沢山あるな彼を色々と検査しなくては………………私の目標の第一歩に彼はなるかもしれないからね。」
1人で色々と検査結果や先ほどの診断結果をもとに考察していると1人の看護師が入って来た。
「嘉納先生、先ほどの少年の診察結果はどの様に報告しますか?」
「いや、私の方から報告しておこう」
必ず私の手で彼を研究して医療の発達に役立てねばなるまい………………例えどんな事をしても……
実は評価時のコメントみたいなのが10文字以上かかないと評価できない仕様になってました。初めてなものでマジでわかんない事だらけ…あと感想というものをもらってみたい今日この頃であります。