13歳の時に出会ったエトを曇らせる話   作:お稲荷さま

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クリスマス‥喰種の世界でも祝う文化はあるんだろうか原作で描写あったかな?


9話

 

 

 

12月24日

 

「善吉くん今日はどうやらクリスマスイブらしいよ」

 

 いつものように放課後に外で遊んでいると唐突に冬の大イベントについて話し出した。意外とイベントが好きだったりするのだろうか?

 

「うちはクリスマスは家族でパーティーやるけどイブは特に何もしてないな。エトは?」

 

「私は特に熱心なキリスト教徒でもないしどちらも何もしないんだ」

 

「そうなのか?別に俺の家族もキリスト教、云々はとくに考えてないけどなんとなく毎年クリスマスパーティやってるな」

 

「日本は無宗教が多いからね。イブというのも夜って意味らしいよ、本場では24日の日没から25日の日没までをクリスマスとして祝うらしい。」

 

「へぇそうなのか。確かになんで2日あるのか不思議だったんだよなぁ」

 

 最近までどっちがどっちがイブでどっちがクリスマス当日なのかもあやふやだった所だ。こういう知識が増えるのもエトと話してて有意義な時間だと思う。

 

「基本的に日本だと、イブは恋人とクリスマスは家族と過ごすのが一般的らしいんだ」

 

「ほへ〜確かにテレビとか見てるとそんな感じのCMとか流れてるもんな」

 

 この時期になるとケーキやプレゼント等のCMが多くなる。やっぱりクリスマスシーズンになってくるとパーティやケーキ、プレゼント、世間の雰囲気に流されワクワクしてくる。

 

「イブにこんな風に二人で過ごしてると世間から見たら私達も恋人に見えるのかな?」

 

 急にエトがそんな事を言い出すものだからびっくりして立ち上がる。

 

「どうした!?急に……そんな……あれでもないだろ!」

 

 いきなり言われた言葉に驚き中々言葉が出ずにいると後ろからクスクスと笑いを堪える音が聞こえた。

 やられた……またからかわれたのだ……。

 

「エト!おまえ!からかったな!」

 

「いやぁ、少し思った事を言っただけなんだがそんなに良い反応をするなんて……クス……別にからかう意図は無かったとも……本当だ……クス」

 

 全然信じられない。だって今もまだ笑っているのだ。

 からかわれた事で顔を赤くしているとエトはようやく落ち着いた様だ。別にエトと恋人になる事を想像した訳ではない。断じてない。

 

「なんで急にそんな話になったんだよ!」

 

「今まで、クリスマスは何もしてこなかったからね。意外と私もこのイベントの雰囲気が好きでね。どうせなら楽しんでみたいと思ったんだ」

 

「だからって恋人みたいに見えるなんて言わなくても良いだろ」

 

「そんなに私と恋人だと思われるのは嫌かい?」

 

「そ、そういう訳じゃないけど……ぎ、逆にエトは嫌じゃないのかよ恋人に見られるの」

 

「私も嫌じゃないよ。善吉くんとはずっと一緒に居たいしね」

 

「友達として、だろ!紛らわしい言い方しやがって」

 

「どっちだろうねぇ……善吉くんの想像にお任せするよ」

 

 エトの顔をみるとニマニマしている……。絶対にからかっている。エト……恐ろしい子……。

 

「イベントを楽しむ為にはそれっぽい事をするのがいいと思うんだ。という訳でこちらが先程買ってきたケーキです。二人で食べよう」

 

エトが甘いものを食べてるのをあまり見ないので苦手なのかと思っていたけどそうでもないのか?もしくはそれほどまでにこのイベントを楽しもうとしてるのだろうか

 

「用意がいいな……つーかそれならさっきの恋人に見えるだとかの会話はいらなかったんじゃないか!?」

 

「まぁまぁ、良いじゃないか」

 

 まさか二人でケーキを食べることになるなんて……まぁエトが楽しめてるならそれで良いか。

 先にエトが一口食べ、袋の中にあるフォークを探している様だ

 

「善吉くん……もらい忘れてフォークが一つしかないんだ口を開けてくれたまえ」

 

「なっ、それならいいよエトが食えって」

 

「そんなこと言わずに」

 

「むぐっ」

 

 言い合っていると急にぐっと口の中にケーキを押し込まれる。美味しい。美味しいが関節キスというやつでは?この前も思ったがこいつにはそういう羞恥心的なのはないのか?……それとも俺の事を別になんとも思ってないだけか……。まぁ後者だろう。

 

「はい次善吉くんの番」

 

 フォークを渡されるがこれは……俺にも同じ事をやれという事なのか?!

 どうするか迷っている間にエトがあーんと口を開けて待っている……完全に食べさせる流れだ……。

 

「やれば良いんだろ!ほら、あーん」

 

「ンム……美味しいね。やっぱり誰かと食べる方が美味しいしクリスマスの雰囲気もケーキを美味しく感じる要因かな?」

 

「そりゃ良かった……ほら、あとは全部食べて良いぞ元々エトが買ってきたケーキだしな」

 

流石にこのラリーをするのは恥ずかしのでフォークをエトに差し出す。しかしエトは受け取ろうとせず

 

「いや、私はこのスプーンを使うからそれは君が使って良いよ」

 

 さっきまで一つしかないと言っていたビニール袋からスプーンを取り出す

 

「は???」

 

 どういう事だ??一つしかないんじゃないのか?

 

「ん?どうしたんだい?私はフォークが一つしかないって言っただけでスプーンについては何も言ってないじゃないか」

 

「はぁ?なんだそれ騙したのか」

 

 さっきからどうしてこんな風にからかってくるんだ?

クリスマスの魔法かなんかなのか?

 

「騙したとは心外だな。最初から言っていたじゃないかクリスマスイブは恋人と過ごす事が多く、そしてそんなイベントを楽しんでみたいと。恋人っぽい事をして楽しむ言葉通りだろ?」

 

「そんな馬鹿な………」

 

 いくらなんでも暴論じゃないか?というか楽しめてるのか?

 

「まぁ君のおかげで今年は良いクリスマスイブを過ごせたよ」

 

「あんなのでエトが楽しめたなら良かったよ……」

 

 なんだか思ってた以上に疲れたクリスマスイブって疲れるものか?

 

「あんなの?もっと色々やってくれるのかい?」

 

「いや、なんでもない。イイクリスマスダ」

 

 あれ以上何をやらせる気なんだ……

 

「あ、そうだ今日家出る時に母さんから明日エトも家に来て一緒にクリスマスパーティしないかって」

 

 今日遊ぶ前に母さんに言われた事を思い出し伝える。イベントが好きって言ってたし一緒に楽しみたいけど来てくれるだろうか。

 

「是非ともお邪魔させてもらおう。今年は君のおかげでとても楽しく過ごせそうだ」

 

 

 

 




原作のエトさんも世間のイベントを楽しんでて欲しいな‥
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