不幸体質な少年の青春の物語   作:イルカはシャチ

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危急存亡のコキュウ

 

まさか

 

 

「撃たれてる!」

 

 

「カイザーの組織に包囲されてる!?何でこんなタイミングで!」

 

 

イオリが言ってるカイザーってどこかで見たような気がするな

 

カイザーカイザー、、、あのロボットか!僕を病院で襲撃した奴らだな

 

 

「恐らく僕を狙いっ!うわっ!」

 

 

激しい銃撃音の後、周囲には爆発音が響く。ガシャンという音と共に装甲車の後ろ扉から外に投げ出された

 

 

 

………

 

 

 

 

………

 

 

 

生きてる。装甲車に目をやる、装甲車は炎に包まれ燃えていた。恐らく外に吹き飛ばされなければ死んでいただろう

 

 

「二人、、は、」

 

 

激しい銃声が聞こえる。きっとそこにいるはずだ

 

起き上がろうとするが体が重たい、お腹のあたりが温かくて──

 

僕は何度も深呼吸をして、自分の体に目をやる

 

 

「うg、がああああぁっぁぁあ!」

 

 

僕の体は無情にも鉄パイプに貫かれ、地面に固定されていた

 

痛い!声を上げた僕は馬鹿か、余計に痛む

 

僕は身動きが取れず藻掻いていると、ガララッと瓦礫が落ちる音がする。それに足音も、装甲車の方から誰かが近づいてくる?

 

 

「幸村先生、まだ死体じゃない、、ですか、、、?」

 

 

俺は目を見開く、ここには火傷に全身血だらけの明らかに重傷なセナがいた

 

 

「!sぇな、、、なん、、で」

 

 

まずいな、血が気管を塞いで呼吸が、息が持たな、、

 

 

「、、、!」

 

 

息が出来る?セナが口から息を送ってくれている。

 

人口呼吸!

 

耐えろ、セナだって苦しい筈だ。頼りないまま、誰の為にもならずに死んでたまるか

 

 

──

 

 

等に身体は限界を迎えていた。普段自分が口にする死体に自身が近づいているのだ

 

まだ死にたくありません

 

瓦礫をどかし何とか装甲車の中から這い出る

 

装甲車から出るとすぐに激しい銃声が聞こえてくる。恐らく風紀委員会の方々が戦ってくれているのでしょう

 

 

「このまま、、助けを待てば、、、」

 

 

楽な体勢で呼吸に意識を向ける。自分はキヴォトスの人間でありヘイローがある。この大ダメージでも辛うじて生き残る事が出来ている

 

私は焦った。医学を学ぶものとして、この場にはキヴォトスの外から来た人で、死なせてはいけない人がいる

 

風紀委員会の方々は任務を全うするために今も戦っている。いったい自分は何のために同行していたのか、私も自身のの役割を全うすべきであろう

 

周りを見渡せば、直に彼が見つかった。鉄パイプが体を貫通してしまっている

 

状況は思っているよりも深刻に思える。しかし彼に近づいた時に気づいた。思っていた以上に深刻ではないと

 

私の想像では彼は助かっていなかった。ヘイローを持つ自分ですら瀕死の有様だ。生きている事を祈りながら、どこか諦めてしまっている自分がいた

 

だから生きている事に安堵した。生きていてくれて嬉しかった

 

彼が窒息しないように口から息を送り続ける。初めて見る本物の死体がこの人のだなんて、私は絶対に嫌だ

 

 

 

………

 

 

 

 

………

 

 

 

セナから息をもらいしばらく経った頃、いよいよセナの息も弱くなってきたが銃声が止んだ

 

 

「もう少し耐えて、、ください。直に救急医学部が、、来ます」

 

 

血が固まり気道が塞がれる心配はないと直感で感じた僕は、セナに触れ大丈夫だと合図する。これでセナもほんの少しは楽になるだろう

 

 

セナが言った通りしばらくすると救急医学部の人たちがイオリと来てセナを救助した。僕は応急処置をしてトリニティ送りとなった。

 

不運なことに救急医学部医学科は外科が専門、ここまでの傷は治せないそうだ

 

え、セナは?と思ったが内臓や骨の破損がなかったため、火傷などの外傷手当を行い安静にすれば治るそうだ。念のためトリニティという場所まで連れて行って貰えばいいのに

 

それにしてもイオリもかなりの傷を負っていた。キヴォトスの人は頑丈でもある程度のダメージまで、今回のような大ダメージを負えば重傷にもなり得るようだ

 

助けて貰って言うのもアレだが、火傷で全身血まみれの状態でも僕のところまでまで来て息を送り続けられるセナはやはり普通ではない

 

 

 

………

 

 

 

 

………

 

 

 

今回はなんとか意識を保っている。トリニティまではそこまで時間がかからなかったので今は治療を受け、ベッドに横になっている

 

 

「体の調子はどうですか?どこか痛むところはありますか?」

 

 

「どうも治りが早いみたいで、ゲホッゲホッ、痛みは全然治らないんですけど、会話くらいなら」

 

 

んーなんだろ、こっちの方がちゃんとした医療従事者に思える。特に死体とか言わないところね。もちろん命懸けで助けてくれたセナの事を悪く言う気は微塵もないけど

 

 

「何かあればいつでもセリナに声をかけてくださいね」

 

 

そう笑顔で伝えられる。今僕の面倒を見てくれている子はセリナという

 

セナでセリナ、紛らわしいね。じゃなくて要件を伝えないと

 

 

「セリナ、早速で悪いんだけど護衛をつけてもらいたいんだ」

 

 

「なるほど?」

 

 

「こう見えて結構しつこく追い回されてるんだよね」

 

 

「わかりました。ちょっと待ってて下さいね」

 

 

僕はセリナが帰ってくるのを待ちながら次にすべきことを考えることにした。こんな不幸人間の護衛をしてくれる人がいるといいけど

 

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