男女比が傾いている貞操逆転世界で百合厨の僕が学園中の女生徒に嫌われたかった 作:ありんこ
「大丈夫だよ。ただ百合の事を考えていただけだから」
『何で男の子がそんな事を?』
「何で?そんなの簡単だよ。百合が好きで愛しているから。暇さえあれば僕は百合の事ばかり考えているよ。寝ている時も食事の時だって、脳の片隅には常に百合が収まっている。どんな時でも百合と一緒に過ごしていると言っても過言じゃないと思う。まぁ、上には上がいるだろうから僕はまだ可愛い方だろうけどね。僕なんかまだまださ。あの戦争を潜り抜けた先達達に比べれば、僕はゆとりだ赤ん坊みたいなレベルさ。彼らは産まれた時から百合を愛しているぐらいの狂人でね……(中略)」
Q.人に嫌われるにはどうすれば良いですか?
A.ひたすらつまらない話(相手に興味のない話)をし続けましょう。
その時に大事なのは、長ったらしく中身の無い言い回し。言う必要ある?と言う言葉。そして相手の反応を聞かず、一方的に自分の意見をマシンガンの様にぶつけます。後はそこに、専用の単語などを付け加え自分の世界を作り、クソみたいな情報の海を作った後は後は相手の耳にそれを流し込み右から左へと通り過ぎるのを待つだけです。
「NTR戦争で脳破壊されてまともに生き残った生存者は数少ないんだけど、生き残った人は皆口を揃えて言うんだ。あの戦争はもう起こしてはならないって。百合だと思ったら何処かからひっそりと間男が入ってきたと思ったら次の瞬間には全てをぐちゃぐちゃにして嘲笑い、俺達の心まで破壊するあの悲劇は起こしてはならないってね。それで終われば良かったんだけどそこから過激派と呼ばれる事件が起きてね(後略)(全略)彼らの意思を継ぐために。そして僕自身が百合が好きだからこそ。僕は百合を愛するんだ」
『えっと、ごめん。全然分からないや……。えーっと?先達さんがNTR戦争で脳破壊されて──』
「良いよ、メモらなくて。別にテストには出てこないし、社会の常識でも無いんだから。こんなこと覚えてなくても誰も怒りやしないし」
と言うか、何でメモって覚えようとしてるんだこの子。ちょっとおかしな子か?
『でも、私男の子に話しかけられたの初めてだし。私みたいな地味なインキャは男の子から好かれないし、皆明るい子かちょっと不良で悪そうな子が好きなんだって友達から聞いた。だから、ちょっとでも覚えて会話出来れば恋人は無理でも友達ぐらいにはなれるかなって……』
……これは無理か?どうする?この子めっちゃ仲良くなろうとしてるね。だが、此処で冷たくあしらって嫌われれば彼女が友達に泣きついてそこから禁断の恋が始まって脱法百合が見れるかもしれない。
「ッ……」
覚悟が必要だ。いざと言う時には、やはり緊張する。それでも僕は言わなければいけない。彼女を傷つけて、僕自身の快楽の為に。あぁ、僕はクズでカスだ。分かっているよ。でも僕は……。
「君と友達になれる訳無いじゃん。何言ってるの?」
百合が見たいんだ。どうしようも無く、笑えない程に百合を愛しているから。ごめんモブさん。