非凡な身に灯る唯1つの光   作:Aoi2873

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WL始まりましたね
最近調子いいから更新頻度上げれる時にたくさん投稿しようかな
というか主人公さっさと退院させなきゃストーリー進まん
そんな感じの話です


21.籠の外の鳥

「うん。特に体に異常はなし。何か気になることはあったかい?胸が苦しいとか」

「いえ。大丈夫です」

「そうか。じゃあとりあえず退院かな。また何かあれば来てね。一応また来た時も僕が診るようにこっちで調整しておくから」

「ありがとうございました」

「もう、来るんじゃないよ」

 

なんて会話があって僕は特に何事もなく退院することができた。ロビーで心配そうにしていた父さんと目が合う落ち着け。この男はあいつとは違うんだ

 

「ただいま」

「おう。んじゃ、帰るか」

 

父さんは何も聞かない。僕も何も言わない。そんな空気が、こんな空気がただ心地よい

父さんの愛車の小さい黒の軽に乗ると、そのままエンジンが唸り始めゆっくりと進みだす。やる事もないのでスマホから気まぐれで作った再生リストの1つを選び車内に流す。心を激しく揺さぶるなんてことのない穏やかな曲調のメロディーが流れたのを確認したら、瞼を下ろしシートに身を任せるま、今は休んどけ。どうせ俺が何をいっても聞こうとしねえんだから。お前はいつまで経っても音楽バカだからな

「連絡はとっとけよ」

「ん?何?」

「あの4人かなり心配してたからな。もう退院したから一報は入れとけ」

「りょーかい」

 

ぼーっとしかけた頭を動かし、そのままDMで退院したことと体調不良などはないことを打ち込んで少し修正して送信。まあ今は学校だろうから返事が来るのは早くてお昼頃かな。彼女たちの3日目の演奏を聞けなかったのは少し残念だけど、今までの練習を聴いている以上4人の演奏のレベルはなんとなくは分かる。きっとみんなはバンドとしてさらに一段上のステップに登ったんだろう

 

「楽しそうだな。そんなに彼女たちが気に入ったのか?」

「え?...どうなんだろうね」

 


 

俺には、なぜ響が倒れたのか、なぜそれを俺には話せないのか、もっと言えばなぜ響が始めから音楽の世界で活躍できたのか、さらに言うなら俺は響が本当に俺の子供なのかすら分からなくなっていた

横で俺からの質問をぽけっとした顔で

 

「そうかもね。気に入ったのかも」

 

なんて答える響はそう言いながら、ふにゃりと柔らかく笑った

俺にしか見せることない安心しきった顔。俺としてはもっと気の許せる親友を作って欲しいものだが、響はいつも一歩引いていた。ある程度の友達は作っても親友と呼べるような人は誰もいなかった。まあ言えば『欠星』の名に釣られたやつがまるで砂糖に群がる蟻のように寄ってくるだろうから一歩引いているのも当然と言えば当然なのかもしれないが、それはそれ。これはこれである

だから今回のことは響にとっていい転機になるのではないかと密かに思っているのだが、まあゆっくりと縮めていってくれればいい。もう16年待ったんだ。あと数年くらいどうってことはない

 

最近は暑くなって来たとはいえ、まだこの時期なら暑くも寒くもないちょうど良い気温だ。近くの乃々木公園には桜が咲き誇っている。遠くから見ると花見をしに来た人が大勢見える。あそこでは俺と同世代だろうか。焼酎の瓶を開けて酒盛りを始めている

(俺も帰ったら一杯飲むか?いやいや、まだ昼にもなってないからな。夜桜でも見ながらゆっくりやるか)

 

「僕たちも花見する?2人だから宴会みたいなことはできないけど」

「響は友達と花見とかしないのか?」

 

響は俺のその言葉にぽかんとした顔をした後、すぐに苦笑して

 

「するわけないじゃん。今の友達もそんなことするような仲じゃないし」

「俺としてはそう言うことをするやつも作って欲しいもんだがな」

「それこそ無いって。誘っても多分3人も来ないよ」

 

そんなことないだろうとは思いつつ、それを伝えることはしない。あの子達と関わるようになれば自然とそう言う出来事も増えていくと...期待しているから。一歩引くだけじゃなくそう言う初々しい、高校生らしいイベントを楽しんではくれぬものか。そんなことを思いながら空いている道をのんびりと走らせていった

 


 

「先生には今日退院するけど学校に来れるかどうかは分からない、って伝えておいたから休んでもいいがどうする?」

「時間的に今から行ったら4時間目から?」

「車を走らせれば3時間目には間に合うんじゃないか?」

「じゃ、急いで準備してくる」

「ちょっと待て」

 

え?何かあった?

 

「シャワーだけでもサッと浴びて来い。病院は清潔だったとはいえ、流石に気になるだろ」

 

そう言われるとこちらとしても納得しないわけにも行かないので、小走りで自室に戻った後制服を脱衣所に持って行き服をポンポン脱いで風呂場に突撃する

 

「時間割どこだー?」

「机の左奥のファイルに入れてるー」

 

シャンプーで髪をわしゃわしゃと洗い、体をささっと泡立てまとめて洗い流して、脱衣所で体を雑に拭きあげる

そのまま制服を身につけて脱衣所の扉を開けると、すでに準備してくれた鞄を持って待っている父さんがスマホを眺めていた

 

「ネクタイは?」

「車の中でやるよ」

「よし。じゃあ行くか」

 

車の中でネクタイをつけて少ししっとりした髪を整え、身だしなみが乱れていないか軽くチェックする

 

「うん。いつも通り」

「襟。少しよれてるぞ」

「あっ、やべ」

 


 

「弁当作ってないから、これで購買行ってこい」

「いや、2000円渡されても使いきれないって」

「逆に500円とか渡されて腹減ったまま授業受ける方がきついだろ。いいから取っとけ」

「…ハァ。じゃあもらっとく」

「おう」

 

「じゃあ先生。あとはお願いします」

「わかりました。それじゃあ鳴海。行くぞ」

 

こんな感じで父さんと別れて、教室に行くと丁度数学の授業をしていたらしい。クラスメイトのみんなは授業中だから、何か喋ったりはしなかったが授業が終わって先生が退室すると「大丈夫だったか?」とか色々心配の言葉をかけてくれた。妙に気恥ずかしくなりながらも5時間目くらいにはすっかりいつもの状態に戻ったのは、なんと言えばいいのやら




残弾は常に0
こんなだから定期更新とかできないんだよなぁ
とりあえず退院させたから次はレオニの演奏パートかビビバスかな
一応メインストーリー読み直しとこ
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