日本家屋に案内された僕が一室に通される。
客間らしい。
「ここでゆっくりしてて、れいせーん。おちゃー」
「何よてゐ……ってお客さん?!」
障子の向こうで連れてきてくれた人と誰かが話しているようだ。
「うん、急いでね」
「わかったわよ」
誰かを呼んでお茶を持って来てもらうらしい。なんか悪いなぁ。
「そうだ、自己紹介してなかったね。あたしは因幡てゐ。あんたは?」
「えっと、明乃って言います」
「そう、明乃…いい名前ね。それにしてもあいつにこんなかわいい娘が居たとは」
「拾われっ子ですよ?」
これ、さっきも言った気がする。そして実の娘じゃないよ。
「そこはわかってるよ。でも、こんなの隠してたとはずるいなぁ」
「チルノとは知り合いですか?」
「あー、酷い腐れ縁というか、とてつもなく仲が悪い親友ね」
何という例え方だろう。よっぽど仲が悪いらしい、チルノが竹林に行くのを渋る理由がようやく分かった。
「それは親友とは言わないと思います」
「うん、あたしもそう思うよ。でも表現のしようがないもの」
「………悪友とか?」
「おお、それいいね! 頂き」
なるほどって感じで手を打たれても。てか、表現としていいの?
「まあ、とりあえずお使いご苦労様。今から注文を永琳に言ってもらってるから」
「永琳?」
「あー、ウチの医者だよ。薬はそいつ担当」
「はぁ」
そうなんだ。つまり、何人かで分業してるってことかな。ここもかなり大きいし。
「あたしは配達および道案内担当。鈴仙……さっきのお茶頼んだのは雑用担当ね」
「鈴仙さんだけ負担大きくないですか?」
「雑用って基本炊事洗濯だから」
それこそ慣れてないと一番大変なんじゃ。
「補佐は何人もいるから」
「あー、それはそれは」
そうじゃないと辛いよね。
「お茶をお持ちしました」
襖が開き。黒髪に十二単の女の人が入ってきた。なんていうか、かぐや姫が居たとしたらこんな感じの雰囲気なのだろう。
「え? 何やってるの」
「お茶を持ってきたに決まってるじゃない! 鈴仙、今仕事が手放せないそうよ」
「そう、ありがとうね」
「ふふっ、わたしも興味あるもの。貴女、妹紅の知り合いなんですってね」
ここで妹紅の名前が出てくるなんて意外だよ。あ、そっか竹林に住んでるんだもんね、知り合いの可能性も大きいか。
「まあ、そこそこ」
「そうなの、やっぱり話の通りかわいいわ。それに……とても強い意志のある目ね」
目を見つめられる。結構照れるね。これ
「彼女が気に入った理由も最近こっちに来ない理由も分かったわ……わたしも外に出たいわ」
ズキンと頭痛が始まる。最近不調だけどこの人の意思のせい……?
「あんた大丈夫? 痛そうにしているけど」
「う、は、はい」
痛さに負けて僕の意識はブラックアウトした。
輝夜さん ちゃんと働いてますよ。逆に言うと自分の中にニートのイメージがない。
カリスマのおかげで、てゐの地位が格段にアップしてます。(実際の)竹林の主はてゐの方です。妹紅とも昔からの友人だったりします。