東方氷娘記   作:亜莉守

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第五話

 

日本家屋に案内された僕が一室に通される。

客間らしい。

 

「ここでゆっくりしてて、れいせーん。おちゃー」

「何よてゐ……ってお客さん?!」

 

障子の向こうで連れてきてくれた人と誰かが話しているようだ。

 

「うん、急いでね」

「わかったわよ」

 

誰かを呼んでお茶を持って来てもらうらしい。なんか悪いなぁ。

 

「そうだ、自己紹介してなかったね。あたしは因幡てゐ。あんたは?」

「えっと、明乃って言います」

「そう、明乃…いい名前ね。それにしてもあいつにこんなかわいい娘が居たとは」

「拾われっ子ですよ?」

 

これ、さっきも言った気がする。そして実の娘じゃないよ。

 

「そこはわかってるよ。でも、こんなの隠してたとはずるいなぁ」

「チルノとは知り合いですか?」

「あー、酷い腐れ縁というか、とてつもなく仲が悪い親友ね」

 

何という例え方だろう。よっぽど仲が悪いらしい、チルノが竹林に行くのを渋る理由がようやく分かった。

 

「それは親友とは言わないと思います」

「うん、あたしもそう思うよ。でも表現のしようがないもの」

「………悪友とか?」

「おお、それいいね! 頂き」

 

なるほどって感じで手を打たれても。てか、表現としていいの?

 

「まあ、とりあえずお使いご苦労様。今から注文を永琳に言ってもらってるから」

「永琳?」

「あー、ウチの医者だよ。薬はそいつ担当」

「はぁ」

 

そうなんだ。つまり、何人かで分業してるってことかな。ここもかなり大きいし。

 

「あたしは配達および道案内担当。鈴仙……さっきのお茶頼んだのは雑用担当ね」

「鈴仙さんだけ負担大きくないですか?」

「雑用って基本炊事洗濯だから」

 

それこそ慣れてないと一番大変なんじゃ。

 

「補佐は何人もいるから」

「あー、それはそれは」

 

そうじゃないと辛いよね。

 

「お茶をお持ちしました」

 

襖が開き。黒髪に十二単の女の人が入ってきた。なんていうか、かぐや姫が居たとしたらこんな感じの雰囲気なのだろう。

 

「え? 何やってるの」

「お茶を持ってきたに決まってるじゃない! 鈴仙、今仕事が手放せないそうよ」

「そう、ありがとうね」

「ふふっ、わたしも興味あるもの。貴女、妹紅の知り合いなんですってね」

 

ここで妹紅の名前が出てくるなんて意外だよ。あ、そっか竹林に住んでるんだもんね、知り合いの可能性も大きいか。

 

「まあ、そこそこ」

「そうなの、やっぱり話の通りかわいいわ。それに……とても強い意志のある目ね」

 

目を見つめられる。結構照れるね。これ

 

「彼女が気に入った理由も最近こっちに来ない理由も分かったわ……わたしも外に出たいわ」

 

ズキンと頭痛が始まる。最近不調だけどこの人の意思のせい……?

 

「あんた大丈夫? 痛そうにしているけど」

「う、は、はい」

 

痛さに負けて僕の意識はブラックアウトした。

 

 





輝夜さん ちゃんと働いてますよ。逆に言うと自分の中にニートのイメージがない。

カリスマのおかげで、てゐの地位が格段にアップしてます。(実際の)竹林の主はてゐの方です。妹紅とも昔からの友人だったりします。

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