東方氷娘記   作:亜莉守

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第一幕 夕闇の湖 【宵闇の妖怪】


氷娘紅魔郷
第一話


 

その日の朝、窓の外を眺めながらチルノと話す。いきなりどうしてこうなった。

 

「なんか無駄に暗い気がする……洗濯物どうしよう」

 

この暗さじゃ、乾かないかもしれないよ。チルノに言ってみたらチルノは別の意味で頭を抱えていた。

 

「そうね……あのバカ……はぁ」

「えっと、今回の元凶に心当たりでもあるのかな、チルノ?」

「まあね、どう始末をつけようかしら」

 

そこに扉をたたく音がした。珍しい、この時間帯にいったい誰だろう?

 

「はーい」

「すまないが、チルノは居るか?」

 

そこにいたのは意外すぎる人だった。不思議な形の帽子に青い服、銀色の髪の……

 

「あれ、慧音さん?」

「どうかしたの?」

 

チルノがそう尋ねれば、慧音さんが少し慌てた様子で答える。

 

「里の近くで妖精が暴れていて、地味に被害が出ているんだ。すまないが協力してほしい」

「あー、了解 明乃、留守番よろしく」

「え、あ うん……」

 

二人ともかなりの速度で行っちゃったんだけど……

 

「行っちゃった。どうしよう………」

 

 

―― 少女留守番中。

 

 

それからしばらくして夕方になって、扉を叩く音がもう一回した。

 

「よ、明乃」

「あ、魔理沙?」

 

黒のとんがり帽子に黒と白のエプロンドレス、それから金色の髪、魔理沙だ。驚いた、こんな時に来るなんて。

 

「異変だぜ。異変、霊夢の奴が解決に行くって」

 

今回は早いんだね霊夢、後ろを覗いてみたら霊夢がスタンバっていた。意外だ、待機する方が珍しいのに。

 

「そっか、で? 僕に何か用事?」

「いや、一緒に行こうぜ」

「まあ、いっか」

 

チルノずっと帰ってこないし、とりあえず何かあったら弾幕勝負に持ち込めばいいかな?

そんなことを考えて、魔理沙の箒の後ろに乗る。

 

「なんか、この霧湖の中央から来てるみたいでさ」

「へぇ……そういえば湖の中央には吸血鬼の館があるらしいよ?」

 

住み始めた頃、チルノがそんなことを言っていた気がする。

 

「あー、そしたらその吸血鬼が犯人だな!」

「チルノと知り合いらしいけど」

 

多分知り合いだよね? 妙に詳しかったし。

 

「………本当にチルノって何者なんだよ」

「自称 幻想郷最強の妖精だけど?」

 

後は僕の保護者、それ以上でもそれ以下でもないよ。

 

 

―― 少女移動中。

 

 

「霧が濃いね。どっちに進んでいるのかわからなくなりそう」

「だな。霊夢の直感はこっちなのか?」

「ええ、こっちで間違いないはずよ」

 

そんなことを言ってからちょっとして、霊夢が唐突に呟いた。

 

「それにしても、気持ちいいわね。毎回、昼間に出発して悪霊が少ないから、夕方に出てみたんだけど……どこに行っていいかわからないわ。暗くて。でも……夜の境内裏はロマンティックね」

「そこ、論点がまず違う。てか、こういう時によくのんきに行けるよね」

「境内で花見酒とか乙だよなぁ」

「そこも!!」

 

二人とも何かずれてるからね?!

ツッコミを入れてると、目の前からいきなり声がした。

 

「そうかしら。お化けも出るし、たまんないわ」

「「って、あんた誰?」」

 

金色の髪に赤いリボン、真っ黒な服の女の子が浮かんでいた。本当に誰?

 

「さっき会ったじゃない」

「いや、会ってないけど」

 

あれか? 弾幕で撃ち落とし済みとか?

 

「あんたたち、もしかして鳥目?」

「人は暗いところでは物が良く見えないのよ」

 

霊夢がすぐに返す。これは霊夢に投げればいいかな?

 

「あら?夜しか活動しない人も見たことある気がするわ」

「それは取って食べたりしてもいいのよ」

「そーなのかー」

 

そのままその子は動かない。

あ、霊夢のこめかみがちょっとぴきってなった。

 

「で、邪魔なんですけど」

「目の前が取って食べれる人類?」

「良薬は口に苦しって言葉知ってる?」

 

 

―― 少女弾幕中。

 

 

「良薬っていっても、飲んでみなけりゃわかんないけどね」

「まず吹っ飛ばしてよかったのかを突っ込んでいいのかな?」

 

弾幕勝負は霊夢の勝利で終わった。弾幕による煙が晴れたとき、そこには外見年齢が確実に10歳前後は上がったであろう女の子が居た。あれ?

 

「痛いわね。で? あんた達はなんでここにいるのよ、迷子?」

「あら? 雰囲気変ったわね」

「というか外見変わりすぎだろ!」

「あれ? なんだルーミアじゃないか」

 

うん、ルーミアだ。さっきの姿は一体なんだったんだろう?

 

「「?!」」

「あら、氷精の娘ね。また迷子?」

「いや、異変解決だけど」

 

こんな時に不用意に出かけるほど僕はのんきじゃないよ?

 

「異変? あー、じゃあ迷子じゃないのね。だったら見逃すか。いってらっしゃい」

「あ、うん」

 

そのままルーミアと別れた。ちょっとしてから魔理沙が尋ねてきた。

 

「明乃、あれと知り合いなのか?」

「うん、常闇の妖怪『ルーミア』 湖の住民『闇を操る程度の能力』の持ち主、趣味は迷子の人間を闇で弄って元の道へ帰すこと、基本的に妖怪的な考え方だから話通じないと思ったほうがいいよ」

 

地味にチルノの受け売りもあるけど大体こんな感じだったはず。ルーミアは地味にいい人だと僕は思うんだけどね。

 

「そっか」

「あんたって本当に知り合い多いわね」

「そう? 普通ぐらいにしかいないけど」

 

霊夢も魔理沙もそれくらい知り合い居るでしょ? と尋ねれば二人とも呆れたような顔をした。

 

「お前の普通は基本的に普通じゃないぜ」

「???」

 





―――東方紅魔郷開幕


相変わらずほのぼの道中に変わりなし、そして二面ボスまたもや不在……どうしよう

明乃さんのコミュ力は35万だ!! 明久のコミュ力の高さは割とすごいと思う。相手からの評価はどうであれ一応コミュが築けるだけでもコミュ障には裏山なのです。
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