ガールズ&パンツァー 推参!野馬懸高校!   作:電動ガン

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第3話 疑惑の科学部

野馬懸高校科学部。それはカチューシャも名前は知っていた。何年前だったか。とんでもない産地偽装スキャンダルを起こし全国紙の新聞もテレビも取り上げた事件だ。詳細は一部しか知らないがその一部だけでも科学部再建は躊躇する。カチューシャは致し方ないと学園長に進言した。

 

「学園長、戦車道部をやるには科学部再建は致し方ないわ。やりましょう。」

 

「・・・時間をください。」

 

「時間なんて無いわ。今すぐにやりなさい。」

 

「それはダメです・・・」

 

「・・・チッ。」

 

「科学部だけはどうしてもダメです。また、絶対やらかします。」

 

「私もここの科学部の事件は知ってるわよ。流石に高校生の産地偽装はやりすぎかもしれないけど・・・そんなに頑なに再建を拒むものなの?」

 

「あれは産地偽装事件ではないんです・・・」

 

「どう言うことよ。」

 

そして学園長は語り始めた。科学部の狂気の所業を。

 

「まず初めに。科学部は生物部、工学部、化学部、電気部の合併部活動だったんです。」

 

「そうなの。」

 

「優秀なギフテッド達が集まって文部科学省、農林水産省、厚労省様々な表彰を受けた大変功績のある部活でした。」

 

「ええ。」

 

「ですがそれは自分達の悪行を隠す為の工作でした。科学部はそういった功績を盾に権限を手にいれ、我が校の農学部と結託し、とんでもないプロジェクトを立ち上げたのです。」

 

「まぁそういうことはままあるわよ。プラウダでも無いことは無かったわ。」

 

「規模が違うのです・・・科学部がやった事・・・それはクローン家畜の品種改良だったんです。」

 

「クローン家畜!?」

 

「大規模プラントを学園艦2ブロックを秘密裏に占有し設置、生徒による欺瞞工作、予算の横領、私達が気づいた頃にはとんでもない事になってました。」

 

「嘘でしょ・・・」

 

「そしてクローン家畜を大量生産し、農学部の収入を上げていた・・・これが公には出来ず産地偽装事件として報道されたんです。」

 

「天才っていうか天災ね・・・」

 

「あの子達はさらなる収入の為に・・・禁忌の遺伝子操作でキメラ家畜の研究にも手を出していました。これは極秘なんですがヒトにも応用する研究結果があったんです。」

 

「・・・それは・・・」

 

「科学部の部員の大半は逮捕退学。残った部員も廃部解散。2度と繰り返すわけにはいかないんです。」

 

「なるほどね・・・」

 

「わかっていただけました?」

 

「ええ。でも・・・」

 

「?」

 

「なんでそんな部活を復活させてくれなんて言ったのかしら自動車部は。普通そんなとんでもない事件を起こした部活立て直そうなんて・・・」

 

「事情を聞いてきてくれませんか・・・?」

 

「仕方ないわね・・・」

 

カチューシャは学園長室を後にして自動車部部室に向かった。真意を問う為である。

 

「あかね、いる?」

 

「いますよー」

 

「部長は?」

 

「ちょっと待っててください。」

 

少しするとレンチを片付けながら部長のあやめが出てくる。少し油で汚れた頬を擦りながら元気よく挨拶をした。

 

「カチューシャさん!条件、飲んでくれました?」

 

「まだよ。そもそも、なんで科学部が必要なのか聞きにきたの。」

 

「あー・・・実は自動車部の整備に使うケミカルは全部科学部に作ってもらってたんですよ。それを戦車道の戦車にも使いたいなって思って・・・」

 

「それはいいんだけどあやめ、貴方科学部のやったこと知らない分けじゃないわよね。」

 

「知ってます・・・知ってますが・・・科学部にケミカル関係を全部生産してもらったおかげで自動車部の部費の8%も余裕が持てたんです。これを捨てるのは勿体なさすぎると思って・・・」

 

「なるほどね・・・」

 

「それに安全策は考えてます。既に問題の生徒はもういませんし新生科学部は私の声かけた部員で埋める事にしますので。」

 

「ほんと?それ大丈夫?」

 

「大丈夫・・・だと思います。ブレーキのぶっ壊れた自動車部ですが倫理観まで捨てた覚えは無いので。」

 

「自動車部がブレーキ壊したらおしまいなのよそれは。」

 

「ごもっとも。」

 

とりあえず自動車部の思惑はわかった。カチューシャは信じてみようと決心するが・・・やはり不安だ。どうしたものか・・・とりあえず自動車部を後にして自販機で紅茶を買い、戦車道部の部室・・・に行こうとしたがなんか射撃場が騒がしいな。

 

「何してるのかしらあの子達・・・」

 

射撃場に行くと、カチューシャは驚いた。なんと馬が走っているのである。それも何騎も。馬に乗って何やら棒の様なもので迫撃砲で打ち出した落下傘の奪い合いをしていた。驚いた・・・驚いたが、今日は特に何も指示していなかったし、遊んでても別に問題は無い。それに元気はある方が良い。

 

「湊ーーーーー!!!!」

 

とりあえずいるであろう部長を呼んだ。すぐ様一騎が走ってきてカチューシャの近くで止まる。しかし馬がカチューシャの顔をベロベロ舐め始めてしまって困惑するのであった。

 

「うぷぷ・・・」

 

「こ、こら!ヤンキー!止まれ止まれ!」

 

「ブルヒン。」

 

湊の静止でようやく止まったヤンキーと呼ばれた馬は大人しく・・・と思ったら砂遊びを初めてしまう。カチューシャはそれを見ながらとりあえず湊に何をしているか聞くのだった。

 

「今日は特に何か指示してないし、遊んでても良いけど。あれ何してるの?」

 

「あれですか???あれは神旗争奪戦です!野馬懸高校の母港相馬港のある福島県相馬地区であるお祭りのメインイベントなんですよ!」

 

「ああ・・・そう・・・」

 

カチューシャは頭を抱えそうになったがとりあえず踏みとどまった。

 

「あれ終わって馬を片付けたら今日は走行訓練なさい。最後に模擬戦をして、結果を纏めて提出すること。」

 

「わかりました!!!!!!!」

 

「頼むわよ。」

 

その場を湊に任せ、部室へ。そこでは伊藤が書類整理をしていた。伊藤に仕事を任せ、カチューシャはパソコンでメールチェックをする。

 

「あら・・・?」

 

珍しい相手からメールが来ていた。それは大洗の隊長車、西住みほの乗る4号の装填手、秋山からのメールだった。

 

「何なに・・・」

 

内容はシンプルだった。赴任おめでとう、卒業生で有能な子が来たら是非自衛隊に!という挨拶。そういえば自衛隊に行ったんだっけと昔の記憶を思い出すカチューシャ。まぁ今は特に気にすることではないなとありがとう。今度お茶しに行こうとだけ返す。

 

「さて・・・」

 

自動車部の要求。科学部の復活。とりあえずあやめは信頼してもいいかもしれない。人選を任せて再建させ、何かあったら頭が痛いが私が責任を取れば・・・いや普通に顧問を付けてもらえばいいか。

 

「伊藤。」

 

「はい!」

 

「ちょっと学園の資料室行って、科学部のあるだけの活動記録持ってきてくれる?」

 

「わかりました。」

 

とりあえずは・・・戦車道部の円滑な運用をしなければ。その為に私は来たのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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