比企谷八幡に転生した俺は平和に生きたい   作:れぜ

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第6話

 

「……先週のアレ、私本当に驚いたわ。とても感動したの、ええ本当に」

 

「誉め言葉サンキュー!」

 

「皮肉って知ってる?」

 

「うん、大好きさ!」

 

「色々言いたい事はあるけれど……まだ短い付き合いなのに告げた所で意味はないと分かってしまったわ、要らない知識ね」

 

 

理解のあるゆきのんしゅき。

 

百合成分摂取によりうおォン、俺はまるで人間感情発電所だと言うように覚醒した俺はガハマさんの作ったクッキーを完食する事に成功した。だがその代償として意識を失ってしまったのだが……あの後無事に一命を取り留め、クッキー作りの件に関しては俺が目を覚ましたのち。本編と同じようにゆきのんが見本となるものを作った上で、ガハマさんがその通りに真似たのだが結果も同じだった。でも。

 

「2人ともありがとう!私もっともっと頑張るね!」

 

 

そう笑顔で言ってくれたのは良かったね、ただ例の俺スパ(俺、スパイ〇ーマン)の件に関しては―――なんの成果も!!得られませんでした!!

 

決して巨人達に邪魔されたわけではないのだが……部活動が終わりゆきのんも帰ったのでちょうど2人きりになれる絶好のタイミング、それを活かさない手はなく俺はガハマさんに声をかけて人影のいない校舎裏へと連れて行った。

 

 

「ヒッキー……は、話って何なの?」

 

 

ガハマさんは頬を赤らめモジモジとしながら、その瞳は俺がこれから口に出す言葉に対し何やら期待の色が浮かんでいるように見えた。そして俺はというと不安と同時にヒーローの正体バレという神イベントに心躍らせていて、だってしょうがなくない!?そういうの大好きなんだもん!

 

 

「ガハマさ―――MJ」

 

「いやMJって誰だし!?」

 

「別にグウェンでもよかったんだけど……俺未だに2のトラウマが癒えてなくて」

 

「分かんないからそのネタ!」

 

 

心をピーター・パーカーにして、ついに己の正体をバラそうとしたそのとき俺は突然強い立ちくらみに襲われた。視界がグラついて気持ち悪い、多分というか100%クッキーの後遺症である。いやどんだけやねんと心の中でツッコミを入れたが……さっき倒れたときにガハマさんには沢山心配をかけたので2度目は避けたい。そう思い体調不良を悟られる前に早く伝えてしまおうと決め。

 

 

「ガ、ガハマさん、実は俺……」

 

「う、うん……」

 

「入学式のあの日ウブッ、くく車に轢かれそうなガハマさんの犬を助けたマスク姿の総武高生徒。それが―――オウェなんだ」

 

 

吐き気混じりの正体告白、興奮のイベントがもはや地獄の有様。羞恥心と吐き気に耐え切れなかった俺はガハマさんからの返答を聞かず走り去ってしまい……だから未だに真相は不明なのである。ちなみに家に帰ってお兄ちゃんのプライド捨てて泣きながら小町に慰めてもらいました。

 

ただ……俺の気のせいだろうか?

 

 

「……ってたよ」

 

 

ガハマさんがボソッと何か言ったように聞こえたのは。

 

 

 

そして現在に戻る。

 

 

「土日もずっと体調悪くて寝込んでてさ、せっかくの休みを無駄に家で過ごしちゃったよ」

 

「あら、比企谷君はそうじゃなくても休みはずっとお家にいるのではなくて?」

 

「失礼な!アニメショップとかアニメショップとかアニメショップとか行ってるわ!」

 

「3回重ねるのはしつこいわよオタ谷君」

 

「せめて推し活谷君って言ってよ」

 

 

そんなやり取りを繰り広げている中、ふとドアをノックする音が聞こえた。そしてその人物はきっと。

 

 

「―――やっはろー!ヒッキー何か体調悪そうだったけど大丈夫だった!?」

 

「3日で世界滅ぼせるぐらいには万全でございます」

 

「……何か?」

 

「えっあんまり歓迎されてない!?」

 

 

奉仕部へ訪れた理由は本編と同じように俺とゆきのんに対してのお礼だろう、ただ結局の所真相が分からないからこういっては何だが比企谷八幡に恋愛感情を寄せているのか謎だけど……まぁでも正直ヒーロー告白の件はもはやトラウマになってしまったからこれ以上はできない。掘り返したくない黒歴史というやつですわ。

 

そんな辛い事を考えるよりも……

 

 

「雪ノ下さん……私の事嫌い?」

 

「別に嫌いじゃないわ、ちょっと苦手かしら」

 

「それ女子言葉じゃ同じだからね!」

 

 

ムフフ、でもここからどんどん好きへ変わっていくんですよね。いっちゃうんですよね??

 

 

「この間のお礼!クッキー作ってきたから!」

 

「私はあまり食欲が……」

 

「いやーやってみると楽しいよね、今度お弁当とか作っちゃおうかな。でさゆきのん!部室で一緒にお昼食べようよ!」

 

「いえ、私は1人で食べるのが好きだからそういうのはちょっと……それからゆきのんって気持ち悪いからやめて」

 

「ほらほら!ガハマさんもそう呼んでるしさ、ついに俺もゆきのんって言っていいよね「処刑台へ逝ってらっしゃい比企谷君」うわ差が激しい……」

 

 

―――楽しい事考えてる方がいいよね?

 

 

 

(先週は色々うやもやになっちゃったけど、本当はヒッキーがサブレを助けてくれたマスクの人だって私知ってるよ?あのときに目元の部分がちょっとだけ破れてて印象的な目つきだったから忘れられなかったんだ、ただ誰かまでは流石に分からなかったけど2年で同じクラスになってようやくピンときた。あのときのヒッキーすっごくカッコよかった!今はまだ恥ずかしくて正直に伝えられないけど、でもいつか……この気持ちを伝えられたら嬉しいな?)

 

 

 

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