比企谷八幡に転生した俺は平和に生きたい   作:れぜ

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第9話

 

―――幾重にも辛酸を舐め、七難八苦を超え、艱難辛苦の果て、満願成就に至る。

 

琴寄文乃大好き、ぬき〇しいいよね。ただエ〇ゲーだから未成年な俺は親に健全なゲームだと嘘ついてまで購入したんですけどねごめんなさいでした……いきなり冒頭からそんな言葉を入れたのは何故と聞かれれば、それはついに俺ガイルのエピソードがアニメ3話部分へと突入したからである。今思えば通報寸前の大ピンチやクッキー食べて気絶などの社会的、そして肉体的な危機を俺は何とか乗り越えてきた。そんな俺には少しご褒美があっても良いだろう。

 

ただ前者に関しては自分が悪いんですけど……まぁそこは置いといて、俺は今奉仕部の部室である人物が訪ねてくるのを待っている状態だ。先ほど教室で依頼の相談を受け放課後ここで話す事になっており、そろそろ約束の時間かな?

 

ガハマさんはまだ部室に来ていないため、この場には俺とゆきのんの2人のみ。彼女にも俺が依頼を受けたのを伝えたのだが。

 

 

「比企谷君が依頼を持ってきたなんて信じられないわね、今日は雪でも降るんじゃないかしら」

 

「雪……雪ノ下、だけに?」

 

「何上手い事言った雰囲気出してるのよスベリ谷君」

 

「い、今の自信あったのに……本当だって。その子とはクラスが一緒で関わりがあってさ?テニス部に入ってくれないかなって誘われたぐらいなんだよ。何か元から冴えないらしいんだけど、3年が引退したらもっと弱くなっちゃうとかでね」

 

「ちなみにテニスの経験はあるの?」

 

「いや全然!授業で少しだけしかない、でも俺なら―――部のみんなを全国インターハイまで連れていく自信はあるぜ!」

 

 

千葉の手塚国光とは俺の事です……だがゆきのんは無言で視線を手元の本に戻してしまった、せめて反応の一つはください。無視が一番辛いですわよ。

 

涙目になっていた俺だが、その瞬間部室のドアをノックする音が聞こえてきて―――ついに来た。

 

 

「雪ノ下、さっき言い忘れてたんだけどね」

 

「何かしら」

 

「今から来るテニス部の子……俺の彼女だから」

 

「……は?」

 

 

予想外の発言に呆然とするゆきのん、そんな中ドアは開かれた。

 

 

「―――八幡!」

 

 

可愛らしく透き通った声、そして全てを明るく照らす太陽のような笑顔。俺を呼ぶ人物、その名は……

 

 

「待ってたよ、マイハニー」

 

「も、もう!その呼び方はやめてってば」

 

「あはは、ごめんごめん……彩加」

 

「えへへ、八幡っ!」

 

 

戸塚彩加、俺の彼女(??)だ。原作だと比企谷が彩加と知り合ったのはベストプレイスでなのだが、一応同じクラスでもあるため俺は入学初日で真っ先に声を掛け友達になり……やがて恋人関係となった(???)。やったね!

 

 

「やっはろー!さっき部室に向かう途中で偶然さいちゃんと会ったんだけどね、奉仕部に依頼があるらしくて一緒に来たんだ……ってゆきのん大丈夫!?何か魂抜けちゃってるよ!?」

 

「ゆ、由比ヶ浜さん、この生徒が比企谷君の……かか彼女っていうのは本当かしら!?」

 

 

いつもの凛々しさは影を潜め、動揺からかガハマさんに詰め寄るゆきのん。どうやら彩加が俺の彼女であるのを疑っているらしい、何でそんなに混乱しているのか分からない。だって彩加が女の子で彼女なのは列記とした事実なのに。

 

そして尋ねられたガハマさんは俺の方をチラッと見て……呆れた表情を浮かべながら。

 

 

「ゆきのん、さいちゃんは男の子だよ」

 

「……今何て言ったの?」

 

「あはは……私も最初は女の子だと思ったんだけどね、だから自己紹介のときはクラスがザワついてたなぁ」

 

「何言ってんだガハマさん!彩加は間違いなく女の子ですけど!?」

 

「……比企谷君??」

 

 

こちらにゆっくりと顔を向けてくるゆきのん、表情こそ笑っているが瞳は日本全土を丸ごと氷の大地にできるかの如く冷たかった。もうきっと助からない、でもこれだけは言わせてほしいんだ。

 

 

「男の娘はね、実質女の子だと言っていい―――アッ」

 

 

誰に馬鹿にされようがこの理論を貫き通し皆に伝えていく、俺は俺の責務を全うする!!

 

こうして性癖の呼吸の使い手である俺はド派手に散った。

 

 

 

 

「―――いいでしょう、依頼を受けるわ。あなたの技術向上を助ければいいのよね」

 

「は、はい、僕が上手くなれば一緒にみんな頑張ってくれると思ってて……えっと雪ノ下さん」

 

「何かしら?」

 

「……そろそろ八幡の正座を解いてくれませんか?」

 

「ごめんなさい、それは無理な頼みね。この男には3日間ここで反省してもらうわ、食事はもちろん水も与えないつもりよ」

 

 

それって俺を殺す気では……彼女だと嘘をついた俺はゆきのんの強制命令により部室の床に正座させられている、声を出すのも禁止になってしまったのでやる事が無くなってしまった俺。なので部長直々にあなたはまだ奉仕部ではないと告げられたガハマさんが涙目で入部届を書いているのを黙って見つめていた、何かそれをしばらく続けてたら頬を赤らめて「そ、そんなに見つめられると集中できなくて困るし!」って言われちゃいました。

 

ちなみに雪ノ下様最強!雪ノ下様最高!って何度も連呼したら正座を解くのを許してくださり、ようやく俺も会話に参加できる状態に。プライド?そんな概念はチェンソーマンに食わせて消滅させましたよ。

 

 

「技術向上かぁ、ゆきのんはどうするつもりなの?」

 

「そうね……」

 

「全員死ぬまで走らせてから死ぬまで素振り、死ぬまで練習っていうのは勘弁してください」

 

「決めたわ、比企谷君だけそれでいきましょうか」

 

「言わなきゃよかった」

 

 

 

 

 

「―――彩加、ストレッチ手伝うよ」

 

「べ、別に僕は1人で大丈夫だよ?」

 

「俺、彩加の力になりたいんだ。でもテニスに関しては初心者みたいなもんだし、だからせめて運動前のストレッチだけでもってさ。ダメ……かな」

 

「えへへ、そんな気遣ってくれるなんて八幡は優しいね……うん!それならお願いしようかな!後ろから少し力をかけるように押してもらっていい?」

 

 

長座体前屈という事で俺が後ろから彩加の背中を負担にならない程度の力で押していく、触れているのは服越しだが俺は全身に電流が走るような衝撃を受けた……これマジで男の子じゃなくて女の子の柔らかさだよ。一体どうなってるんだ?やはり男の娘は無限の可能性を秘めている、急いでレポート書いて学会に提出しなきゃ!

 

そんな浮足立つ俺だったが。

 

 

「比企谷君、あなたはストレッチが終わったら早速テニスコート10週ね」

 

「ふぇぇ……」

 

 

こうして俺は死に物狂いで走りながら、彩加ルートが存在するシュタインズゲート世界線へ到達するためにはどうすればいいのかを必死に考え続けていた。そんなこんなで日々は続いたが……とある日。

 

 

「―――テニスじゃーん!あーしらもここで遊んでいい?」

 

「三浦さん……僕達は別に遊んでるわけじゃなくて」

 

「何?聞こえないんだけど……てかヒキオいんじゃん、オタクのアンタがここで何してるわけ」

 

 

突然あーしさん達がやってきて―――まぁ俺の感想としてはついに来てしまったかという感じだ。

 

 

「そんな喧嘩腰になるなって、ここはみんなでやった方が楽しいしさ!」

 

 

このイベントは正直面倒で出来るなら上手く避けたいと思っていた、でもこの前のやらかしであーしさんからの好感度は最悪状態なので恐らく俺が何を言っても聞いてくれないだろう。現に今俺を見ただけで彼女の機嫌が露骨に悪くなってるし、アレは俺のせいじゃなくて放送部のタイミングが悪すぎただけなんです……

 

 

「ねぇ隼人、あーしいい加減テニスしたいんだけど」

 

「じゃあやろうよ」

 

「……あーしは今隼人に話しかけたのに何でヒキオが返してくるの」

 

 

一度目はギャル属性にビビリ、二度目はタイミングミス、俺としてもこのまま負け続きじゃ終われない。あの敗北の後俺はギャルものの同人誌を読み漁り、ビッチと思わせて実はウブでオタク君との純愛イチャラブ作品を摂取し続けギャルへの苦手意識を無くす事に成功した。まぁ何か数作品は表紙詐欺で、最終的におっさんに寝取られて脳破壊されかけたけど……それは忘れよう。いや忘れたい。

 

とにかく、今の俺ならあーしさんと戦えるってわけよ。

 

 

「今からやる勝負で勝った方が今後休みはここを使えるって事で」

 

「あーしがヒキオの勝負を受けるわけないでしょ「混合ダブルスにしようよ、それならそっちは……葉山と組めますね?」―――ヒキオのくせにいいアイデア思いつくじゃん!」

 

 

チョロい、あーしさんのこういう所はやっぱ可愛いよね。

 

俺は深く息を吸い込み、そして高らかに。

 

 

「―――サッカーしようぜ!」

 

「……は?」

 

「ごめんガチで間違えた……テニスしようぜ!」

 

 

イナイレの新作やっててついサッカー脳になってました。

 

自分で言うのも何ですが、こんなんで果たして大丈夫でしょうか……

 

 

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