THE IDOL M@STER in 池袋ウエストゲートパーク   作:minmin

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というわけで真以外のアイドル初登場。
誰が出てくるのかはお楽しみ!(バレバレ)


Lesson4 お姫様のお気に入りのらあめん屋

 マコトがまだなら晩飯を食いながら話をしよう。タカシの提案は渡りに船だった。家に帰ってすぐメールを開いて、添付されていた資料をぶっ続けでチェックしていたのだ。俺の胃袋は早く飯を放り込めとばかりに盛大に鳴っていた。どんなに集中していても、生きていれば腹は減るものだ。人間3大欲求は我慢しちゃいけないよな。食欲、性欲、睡眠欲。ストリートに生きる奴らはいつだってそれに忠実だ。

 おふくろにタカシと飯食ってくるよ、とだけ声をかけて再び夜の街へ。キングが車で直々にお出迎えしてくれるらしい。勿論タカシが自分で運転するわけじゃなく護衛が数人つく。サンシャイン通りシルヴィウォーの時は1時間ごとに車で居場所を変えていたらしい。もてる男がつらいのは女相手でもストリートの悪党相手でも同じってこと。

 

 

 

 

 「まだ飯をすませてなくて助かった。あの電話からGガールズが真君真君ってうるさくてな。意外ともてるじゃないか、マコトは」

 

 店の前まで迎えに来た白いバンに乗るなりの第一声がこれだ。抑えきれない笑いが口の端からこぼれている。どうして俺はこんなに性格の悪い男の親友なんてやっているんだろうか。

 

 「そりゃどうも。悪いな、お前の周りの綺麗どころを取っちまって。まあ、皆ようやく俺の魅力に気づいたってことだろ。むしろ遅すぎたくらいだ」

 

 女ができたら祝ってやる、だと。

 

 「冗談はいいから仕事の話をしようぜ。ほら、これが資料だ」

 

 Pに送ってもらったデータをプリントアウトしたものを投げ渡すと、一瞬で顔が引き締まった。最初からこの顔をしといてくれないもんかね、まったく。

 とりあえずは状況説明。俺が店番をしているとPがやってきたこと。CDを渡され1時間半後にファミレスで待ち合わせたこと。そこで資料とともにストーカーの説明を受けたこと。菊地真の現在の状況、etc、・・・。最初から順を追って、できるだけ細かく性格に話す。どんな些細なことでも、伝わる情報は多いに越したことはない。どんな仕事にだってホウレンソウは付き物だ。

 

 「狙い目は次の路上ライヴ。さすがに絶対とはいかないが、本当にストーカーならその日も後を着けるだろ。ライヴ会場の周辺にGガールズで網を張る。ストーカーらしい奴を見つけたら確信できるまでそいつの後を着ける。ストーカーをストーキングしてやるんだ。どうやって止めさせるかは、実際会ってみないとわからないな。忠告しただけで素直に止めるならそれでよし。そうじゃないらなら・・・少し痛い目をみてもらうことになるかもな」

 

 タカシは軽くうなずいた。

 

 「そんなところだろうな。素人とはいえ大の大人が追いかけて年恰好も確認できないまま撒かれたのが気になるといえば気になるが・・・。今回協力するGガールズは40人以上いる。慎重になって現れないことはあっても、本気で追い込めば逃げられることはないだろう」

 

 当日の配置をどうするか、現場の下見はいつ行うのかなど細かいところを詰めていく。できればステージの設計図か何かが欲しいところだ。帰る際の移動経路やステージの死角がわかればストーカー対策になるんだが、さすがに社外秘扱いになっているだろう。洩らせばPの首が危ない。あのPなら菊地真のためならそれぐらいはやりそうな気もするけどな。

 そうこうしている内に車は店にたどり着いた。今夜のメニューはラーメン。昔ながらの味が人気の東京ラーメンだ。店の名前は「七生」。店主の2人が7月生まれだからそう名づけたらしい。ここで聞いたことあるな、って思ったアンタは俺のコラムを読んでくれてるんだろう。ここの店主のあだ名はツインタワー1号2号。元Gボーイズでタカシの護衛だった2人だ。ネットの中傷、風評被害からこの店を救った俺の活躍、アンタなら勿論覚えてるよな?

 久しぶりに入った七生はいつも通りに、いや、いつも以上に大盛況だった。店の中に足の踏み場がない。一体何があったんだ?と中を見渡すと、男共の視線が1人の客に集まっている。その客―女だった―は、控えめに言って場違いだった。ウェーブのかかった見事な銀髪。だっていうのに顔立ちは間違いなく日本人で、同じ女でさえ美人だと言わざるをえないだろう整った顔で、コクコクうなずきながら麺をすすっている。

 

 「ふむ・・・。昔ながらのあっさり味ながらも旨みのある味わい。天然物だけでなく化学調味料をうまく使っているところが素晴らしい。いつもながら見事ならあめんです、店主」

 

 お姫様、なんて言葉が似合いそうな女がそこにいた。




初登場アイドルが真じゃなくておひめちんになりました。
次かこの次あたりでアイドルマスターsideを書くのでその時に色々登場する予定です。
感想返しは忙しくて中々できませんが、次の日曜にはする予定。おそらく、多分、きっと。
感想どしどしお待ちしております。
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