THE IDOL M@STER in 池袋ウエストゲートパーク 作:minmin
ついでにといってはなんですが恋姫の作品も公開しました。
アイドルマスターと恋姫、両方見てる人ってどれくらいいるんでしょう?
どこからかほう、という溜息が聞こえた。
気持ちはわかる。七生のカウンターには似つかわしくないこの女は、なんというか動作の1つ1つが優雅だ。
箸をどんぶりの上に置き、口元を紙でふくまでの流れ。
両手を合わせてご馳走様でしたの一言。
華道やら茶道やらの偉い先生が言ってる美しい所作、なんてのはこういう事なんだろう。
俺には一生縁のない言葉だよな。
「久しぶり。かなり繁盛してるみたいだな」
カウンターにタカシと並んで座りながら双子に声をかける。
タカシも無言のまま、そうだなというようにうなずいた。
「ご無沙汰だったな。全員がうちの味目当てなら嬉しいんだが、ご覧の通りだ。
週に2、3回は通ってくれてるんでな。今じゃちょっとした名物になってるよ」
兄弟そろって苦笑い。まあ、素直に喜んでいいのかどうかは微妙なところだ。
それに、このお姫様のただの物珍しさで来てるわけじゃない。
初めて七生に来た時に食べた、化学調味料を入れる前と後での味の違いは軽い衝撃だった。
ツインタワーが説明したわけじゃないだろうから、自力で気づいてのさっきの感想なんだろう。
どっからどう見ても良家のお嬢様って感じなのに、妙に様になっていた。ただ者じゃない。
「そりゃえらく気に入られたもんだな。しかしそんなに夜に一人歩きしてちゃ危ないだろう。
最近は特に、な。ストリートには不審者なんて掃いて捨てるほどいるんだ。気を付けろよ?」
後半はお姫様に向けての言葉だ。七生はこの前Pがストーカーの後を追けてまかれた場所に近い。
それが今日七生を選んだ理由の1つでもあるのだ。
「お気遣いありがとうございます。ですが、心配は要りませんよ。いつも心強い友が迎えに来てくれますから。
あら、噂をすれば・・・」
「貴音ー!迎えに来たさー!一緒に帰ろうー!」
やたらと元気のいい声が外から聞こえてくる。
本当はマナー違反なんだろうが、既に慣れているのか誰も気にしていない。
「さて、店主、お勘定を。私はこれで失礼致します」
はいよ、と金を受け取って弟がレジのほうに移動する。
「しかし、貴方仰る通り、少々気を付けたほうがよいのかもしれませんね。
つい先日も、誰かが追われているような場面に出くわしました。物騒なことです」
「ちょっとまってくれ、それ、この近所でか?」
「はい、そうですが。何か?」
ひょっとしたらひょっとするかもしれない。
日時を確認したらビンゴ。Pがストーカーを追った例の件だ。
大雑把にストーカーを探しているとだけ伝えて詳しい話を聞く。
記憶によると、追っていたのは黒っぽいスーツを着た眼鏡の男。これはPだろう。ということは・・・。
「追われていたのはどんな奴だった?」
するとお姫様は眉をひそめた。
「奴、といいますか・・・。白っぽい服を着た、小柄な女性だったと思います。
私はてっきり、彼女が悪漢に狙われているのかと・・・」
ストーカーは、女?
というわけで新事実。
だんだん真実に近づいていきます。
感想よろしくお願いします。