Infinite・Avenger -無限の彼方の復讐者ー   作:MAI²

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どうもお久なmai²=デス。
就活のストレスとか、壊滅的生活リズムとか人間関係によって爆鬱かましてましたぁ…!過去一病んでてびっくりしたよね。
もはやリハリビがてらで書いたので、ちょっと違和感あるかもしれないね、まだまだ未熟だぞ俺ェ…!

友人「そも就活中にやる事じゃ無い定期」
「 そ れ な ! ! ! ! 」(心の硝子が割れる音)




第七話

 

 

結果から言おう。

俺が二勝、オルコットが一勝、織斑は全敗となりクラス長を務めることになった。

面倒なので降りた俺は言わずもがな、織斑に惚れたオルコットも辞退。

併せて一週間前の失言についても謝罪した。

 

「皆様にも大変失礼な発言をしてしまったこと、深くお詫び申し上げますわ」

 

くだらない。

上っ面だけの謝罪に何の価値があると言うのか。

どうせ、()に対する態度や価値観はそうそう変わらないだろうに。

 

内心そう吐き捨てる。

 

「ねぇ聞いた?二組の──」

「転校生が────」

 

手元の教科書に目線を落としながら、耳に入り込んできた会話の内容を読み取る。

 

もう数週もすれば、次はクラス対抗戦。

記憶通りになるならば、また気の抜けない戦いが待ち受けている。

 

(アリーナの使用予約も取れた、機体の調整も併せて進めて──)

 

今日からのスケジュールを頭に浮かべていると、横から間延びした声が掛かる。

 

「ねぇユッキー聞いた〜?次のクラス対抗戦の優勝賞品」

「…あ〜、確か、食堂のデザート食べ放題、だったか……?」

 

どうでもよすぎて忘れていた記憶を引っ張り出して答える。

それに鼻息荒く返す布仏さん。

 

「そうなんだよ〜!デザートフリーパス1年分!だから、是非ともおりむーには優勝してもらわなくちゃ!」

 

珍しく語気も強い反応だ。

よほど欲しいのだろう。

甘味に目のない彼女らしいことだ。

 

(どうせ、有耶無耶になるってのにな……)

 

これから(天災)のことを知ってる身からすれば、取らぬ狸の何とやら、だ。

 

「一年二組、中国代表候補生 鳳 鈴音!今日は宣戦布告に来たってワケ!」

 

俄かに騒がしくなる教室の入り口。

予定調和とは言え、新たな悩みとトラウマの種の登場(再会)に、俺はため息を吐いた。

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

実力主義で、自己中心的。

 

『アンタが弱っちいから、アタシが鍛えたげるって言ってんのよ。分かったらさっさと立ちなさい、ただでさえ雑魚なんだから』

 

気に入らないものには片っ端から噛み付く血の気の多さ。

 

『いっつも一夏の後ろでウジウジウジウジ、うざったいのよ!その性根、叩き直してやるわ!』

 

センスによるハイレベルな芸当をこなし、当然の如く此方にも要求する傍若無人っぷり。

 

『どうしてこの程度のことも出来ないワケ?一夏でももっとやるわよ。そんなんでアタシの相手になると思ってんの?』

 

そうして隔絶された技量を以って、徹底的に『僕』を嬲ったのが奴だ。

奴にとっては、体のいいサンドバッグに見えていたのだろうさ。

 

何を言っても文句を付けられる。

目が合わずとも、牙を向けられる。

 

だから関わりたくなかったんだ。

 

(だってのに………)

 

放課後

アリーナ

 

「へぇー、アンタ一人でやってんの?」

 

一度戦闘のことは考えないで、頭空っぽにして翔ぼうとしていた矢先に声が掛かる。

声の出所に目を向ければ、桃色の装甲が陽の光を反射している。

 

「…申請通してんだ、貸し切りなんだが」

「なによ、専用機持ち同士、仲良くしましょ?」

 

此方の都合はお構いなし…か。

こっちは飛行目的の訓練のつもりだってのに、向こうは戦うつもりか。

その両手には巨大な青龍刀が握られ、その切先は俺に向いている。

 

「貸切の訓練に横槍を入れた挙句、無理矢理模擬戦をおっ始めるつもりかテメェ」

「逆に、ISの訓練でそれ以外することあるワケ?」

 

戦闘狂かよ…。

呆れたような視線を向けられるが、むしろ呆れるのは此方の方だっての。

 

「言っとくが、俺は戦らないからな」

「ハァ──?何?ビビってんのアンタ。何よ、折角一夏が褒めてたから、どんなもんかと思えば、腰抜けじゃない」

 

…大方、織斑がこの間の決闘紛いの一部始終でも口にしたんだろう。

結果、奴が俺に興味を持った、と?

やっぱアイツ疫病神じゃねぇか、クソが。

あー、イライラしてきた。

 

「俺から見て得るものが無いからな、受ける必要性が見当たらないなぁ…!」

「言うじゃない…!」

 

気が変わった。

想定より随分早いが、此処でこれまでの鬱憤を晴らす…!

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

『ハッキリ言って雪待さんは異常ですわ。搭乗時間と実力が見合わないなんてレベルじゃありません。今まで隠れてISの訓練を、それも国家代表候補生レベルの訓練を受けていた、と言われた方が納得出来ますわ』

『ほぼ同じタイミングで見つかった男子どうしだってのに、アザミは俺の何歩も先を走ってるんだって、そう実感したよ。悔しいけど、今の俺じゃあ、逆立ちしたって勝てやしない』

 

一国の代表候補生が、何より自身の想い人が、悔しそうにそう語ったその男子の実力を確かめようと思い、声を掛けた。

 

第一印象は、根暗というか、根っこの部分が陰気な雰囲気の無愛想な奴。

あの二人はこんなのに負けたのかと、少しの訝りを覚えると同時に、自分の中の本能的な何かが、警鐘を鳴らしている事に気がつく。

これはまるで、あの人(千冬さん)に睨まれた時のような……。

 

(いやいや、コイツが?冗談)

 

数言交わして気が付いたのは、コイツの目線には少なくない敵意が混ざっている事。

今日が初対面の筈なのに、まるで仇を見るような目で此方を睨んできている。

挙句、私から得るものが無い?アタシより自分が強いって?

なによ、一人寂しく訓練しようとしてるアンタに、わざわざ声を掛けたげたってのに、ソレは無いでしょ?

不可解だし納得いかないが、まぁ好都合だ。

なにやら戦る気になったらしい。

 

双天牙月を構える。

向こうもライフルとシールドを手に、此方の出方を伺っている。

 

「随分女々しいじゃない、男なら自分から来なさいよ」

「そっちこそ、負けた時織斑に泣きつく言い訳でも考えとくんだなぁ…!」

 

ブチッ

 

「泣かすッ!」

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

躱わす、逸らす、受け止め、流す。

 

「何よ、守ってばっかなワケ⁉︎」

「そっちに決め手が無いだけだろ…!」

 

直前の挑発が効いたか、直線的な動きが多い連撃をひたすらに捌く。

これが未熟な『僕』だったなら、それだけでも十分脅威だっただろうが、今の俺なら対処は容易い。

 

「チョロチョロすんじゃないわよ…!」

『そらそらそら!避けないとなます切りになるわよ!』

「………ッ!」

 

チラつく過去を振り払うように、近接ブレードを振るう。

力任せの大振りを、機体の機動力にモノを言わせて回避。

連撃の合間に生まれた隙に、ハンドガンを捩じ込み全弾を早撃ちで叩き込む。

 

「ガッ⁈………ゲホッ、この…!」

 

背後に吹き飛び…、いや、咄嗟に背後にスラスターを吹かして衝撃を逃したな。

相変わらず器用なことをする。

が、今のは良い所(剥き出しの胴体)に何発か入った、絶対防御が発動しただろう。

 

互いに距離が離れ、一瞬の静寂。

これで既に何度目の仕切り直しだ。

もうかれこれ4、5回は繰り返したぞこの流れ。

 

もっとも、繰り返す度に向こうはフラストレーションが溜まっていることだろう。

動きの精細さを欠き、態度も随分と余裕が無くなってきたように感じる。

奴の機体 甲龍(シェンロン)も、シールドエネルギーの余裕は無くなってきた頃合いだろう。

 

「そろそろ終わらせるか……」

 

此処からは俺も攻めに転じる…!

近接武装を引っ込め、ライフルやサブマシンガンを呼び出す。

 

ガガガガガガガガッ

「チィッ!」

 

弾幕を前に咄嗟に回避する凰。

反撃の隙を与えないように、じわりじわりと退路を断ちながら射線を奴の進路に置く。

無論、俺自身奴との距離を詰める事も忘れない。

 

「この、コイツ急に…!」

「良い加減、飽きてきたからな。言っただろ、お前から得るものは無いって……!」

 

グレネードランチャーユニットをライフルの銃身下部に接続。

奴の眼前に撃ち込んでやる。

 

「ッ⁉︎この…!」

 

しかし、持ち前の反射神経か、紙一重で躱される。

だが、それでいい。

そう動くことは予測済みなんだよ…!

 

「──機動がブレたな?」

「しまっ────」

 

瞬時加速(イグニッション・ブースト)

背後を獲った。

逆手に握った近接ブレードを、背部装甲の基部目掛けて振り下ろす。

四肢に比べて装甲の薄い部分、そこにコイツを突き込めば勝敗が──────

 

 

 

「ハイ、そこまで」

 

 

 

ギィィィィィン……

 

「は?」

 

なんだ、声?何処から…待て、今の声は…切先止められて…これは…水?…水だと?

 

まさか……………。

 

「まーったく、元気が有り余るのは分かるけど、あんまりドンパチされるとおねーさん困っちゃう」

 

俺の、背後。

 

顔を、視線だけをそちらに向ける。

 

「いやん、そんなに怖い目しないで?おねーさん、一応生徒会に通報が入ったから駆けつけただけよ?」

 

俺ら一年生とは異なるネクタイの色は、上級生である事を示している。

 

広げられた扇子には「只今参上!」の文字。

 

ロシア国家代表、学園最強の生徒会長。

 

更織楯無……!」

「あら、すでに知ってくれてるなんておねーさん感激」

 

天災、死因の次に会いたく無い奴が、目の前に現れた。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

「それじゃあ、凰 鈴音さん、貴女は今後は無理に模擬戦を強要しない事。国家代表候補生でクラス代表である自覚を持って行動すること」

「はい、すいませんでした……」

「雪待 薊くんは、こういったトラブルの際は教員を頼ること。間違っても武力で解決なんて、強硬手段に出ないこと。良い?」

「……善処します」

 

相変わらず何を考えてるかわからない顔で、そう言った会長によってその場は収められた。

申請を通していた自分に分があった為、俺はほぼお咎めなしですんだ。

……真っ当な理由とはいえ、無理難題を吹っ掛けられないのは…なんと言うか、これが普通な筈なのに、違和感を覚えている俺が異常なだけか…?とっくに俺の感性が壊れきっている証拠か…?

対する凰は、何処か納得がいっていない様子だが、一応は納得したのか大人しく引き下がっている。

 

どうにも、様子を見ていた他の生徒にすわ私闘か異常事態かと通報されたらしい。

少々熱くなりすぎたらしい。

 

「も〜、びっくりしたんだよ〜?」

「…面倒をかけたな」

 

会長の後から駆けつけた布仏さんからの小言を貰いつつ帰路に着く。

…結局飛行訓練は出来なかったし、関わりたくないやつと戦って、会いたくないやつに遭遇して……。

 

「ハァ…今日は厄日か…?」

「??」

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

「いかがでしたか、例の彼は?」

「ハッキリいって予想以上ね。これが国家代表、とまではいかずとも候補生であれば納得出来たのだけれど」

「今日までの搭乗時間はまだ数十時間程度、それであれだけの余力を残してあの動きですか」

「彼の素性の裏取り、少し急いだ方が良さそうね、あれじゃいつ破裂するかわからない癇癪玉よ」

「本音に伝えておきます」

「…それに、彼、すっごい目で私の事見てきたの」

「…それは、どのような…?」

「そうねぇ……まるで…

 

数年ぶりに再会してしまった、いじめられっ子がいじめっ子を見る目って所かしら?

 

 





オリ主:二話連続でトラウマとバトってる。それもこれも作者の脳内で勝手に動く鈴鈴が悪い。
甲龍再起不能で危うくチャート崩壊するところだった。ガバがすぎるよぉ…(泣)

リンリン:サディスティックバトルジャンキーになっちゃった。サディスティックバトルジャンキーって何…?
セシリアが精神的なタイプのトラウマなら、こっちは物理的なタイプのトラウマ。無い筈の傷が疼くぜ…!

おりむー:まさかのナレ死( 死んでない)。
決闘初戦はオリ主と当たった。引き撃ちで蜂の巣にされて一次移行する間もなく墜とされた。

会長&メイド姉:まさか二話連続で暗躍シーンすると思わなかったし、原作知らん人がこのSS見たら「誰???」ってならんだろうかコレ…。
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