ナニモンなんじゃ? スジモンじゃあ!!   作:年中裸足の人

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前話が年内最後と言ったな?あれは嘘だ
それでは今度こそみなさま良いお年を


その筋の者(スジモン)と新人若衆スジモン

 

突然ですが皆さん。寿司は好きかな?

ネタ、そしてシャリ。基本はその二つだけで成り立つシンプルな作り、芸術で言うミニマリズム。

無駄を削ぎ落とした究極の形。料理を芸術として見るとイマイチパンチに欠けている気がすると、私はこれまで寿司を軽視していたのかもしれない。

 

つまりシンプルイズベスト

 

これを人に当てはめてみよう。人間の肉体美はいくつかある。胸、足、手、首、尻、肩、耳、目、鼻、腕、髪。その他諸々あるが魅力的な部位は人それぞれ。そして私は思ったんだ 自分を飾る事は本来の美と呼べるのかどうか。その人が持つ本来の持ち味。素材を活かした美の象徴も大事なのではと

 

そう

それこそ飾らない女性の美の叡智の一つ「生足」だ。

 

本物に飾りなんか必要ない。飾らない脚を見てありのままにそこに宿るモノ‥生命の息吹を感じ取るのだ。

 

つまり今何をしているのかだって?

私は今、美を堪能するためにしぜんこうえんにいる。

 

 

 

 

しぜんこうえん

ひろびろとした うつくしい こうえん

 

 

 

 

 

ベンチに座り、黄昏つつ通りがかる綺麗なお姉さんの衣装に目をやって美に浸っているのだ。

疲れを癒すのは大事だからな!

ンンン!素晴らしい生足だ‥ 太さ、曲線、ハリ具合はどれも一級品だ。すんばらしい!

 

ここはむしとりしょうねんのいこいの広場だが、近くにカフェが出来た関係で仕事帰りの人なども立ち寄る広場になっていたのだ。おかげで私は女性の美を堪能できる。仕事やばいから逃げてきたってのもある。

 

ちょっと堪能し過ぎて、疲れてきちゃったわ。

あー満足だ‥ この後はポケモンとも遊びたいし、仕事もあるから、これくらいにしておくか

 

「〜ッポ♪〜ポ♪」

 

 

ふぁあぁ‥何やら聞こえるポッポ達のさえずりが眠気を誘う。ちょっと一眠りしようかね。組員が来るまで一眠り一眠り‥zzz

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「‥!〜!!‥!」

 

「‥‥!‥‥」

 

‥うるさいなぁ‥ 今ようやく夢の中に飛び込めそうだったのに‥ 何やら揉めているみたいだが誰だ?‥ったく、近くの林の中か‥ちょっと見てくるか。

どれどれ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前も行き場所ないもんなぁ‥!イッシュじゃ肩身も狭い‥だからジョウトにきたんだろう?だったら俺たちと一緒にまたプラズマ団やろうぜ!一緒に世界を支配するんだ!!」

 

「そんなのできない‥あの方が‥N様が困るから‥」

 

「ああん!?テメェ!まだあの裏切り野郎を信じてんのかよ!あいつは俺たちを捨てやがったんだぞ!!」

 

おいおい。なんか黒ずくめのヤバそうなスジモンが目の前の男の襟元を締め上げているぞ。遠くからで影になっててよく見えないがマズイんじゃね?ちょっと止めに入ろうかと一歩を踏み出した時、枝葉を踏み、パキッ!と音をたててしまう。あ、やべバレた。

 

口笛で誤魔化すぞ!ヒュー‥ ヒュー‥掠れて出ない!

練習しときゃよかった!クソが!

 

「誰だ!?くそ!見られたのはマズイ!‥おい!そんな組織にいるのならテメェは敵だからな!」

 

「‥‥」

 

何やら駆け足で逃げ出した黒ずくめのスジモン。あれよく見えなかったがプラズマ団じゃね?なんで目の前の男に絡んだんやろ。

 

「大丈夫か?立てるか?」

 

「あ、すみません‥って組長!どうしてここに!」

 

あら?なんで私の事を?ってその黒スーツとサングラスにワビ組の代紋バッジはうちの組のモンじゃないか!!

知らねえ奴だ!誰だこいつ?(組長の恥)

 

‥あ、思い出した!新人さんのイケメンスジモンだ。

こいつ見た目良くて女性からモテるんだよね。スジモンみてえな強面じゃなくてカタギみてえな可愛い面だ。前に私のお付きで来た時何やら女性から黄色い声援受けてて、気持ちは面カタギ 殺意オオメ ニクシミダブルだわ。なんでスジモンやってるの?

私への当てつけかよおおおお!っていかんいかん

平静になろう。

 

「何やら騒がしかったからな。さっきの男プラズマ団か?」

 

「すみませんお騒がせしました。あいつとは同じ団のよしみというか‥その目的が違ったので‥」

 

何やら重い内容のようだがそんなことはどうでもいい

ちょっと話そうぜ‥

モテの秘訣とか教えてくださいます?

そこのベンチで語ろうや‥

 

 

 

‥‥

‥‥‥

 

 

 

「なるほどお前は元プラズマ団か‥イッシュじゃ肩身は狭いからな。」

 

「は、はいすみませんでした。素性を隠したまま‥組に入ってしまって‥」

 

ふむふむなるほどな。長々話聞いてて思ったことを述べよう。うん許さん!即ちギルティ!モテ罪!死刑!といきたいがそこまで愚かではない(大嘘)

こいつは悪くない。悪いのテメェだチャイブ!若頭としてちゃんと精査したのかよ!なんのための面接じゃい!はー!つっかえ!

 

「と言う事はさっきのあの男はゲーチス派でお前はN派という事になるのか‥」

 

「え‥!‥プラズマ団の現状を把握されているのですか組長‥!?」

 

すまん原作知識や カンニング組長でございます。

やはり分裂しておったか‥ 間違いない本物のBW2のプラズマ団だ。イッシュから上手く逃げ延びた奴が残党としてジョウトに潜伏したのだろう。ダークトリニティも見かけないからBW2の奴らとは違う別動隊みたいなもんか?

 

「なんでお前はワビ組にいる?イッシュで仲間が待っているのだろう?」

 

イッシュから高飛びって相当だぞ

特に元プラズマ団なんてイッシュじゃ就活でかなり不利。元就活生、現スジモンの私が言うんだから間違いない。

 

「私は逃げました‥世間の目もあって怖かったんです。私にはそんな資格なんてないのですから‥」

 

資格ないのは確かに不利だよなー

国家資格とかあると多少は選考で有利になるし、職場によっては資格手当もある。

でも資格にこだわる必要はないでしょ

 

「資格か‥そんなに必要か?それを言ったら俺にも資格はない‥」

 

「え?組長‥」

 

「誰しもそんな資格なんて最初から無いものだ‥必要であるから取っているだけ‥もし必要なら働きながら得ればいいさ」

 

「‥組長」

 

働きながら資格なんて取れるもんじゃない?

それに私もスジモンの資格持ってないから同じだね!

一級恐喝指導士とか闇金一級とか持ってないっすね

無資格で組の管理者になるってやばくね?

よく無資格者を組長に据えるよなあいつら‥

バカなんかな?

 

「無理はするなよ お前のやりたい様にやればいいさ」

 

そうそう 資格なんて気にするな。そんなものに拘ると大事なモノを‥ってあ、やべ

ちょっとこのベンチ固くてケツにくるわ。ちょっと座り直してって‥あ、揺れで胸元にしまったお守りのレシラムの羽根が食い込んで違和感やばい‥ちょっと取り出して調整しよう。

 

胸元からサッと羽根を取り出すと周りを羽根の光が照らし出す。うお、まぶし

着流し着ているとわからんけど、常時光ってて結構眩しいのよね。

夜トイレ行く時懐中電灯代わりにお世話になってます

 

「組長!その羽根は?まさか‥」

 

「ん?ああレシラムの羽根だ Nから授かった」

 

「N様‥!?それとレシラム‥伝説のポケモンと‥!」

 

あ、これ結構やばいアイテムやったわ

伝ポケの羽根やもんね。しかも神話の英雄から直接渡された様なもんやし、売ったら億いくんじゃね?

 

目の前のイケメンスジモンも驚いて口が開きっぱなしだし、取り出すんじゃなかったわ。

私は羽根を懐にしまう。うむ‥目を凝らすとやはり着流しの上からもわかるくらい光っとるな

 

「組長は一体どこでN様と?それとN様とのご関係は‥」

 

「一月以上前にタンバでな レシラムと勝負をした後に授かった。あいつとは世界について語り合った仲だ」

 

「え‥?レシラムと勝負‥ それと世界について‥」

 

「ああ。ありのままの美しい世界(女性美の世界観)と彼の求める夢(ポケモンとの結婚)についてだ」

 

Nのレシラムは強すぎた。勝てる未来が思い浮かばん。あれと戦ったBW主人公はまさに英雄だぜ。そしてNの夢見たポケモンとの合法結婚世界は一部の層から絶賛されるだろうな

 

「Nはすごい男だ。私とは違うまさに光の英雄。彼の夢は修羅の道。常人では理解出来ないだろうな」

 

「え‥それって‥どういう‥ポケモンと人が互いに歩みよる世界を作るのでは無いのですか?」

 

まあポケモンと人が歩みよるという意味では間違いでは無いね だが惜しいな。まあポケモンと人の結婚の合法化などまさに突飛な夢で分かる筈ないわなぁ

 

「Nの夢について語るのは無粋だな 彼に聞くといい。だがお前の言う事以上のものを考えているのは事実だ。プラズマ団のいや、お前の仕える王は素晴らしいな」

 

「‥!!」

 

すげえよNは

そんな突飛な夢を疑わずに邁進する姿は眩しくてしゃーない。夢に向かって周りを見ずに突き進む馬鹿は笑われるものだが信じて進むと必ず仲間がついてくる。私は応援してるぜN

 

「組長‥俺、覚悟出来ました。俺はN様を仲間を信じてみようと思います!それで実はその‥折り言ってお願いが━━」

 

素晴らしい

Nよ お前にも仲間が出来たじゃないか

険しい道だと思うが共に頑張って進み━━‥ん?

 

おお!遠くからとても綺麗なお姉さんがこっちを見ている!うはぁ!嬉しい!って目線は隣のイケメンスジモン!?

お前ざけんな!なんでこんな時もモテるんだよ!

お前なんかもうしらん!(急な手のひら返し)

 

イケメンスジモンが何か言いたげだが、会話をぶった切ってやる。何やらお願いしたい事があるみたいだが、そんなの知らん。どうせ大したお願いじゃないんだろ?だから絶対に聞かん!(小物ムーブ)

 

「お前の言いたい事はわかった。だがその頼みはダメだ。」

 

「‥えっ‥!」

 

「どうしてもと言うのならケジメを付けろ。それが組の掟だ。」

 

言いたい事は全くわからんがモテるから許さん!

頼むからには何か条件があるじゃろ?ケジメを付けて、どうぞ。組の掟を笠に着て脅してやるぜ!

 

私が求めるケジメとはエンコか?金か?どっちでしょう?どちらでもありません。いらんわ

私にもっと相応しいものがあるじゃないか

 

「お前だから出来るケジメの付け方を取って、俺に示せ。分かるか?それで許すとしよう」

 

そう。つまり綺麗なお姉さんを私に紹介してください! モテるんだから一人くらいいるでしょ?仲の良い女の子とか?ね 紹介したら許す。

 

「組長‥」

 

「だが簡単な事じゃ無いぞ お前にしか出来ない事だ だがお前なら大丈夫だ。俺は信じる」

 

「‥ありがとうございます‥!」

 

出来る筈っしょ?余裕っしょ? 君しか出来ない大事な仕事ですぜ。時間はかかってもいいから紹介して欲しいなぁ‥ぐへへ

あーワクワクしてきた もーそろそろ時間だし戻るわ

 

「‥さてそろそろ戻る。まだ大事な仕事も残ってるしな‥」

 

「はい!お供します組長!」

 

ええー‥着いてくんの?

そんなに目を輝かせてどうしちゃったの?そんなに楽勝なのかい?どんだけモテるのさ君はー

 

 

 

 

 

 

side 新人若衆

 

 

「ふぅ‥終わった‥!」

 

組長を組のアジトとして使っているホテルまで送り届けた後に付き人の構成員はロビーで休憩していた。

組長はジョウトでの活動に関して考える事があるらしく部屋に篭る様子だ。

 

(流石に元プラズマ団である事は見透かされたか‥)

 

組長をホテルまで送り届けたこの組の構成員の若者は元プラズマ団員で、Nの側近として仕えた事もある。イッシュでは今もNやポケモンの為に活動を続けるプラズマ団員もいる様だが、彼は世間からの冷たい視線に耐えられず仲間を置いてジョウトに逃げ出したのだ

 

(N様の思想こそが正義だと信じたが違ったんだ‥俺は世間の目を恐れるあまりジョウトに逃げた‥そんな俺はイッシュに戻る資格はないと思っていた‥)

 

ポケモンと人を切り離す事こそが世界の平和に繋がるこの青年はそれを信じていた。しかし実際には七賢人筆頭のゲーチスの世界征服の為の詭弁であったのだ

 

青年は絶望し、流れるがままにジョウトに流れ着く。しかし、元プラズマ団として働き口など見つかる筈がない。そこでカントー最大の裏社会組織ワビ組の門を叩き、そこで世話になることになったのだ。

 

(組長は俺にやりたい様にやれ。と言っていた。それに資格も働いたら後から着いてくるものだと‥俺は必要以上に怖がっていたのかもしれないな‥)

 

彼のやりたい事。それはイッシュに戻り、また仲間と共に罪滅ぼしをする事とNの夢描く世界を一緒に見ることだ。彼もまたプラズマ団として、人とポケモンを切り離す活動をしてきた。多くの人間とポケモンを不幸にさせた 許される事ではない その世間の目と責任から逃れる為に仲間を捨てた。

イッシュに戻っても団員達を見捨てて逃げた自分を責め立てる事が何よりも怖かったのだ。

 

だが誠意を持って働けば、許しを得られるかもしれないと組長は話していた。つまり仲間と一緒にいる資格を得る事が出来るのだ。現実はそこまで甘くは無いだろう。だが動かなければ何も変わらないのだ。

 

(組長。俺の願い‥最後まで言いませんでしたが流石にわかりましたよね‥自分勝手ですみません。俺は組を辞めてイッシュに戻るという事を‥だからケジメを取れと。俺だから取れるケジメ‥それは━━)

 

(元プラズマ団員としてジョウトにいるプラズマ団と戦います‥!無事に生き残り、過ちを正す事‥これが俺が出来るケジメです)

 

青年は拳を握り空を見上げる。

ケジメを取りイッシュに戻る。そこで再びやり直すのだ。やり直す機会を与えてくれた組長の優しさに思わず涙が溢れそうになる。

 

(組長はすごいな‥チャイブのカシラも惚れ込む訳だ。まさかレシラムと互角に渡り合う実力者だったとは‥だからカントーを制覇出来たんだな‥)

 

イッシュ地方を支配する為に何年も地下に潜り機会を伺ったプラズマ団とは違い、ワビ組は成立して約2年でカントーを制覇した。尋常ではない速さだ それは組長の卓越した実力とカリスマに他ならない。

 

(N様と親交を深められる程、組長は英雄の素質があると言う事だ‥N様が光の英雄なら組長は影から人を導く英雄になる‥)

 

(組長‥あなたは言ってましたよね資格が無いって‥でもあなたにもありますよ。英雄という資格が‥!)

 

Nは光輝く英雄であり、組長は裏から世界を守る影の英雄と言えるだろう。真実と理想で対立したNとあの少女トウコとは違った側面の英雄。

もし彼が最初からNと関わっていたらどうなったのだろうか。青年はそう思わずにはいられなかった。

 

(俺を拾ってくれてありがとうございます組長。N様といい組長といい、俺は本当に人に恵まれた‥)

 

(ケジメをつける為に俺は戦う‥!これまでポケモン勝負は互いに傷つけ合うからと避けてきたが、今度は違う‥ 過去と未来の為に戦うんだ!!)

 

青年は自分の過去にケジメをつける為に戦うことを決意した。その決意が彼を強くし、未来へと羽ばたく力になっていくのだ。

 

 





主人公‥下心丸出しのスジモン。最近極度のストレスで女性美を堪能する時間が増えた。ちなみに顔はいいのでモテない訳では無い。現にアンズやマーシュ、更には他のモブにも好かれている。自覚しろ

新人若衆スジモン‥元プラズマ団員。イッシュの世間の冷たさと責任に恐れをなして逃げたが、過去と向き合う為にも元プラズマ団員としてケジメをつける事を決心した。ちなみにワビ組の若頭チャイブからは元プラズマ団である事は見抜かれており、行き場の無い者の居場所が必要であるとあえてワビ組に入れた。

プラズマ団員‥ゲーチス派の人間。新人若衆スジモンとは旧知の仲。人のポケモンを奪い取るのが好きな外道人間。新人若衆スジモンとは仕事を共にする事が多く、よく話していたが彼の信じるNの事は嫌っていた

大人のお姉さん達‥着流しの主人公とそばに寄り添うスーツの男を見て、金持ちさん!?きゃー!と珍しがっていただけ。ジョウトの人にワビ組の顔がまだ完全に割れていないのもある。

組の掟‥いくつかあるが、基本はカタギに迷惑をかけない事、舐めた口聞く奴や、組員がやられたら総出で相手の家でポケモン大会。組を抜ける時は盃を返す事とエンコ詰めだが、組長は内心嫌がっている。
組長の裁量にもよるので、エンコするかは組長次第。
まあ基本抜ける人がそもそもいないので、現状エンコした人はいない。他にもあるが長くなるので割愛。
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