ナニモンなんじゃ? スジモンじゃあ!!   作:年中裸足の人

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主人公の過去話ホウエン編です。
今更ですがオリジナル設定あるのでよろしくです!


その筋の物(スジモン)ホウエン回想録

 

 

みなさまご機嫌麗しゅう。不健康憂慮不良男子です

シロナさんの一件私は深く胸に突き刺さっておりますはい。人のせいにするのはダメ!絶対!ですな。

 

それもあって更にマーシュさんの件でも引っかかっていたメガシンカの特訓を始めました!

メガネックレス重いけど、筋トレすれば軽く感じるかもしれんと筋トレも並行してやってる。

夜な夜な隠れてメガスピアーで森の中を荒らしてやったぜ!野生の皆さん大迷惑。そこも反省します‥

 

まぁ何と言うかこの胸のわだかまり的な奴を少しでも晴らしたかったというのもあるのかもしれん。

しらんけど

 

そう言えばメガシンカといえばホウエンで道具を貰ったんだよなー

まだ私がカタギの少年時代で見た目は子供!頭脳は大人!(多少ピンク色)な私でした。

 

初めての旅はホウエンだったのだが、様々な経験を会得したなぁ‥特にあの時の思い出は忘れられないぜ⭐︎

 

忘れもしませぬ‥

あれは今から6、7年位前?に拙僧がりゅうせいのたきで‥‥ホワンホワンホワン(セルフ効果音)━━

 

 

 

 

 

 

 

‥‥

‥‥‥

‥‥‥‥‥

 

 

 

「よっしゃ最高だぜ!ふぅうう!!」

 

ホウエンの旅を始めて約3年。

最初の戸惑いが嘘みたいに旅の生活に慣れていった。

 

マグマ団やらアクア団の騒動があったが、私は我関せずと後方腕組みスタイルで乗り切った。エピソードデルタもいつの間にやら終わっていたみたいで、束の間の平和を享受していた。

 

そして私は今りゅうせいのたきにいる。

 

りゅうせいのたき

いんせきが らっかしたと されるたき

そのむかし あるみんぞくが くらしていた

 

いやぁ 滝が綺麗ですなぁ

流星の如く流れる滝は絶景そのもの

 

まあ場所はりゅうせいのたきなのだが、ゲーム内では登場しない未知のエリアに私はいる。流星の民の方とかトレーナーとか全くおらんエリアに迷い込んでしまった。

しかもなんか地震的な謎の揺れで入ってきた出入り口の穴が岩で塞がり脱出不可。もう助からないゾ♡

 

だが慌てず騒がずだぜ。ポケナビ的な奴も電波悪くて繋がらん。助けも呼べないの。

こういう時は現実逃避にかぎるぜ!(ヤケクソ)

 

つまり打つ手なし!詰み!おつかれさまでした!

かれこれ3日以上ここにいる感じだぜ!

 

まぁ食糧は米や缶詰きのみ備蓄してあるから1ヶ月は余裕。水はそこら辺にあるし大丈夫だろ!

満足に眠れず疲労と眠気がピーク! 現実なのに夢を見ている様な不思議な感覚。明晰夢的な奴?

 

私はどうするかとその場で腰くらいの高さの岩にどかりと座り込む。

何やら周りでココドラとかがめっちゃ見てくるのが辛い。人目‥いやポケ目を避けてえな‥ なんか恥ずい

私がキョロキョロと辺りを見渡すと目の前の滝に目がいく

 

(ん?なんかあそこの滝の裏入れそうじゃね?ちょっといってみっかー)

 

念の為とポケットにきのみやら必要な道具をパンパンに詰め込み進んでいく。何やら気持ちが軽くなったかの様に滝の裏まで歩けたのだ。

あーこのふわふわする感じ、これは夢かなー 現実とは思えないわ。いつのまに寝たんやろ?早く目が覚めないかなー

 

滝の裏に小さな穴があり、そこに入り適当に進んでいくと小さな小部屋らしき岩の間がある。

てか野生ポケモンいなくね?どこにいったんやろ? まあいなくてラッキー!ここで夢が覚めるの待とう!

 

てかめっちゃ静かやん。結構怖いぞここ

 

 

 

 

 

 

 

『何用ですか?ここは人間が来るところではありませんよ』

 

んぅ? 

なんか凛とした声で語りかけて来たのだがなにこれ?まさかこいつ‥!直接脳内に!

夢だから何でもありか!じゃあ私も頭の中で念じよう‥むむむ!!

 

(ファ◯チキください)

 

『聞こえなかったのですか?ここから立ち去りなさい。さもないと痛い目にあいますよ』

 

ダメみたいですね‥

てか声が周りの岩に反響しただけで、全然脳内に語りかけくる感じじゃなかったわ

なんだよー 夢の中なんだし、サービスしてくれてもいいじゃんかよー

 

私がぼやいていると上の方から何やら強烈なプレッシャーを感じる。ほう大した夢だぜ‥現実みたいで思わずぶるっちまったよ‥

 

『ワタシの忠告を無視するとはいい度胸です。その度胸に免じてアナタにこの姿をお見せしましょう。』

 

上の方でピカァ!と激しく光るとその光が球体を作り出しゆっくりと私の前に姿を現す。そして球体から徐々に光が失われ私が目にしたものはある伝説のポケモンだ。

 

白の体色で無毛 更には細長い手足と紫色の長い尻尾。二足歩行の人型に近い容姿。

 

そう。

カントー地方ハナダのどうくつに生息すると言われる劇場版一作目のメインポケモン

 

 

 

 

「ミュウツー‥!」

 

破壊の遺伝子

ミュウツーが私の前に佇んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

『‥‥ワタシの事を知っているのですね。では尚更です。今すぐに引き返しなさい』

 

はい!そうさせて頂きます!失礼します!!!

と言いたいが私は内心興奮していた。だってミュウツーだよ!カッコよくて大好きなんだよね。初めて見る伝ポケだ!!嬉しい!夢の中とは言え感激!

夢だから許されるよね!

ちょっと近づかせて頂きます!

 

 

『!!近寄らないで!アナタに‥!ッ!‥力が‥!!』

 

私が近づくと急に頭を抱えて苦悶の表情を浮かべるミュウツー 息も絶え絶えで何かに苦しんでいる様だ。どうした?片頭痛?それとも厨二病?

 

ミュウツーが病気とかあり得んだろうし、台詞からして‥厨二か?

まさかミュウツーもそういうお年頃なのか?すごい人間味あるなこいつ。なんか勝手に親近感湧いてきたわ

 

私もちょっと乗ってみるか「クッ‥!暴れるな私の腕!」と激しくポーズを取ろうとした時、ポケットからきのみが落ちた。やべ、詰め込みすぎたのが裏目に出た。これはラムのみDA!そうだろ?そうだな!

 

私は落ちたラムの実を拾おうとしたが滑って上手く掴めずミュウツーの足元の方に転がってしまう。あ、すみません 転がしてきちゃいました。

 

『‥何の真似ですか?これは一体‥』

 

折角の厨二演技を邪魔してすみません。わざとじゃないんです。転がってきちゃったというか‥ その‥

 

「‥助けるべきだと思ったから」

 

そう!ちょっと助け船を出そうとしただけなんです。

だってここで1人で演技しているミュウツーさん放っておくのかわいそうだろ!だから厨二のノリで助け舟を出しましたがいらん世話だった感じなんこれ?

 

「1人だと辛いよね(厨二をするのは)‥ でもそれ(厨二仕草)は大事にしてね。」

 

厨二を一人で続けるのはすごい。卒業する奴が大半だろうが、周りの目を気にせず厨二仕草が出来る事を大事にしろよ!

 

『‥忠告痛み入ります。それとここには近づかない方がアナタの身のためです‥』

 

『それから木の実‥ありがとうございます。』

 

あ。ラムのみ持っていきなり消えた。テレポート?

それを大事にってラムのみの事じゃねえよ!とんちをきかせてきのみ盗りやがって!

あれ貴重なんですけど!

ねえ!返してよ!

返しなさいよ!ラムのみを!

 

ひとのきのみ とるのは どろぼう!

 

はぁ‥この場には私1人佇むのみ‥ かなしいな

トボトボと背を向けて帰りますかね

 

 

 

てか夢覚めなくない? 何なんだこりゃあ?

 

 

 

 

 

 

 

 

‥‥

‥‥‥

 

 

 

『‥また来たのですか?アナタは‥』

 

夢だけど夢じゃなかった!本当にミュウツーいた!

寝て起きたらやっぱラムのみが無いし、もしかしたらと思って滝の裏の小部屋らしき岩の間にいたら、なんか会えた。すげえええ!

 

って事で実はあの後何度か突撃した。

最初は問答無用で追い出されたが、きのみ持ってったり、手持ちポケモン連れて挨拶(カチコミじゃなくて顔合わせ)してポケモンと話してもらうなどしたらそれなりに出入りを許してくれた。

 

普通伝ポケと会ったら緊張してガタガタ震えるのだろうが私はミュウツーを前に多少の緊張はあるとは言え比較的リラックスしていたと思う。

何たって厨二患者ですよ!親近感湧きますって!!

 

ミュウツーって人間恨んでて、冷酷無慈悲で目と目が合ったら殺しに来たりとか、圧倒的パワーで蹂躙する的な怖いイメージがあるのだが、このミュウツーは何というか力の暴走を恐れてる厨二っぽさがあってなんかいい。あとなんだかんだ優しいし

 

『アナタも物好きですね。ワタシといると傷つくのはアナタなのですよ?』

 

「ん?どう言う事?傷ついてないけど」

 

『ワタシが力を制御しているからです。オリジナルよりも強力なサイコパワーは制御が遥かに困難です。ワタシが気を抜くとアナタを木っ端微塵に吹き飛ばすほどに‥』

 

はえーすっごい(他人事)

めっちゃ凝った設定じゃん。厨二の資格十分にあるぜ。てかオリジナルとかおるんだ!

それって別個体ってことかね?

 

「オリジナル?他にもいる感じなの?」

 

『はい。オリジナルは最初に生み出されたミュウツーです。しかしオリジナルは圧倒的な力と凶暴性を持ち合わせており、人の手に負えるものではありませんでした。そこでワタシともう一体が作り出されたのです。』

 

「なるほど‥そうなんだ。」

 

ふむふむ。と言う事はミュウツーはこの世界に3体いるって事?いや多すぎぃ!

てかそんな初代様と比べたら目の前のミュウツー温厚すぎない?人間絶対殺すマンになってないのはすごいと思います

 

「‥‥改めて優しいんだね。君は」

 

『‥優しくなどありません。ただ己の力を満足に扱えないオリジナルのなり損ないです』

 

私から目を背けて、下を向くミュウツー。そんなに卑下しなくてもええやん。

厨二ならもっと胸張って、どうぞ

 

『オリジナルから凶暴性を取り除きつつ、強さもオリジナルと同じ様に作り出されたのがワタシです。しかし、ワタシは強力なサイコパワーと引き換えに読心術を持たず、その強力すぎるパワーを何とか制御したものの、本来の力を発揮出来ずにいるのです。』

 

ふむふむ。なるほど

強力過ぎるが故に制御が不安定で、強さと引き換えに本来持っていた力を失ったか‥

 

え?神じゃね?設定としてこんなにロマン溢れるの無いぞ。やっぱり君は厨二の才能がある!素晴らしい!

 

『あなたが優しいと感じたのはワタシが実験によって凶暴性が失われていたからなのです。出来損ないが故の欠陥‥というべきモノです。』

 

「欠陥?どこが?」

 

『‥ですから己の力も制御出来ずにいるのはミュウツーとして完璧ではありませんから━━』

 

「完璧である事をミュウツーが望んでいるの?」

 

何故完璧である必要があるんだい?

それよりも一つの事に突出している事の方が何かロマンあるだろ! 器用貧乏もいいが私は一点特化の方が大好きだね!

 

『‥わかりません。ワタシを作った者であればそれを望んでいる筈です。』

 

「じゃあ、ミュウツーはどう思うのか教えてよ。それが大事なんじゃ無い?ミュウツーの人生だし!」

 

せやで。大事なんは君がどう思うかだ

己の好きな様に厨二として生きるか、周りを伺い着飾った人生を歩むのか‥君はドッチーニョ?

‥てかポケモンだからポケ生か?

 

『‥‥』

 

『‥‥でしたら‥』

 

「?」

 

『‥でしたら、アナタはどう思うのですか?‥その‥ワタシのことを‥』

 

質問を質問で返すなあーッ!とは言わないが、なんかミュウツーがビクビクしている姿は新鮮だね。

心を読めばいいのにって‥そっかテレパシー使えないんだった。私がどう思っているかだって?そんなの決まっているじゃないか

 

「優しくてカッコいいと思うな。将来が楽しみだよ」

 

『‥カッコいい‥』

 

「私を気遣える優しさがあるし、制御解き放ったら最強ってカッコよく見えるし、それにさ」

 

『それに‥?』

 

「完璧ってもう成長しようがないって事でしょ?だったらこれから伸びる今のミュウツーが好きだな私は」

 

『!!』

 

そうだよ

完璧なものは完成品としては良いんだろうけどさ、それで止まってね? さっきも言ったが厨二は一点特化の方が映えると私は思う。器用貧乏、器用万能もスゴイが、一点特化の世界一って燃えるよな?

嫌いな奴はおらんと思うぞ!

 

『‥なるほどその様な考えもあるのですね‥とても興味深い。ワタシでは思いつきもしなかった‥』

 

ええんやで。これで君もチュウニマスターだ。

お前も厨二にならないか?

 

「もっと自信持とうよミュウツー。これで君も私の友達だね!」

 

『‥トモダチ‥』

 

せや! 厨二を愛する厨二友達や!

ポケモンで厨二の友達が出来るとは思わんかったわ。これで思う存分邪気眼解放しようや。

 

「そうだよ。君となら仲良くできそうだ。私と君は同じ(厨二として)‥まさに運命の出会いだね。」

 

『‥そうかもしれませんね。キミ(・・)の過去はワタシと似ている‥これも天の巡り合わせですか‥』

 

私の過去を捏造しないでもらえる??でも‥うん。中々上手い感じに厨二要素を組み入れてきたね。やはり天才か‥ やっぱり才能がある‥ん?今私の事をキミって呼ばんかった?

 

「キミ?私のこと?」

 

『ええ。ワタシとトモダチなのでしょう?でしたらキミと呼ぶ方が堅苦しく無い筈。‥迷惑でしたか?』

 

「全然いいよ。とても嬉しいよ!」

 

なるほどそう言うことね。全然OK!

いきなり慣れ親しくされるのは驚いたが、これからも頼むぜマイチュウニフレンド!

 

『‥ありがとうございます。それで‥あの、この前のお話の続きを聞きたいのですが、いいですか?』

 

「いいよ。確かあの時はね━━

 

 

最初に出会った時とは違い、ミュウツーも私に近づき旧来の友であるかの様に語りあった。

 

それからどのくらいの時間が経ったか分からないが、ミュウツーと駄弁り続けた。

 

とても楽しそうに話を聞いてくれたミュウツーだが、何かに気付いたのか私の方に向き直り言葉を発した。

 

 

 

『‥話が変わって恐縮ですが、キミは今この洞窟に住んでいるのですか?キミのナカマ‥スピアーやカイロスの話ですと外から来た様ですが‥』

 

あ、やべ!そうだった!出入り口の穴が岩で塞がってこの洞窟から出れないんだった!思い出したくなかったー!現実逃避から現実直視へ!

 

やべえな、どうしよ‥ 私はミュウツーに事情を説明して、外に出れない事を話すとミュウツーはバツが悪そうな顔をすると私に向き直る。

 

『申し訳ありません。おそらくワタシの力の一部分の制御が外れた余波によるものでしょう。』

 

あ、君が元凶!? まじか!?

でもおかげでミュウツーと出会えたしよかったぜ!

気にすんな! 

 

『お詫びも兼ねてその岩を壊します。その出入り口の穴まで案内してください。』

 

ありがとう!こっちの部屋出てあそこです!って危な!滝に落ちる所だった。私が道案内すると周りのポケモン達はミュウツーにビビり散らかし、逃げていく。まあ、伝ポケだからしょうがない。

 

私とミュウツーが駆け抜けて出入り口の穴まで行くと大きな岩が穴を隙間なく塞いでいるのを確認する。改めてこの岩デケェな。3mくらい?

この岩もミュウツーの力で動いたって事?

相当力有り余っているんかいね。

 

『なるほどこの岩ですね。キミは下がっていて下さい。5%の力で破ります。』

 

「うん。お願いするよ」

 

私はミュウツーから離れるとミュウツーが目を閉じて徐々に力を込めていっているのが分かった。周りに薄いサイコパワー?の層が出来ており、その層を勢いよく岩にぶつけるとドォン!!と大きな音を立てて岩が木っ端微塵に砕け散る。

 

その力は凄まじく、その風圧は立つ事が困難になるほどだ。それと遅れて岩の破片が私を襲うが幸いにもかなり細かく砕けていたので、怪我は無かった。

 

『‥こんなものですね。暴走しなくてよかった』

 

安心したのか息をフゥ‥とつくミュウツー

岩どころか穴も大きく抉れており、2m程の穴が4m位になっていた。いや強すぎぃ!これで5%とか100%どうなるんだよ‥

 

「‥ありがとう。本当にミュウツーには世話になりっぱなしだね。」

 

『そんな事ありません ワタシの方こそ感謝を。キミがワタシにあの木の実を渡してくれた所から全てが始まっていたのかもしれませんね。』

 

渡してませんね‥君が持ってっただけでしょうが‥(呆れ)結局ラムのみ返してもらってへんわ。まあ過ぎたことやし、もうええか。

 

『それからこれをキミに。』

 

「ん?」

 

ミュウツーがどこからか小さな石ころを取り出すとサイコパワーで私の手のひらにゆっくりと置いてきた。何これ?

 

『キミには色々と貰ってばかりでした。これはワタシの気持ちです。』

 

「いいの?ありがとう。大事にするよ」

 

石ころかぁー でも結構いい感じの奴っぽい!

さんきゅ!貰いもんだし大事にしないとな。

‥そうだ!折角だしあの壊れたボールの中に入れよっと!捕獲機能はないけど開閉機能は生きてるから、中から出る事もないし!

 

『そのボールの中に入れるのですか?』

 

「うん。大事なものだからね。これなら絶対にミュウツーの事も忘れないしさ」

 

『‥全く‥キミには調子を崩されますね。‥その石にはワタシの力が込められています。困った時はその石に願いを込めれば良いかもしれませんよ?』

 

「え?それって‥」

 

まじ?願いが叶うの?じゃあ金金金!

あれ?出ねえや‥ なんやこれ?

 

『‥あくまで願掛け程度に留めてください。‥ワタシはこの力と向き合いながら、成長して行きたいと思います。困った時はいつでも頼って下さい。なにせワタシとキミはトモなのですから。』

 

いや先に言ってくれや。

でもわざわざ渡してきたってことはキーアイテムじゃね? じゃあ開けずにしまっとくわ。

 

てかやたら友達のトコ強調してくんなぁー

ちょっと矢印デカ過ぎない? まあ初めての友達なんてそんなもんか。いや違う様な‥ま、いっか!

 

「ミュウツーありがとう。この思い出は忘れないよ。じゃあまた」

 

『ええキミの旅路に祝福があらん事を祈っております。』

 

私は手を振り出入り口の穴の先へと進んでいく。よっしゃ!日の光を浴びれるぜ!‥って目がァ!眩しい!

溶けるゥゥ!! 太陽おおおお!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side ミュウツー

 

『キミには感謝しています。本当に』

 

流星の滝から脱出した1人の少年を見送るミュウツーは彼の背を見て感謝の気持ちを浮かべていた。

 

『こう言うのを名残り惜しい‥というのでしょうか。ワタシも随分と彼に絆された様です』

 

過去の自分からは想像もできなかったとミュウツーは物思いにふけていた。

かつてロケット団によって作られたミュウツー。遺伝子操作を繰り返した果てに生まれたのは凶暴性と圧倒的な力。まさに人の手に負えるものでは無かった。

 

研究は失敗に終わり、破棄された‥訳ではなく別の実験が新たに始まる。内容はミュウツーの凶暴性を薄めつつ、圧倒的な力を持つ個体を作るための実験だ。その過程で二体のミュウツーが創造される。

 

その内の一体がこのミュウツーだ。

 

凶暴性がほとんど見られず、サイコパワーもオリジナルよりも強大であった。実験は成功したと思われたが思わぬ欠陥が発覚した。その強すぎる力の制御によって実力を半分も出せず、更には人やポケモンの心を読む読心術、テレパシーが使えなかったのだ

 

『完璧なミュウツーこそ至高である。親こそ全て。それを本気で信じていましたが、今は違う思いです。』

 

テレパシー能力が備わっていなかったミュウツーは人の悪意を感じ取れず、研究者を親と認識し、話す言葉をそのまま信じていたのだ。完璧なミュウツーであれ。力を完璧に操れ。と言った様に。しかし期待に応えられず研究者から叱責される日々はミュウツーの精神をすり減らした

 

『ミュウツーの出来損ないであるが故に見捨てられたとワタシは思っていました。期待に応える事が出来ないと強く思い込んでいた部分もあるのですね。』

 

結局ミュウツーの実験が滞り、計画は完全凍結。表の世界に出る事なく影に葬られ研究所も閉鎖された。期待に応えられず、捨てられたと判断したミュウツーは失意のままにその場を後にした

 

ミュウツーは行く当ても無くただ彷徨う。いつの間にかカントー地方から脱してホウエン地方の流星の滝へと流れ着いた。何故そこに流れ着いたのかはミュウツーにもわからない。研究者が話していた人との絆によるシンカに興味があったのかも知れない

 

しかし流星の滝は人目がつく場所でもあった為、洞窟の奥地に身を置いていたが、力が一時的に暴走し、地ひびきを起こしてしまったのだ。

 

改めて己の力の異常さに気づいたミュウツーは一人洞窟の奥に閉じ籠ろうとした。そんな時に一人の少年と出会ったのだ。

 

『キミがくれた体の異常を治す木の実のおかげで頭の痛みは和らいだ‥更にワタシを1人にさせない様にと何回か会いにきてくれた。キミの方こそ優しいですよ。』

 

強すぎる力故に孤独であったミュウツーの寂しさを埋めてくれたのがあの少年だ。凶暴性が失われた後に残った感情は寂しさと強い虚しさだ。研究者に対して尽くしたのも愛情に飢えていたからなのだろう。

 

少年が来てくれた事を喜んでいたが、自身の力で傷つく事をミュウツーは恐れた。少年に危害が及ぶ事を考慮して距離を取ったがあの少年はお構いなしだ。自分のペースを狂わされミュウツーは嬉しい反面困惑気味だった。

 

『ワタシは完璧なミュウツーで在ろうとしたのが間違いだったのですね。ワタシはワタシ。オリジナルはオリジナルであると‥』

 

あの少年が教えてくれたのだ。

完璧である事よりもミュウツーの個性を大事にするべきだと。自分らしく生きる 

己の好きな様に生きる事を少年は教えてくれた

 

更には自分の可能性を認めて個体としてのミュウツーでは無く、友となってくれた事はミュウツーの心を大きく動かしていたのだ。

 

『キミのナカマ達が羨ましい。ワタシもお供したいです。でも今のワタシでは制御が外れ、キミに迷惑がかかる‥いずれ成長して共に世界を見てみたい‥それがワタシらしく生きるということになるのですね。』

 

少年のポケモン達は彼にとても懐いていた。手持ちはスピアーとカイロスの二体。その二体は少年に救われた過去を持つという。それは少年の出自に影響しているのだろう。

 

『彼は孤児で親がいない‥つまり捨てられたと‥スピアーが話してくれましたね。ワタシも同じく捨てられた身‥だからお互い惹かれあった。まさに天の巡り合わせ‥』

 

彼が孤児院という場所で育ち、親がいなかった事が彼を優しくさせたのだろう。またそれはミュウツーと同じ境遇である事を意味する。生まれた場所は違うが、その境遇にミュウツーは親近感が強まり、少年を意識する様になったのだ。

 

『研究所から脱出する時に持ち出したあの石‥彼に託して正解かもしれませんね。何やら秘めた力がある様です。ワタシの力も込めたというのもあるかも知れませんが』

 

ミュウツーが隔離された部屋とは別の部屋にその小石はあった。厳重に保管された小石の未知の力にミュウツーは引き寄せられ、気づいたらそれを手にしていた。

 

『ワタシはキミのトモとしてあり続けたい‥今はキミとは一緒にいられませんが‥いずれまたお会いしましょう‥』

 

ミュウツーはその場から姿を消した。

彼との再会はいつになるのか もしかしたらそう遠くない未来にありうるのかもしれない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

‥‥

‥‥‥

‥‥‥‥

 

 

(ミュウツーは元気にしているだろうか‥あの厨二は磨きがかかっているといいが、今の私を見て幻滅するだろうな)

 

メガシンカしたスピアーとの特訓を終えて、夜の森を過ごす組長。

過去に思いを馳せる事はあまりないがこの日はそうは思わずにはいられなかった。

 

彼は今の自分をミュウツーが見たら驚きと侮蔑の目線を向けるに違いない。なぜなら━━

 

(だってスジモンだもん!厨二どころじゃないわ! 反社にいるとか幻滅するに決まってるだろ!)

 

今の自分を見られるのはとても恥ずかしいと勝手に思い込み、悶絶していたのだった‥

 

 

 





主人公‥少年時代。前世の記憶があるとはいえ、伝ポケと出会えた衝撃とある意味命の危機から精神年齢が置いてかれた為、子供らしさ全開になってしまった。厨二友達が増えたがそれでいいのか?

ミュウツー‥オリジナルの遺伝子から生まれたミュウツー。オリジナルの個体はハナダの洞窟の個体。凶暴性は弱まった反面、サイコパワーはこの上なく高い。しかしテレパシーを失い相手の心を読むことが出来ず悪意を見抜けないその純粋さから、愛情に飢える様になり、それに報いようと研究者達に尽くしたがそれを利用された。少年時代の主人公と接した事で彼の力になれるように成長する事を決意。ナカマやキズナとは何かを探して、隠れながらも各地を見て回ることを考えている。

いしころ‥ミュウツーから託された小石。何やら未知のパワーを持ちミュウツーの力も込められている不思議な小石。触るとミュウツーと心が繋がっている感じがするとか‥

ミュウツーの研究‥フジ博士の弟子を名乗る研究者が強い好奇心から勝手に始めた実験と研究。後に頓挫し、ミュウツー諸共研究所を破棄された。絶海の孤島で行った秘密裏の研究でもある為、表の世界では明らかになっていない。ちなみにもう一体のミュウツーは最初の内に逃亡 今も行方知れずである。
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