もしかしたら今外伝長くなるかも‥
気長にお待ち頂けますと幸いです!
リーリエといえばみんな大好きあのヒロインだ
通称大天使リーリエル。
SMではクリア後にカントーに旅立ってしまい、以降はゲームで会えなくなるという所謂リーリエロスなるものがあったらしい。かくいう私もその一人と言えるだろう。
まさかそのリーリエとお会いできるなんてねぇ?
時系列的にも、もうそんな時期かぁー
まあ街の外れで会うとは思いもしませんでしたが
「礼には及ばないよ。‥またオニドリル達が来るとも限らないから一旦街の方に戻ろう。」
「は、はい!えっと‥そのごめんなさい。」
「謝る事はないさ。オニドリルに襲われるなんて想像もできないからね。」
「スピピー!ピ!」
しょんぼリーリエを励ます私とスピアー。
スピアーがシュシュ!とドリルを拳の様に動かす姿にツボったのか、ふふっ‥と笑うリーリエ。
うむ。女の子は笑顔が一番や。
スピアーに空から見張りをしてもらいながら、再びクチバに戻っていく。
私はリーリエが緊張しない様に当たり障りの無い話題で優しく話しかけていた
「服装からしてリーリエちゃんは観光でカントーに来たのかな?」
「‥ええと、観光というよりは人を探しているんです。マサキさんという方にお会いしたくて‥」
「マサキ?確かハナダのみさきにいると言うポケモン預かりシステムを開発したエンジニアか‥」
せや!リーリエは確かウツロイドと合体して衰弱した母親こと美しき人妻ルザミーネさんを治す手がかりを求めてカントーにきたんだっけか!
「はい。マサキさんをお訪ねしたくて、地図を頼りに街の外れからハナダの岬まで行こうとしたのですが、その途中でオニドリルさんに‥」
それは不幸だわいね‥
街の外れとはいえ、周りに草むらとか無いから、本来なら野生ポケモンが現れる訳がないんだよなぁ‥
しかもオニドリルなんて生息地から離れてるし‥
うーむ。リーリエの特性あまいみつか何かかしらで惹きつけたとか?
他には‥『ロトロト!ロト!』
ってうお!?なんだ!着信か!?
袖の下に入れていたスマホロトムがビュン!と飛び出すと私の顔の前で静止する。
いやーこうしてみるとすごいねスマホロトム。
宙に浮いたままスマホいじれるの便利ですわー
『クミチョー!電話ですぜロト!着信先はクチバ事務所からですぜロト!』
あ
すっかり忘れてた。クチバの事務所に立ち寄る必要があったんだよなぁー あーやだやだ。
「わ!その声はロトムさん!?すごい‥!確かその端末はスマートフォン‥?図鑑の他にもこんな使い方が‥!」
リーリエが驚いている中、私はリーリエにジェスチャーで詫びを入れて電話に出る。
『組長!今さっき到着したと聞きましたが大丈夫ですか!?クチバの街の外れで野生ポケモンが暴れてるとか何とか!』
「ああ。ちょうど現場に居合わせたが、追い払ったから大丈夫だ。それと女の子を一人保護した。」
『すごい‥流石です!最近カントーでは野生ポケモンが街付近に現れる事が増えてまして‥本来なら街外れとは言え野生ポケモンが人を襲う事は無いのですが‥』
なるほど、だから人がいなかったんすねー
てかおいおいまじかよ‥
つまり今カントーはワイルドエリア化しているって事?それヤバない?
魔境修羅の園と化してないか今のカントー?
ちなみに皆さんはスジモンのワイルドエリアとポケモンのワイルドエリア。どっちがやばいと思いますか?
正解はスジモンとポケモンの両方が解き放たれたワイルドエリアです。選択肢にない?俺がルールだ!!
スジモン達が集うワイルドエリアは
あつまれや どうかつの森と呼ぶとしよう。
「まだカントーに戻ったばかりで状況を整理したい。保護した女の子をポケセンに連れて行くからそれまで事務所で待て。」
『かしこまりました。事務所でお待ちしております。道中お気をつけて!』プツン!
取り敢えず情報が欲しいです。
もう訳がわかんないよぉ! 誰も居なければスマホをコンクリの壁にシュウウ!!したい位。
「ロトム。事務所までナビを頼む。」
『ガッテン承知の助ですぜロト!‥ロト?クミチョー?そこにいる女の子は誰ですかロト?』
私の後ろにいるリーリエに気付いたスマホロトムくん。私はロトムを動かしてリーリエの前に置いた
「ああ。ついさっき出会った子でリーリエちゃんだ。」
「はじめましてロトムさん! リーリエと申します。よろしくお願いしますね。」
『お控えなすってロト! あっし生国はジョウトに発します稼業はクミチョー補佐のスマホロトムでありんすロト! リーリエ嬢何卒よしなに‥ロト!』
リーリエは礼儀正しいな。こんなスジモンポケモンに笑顔で答えるとか優しすぎるってばよ。
もっとドン引きするぜ普通。ちなみにソースは私。
てかロトムくん。
一昔前の言葉遣いから一気に江戸時代位の言葉使いになるとか何なん?スジモンの勉強間違えとるがな。
「こんな奴だがよろしく頼む。」
「ふふっ‥よろしくお願いしますね。クミチョーさん。ロトムさん。スピアーさん。」
「スピ!」
『ロト!?スピアーの兄貴もいたんですかロト!? まさか空にいたとは‥あっしとした事が‥!気づかず挨拶遅れて申し訳ないですロト!ケジメはつけますんで‥ロト!』
「スピ‥」
空から急に現れたスピアーに驚くロトム。
兄貴の好きなケジメです‥ってつけるなつけるな。
そんな事でケジメを。小指いくつあるんだ君は‥
スピアードン引きしてるぞ。全く騒がしい奴やな。
スピアーとスマホロトムは雑談を始めてるし、好き放題やる奴らじゃなぁ‥
リーリエすまんのう。こんなやばいやつしかおらんのじゃ。私のパーティは
「クミチョーさんのロトムさん珍しいですね。確か、スマートフォンと呼ばれる次世代多機能型携帯端末‥それに入ったのを見るのは初めてです。」
おお。なんか難しい言葉並べてるが全くわからん。
まあ、この時代スマホロトムはないわよね。
時代を先取りしすぎました。
あとリーリエさん。クミチョーじゃ無くて組長です
アクセントが違うぜ!リピートアフターミー?
組長!OK?
「‥わたしはアローラから来たのですが、ロトム図鑑と言うものもありまして、そのロトムさんとお話もしました。‥そしてその所有者のトレーナーさんとはもっとたくさんお話を‥」
過去を懐かしむ様に空を見るリーリエ。
うむ寂しいよな。ロトム図鑑の所有者のトレーナーというと、SM主人公かな?
ミヅキちゃんかヨウ君どっちだろう。
「‥アローラか‥それにそのトレーナーさんと仲良しだったんだね。さぞ素晴らしいトレーナーだったんだな。」
「‥はい。わたしの中で最高のトレーナーで、‥大切な人です。いつかトレーナーになって一緒に旅もしたいな‥」
ギュッと手を握り決意を固めるリーリエを見て、私は胸が締め付けられる。何という強さや。
オニドリルに襲われてもそれにめげない胆力。
前に進もうとする意思はヒロインではなく主人公やん
私とリーリエが話していると後ろの方で賑やかに話していたスピアーとスマホロトムがリーリエに近づく。
「大丈夫。君なら素晴らしいトレーナーになれるさ。ほらスピアーも応援しているぞ。」
「スピピーピ!」
『リーリエ嬢なら素晴らしいトレーナーになれるぜロト!』
「みなさん‥ありがとうございます。ふふっ‥旅の出会いっていいですね。」
がははっ!と賑やかに笑いながらクチバの帰路につく
うむ!元気が出た様で何よりじゃ!
これでリーリエも多少は緊張が解けたじゃろ!
そしてクチバに着いた私はまずリーリエをポケセンまで送り届けたのであった。
「クミチョーさん。ありがとうございました!このご恩は忘れません。」
「力になれてよかった。アローラからの時差ボケもあるだろうから今日は休んだ方がいいかもしれないな」
「そう‥ですよね‥でも早くしないと母さまに負担を‥」
「‥‥」
そっかルザミーネさん気になるよね。
命に別状は無いかもしれないが、苦しむ母親は助けたいよね。下を向いて焦燥感に駆られるいわば、あせリーリエを見て私は何も言えんかったわ
「‥あ、いえ‥なんでもありません。今日は体を休ませますね!色々とありがとうございました!」
リーリエは私の視線に気付くと心配させまいと笑顔を作り、両手をグッと握って気丈に振る舞った後にお辞儀をすると私に背を向けてポケセン内に入って行く。
結構心配だな。
だがあまり彼女にズカズカ入り込むのも彼女自身気を使うだろう。私は私のやるべき事をやるとするか!
スジモン業務をよ! あーやだやだ!!
『クミチョー‥あっしはリーリエ嬢が心配でやんすロト‥』
「スピ‥」
ロトムのチグハグな喋り方を突っ込むのは後にして、スピアーとロトムは共に心配している様だ。
私は二匹と適当に話をした後にスピアーをボールに戻し、ロトムをスリープモードにしてクチバの事務所に向かう。
そして意を決して扉をガチャリと開けると私に頭を下げて出迎えるスジモン共が
「組長!長旅お疲れ様でした!」
「「「お疲れ様でした!!」」」
あーこの感じ無理。やっぱ辛いわ。
堅苦しくて長居出来んわ! この強面野郎共がよ!
私がおう。と適当に返事すると一人の若衆が私を奥のソファに案内したので、ソファに座ると若衆も失礼します。と前のソファに座り対面する形に。こわいぜ
「組長お疲れ様でした。ジョウトと違い今のカントーは色々と厄介な事になってまして‥」
「なるほど‥詳しく話してくれ。カントーの情勢も聞きたいからそれも含めてな。俺の方からもさっきの状況を説明する。」
「はい!それでは説明させて頂きます!」
と言う事でカントーの情勢を説明してもらった。
私の方からもリーリエの事に着いて軽く話した。
どうやらここ最近一部野生のポケモン達が殺気立っているのはカントー各地で外来生物の襲来があったらしく、それに怯えて過敏になっているのだとか。
その外来生物の痕跡は見つかったが目撃証言が無い為、未だ不明であるとの事。
「野生ポケモンが殺気立っているとはいえ、これまで人を襲う事はありませんでした。そのリーリエさん‥でしたか?襲われたのは本当に不運でしたね‥」
「ああ。今はポケセンで休んでいるがな。あの子は‥守ってあげないとな‥」
「組長‥何故そんなにその女の子を‥?」
そりゃあリーリエに何かあったら、リーリエファンに殺されるからに決まっているだろ!
この世界にリーリエガチ勢がいたら私はケジメを付けさせられる‥!
例えばグラジオ君とかククイ博士とかバーネット博士とかハウ君とかSM主人公とかな!
リーリエを慕う人は多いんだぞ!
みんな強いから私一人なんて簡単にボコせるだろう。
「組長‥ 何はどうあれ俺たちは組長に従うまでです。明日はハナダに向かいますのでよろしくお願いします。」
「ああ任せた。俺は先に休むがお前達もしっかり休めよ。無理はするな」
「はい!それと組長‥改めてジョウト制覇おめでとう御座います!本当にめでたいですよ!」
何がめでてぇんだ!?
ジョウトとカントーの裏社会制覇して仕事が増えるのがそんなにめでてぇのか!? めでてぇってのか!?
あーしんど!明日はハナダの事務所かよー
ジョウト制覇後は今度は野生ポケモン達の対応かいな
まあスジモンの対応よりかはマシだな!組も今はそっちの対応で忙しいのか、色々と人を回しているみたいだ。まあ資金力と人員は腐るほどいるので、私はあくまで現場を見て回るだけだろ!お飾り最高!
私は組のモンの案内で高級ホテルで一夜を過ごし、部屋で楽しく笑顔で仕事をこなした。
はい嘘です。笑顔になんてなれる訳ないだろ!
色々とスマホロトムを見て分かったが、私がいない間にカントーの組の規模もデカくなり、他地方からのスジモンも受け入れているみたい。
まあ問題起こさない様にしっかり見張り、教育しているのだが、明日のハナダ訪問は新しく入った組員との顔合わせも兼ねている。
さて寝るかー!
あーくそ眠いわー!!!!!!!
眠くない様に見える?
ヤケクソなんだよょおおおおお!!!!
ベッドにダイブ!意識は虚!
さてさらば!!
スマホロトムでアラームをかけて私は爆睡した。
‥‥
一夜明け、私は朝散歩を決め込んだ。港町の朝は最高だぜ!さて、モーニングルーティンとして‥
ポケセン行ってジョーイさん口説きにいくか!
この時間ならば人も少ないし、チャンス!
‥ってあら?
ポケセン前に見た顔が‥
あらまあ、あなた昨日振りじゃない!
「おはようございますクミチョーさん。気持ちのいい朝ですね!」
はい大天使リーリエルです。
ポケセン前のベンチに座り、海を見ていた様ですなぁ
朝からがんばリーリエお疲れ様です。
「おはようリーリエちゃん。確かにいい朝だ。昨日はよく眠れたかな?」
「はい。何とか休めました!けど、やっぱりアローラからの時差ボケなのか、早く起きちゃいまして‥」
「すごいな。新天地でぐっすりと寝れるのもトレーナーとして必要な才覚の一つだ。良き才能を持ってるからこれからが楽しみだ。」
「ふふっ‥ありがとうございます。これで少しでも並び立てるかな?‥あ、そういえばアローラにいた時はですね━━」
と、まあなんやかんや世間話をしました。
主にリーリエがアローラにいた時の思い出話を軽く話してくれた。
まあ名前とかは伏せてポケモン達との交流などがメインだったが。私はうんうんと聞きに徹した。
話聞くの楽しいからね。
そうこう話している内にリーリエは何故カントーに来たのかという話になった。
「昨日もお話ししたかと思いますが、わたしはマサキさんにお会いする為にカントーに来ました。ですが‥」
「昨日の件でまた野生ポケモンに襲われるかも知れないと、落ち着くまでクチバに滞在する様に言われました。」
「そうか‥それは辛いな」
「‥トレーナー証があれば移動できるかも知れませんが、わたしは今トレーナーでは無いので、街から出るのも難しいそうです。わたしは一刻も早く向かいたいのに‥」
「‥‥」
ううむ。
昨日の件は大きかったみたいで、街の外へ出るにはポケモンを持っていない人は難しいみたいだ。
一応トレーナーが同行していれば大丈夫みたいなので私はリーリエに折角だからと提案してみた。
「リーリエちゃん。私はハナダに用があってこれから向かうんだが‥君も一緒に来るか?」
「‥え?」
「トレーナーが同行すれば問題ないのだろう?なら私達がそこまで車で案内する。」
「!いいのですか!?でしたら是非お願いします‥!」
藁にもすがりたい気持ちは分かるぜ!
ルザミーネさんの容体もあるから焦っているのだろう
私は手を差し述べようと思ったが‥
‥いい事を思いついたぜ‥ ぐへへ‥提案してみるか‥
「ただし条件がある。君にしかできない特別な条件だ。それを承諾すれば乗せる事を約束しよう。」
リーリエの顔が僅かに曇った。
‥すまんな。そんな顔見たくなかったが、私の欲望のためだ。許せリーリエ。
「!!‥な、なんでしょうか‥?」
ビビるよなぁ‥
そりゃあこんな強面スジモンフェイスから交換条件を出されたらビビるに決まってるがな。
だが私の欲望の為だ。大人しくやるんだ。
ぐへへ‥それはな‥
「‥アローラの思い出話を私に沢山聞かせてくれ。君と仲の良いトレーナーさんとの話をね。それをしてくれるのなら乗せてあげよう。」
「え‥‥」
「君の冒険譚‥まだまだ続きがあるのだろう?君とそのトレーナーとの織りなす物語をもっと聞きたいんだ。」
そう。SM主人公との絡みだ!
ファンとして気になるだろ!
リーリエとSM主人公の絡みとか冒険譚とかラブコメの波動がプンプンするぜ!男主人公でも女主人公でも構わん!その関係性てぇてぇだろ!
本人から聞けるってこんなご褒美ないぞ!
「‥ふふっ‥わたしの思い過ごしだったみたいです‥」
「ん?」
「‥いえ!何でもありませんよクミチョーさん。ありがとうございます‥!そしてよろしくお願いしますね。」
ほう‥案外乗り気か‥
早速だが聞かせてもらえる?(食い気味)
‥と言いたいがちょっとまっててね
色々と準備とかするから!
ええと‥番号は0X0X 893 5910と‥
という事でスマホロトムを事務所に繋げた。
ボートを用意しろ。
あ、間違えた車を用意しろ。四人乗りでいい。
「ハナダ行きの車にもう一人追加で乗せたい子がいる。昨日話したリーリエちゃんだ。なるべく乗り心地が良いやつを用意しろ。」
『組長!?昨日言ってた方ですか?カタギの方なんですよね?いくら何でも俺たちの車に乗せるのは‥』
「いいから用意しろ‥!俺の言うことが聞けないと言うんだな?」
『ひ‥!い、いえ!そんな事は!!し、失礼しました!!すぐに用意します!!』プツン!
これぞ職権濫用じゃい!!
組のモンに絞められるかもしれんがリーリエの為じゃい! やってやらぁー!
「よし。さて行こうかリーリエちゃん。」
「はい。クミチョーさん!」
私はリーリエに背を向けて歩き出す。
ノリで歩き出したがどこに行くべきじゃ?
やべ。車置いた所わからん
適当に誤魔化そーっと‥
side リーリエ
リーリエは着流し姿のトレーナーで組長と言われる男の背を見ていた。
頼りになる大きなその背はまるで自分を温かく見守ってくれたあの博士を思い出すほどに。
(ありがとうございますクミチョーさん。カントーでこんな事になるとは思いもよりませんでした。)
アローラ地方から遠き異国とも呼べる地カントー。
リーリエはある目的の為にカントーを訪れていた。それはポケモントレーナーになるという事もそうなのだが、もう一つ大事な目的があった。
それは━━
(母さまの治療の為にもマサキさんの元に行かないと‥!)
母であるルザミーネの治療の為だ。
アローラ地方を揺るがしたUB騒動。
異世界の怪物と呼ばれるUBをアローラに呼び出して混乱を引き起こした大事件。
その騒動を引き起こしたのが、ルザミーネ率いる一部のエーテル財団。
ルザミーネは夫のモーンが行方不明になってからUBに対して異常なまでの執着を見せていた。
それが今回の騒動に発展したのかもしれない。
母を止める為にリーリエとリーリエにとって大切な存在とも言えるあるトレーナー。それに彼女がほしぐもと呼ぶ伝説のポケモンの力を借りて母と対峙した。
しかしその過程でとあるUBに寄生に近い融合状態となり、その後融合は解除されたが寄生したUBの神経毒により昏睡状態に陥る。
未だ昏睡状態が続きルザミーネが覚醒する気配は無かった。
(母さまの容体を良くする為には、わたしが読んだあの時の本‥あれしか今は頼りにできない‥)
リーリエは幼き頃に読んだとある研究書を思い出していた。かつてポケモンと融合し、その後分離したとある科学者について。
その科学者こそハナダの岬に住むと言われるマサキだ
リーリエはマサキが作ったポケモンへの融合と分離の技術を駆使すれば、ルザミーネの身体から神経毒を分離して、治療出来るのでは無いかと考えていたのだ。
彼女はその技術を頼る為カントー地方を訪れていた。
(けど今思うと、わたしは母さまの容体を良くする為にと急ぎすぎたのかもしれない‥)
アローラからカントーに来て休む暇もなく、リーリエはマサキの情報を収集して彼の元に向かうつもりだった。
しかしカントーではここ最近野生ポケモンが殺気立っているという事情を知らず街の外れに赴いたのが運の尽きだった。
道中、突如オニドリル達に襲われそうになるが、そこに思わぬ助けが入った。
それが組長と呼ばれる着流し姿の男だった。
彼の手持ちのスピアーにより、あっという間に追い払われ、その手際の良さにリーリエも思わず呆気に取られる程
更には長身で強面ながらも整った顔立ちであり、威圧感を醸し出すその姿は只者ではない事をリーリエは心の奥底で理解した。
だが彼は、その威圧感とは反対に心根は優しいのか諭す口調でリーリエを気遣っている様子であった。
(着流しのトレーナーさんことクミチョーさん‥そして手持ちのスピアーさんやロトムさん‥とても愉快なポケモンさんたちでした。)
彼のポケモン達は彼を信頼している様で、スピアーの追い払い方からして腕前も高いのだろう。
また、スマホロトムを使いこなすその姿から頭の回転もかなり早いと言える。その頭の回転の早さが先ほどの交渉に繋がった事をリーリエは確信していた。
(クミチョーさんはわたしをエーテル財団の身内だと見抜き、それを出しに何か差し出す様な条件かと思いました。
当初はリーリエの事情に漬け込み、それに対して手札を切ったのかと思う程。
ルザミーネが求めるほしぐもと共にスカル団に捕らえられた時は己の迂闊さが原因でもあった。
その事を反省し、ククイ博士からカントーに到着しても警戒をしないに越した事はないぞ。と釘を刺されていたがどうやら杞憂で済んだ様だ。
(しかし、実際は違いました‥クミチョーさんの目はわたしを見守るような優しい目だった。それに条件も旅の話をする事‥つまりわたしを気遣ってくれたのですね‥)
彼は優しかった。リーリエの事情に漬け込む事はせず、むしろ彼女の力になる事を望んだ。
彼も仕事である以上、無償で乗せる訳には行かないのだろうが、こうする事が彼女に借りを貸さない事に繋がり何よりアローラから来たリーリエの事を案じているのだろう。
交換条件にリーリエの思い出話を聞かせて欲しいというのは話し相手になり、彼女の寂しさを受け止める事にも繋がる。
見ず知らずの人間の為にここまで動く人はいない。
何と心優しく情に溢れた人物であるのだろうか。
(見た目とは違い、優しく情に溢れたかなりのお人好し‥なのかな‥?)
(本当に不思議なトレーナーさん‥だけど、魅力的で何故かついていきたくなる‥そう。まるでヨウさんみたいで‥)
アローラ地方を共に冒険したあるトレーナーと重ね合わせる程に彼の存在は大きく見えた
出会うべきして出会った存在。
この出会いが後にリーリエに大きな影響を与える事をまだこの時の彼女は知る由もない。
‥‥‥‥‥‥‥
「流石は財団とお前の技術力だ。引き続きウルトラホールを通じて他の並行世界や繋げられる世界が無いか研究を進めて欲しい。」
「は!お時間を頂きますが、必ずや繋げて見せますとも。」
光を一切通さない漆黒の如き暗闇から二人の男が姿を見せる。一人はオールバックに黒のマフィアスーツの男性。
その後ろにいるのは目の周りを大きく覆う緑色のサングラスをかけた研究服姿の男性だ。
スーツの男は研究服姿の男の方に向くと、うむ。と満足した様子で頷くと更に彼に言葉を投げていた。
「この前試しにウルトラホールをこじ開けた時、何体かUBを取り逃した失態はその成果で覆すといい。お前の持つ才能は私が評価する。」
「ありがとうございます。そして寛大な処置に感謝を‥!」
「献上したコスモッグの研究を進めて、ウルトラホールをあらゆる箇所に繋げられる様にする。そして捕らえたUB連合軍団で世界を征服する為にな」
「一度はあの子供によって失敗したが、次はこの世界で再起する。復活の悪の花を生ける時が来た!」
「仰せのままに。サカキ様‥!」
「ザオボー。私はお前に期待している。さて、招待した食客達は来たか?」
「あちらで皆さまお待ちの様です。ご案内しますサカキ様!」
ザオボーと呼ばれた男が扉を開けると、彼が慕う男性ことサカキに頭を下げて、敬意を示した。
サカキはゆっくりと扉の前まで歩を進めると扉の前で立ち止まり、自身に言い聞かせる様に呟いた。
「
「言わば‥
サカキはニヤリと口角を上げるとそのまま扉の先へ歩を進め、その後にザオボーが続いて行く。
こうして再び、一人の男の野望の幕開けも始まろうとしていた。
主人公‥リーリエに対しての下心(SM主人公との話)を隠せずにいた人。組員もいない為、割とフランクな喋り方になった
リーリエ‥強面ながらも内心は優しさと心配りに溢れる組長(勘違い)をSM主人公と重ねて、勝手に親近感が湧いた。今のリーリエにとってカントーで一番頼りになる存在かもしれない。SMに引き続き今外伝もキーパーソンの一人。
サカキ‥RRR団という組織を率いている。
ちなみに某インド映画のタイトルの様な団名だが全くもって関係ない。
ザオボー‥ゲームではエーテル財団支部長の肩書きで今作ではサカキの腰巾着の様だが、果たして‥
今作のSM主人公枠は男主人公ことヨウくんです。
ミヅキ派の方すまない‥