ナニモンなんじゃ? スジモンじゃあ!!   作:年中裸足の人

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長くなりましたがお付き合い頂けると嬉しいです
感想評価くれるとなお嬉しいです!(俗物)



消息不明になったその筋の者(スジモン)

 

 

 

「‥‥‥」

 

 

砂浜に座り込み水平線を無心で見つめる一人の少女。

 

リベンジ・レインボーロケット団のボスサカキと組長たる彼の因縁を見届ける為に彼の元へと駆けつけたがそこで想定外の事態が発生した。

 

それはリュックに隠れていたコスモッグが突如暴走し巨大なウルトラホールを形成。そのウルトラホールに飲み込まれ二人は消息不明になった。ウルトラホールはその後すぐに消失し、追跡も不可能。正に途方に暮れるという言葉が相応しいと言える。

 

 

「‥リーリエ。彼なら大丈夫だよ。リーリエを案じていたんだろう?約束を違えるほど冷淡じゃないさ。」

 

 

少女ことリーリエの隣で優しく励ますのは組長の友でありリーリエの特訓を手伝ってくれたNだ

 

組長たる彼がウルトラホールに飲み込まれた後に駆けつけたNはリーリエを連れてロケット団アジトを後にし、3の島の砂浜まで移動していたのだ。

 

道中Nはリーリエから様々な情報を耳にした。サカキと組長がウルトラホールに飲み込まれ消息不明になった事やつきぐもことコスモッグがコスモウムに進化を果たした事。更に彼を助け出す為にはコスモウムが太陽を喰らいし獣に進化する必要がある事をだ。

 

一連の状況を二人は整理し、今は休息を図っている所であった。

 

 

(あの人はどこまで自分を犠牲にすればいいのでしょうか‥!わたしに来ないように手で静止した挙句、先に行ってくれ(・・・・・・・)なんて‥)

 

 

不意に蘇るのはウルトラホールに飲み込まれる直前の彼の行動だ。あの時彼はリーリエを巻き込まんと重く閉じた口をゆっくりと動かしていた。

遠くにいた為、聞き取れなかったが口の動きからしてリーリエを案じていた事は間違いない。

 

その証拠に彼は微笑み、この場を離れる様に掌をリーリエに向けて来るなと呼びかけていたのだ。

己の身が危うい状況でも他者を優先するとは何と高潔な人間であるのか。

 

 

「どちらにせよ。彼を探す為にはつきぐもが鍵になると言えるのか。以前キミが話してくれたソルガレオの力を借りられたらいいんだけど‥」

 

 

太陽を喰らいし獣ソルガレオ。それはアローラ地方に古くから伝わる伝説のポケモン。正体はコスモッグが進化を果たした姿である。

 

ソルガレオの力を使えばあらゆるウルトラスペースへの踏破が可能だ。そうすれば彼を救い出す事ができる

 

しかしソルガレオに進化するにはたいようのふえとつきのふえと呼ばれる道具が必要だ。それだけで無く日輪の祭壇の地で進化に必要なエネルギーを増幅させる必要がある為これでは進化に至らない。

 

 

(‥あの時と違い条件が全くと言っていい程揃わない‥これでは助け出す事なんて‥)

 

 

リーリエは海を遥か水平線の先に目を向けていたが、その目に映るのは光では無く絶望という深い闇だ。

彼を救い出す為のピースが全て不足している。

 

 

(‥でも諦めません!ヨウさんだって決して諦めなかった‥わたしはヨウさんの隣に立つ為にもここで諦める訳にはいかない‥!)

 

 

頬を叩き覚悟を決めたその瞳に僅かに光が宿る。恋焦がれる憧れのトレーナーの隣に立つ為にもここで諦める訳にはいかない。リーリエは強く決意した。

 

 

「さてとそろそろエンテイが戻ってくる筈だ。エンテイはここで待てと言っていたが一体何を考えているのか‥」

 

 

炎の皇帝エンテイ。

エンテイはNと共にロケット団アジトに乗り込み、リーリエと合流を果たした。その後アジトを抜け出した後に砂浜に降り立ったがNにここで待てと。と指示を出すとそのまま何処かに姿を眩ましたのだ。

 

二人はひたすらにエンテイが戻るのを待った。

何か組長の行方を掴めるチャンスがあるものだと一抹の希望を信じて。

 

 

「ええい!」

 

 

そしてその覚悟に呼応するかの様にリーリエ達の背後から獣の如く大きな遠吠えが聞こえてくる。

颯爽と翔ける皇帝の疾走は風を切り裂く刃の如し。

吹き抜ける突風を身にまとい、リーリエ達の前にその姿を再び見せたのだ。

 

 

「エンテイ!戻ってきたのか‥それに背に乗っている人たちは‥」

 

 

Nが目にしたのはエンテイに跨る二人の男性であった

赤髪の青年と茶髪のパンチパーマにダブルスーツを着こなす強面の男性が炎の皇帝に跨る組み合わせは正に異色と言える。

 

 

「いきなりエンテイに連れられて驚いたが、エンテイが会わせたがったのはお前達だったのか?」

 

「まさかあのホウオウを主に持つと言う伝説のポケモンの背に乗るとは思いもよりませんでした‥!」

 

 

赤髪の青年と茶髪の男性はそれぞれの思いを口にしていた。二人はエンテイの背から降りると目の前に立つNと向き合うと軽く言葉をを交わしていた。

 

 

「久しぶりだねシルバー。まさかここで会うとは思わなかったよ‥それから隣のキミは‥服装からしてワビ組の人間かな?」

 

 

Nはシルバーの横に並び立つスーツ姿の男性に声をかける。Nは彼の友としてそれなりに過ごしたからか服装や雰囲気でワビ組の関係者である事を見抜いた。

 

その洞察力に男性は流石です。と驚きの声を上げて自己紹介を始める。

 

 

「初めまして俺はチャイブ。ワビ組の若頭‥組長の右腕です。」

 

「先生の右腕‥!という事はNo.2の方ですね‥!」

 

 

スーツの男性ことチャイブはNの隣に佇むリーリエの声に反応すると疑問符を浮かべながら彼女が何者であるかを聞いていた。

 

 

「‥?失礼ですがあなたは‥」

 

「‥失礼しました。わたしはリーリエと言います。クミチョーさんの弟子と言えばお分かりになるかと!」

 

「弟子?‥リーリエさん‥なるほどあなたが‥」

 

 

 

「ほう。お前が例の‥いやリーリエか。俺はシルバーだ。‥よろしく頼む。」

 

「はい。よろしくお願いしますね。シルバーさん」

 

 

 

チャイブをはじめシルバーも各々自己紹介を済ませ、それぞれが声をかけ合う時間になった。そんな中Nは一人エンテイに声をかけていたのであった。

 

 

「ところでエンテイ。どうしてキミは彼らをボク達の所に連れてきたんだい?まさか彼らをボク達に会わせる為にここで待てと言ったのかな?」

 

 

「えーい。えいええい!」

 

「‥何?キミのトモダチのライコウからシルバーの事を聞いているだって?‥そしてシルバーとチャイブさんは彼女の力になるから連れてきたと‥」

 

 

 

「そうか‥確かNはポケモンと話せたんだったな。」

 

 

「ポケモンと話せるN?‥元プラズマ団のN派とは彼の事だったか‥!組長の友にして同志という‥イッシュに行ったあいつは元気でやってるのか‥」

 

 

懐かしむ様に空を見上げるチャイブ。

かつてジョウト制覇の為に共に戦った組員の中には元プラズマ団N派の構成員もいた。まさかそのN本人と出会う事になるとはとチャイブが一番驚いていたのであった。

 

 

「‥なるほどそうか。やっぱり二人をボク達の元まで連れて来るのが目的だったんだね。」

 

 

相槌を打ち、聞きに徹しながらも自身の考えを述べるその姿は王と王による哲学問答に見えなくもない。

しばらくその時間が続いていたが、Nはシルバー達の方に向き直るとゆっくりと口を動かしていく。

 

 

「今、エンテイから軽く経緯を聞いたよ。キミ達はあのロケット団のアジトでエンテイと出会ったんだって?」

 

 

「‥ああ。アジトに個人的に用があってな。隣のチャイブさんとはその時偶々出会った後にエンテイとな。」

 

「俺は組長を手助けする為ナナシマに来ました。アジトから出てくるシルバーさんに事情をお伺いし、組長を探すべく同行していたんです。」

 

 

「‥‥そうだったんだね。実は彼について話す事があるんだ━━」

 

 

Nが二人の事情を聞くと首に手を当てて思考に耽る。

しかし今は考えていても埒が明かない。Nはリーリエと共に現在の状況を簡潔に説明し協力を求めた。

 

彼がウルトラホールに飲み込まれて行方不明になった事や彼を救い出す為にはリーリエが持つ、つきぐもことコスモウムについて。更には進化させる必要がある事などを伝えたのだ。

 

 

 

 

「━━という訳なんだ。いきなりですまないが協力してくれないか?」

 

 

 

「!組長が‥!?それは一大事じゃねえか‥!是非協力させて下さい!若頭として協力は惜しみません!」

 

「‥俺も協力する。組長だけに親父‥いやサカキの相手を任せて見捨てるのは後味が悪い。組長の奴に借しを作るのも悪くないしな。」

 

 

「ありがとうございます‥!お二人のお力添えがあればとても心強いです。‥しかしどうやってこの先を‥」

 

 

シルバーとチャイブの快諾にリーリエは頭を下げて感謝の気持ちを表したが、このままでは何も出来ずにただ時が過ぎ去るだけである。

 

チャイブは少し考える素振りを見せた後にリーリエに近づくと真剣な眼で彼女を眼に捉える。リーリエはチャイブの行動に首を傾げて疑問の言葉を口にしていた

 

 

「?どうかされましたか?」

 

「リーリエさん。コスモウムの進化とこの道具‥もしかしたら関係があるのかと思いまして」

 

「‥‥?」

 

「グラジオ氏からこちらをあなたにお渡しする様にと仰せつかりました。」

 

 

 

チャイブは手に持っていた二つの古びたポーチを彼女に手渡し言葉を紡ぐ。年季が入りながらも伝統的な装いの刺繍から重厚感が伝わってくるのが分かる。リーリエはポーチの中身を確認すると目を見開き驚愕の表情を浮かべる。

 

 

「‥!これは‥!チャイブさん‥どうしてこれを‥!」

 

 

「これは笛‥?装飾といいまるで儀式に使われる物のようだが‥」

 

「たいようのふえとつきのふえ‥!」

 

 

リーリエが持つ二つの笛を見たNが首を傾げて疑問符を浮かべる。太陽の装飾を模るたいようのふえと月の装飾を模るつきのふえ。今最も欲する二つの笛を手にしたリーリエは鳥肌が止まらなかった。

 

 

「グラジオ氏の協力もありますが、組長はあなたがこれらを手にする事を望んだ筈‥だから俺をアローラに向かわせたのでしょう。」

 

 

そしてチャイブはナナシマに来るまでの経緯をリーリエに説明した。

組長の命でアローラに滞在し、エーテル財団と交流を図った事や代表代行のグラジオから二つのポーチを託された事などを簡潔に伝えたのだ。

 

 

(まさか‥先生は予期していたと言うのですか‥!?ウルトラホールに飲まれる事も‥そしてつきぐもちゃんの進化についても‥!)

 

 

彼は最初から分かっていた。伝説のポケモンは英雄を求める事に。リーリエは英雄の素質を持つ少女だ。その証拠にソルガレオやスイクンと縁を結んでいる。

 

英雄の卵として孵化しつつある彼女の才能を見抜いた彼は再びコスモッグと出会うことを予期した。

だからこそ右腕のチャイブをアローラに向かわせたのだ。エーテル財団とワビ組が親交を深めたからこそ出来た正に常軌を逸した計略。

不足の事態も好機に変えるその手腕には舌を巻くしかない。

 

 

(ですが進化するにも日輪の祭壇で無いと進化が出来ないはず‥コスモウムから進化するには笛のエネルギーだけでは足りない‥)

 

 

だが最後のピースが欠けていた。

ソルガレオに進化するには笛の音色でエネルギーを増幅させる祭壇の力が不可欠だ

 

リーリエは何か他の力で代用が出来ないかと思案に耽っていた時に遠くから雄叫びが聞こえた。

 

 

 

 

「ららーい!」

 

「!?」

 

 

雷鳴の如く響き渡る威厳ある雄叫び。

リーリエ達はその声の主を見つける為辺りを見渡すと海に連なる岸壁にその荘厳なる王が佇むのを目撃した

 

 

 

「ライコウ‥」

 

「らーいらい!」

「‥‥」

 

 

呟くシルバーに返事をする様に声を上げる稲妻の王君その声は威嚇では無くまるで自分について来いと言わんばかりだ。

ライコウはリーリエ達を一瞥した後に海に浮かぶ岩や小島に跳躍しながら進み、姿を消していた。

 

 

「ええーい!」

 

 

 

 

「あれがライコウ‥か。‥?エンテイ?‥ライコウと共にどこへ‥」

 

 

ライコウの声を聞いたエンテイは四人の元を離れて疾風の如き速さでライコウが佇んでいた岸壁まで跳躍するとライコウの後を追う様にその場から姿を消した。

 

Nはエンテイが動き出した事に驚きと疑問の声をあげていたが、エンテイとライコウが自分たちに何を伝えったかったのかを簡潔に伝えていた。

 

 

「エンテイとライコウは我らについて来いと言っていたが彼らが向かった先は別の島になるのか‥」

 

「向かった方角からしておそらく1の島だな‥そこに行けば何かがわかると言うのか?」

 

 

Nとシルバーはパズルを組み立てる様にライコウとエンテイの行き先を推理するが明確に道を示した訳ではなく、あくまで推察である為確証はない。

 

だがこの千載一遇の好機を逃してなるものかとリーリエは二人に自身の意見を述べた。

 

 

「行きましょう。エンテイさんとライコウさんはわたし達に何かを伝えたい筈‥チャイブさんが渡してくれたこの二つの笛と関係がある筈です。」

 

 

確固たる強い意志を持つリーリエ。Nはリーリエと共に過ごした時間が長い。彼女の事を信じると決めたNは小さく頷くとリーリエに向き直る

 

 

「リーリエ‥ うんわかったよ。キミはその笛について何か知っているんだろう?なら移動の道すがら教えてくれるかな?」

 

「はい!この二つはつきぐもちゃんの進化に役立つ物でありますから!」

 

 

リーリエが笑みを浮かべてNと言葉を交わす。シルバーは無言で意義は無いと言わんばかりに頷くとチャイブが手を上げて判断を下す。

 

 

「決まりですね。でしたら1の島まで組の船で行きましょう!あちらの発着場ですので皆さん乗船準備を!」

 

 

「はい!ありがとうございます!チャイブさん!」

 

 

 

ライコウとエンテイが指し示した場所に向かうべくチャイブは駆け足で乗船場に戻り船を動かす様に指示を出した。

 

ここから1の島までは船で4時間ほどかかる。

だがチャイブが用意したのは最新式の高速船だ。時間は短縮され約2時間弱で到着する。

 

リーリエ達一向は船に乗船するとリーリエがたいようのふえとつきのふえがつきぐもの進化に必要な道具である事を説明しエンテイ、ライコウが指示する場所の考察を進めるなど緊張の時間が永遠に感じられる程の長い時間を過ごす。

 

一向は船から降りた後もエンテイとライコウの後を追いかけ続ける。疲れを感じる暇も無くその背を追い続けると一つの大きな山を目にした。

 

それは天候を司るポケモンファイヤーがかつて根城にしていたと伝わるともしびやま。その山の頂きに来る事を炎の皇帝と稲妻の王君は望んでいた。果てなき悪路をただひたすらに進んでいく。

 

 

 

 

 

‥‥

‥‥‥

 

 

 

 

「‥ふぅ‥到着しましたね。‥日も沈んでしまいました。」

 

 

「ああそうだね。もうこんな時間なのか‥」

 

 

リーリエが息を切らしながら山頂に登頂すると空は夜の帳が下りて星空の海で埋め尽くされていた。

その中で満月が存在感を放つ様に星々に負けぬ輝きを放っている。

 

 

「移動に時間がかかっちまったな‥日は落ちたが月の明かりで周りが見えるのは幸いだな」

 

「ええ。ですがエンテイとライコウは何故我々をここまで案内したのか‥」

 

 

シルバーの声かけにチャイブが疑問を浮かべる中、リーリエ達が見つめる先からゆっくりとこちらに近づく影があった。それはライコウとエンテイと重なる大きな影。その影がリーリエに近づく。

 

 

 

 

「すすーい!」

 

 

「スイクンさん?あなたもここに来ていたのですか?」

 

「スイクン。久しぶりだね。」

 

 

北風の化身スイクン。

炎の皇帝、稲妻の王君と並び立つ存在である。スイクンはリーリエに近づくと彼女を中央付近まで移動する様に促す。すると今度はエンテイがNに近づきリーリエの横に並び立つ様に指示を出す

 

 

「すーい!すすい」

「ええーい!えい」

「らいら!ららい」

 

 

 

 

「‥ボクとリーリエで笛を吹けば星の子‥つきぐもを目覚めさせる事が出来ると言うんだね。キミ達がボク達をここまで案内したのはやはりそれと関係があると‥?」

 

 

「すいすい。」

 

 

Nの純粋な疑問に対してスイクンは鈴の様に透き通った美しき声で答える。

スイクンの声を聞いたNは何も言わずに頷くのみ。

それはスイクンとリーリエに対する在り方の美しさと彼が望む正にありのままの美しさを体現していたのだ

 

 

「そうか‥スイクンはリーリエの事が大好きなんだね。トモダチを助ける為にライコウとエンテイにも協力を頼んだと‥」

 

 

数式では決して解き明かす事の出来ない人とポケモンの絆を表す美しき方程式。それがNの前に広がる真実である。これぞありのままの美しき世界

 

スイクンだけでは無い。エンテイとライコウも二人の英雄(Nとシルバー)に魅入られていたのだ。

英雄達の力になり、人々を守る為に身を削るこそが至上の喜び。その絆と縁が全て繋がり、一人の男の救出劇へと繋がっている。

 

 

「すい!」

「らい!」

「えい!」

 

 

「皆さん。ありがとうございます‥!先生を助ける為に‥つきぐもちゃんに力を‥!」

 

「よし。やろうかリーリエ。」

 

 

スイクン、ライコウ、エンテイはNとリーリエを三角で囲う様に位置につくと念じる様に目を瞑る。

祈祷の如き神聖に満ちたその空間にNとリーリエは思わず目を奪われるが、二人は笛を取り出して息を整えリーリエはつきのふえ、Nはたいようのふえを口に当てる。

 

 

「〜♪」

 

 

まるで導かれる様に口と指を動かして笛を奏でるとその音色に呼応する様にリーリエの体から溢れんばかりのオーラが輝きを放つ。

 

 

「こ、このオーラは‥!そうか‥リーリエさんはFall!このオーラはウルトラホールのエネルギーそのものか!これならコスモウムを目覚めさせる事も‥」

 

 

「‥だがパワーが足りていない様だ。このオーラだけではまだコスモウムの進化には程足りない」

 

 

リーリエの体からまさに生命の輝きと言わんばかりのエネルギーが満ち溢れる事にチャイブとシルバーは驚きを隠せずにいた。

 

だがこれだけではつきぐもの進化には至らない。更なる命の輝きが必要である。

 

 

「すいー!」

 

 

その時スイクンが声を上げるとリーリエの体が更に青く光り始める。いや彼女と言うよりも彼女が身につけている首元のネックレスが鮮やかな光を放ち続けていた。

 

 

「水晶が光り輝いてエネルギーが‥増幅する‥」

 

 

リーリエの持つ水晶のネックレスが大きく揺れると、彼女から離れてネックレスが宙に浮く。

その水晶に吸い込まれる様にスイクン、エンテイ、ライコウがエネルギーを放ち続ける。

 

 

「スイクンさんはわたしのオーラを浄化してそれをパワーに変換している。そして伝説のポケモンの持つ生命エネルギーをパワーにして注ぎ込んでいるのですね‥!」

 

 

そして最後はリーリエ自身のFallのオーラをスイクンが浄化して聖なる力へと転換させる。

伝説のポケモン達の力とリーリエのFallのオーラ全てのエネルギーを掛け合わせる事で日輪の祭壇の地で得られるエネルギーを再現しているのだ。

 

後は宙に浮く水晶のクリスタルのネックレスをレンズ代わりにしてコスモウムに注ぎ込むだけだ。

 

リーリエはリュックからコスモウムを取り出そうとするが、リュックから一人でに飛び出したコスモウムが引き寄せられる様に水晶のネックレスの前まで移動していた。それは生き物としての本能か。

 

 

「これは‥まさにあの時に見た強い光‥!」

 

 

日輪の祭壇にてコスモウムがソルガレオに進化する時に見た強いエネルギーの光。今まさにあの時と同じ状況であると言える。

 

光り輝く星々にも負けぬ月の光と同化して更に輝きを放つそのエネルギーはつきぐもを包み込み、月雲とならんとしている。

 

 

 

 

 

 

「マヒナペーア!」

 

 

 

 

 

そして光が晴れた先にいたのは太陽を喰らいし獣ではなく、別世界においては月を誘いし獣と称される月の化身そのもの。満月の光で照らされるその体は美しきも妖しい輝きを放っている様に見えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

‥‥

‥‥‥

 

 

 

 

 

 

 

ここはどこ?私はだぁれ?

あの世でない事は確かだね。頬引っ張っても痛いもん

と言う訳でおそようございます。スジモンです

 

ウルトラホールに飲み込まれリーリエに見捨てられた惨めで哀れな師匠です。悲しいなほんとに悲しい。

 

だってミスコン絶対間に合わないじゃん。

絶望だよ。次やるのいつかわかんないからね。

四年に一回とかオリンピック周期でやられたらたまったもんじゃないっす。

 

 

 

 

「目が覚めたか組長よ。」

 

 

「!?」

 

 

あれ!?サカキ様やん!そう言えばあなたもウルトラホールに飲み込まれたんだっけ?

うわぁ!まじかよ!男同士で二人っきりとか最悪!

まあワタルじゃなくてよかったかもね!

けつあな確定してこないと思うし‥しないよね?

 

 

「君も飲み込まれるとはな‥いや彼女を守ったと言うところか?弟子思いな良き師だな。」

 

「別にそんな事ありませんよ。(見捨てられたので)」

 

「‥ほう謙虚だな。もっと誇っても良いのだぞ?」

 

 

皮肉かよちくしょう!バトルで私がリードしている事に対しての嫌味ですか?くやしー!

 

‥てかここ何? 薄暗いんですけど。深海みたいに怖いんですけど。周りにでっかい岩みたいなのがあるし、場所からしてウルトラディープシーか?これ

 

 

「ふむ。周りにUBがいるが我々を警戒しているのか遠目から見ているみたいだな。」

 

 

あ!本当だ!

岩の隙間からウツロイドが見てまっせ!ここの世界のウツロイドは臆病なのかな?可愛いじゃねえか‥

襲ってくる気配ないし、彼らの迷惑になる前に退散したいけどサカキ様の目が私を捉えて逃さない様に見えるけどなんだその眼光は!?

 

目を離すと襲い掛からんとするその目つきはやばいですって!くそが!にらみつける返ししてやるよ!おら!

 

 

 

「その眼‥あの子供を思い出す。あの日レインボーロケット団のアジトの最深部に来たアローラのチャンピオンをな‥」

 

 

「リーリエでも無く、シルバーでも無い。私の野望を止める子供達(チルドレン)とはやはり君だったんだな組長。私の好敵手と呼ぶべきか‥」

 

 

突然の自分語りどうした?

ひたすらに睨み続けた為内容は全然頭に入らんからひたすらに?マークしか思い浮かばん。想像力が足りてるよ。妄想族か?サカキ様。

ウルトラホールの毒気にやられたか‥

 

 

「‥何が言いたいのですか?」

 

 

思わず私はそう聞き返した。何が言いてえ?

はっきり言えよ!この野郎!

 

 

「ふっ‥いや何でもない。まさか私がここまで君に興味を持つ程変わるとはな‥」

 

「?」

 

 

「レインボーロケット団を結成してから私の前にこれまで敵はなかった‥あの子供以外はな。その後に君という人間が現れた。同じ裏社会組織のボスでありながらもまるで私とは真逆な姿をな。」

 

 

「私とは正反対の価値観を持つ男‥征服を好かずありのままを望む。まさに自由の体現者。決してぶれずに己の美学を突き進む者はまさに求道たる器だ。」

 

 

 

制服を好まずありのまま?

まあその通りなんだが偏り過ぎだろ制服も好きですよ

本当はありのまま(素っ裸)がいいが今のこの世だと体現できないので水着で興奮してます。はい

 

 

「‥私はそんな君が好きでたまらない。まるで神が私と君を引き合わせた様な奇妙な縁。これは出会うべきして出会った運命か‥それとも宿命か‥」

 

 

は?やめろ!待っていたぞサカキ間ァ!ってこと!?

結局ワタルと同じかよ!けつあな確定申告してきやがった!おしりあなに触りますよ‥ やめろォ!

 

神と引き合わせたとかガチっぽいのなんなん!?

これもアルセウスって奴の陰謀なんだ!いやだあ!!

邪神死すべし!天誅!!タイタン(レジギガス)助けて!

 

 

 

「決着をつけるぞ。私と君‥勝つのは自由か支配か。ありのままを守れるかその手で証明してみせろ!」

 

 

 

何の決着だよ!?ケツ()ゃくってこと!?

くそがよ!嫌に決まってるだろ!

勿論抵抗するで?(ポッ)拳で!わたしは思わず後退りしようと後ろに目をやると何やら空間にヒビが入り、バリィン!と大きな音が鳴りでっかい穴が空いた。

 

なんじゃあこりゃあああ!?

 

 

 

 

 

 

 

「間に合った!先生!御無事ですか!?」

「マヒナペーア!!」

 

 

そしてその大穴から出てきたのはでっかい影。

なんか見覚えがあるなぁ‥って、ん!?リーリエ‥!とそのポケモンはルナアーラ!?

まさかつきぐもちゃんを進化させたのかよ!すげえ!

地道にレベルアップして進化させたのか?

 

 

‥ってそんな事言ってる場合じゃねえ!

けつあな確定される前ににげるんだよぉ!

 

 

 





リーリエ‥三犬の力も借りてコスモウムをルナアーラに進化させた。組長を救うべく月を誘いし獣と共にウルトラホールへ突入。ヨウはソルガレオ、リーリエはルナアーラと太陽と月で奇しくも対になった。
グラジオの勘と機転によるものであって断じて組長の成果では無い。

N‥翻訳係。リーリエとはそこそこ仲が良いので、たいようのふえを吹く係になった。ウルトラホールへの殴り込みはリーリエだけで行く羽目に

シルバー‥影の功労者。彼がいなかったらNとリーリエを知らないチャイブは永遠に島を彷徨ってたし、笛を渡す事も出来なかった。

チャイブ‥Nとの交流でかつてジョウトの大抗争で一緒に戦った元プラズマ団構成員の事を思い出していた詳しくは設定資料の新人若衆スジモンをご覧ください

ちなみにナナシマへは組が保有する高速船で来た。何人か組員とエーテル財団職員も連れてきたのでアジトにいるRRR団とUB(テッカグヤとデンジュモク)を捕縛した所をシルバーと鉢合わせる。
RRR団は国際警察に引き取られ、UBはその後アローラの財団本部に転送された。

主人公‥相変わらず脳内変換が故障しているからかサカキにけつあな狙われてると勘違い。けつあな防衛戦に突入した。どう言う心理?耳掃除してください。あと心の掃除もね

サカキ‥裏社会最大組織であるワビ組を束ねるも自由を好み、ロケットチルドレンという過去があるにも関わらず自身の考えを曲げず彼にとっての神と言うべき存在のサカキと対峙し、己の過去と決別を付けるべく立ち向かう姿(勘違い)に脳を焼かれた。
過去と決別し、主人公がロケットチルドレンという殻を破る為に立ち塞がる存在が必要であると感じている

裏社会のボスとしての立場のサカキだと好敵手として彼に挑む挑戦者であり、彼と言う人間に対しては過去を乗り越える壁である為、彼がサカキに挑む立場になるという対比にもなっている(勘違い)




ウツロイド達‥「うわ、何この異世界人達‥いきなり入ってくるとか普通に怖いんですけど。こんな得体の知れない奴らに寄生とか無理だから逃げるわ‥」












邪神‥(いや知らんて。暇つぶしにもならんわそんなもん)


レジギガス‥(あやつ‥人とポケモンを玩具の様に扱いやがって!呪いが枷になり力が発揮できん‥!だらしない先人で申し訳ない。あやつが尚も人とポケモンを玩具の様に扱い、混乱を招くのであれば人の世の未来を守る為この身を幾らでも捧げよう。)

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