ナニモンなんじゃ? スジモンじゃあ!!   作:年中裸足の人

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今外伝の最終話です
色々と駆け足ですがここまでお付き合い頂きありがとうございます!



さらばその筋の者(スジモン)

 

 

 

ワビ組の組長とリベンジ・レインボーロケット団ボスサカキとの最終決戦から10日が経過した。

 

 

無事にウルトラホールから帰還した組長であったが、ロケット団の残党の捕縛やウネルミナモと呼ばれるパラドックスポケモンの保護とその他UBをルナアーラの力で元の世界へ返す保護活動も行った。

 

今回の騒動は混乱を防ぐ為、リーグ委員らの働きにより厳重な情報統制がなされた。

幸いな事に目撃情報は極めて少なかった為、仮装した愉快犯の犯行である事やアローラを襲来した生命体がカントーに迷い込んだ為秘密裏に保護したと言った筋書きを表向きの理由として流布させた

 

最初は戸惑い、リーグを疑う世間の目も時が過ぎれば落ち着くだろう。

ようやくカントーに平穏が訪れたのだ。

 

 

 

 

 

(事件は無事に解決しました。母さまも無事に目を覚まされ画面越しとはいえ顔を見れてよかったです‥)

 

 

クチバシティの船乗り場前の桟橋に一人佇む少女リーリエは潮風で靡いた髪を押さえながら思いに耽る。

 

事件の収束後に目を覚ました母ルザミーネとリーリエは画面越しでの再会を果たしたのだ。

ルザミーネはリーリエとグラジオにひたすらに謝罪の言葉を口にし、もう一度親子としてよりを戻したい事を伝え最後には感謝の気持ちを伝えた。

 

目覚めたばかりである為長時間の会話は難しいが、容体は確実に回復しており、リーリエの当初の目的は達成されたのだ。

 

 

 

(これも全てクミチョーさん‥いいえ先生のおかげです。先生が便宜を図ってくれたからこそ母さまの回復は早まった。)

 

 

胸に手を当てて感謝の思いを胸にするリーリエ。

思えば組長である彼との出会いが今のリーリエを形作った。当初は憧れのトレーナーの隣に並び立つ為の弟子入りだったが、そこで多くの事を学んだ。

 

ポケモン勝負の戦術と戦略。ポケモンとの接し方や彼が大事にする思想と世界の在り方、そして過去との向き合い方。まさに人生の師と言っても過言では無い。

 

 

(‥だからこそわたしは世界を旅したい‥先生の望む世界の在り方をもっともっと多くの人に伝えたいんです‥!)

 

 

拳を握り空を見上げるリーリエ。そして彼女の背後から近づく一人の人物。聞き覚えのある足音を聞いたリーリエはゆっくりと振り返りその人物を眼に収める。

 

 

 

「リーリエ。時間は大丈夫か?」

 

「先生!」

 

 

リーリエに声をかける着流し衣装の青年。彼こそがカントー、ジョウトを席巻する裏社会組織ワビ組の組長だ。

彼が浮かべる柔らかな笑みは本来の優しさと暖かさを確かに感じるものだ。

リーリエはその笑みにつられる様に柔らかな笑みを浮かべていた。

 

 

(最近の先生は笑みを浮かべる事が多い。先生はあの呪縛からようやく解放されたのですね‥)

 

 

ロケットチルドレンと呼ばれた彼の過去はリーリエも目を背けたくなるほど悲惨なものであった。

彼はその呪縛に囚われ続け、負の十字架を背負う事を宿命づけられたのだ。

 

しかし彼はボスであるサカキと決別し、自分の意志で道を切り開く覚悟を固める。

恐怖と苦しみを勇気を持って立ち向かいサカキを撃破し見事その因果を断ち切った。

 

因果を断ち切り、憑き物が取れたと言わんばかりの彼の表情はリーリエに安心感を持たせたのだ。

 

 

 

 

「‥ウツロイドは結局元の世界に戻らなかった様だがリーリエは大丈夫なのか?」

 

「はい。ウツロイドさんはわたしと一緒にいる事を望みました。ウツロイドさんがいいなら是非一緒にいれればいいなって!」

 

 

リーリエが腰から下げたボールが微かに揺れる。まるでウツロイドが元気に返事をしているかの様だ。

ウルトラホールを通じてカントー地方に迷い込んだUBの一角ウツロイドであったがウツロイドは元の世界に戻らずリーリエと共に生きる道を望んだ。

リーリエの優しさや未知なる世界への好奇心によるものか。不思議な魅力がウツロイドを魅了したのだ。

 

 

 

 

「Nさんも言ってました!旅は本当に予想外の事も起きると。今回のカントーでの先生との出会いやNさんとの出会いがまさにそうでした。」

 

「Nか。いち早くカントーを去ったが元気でやってるといいな。」

 

「そうですね。あの人から教わったことも多いです。ポケモンと人の絆の方程式。それこそこの世で最も美しい数式であると」

 

 

 

組長たる彼の親友であり、リーリエの特訓を手伝ったNは事件収束後にいち早く組長達に別れの挨拶を告げるとそのまま旅に出たという。

炎の皇帝エンテイに認められた英雄は一人果てなき夢路を進んでいたのだ。

 

その英雄と同じく稲妻の王君に認められた英雄シルバーも人知れず旅立ち、北風の化身に認められた英雄の卵たるリーリエも同じく世界を巡る旅を試みる。

 

組長である彼は今日リーリエを見送る為に駆け付けたのだ。そして彼女を見送ろうとするもう一つの影が海上より現れる。

 

 

 

「すすーい!」

 

 

「‥スイクンさん!」

 

 

北風の化身と呼ばれる守護神は海の上を滑る様に進みリーリエの元まで近づくと羽衣の様に棚引く帯状の二本の尻尾で彼女を包む。

まるで彼女の別れを惜しむ様だが、スイクンの表情に寂しさは感じ取れずまるで彼女の今後に期待するかの様な優しい目つきをしていた。

 

 

「スイクンさん。改めてお礼を‥これまでありがとうございました!あなたがいたからつきぐもちゃんは進化ができました。お力添えとあなたとの出会いは決して忘れません!」

 

「すすい!」

 

 

スイクンは気にするなと言わんばかりに声を上げてリーリエを一瞥すると彼女に背を向け、そのまま海の上を滑る様に走る。

風を縫うが如く鮮やかに駆け抜けるその姿はまさに北風の化身と呼ぶのに相応しい。

 

リーリエはスイクンが立ち去った後に組長である彼と向き直ると感謝の言葉を紡いでいく。

 

 

 

「先生。あのありがとうございました‥!先生から教えてもらった事‥絶対に忘れません!わたしはもっと広い世界を見てヨウさんの隣に立つに相応しい強いトレーナーになります!」

 

 

リーリエは彼に頭を下げて自身の思いを口にした。アローラで待つ恋焦がれるトレーナーの隣に立つ為、そして目の前の彼の思想を語り継ぐ為、そのトレーナーの隣に立つ事は師を超える事に繋がる為。

 

リーリエの力強く覚悟を表したその言葉を耳にした組長は口角を上げるとリーリエに期待の目線を向けて口を動かす。

 

 

 

「‥ほう。私を超えるか‥なら━━」

 

 

 

 

「この帽子をお前に授ける。」

 

 

彼が言葉を放つと同時にリーリエの頭に被さったのは赤いつばが特徴の白いベースボールキャップ。帽子のロゴは満月を意識したかの様なデザインで、リーリエが思慕の念を抱くトレーナーが被る帽子とは正反対の色合いのものだ。

 

突然の出来事にリーリエは驚いて顔を上げると組長はリーリエを見守る様な優しい目つきになり彼女に語りかける様に言葉を紡ぐ。

 

 

「いつかまた、カントーに戻って来るといい。立派なトレーナーになってな」

 

「!は、はい!」

 

 

リーリエは嬉しさのあまり目に涙を浮かべて彼を見る。師から弟子への贈り物、それはリーリエを自慢の弟子として認めているからに他ならない。

 

 

「さてそろそろ船が出航する。乗り遅れるなよ」

 

「‥はい!この帽子‥大事にします‥!」

 

 

「旅の無事を祈る。今はあえてこう言おうアローラ!」

 

「アローラ!先生!」

 

 

 

リーリエは涙を拭い彼に笑顔を浮かべて別れの挨拶を済ませると桟橋を渡り船着き場まで進み旅客船に乗る。

 

 

 

しばらくすると船の汽笛が出航を知らせ徐々に陸から離れ見送る組長の姿も小さくなっていく。

リーリエは胸に手を当て、これまでの思い出を振り返る様に目を閉じていた。

 

 

(あなたに出会えてよかった。)

 

(またいつかお会いしましょう。わたしはまた帰ってきますから。)

 

 

英雄の卵はまだ孵化したばかり、これからは彼女と彼女の仲間達の冒険譚が始まりを告げる。

 

ここに一人の少女と青年の物語は一旦幕を閉じたのだ

 

 

 

 

 

 

‥‥‥

 

 

 

side N

 

 

 

「‥そろそろリーリエも旅立っている頃かな?‥つきぐもとの成長が楽しみだ。」

 

 

場所は変わりカントーから少し離れたジョウト地方のとある海域を進む旅客船の船尾に佇むのはN

 

長い緑髪が海風で靡き、風に飛ばされない様に帽子を押さえながらもある男の姿が瞼に強く焼き付いていたのだ。

 

 

 

(‥やはり彼は凄いな。リーリエの素質を見抜き、つきぐもの進化の場も整えるとはね。さすがはカロスの王だ。)

 

 

カントーの地にて再会したカロスの元王にしてワビ組と言う組織の長である組長。

 

彼の見る目は確かなものであった。弟子であるリーリエの才覚を見抜き、つきぐもと呼ばれる星の子を月を誘いし獣に進化させる為に影で動いていた事や彼女に英雄としての素質がある事を見定める。

Nは彼の予知めいた知略と才を見抜く観察眼といった底知れぬ才覚に恐れすら抱くほどであった。

 

 

 

(裏社会最強の組織ワビ組の組長である彼が望むのはありのままの世界。自分の意志を信じて進み、他者の意志も尊重する美しき世界‥)

 

(ボクも果てなき夢路を進んでいる。人とポケモンがモンスターボールが無くとも共生できる世界という途方もない夢。彼はそれを笑わずに応援してくれる。ならばボクもそれに応えないとね)

 

 

彼が望む世界はNの望む世界でもある。

人とポケモンを一つにする強い絆と意志の力。彼はNの途方もない夢を決して侮らず、むしろ応援してくれた。そんな彼の気持ちに応える為にも彼の望む世界を作り上げなくてはならない。そう思うほどに

 

 

 

(やはり君は同志にして最高の友だ。トウコに劣らぬ素晴らしきトレーナーよ‥!)

 

 

かつて相対した黒き理想とそれを従える英雄。かつて否定した理想という言葉をまさか自分が使う事になるとはと皮肉をこめる様に笑みを浮かべる。

 

 

海域は海だけの景色からいつの間にか岸壁が立ち並ぶ風景へと変わっていく。

 

これからまだ見ぬ景色や新たな価値観が自身を待っているかの様にNは強い決意を抱く。

 

 

「さてと‥世界はまだ広い。見果てぬ世界をこの目で見てまわろうか。」

 

 

 

ここにも一人の英雄が己の夢路を進む為に再び世界を旅する冒険譚が始まりを告げた。

 

 

 

 

 

 

「ええーい!」

 

 

 

岸壁に佇む炎の皇帝エンテイはとある海域を進む旅客船の船尾に佇む緑髪の青年を瞳に捉えると空に向かって雄叫びを上げる。

 

それは別れの言葉と言うよりかは彼の今後の夢路を祝福するかの様な強い願いであった。

 

 

炎の皇帝とかつて王と呼ばれた男は再び別の地で邂逅を遂げるがそれはまた別の物語だ。

 

 

 

 

 

 

 

‥‥

‥‥‥

 

 

 

 

 

 

 

 

サカキ様との対決から幾日か過ぎた。

ウルトラディープシー帰還後は色々と忙しかったが、まさかウルトラホールを開けるために三犬やHGSSのツンデレ赤髪ライバルことシルバーが協力してくれたりなど驚きでいっぱいであった。

 

めっちゃ丸くなってて驚いたし、サカキ様と決着をつけた事を知ると何やら嬉しそうであり悔しそうな表情をしてなんて反応したらいいか困りましたよ。あのツンデレがねー

 

その後はなんやかんやあってNやリーリエとも別れを告げたがやはりいないといないで寂しいね。

大人のお姉さんと遊ぶ時間が増えたからかその反動でリーリエと会う時は笑顔が多かったなー

 

リーリエとの別れの時は船、そして旅立ちときたらシャンクスだろ!って事でシャンクス再現したかったが今思うと笑えるね。腕無くした方が良かったか?

 

 

とまあ今日に至るまでこんな感じですが、今私は愛しさと切なさと心強さとは反対の感情を抱いています。

それはなんでしょうか??

 

 

 

 

 

 

 

「‥なるほど、カントーのUB達は無事保護されたと‥流石だ。国際警察として協力に感謝するよ組長君。」

 

「‥いえ俺は何も。」

 

 

 

‥はい。怒りと戸惑いと情けなさという感情ですね。

組長只今刑事さんから職質を受けております

 

そこのクミチョーちゃん、止まりなさい!

どこでも刑事システムに引っかかっちまった!しかも目の前の人ネームドキャラですよ!誰だと思います?

 

 

 

 

 

「何を言っているんだ。国際警察として今回の件は見逃せるものではない。UBでの騒動、ロケット団といい君には迷惑をかけるな」

 

「‥ハンサムさん。」

 

 

背広にネクタイのイケオジ‥そう。私は今伝説の刑事伊達さ‥失礼あのハンサムさんに職質されているのである。

いやなんでぇ?あんたアローラにいるんじゃなかったんか?? なんでカントーにおんねん!関東のカムロシティとかに行ってくださいよ!

 

トージョーの滝で結成されたトージョー会(架空組織)とかの捜査とかどうですか?ダテサムさん。

 

 

「‥そういえば3年前のジョウトプラズマ団との抗争にも君が関係していたな‥あの時わたしも護送に携わっていたが君はいつも事件の中心にいるな‥」

 

 

確かジョウトのプラズマ団抗争の時もハンサムさん来てたんだっけ?私寝込んでて見なかったけど。

まさかその事について問い詰める気か!?

何やら考え込む様に私を見るハンサムさん。いやいや

ちがうんですよ!私が中心になってスジモン共を焚き付けている訳じゃなくて偶然なんすよ!

 

だからお縄にしないでくれると嬉しいなーなんて

そんな疑う様な目で私を見ないでほしいっす。

 

 

 

「‥プラズマ団の元王N。彼があのイッシュの騒動解決の影の立役者とも聞いていてね。君は確かあのNと仲が良かったと聞いてるが、君はNと何を話したんだい?」

 

 

ん?あれ?あんまり追及しない感じっすか?

それにNについてだと?そっかこの人BWのクリア後で七賢人捜索イベントで出てくるんだよね。BW2では登場しないからそれが気になっていたのかな?

 

ここは話を逸らして私の罪(スジモン罪)に触れさせない様にしよう。私は少し思案してNの事を話した。

 

 

 

「‥Nと語り合った事は沢山ありますが、あいつは途方も無い夢を実現しようとしている。(ポケモンと人間の結婚合法化)人によっては笑われる様な壮大な夢を本気で追いかけているんですよ。そんなNを俺は強く尊敬しています。」

 

 

「‥そうか。彼は見つけたんだな。己の生きる目標と叶える夢を‥」

 

 

何やら感動しているハンサムさん。感動要素あったか?‥いやもしかしたらNの境遇を理解して同情している可能性がある。悲しきモンスターみたいな目でNの事を見ている感じだね。まあ夢が夢だからなぁ‥(ポケモン結婚合法化)

 

 

「君は不思議な男だな。Nといい、話に聞くリーリエさんと言い奇妙な縁が君を引きつける。」

 

 

確カニ。なんか勝手に私の事を裏社会の王と決めつけるNやロケットチルドレンとかいう冤罪を叩きつけるリーリエといい私を地獄の底に突き落としたいんだなという奇妙な縁を感じる。

私はカタギとしていきたいのになんでそんな目でみるかなぁ‥

 

 

「‥家族、絆‥アローラの代表代行殿は妹のリーリエさんをとても大事に思っていたね。家族のすれ違いや思い違いが今回のアローラでの出来事を引き起こしたのかもしれないな。」

 

「妹か‥家族とは切っても切れない縁だ。相棒‥いやそれ以上の存在‥だからこそ大切にすべきだな。」

 

 

「つまり何が言いたいのです?」

 

 

私は思わずそう聞いた。

エーテル財団の事話してるハンサムさんめちゃくちゃアンニュイな顔しているのよね。

なんか家族とか相棒とか失ったものが多いからこそ思う事とかあるんやろかね?

それか妹属性に密かに憧れてる感じ??

 

 

 

「‥そんな難しい事じゃないさ。遠くにいる彼女の活躍を期待して見守ってやってくれ。」

 

「まあ向こうで協力してくれた()から頼まれた手前でもあるからな。‥気にかけてほしい。全てが手遅れになってからでは遅いからな‥」

 

 

彼って‥ああ!ヨウ君ね。確かSMではクリア後にUB保護でハンサムさん達と行動を共にしたんだっけか?そこでヨウ君から頼まれた事ってことか。

おそらくリーリエに危ない事があったら◯すぞ。という脅しを伝えに来たのかぁ。なるほどね‥

 

 

‥‥いやいや!どんだけ心配性やねん!さすがはリーリエ守護り隊(まもりたい)隊長のヨウさんは過保護ですな!

可愛い子ほど旅に出せと言うけど、ハンサムさんが言うとめっちゃ重く感じるわ!相棒ポケモンや同僚亡くした方に伝言とはいえこれ言わせるってヨウ君も中々鬼畜なのでは?

 

つまり大事な存在はしっかり守ってやれよ(強制)って事ね。あんたが言うと重すぎるよ‥ 胃もたれしそうだからちょっと横になるね。

 

 

「ええ、そうさせて貰います。彼女は大事な存在とも言えますからね。」

 

 

ここはイエスと言う他あるまい。

もし私がそんなの知らんと言ったらヨウ君とアローラ勢に殺される可能性があるからね。

あ、連絡先交換してねえや。同行把握できねえやん。

ここはリーリエの無事を祈る他あるまい‥

 

 

 

「‥そうか。野暮な事を聞いたね。ボスを待たせるのも悪い。わたしはここで失礼するよ。」

 

 

ハンサムさんは私の答えを聞くと納得した様に返事すると踵を返してそのまま立ち去った。

え?ボス?ひょっとしてリラさん?リラさんと来たんか!?

うわぁ!会わせて会わせて!あの美人さんと顔合わせしたいです!色々とお話したいです!

 

‥って足はや!もう遠くまで行っちゃったか‥会えなくて残念やわ。てか警察は私を捕まえなくて大丈夫なん?‥ま、いっか!(よくない)

細かい事は考えても無駄やし

 

 

『ロトロトロト!』

 

 

私が適当な事を考えていると懐に入れていたスマホロトムが激しく揺れてビュン!と勢いよく飛び出してくる。びっくりするからやめてほしいのう。

 

 

 

 

『ロト!クミチョー!そろそろお迎えが来る時間ですぜロト!』

 

 

 

迎え?天の?それとも?堀の向こうへの?

 

‥あ、思い出した。今日スジモン達と予定があるんだよなあ‥ 場所はちょっと歩くけど仕方ない。

 

 

「ご苦労ロトム。しばらく休んでいいぞ。」

 

『オッス!それでは失礼しますですぜロト!』

 

 

勢いよく袖の下に潜り込むスマホロトム。下手すると体に当たって痛いが仕方ないね。

 

ええと目的地はここを歩いてその先を曲がっていって‥と。あーしんど

 

ひたすら落ち合う場所まで進み、目的地につくと目に入るのは見慣れたスジモン達。うわめっちゃおるやん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「組長!お疲れさまです!!」

 

 

「お疲れさまです組長!!」×100

 

 

「‥ご苦労。」

 

 

 

強面集団が私の前で列をなして膝に手をつきスジモン流お辞儀をしてくる。人数多っ!ざっと見て100人はいるぜ。スーツ姿に強面の野郎集団が一様に集う姿はまさに壮観なり。

 

その中で私の秘書的な業務を担う一人のスジモンが私の元へ来ると再びお辞儀をして私に話しかけてくる。

 

 

「失礼します組長!先日話した動画配信サービスのシノギについてなんですが‥」

 

 

「それは後でいい。ここで話すものじゃないからな‥それよりも今日の要件について教えろ」

 

 

「し、失礼しました!この後は幹部会を予定しておりその後は━━」

 

「‥‥」

 

 

また幹部会かよ。もうええねん。疲れるわ

どんだけ幹部会するんや。最早幹部会の為の幹部会になってない?そんなジョウト銀行の貸金庫にあった組の金100億が盗られた訳じゃないしさ。頭痛くなるで

 

 

 

 

「━━って感じです。」

 

 

「ああわかった。」

 

 

すまんわかってない。

幹部会の次の予定なんだったのかまるで理解できなかった。もう一度言ってくれる?言えないね‥怖いもん

 

 

 

「‥しかし組長。俺は驚きですよ。まさかワビ組が更に大きくなるなんて‥!」

 

「‥カントー、ジョウトと来て次はアローラですか!ワビ組も海外進出する日が来るなんて‥!」

 

 

 

そうなんだよなー

チャイブの奴がアローラでスジモン組織を作りやがったおかげで仕事が増えちまった。もう勘弁してほしい

 

 

 

「アローラで発足したアロハ会。チャイブのカシラが作った傘下組織と聞きましたが、わざわざ組長が足を運ぶなんて‥!どこまでも現場を大事にする組長には頭が上がりません!」

 

 

「‥‥」

 

 

 

もっと話を聞いておけばよかった。

最初はプライベートで行く筈だったんだけど組員共が仕事だと思い込んで色々と根回ししやがったおかげで私が組長としてアローラに出張する羽目になってしまいました。ちくしょーめー!

今度はアローラ制覇とか言うんじゃなかろうな?

 

いやだー!!バカンスしたい!

マンタインサーフとかビキニのお姉さん達と遊びたいよー!!行きたくなーい!!

 

 

「それにエーテル財団ともパイプが出来たのはデカいですね。組長がリーリエさんを大事にしていた理由がようやく分かりましたよ。」

 

 

あ、うん。そうだね

アローラ組やらヨウ君やらに目をつけられるのが怖かったしエリカ様のプレッシャーで弟子にさせられたっていうのもあるけどね。

 

 

「‥しかしいい娘でしたね。いなくなると寂しく感じます。」

 

 

「‥まあそうだな。彼女には元気でいてほしいものだ。」

 

 

「ええ!元気でやってると思いますよ!何せ組長の弟子ですからね!」

 

 

あんま誇れないなぁ。師匠っぽいこと全然できなかったわ。エリカ様にバレたら切腹だね。こりゃあ

旅先でもリーリエに何かあったら私殺されるし二度殺されるとか散々やな。どないせえっちゅうんじゃ

 

 

ちなみに話が変わるが私のアローラ出張は来週らしい。この前チャイブが話してた。

早くね?せめて一月後だろ!

 

ジョウト制覇の時は2、3年近く滞在したが、まさかそこまで滞在とかはないよな?、だって海外だもん。ホームシックになっちまうよ。

 

ジョウトならまだしもアローラはきついって

 

アローラの件とかスジモン業務が色々と片付いたら旅行いくぜ!文句ないよな!

 

 

「アローラの件が片付いて一段楽したら私は海外へ行く。後はチャイブに任せるから今後のスケジュールはいつでも組み直せる様にしておけ。」

 

 

「組長‥ もう次の手も打とうと言うのですね。流石です!」

 

 

こうでも言わないと休みは取れないからね

旅行行きたーいって言うとスジモン共に殺されるからものは言いようという事ですねー

 

だが私もバカじゃない。組の奴らが絡むと面倒だから私一人で行ける様に今から考えないとな。

 

うーんとどこにしよっかなー

迷うなー原作キャラと会える地方もいいし、知らん地方もいいしなー

 

 

「組長‥一つお聞かせください。次はどこの地方に目星をつけているんですか?」

 

 

 

そうだなー

ヨーロッパ的な場所に興味があるからそれに近いパルデア、ガラルにはいってみたいな。

けど今興味が唆られるのは━━

 

 

「カロス地方‥特にミアレシティだな。」

 

 

前世でいうパリが舞台のミアレシティだな!

観光地巡りしたいし!ミアレガレット食べたいし

パリジェンヌならぬミアレジェンヌ?のお姉さんと遊びたいしね!!!

うひょおおお!楽しみになってきたぜ!

 

これをモチベにしてアローラ行きを頑張るしかねえ!

 

 

さぁて!俺たちのスジモンはこれからだ!(意味不明)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

‥‥

‥‥‥

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カントーの地にてぶつかった二つの悪。支配と自由を巡る二つの意地の衝突

 

それは過去を乗り越えた青年と未来を突き進む少女が紡いだ英雄達の物語

 

 

 

その続きはまた新たな英雄によって紡がれていく━━

 

 

 

 

 

 

外伝 復活の悪の花編

 

これにて終幕

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次章予告

 

 

 

カロス地方の中心都市ミアレシティ

 

都市再開発計画が進む地にて、カントー地方から訪れた一人の男とその街の住人達が紡ぐ新たな物語が幕を開ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「伝統を感じられる華やかな刺繍‥!すごいです!

新たな衣服デザインの参考にしても良いですか?」

 

 

 

「着流し衣装にむしタイプの使い手やと?‥‥いや、まさかな‥」

 

 

 

「‥!ハンサムおじさんを知っている?‥あなたは一体何者なのかな?」

 

 

 

「その強さ、流石だな‥!だが全然物足りない。熱いファイトは!勝たなきゃうちらが満足出来ないんだよ!」

 

 

 

「まあ!さすがですわ!あなたの実力ならば今度主催するウルトラアルティメットハイパーユカリトーナメントアンリミテッドに来てもらわなければなりませんね。」

 

 

 

「ロケットチルドレン‥まさかあの人が‥」

 

 

 

「ありのままの美しい世界か‥英雄の卵を導きし教導者たる彼の思想こそがわたしが望む一つの世界の形と言えるでしょうね。彼とジガルデに選ばれたあのトレーナーこそ正に伝説を継ぐ者たちと言えるでしょう」

 

 

 

 

 

 

彼がもたらすものは破壊か

 

それともまた別の希望であるのか

 

 

 

 

 

最終章 ZA外伝 LEGENDSを継ぐものたち

 

 

 

 

 

 

 

 

「‥この街色々と終わってない?なにこれ!?」

 

 

 

‥乞うご期待!

 

 






と言うわけで以上、外伝復活の悪の花でした!

本当は今外伝をサクッと終わらせZA外伝に入る予定でしたが色々と書きたい事が増えて筆が乗ってしまいました!


ZA外伝はZAで出るキャラがメインですが、ZAでは出ないキャラももしかしたら主人公(スジモン)と出会ったり再会したりするかもしれません。


ミアレシティのイかれた住人達とスジモンとの交流を是非楽しみにしてください!

それではZA外伝でお会いしましょう!
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