ナニモンなんじゃ? スジモンじゃあ!!   作:年中裸足の人

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その筋の者(スジモン)ドラゴンメイドと熱い一夜(バトル)を共にする

 

 

とある一夜、ノースサイドストリートから少し進んだ先に位置するジョーヌ5番地のバトルコートにて二人のトレーナーが手持ちポケモンを繰り出しポケモンバトルを繰り広げていた。

 

 

「あれはタチバナさんとMSBCのハルジオさん‥だったかな?まさかポケモンバトル中?」

 

 

路地裏の曲がり角からそのトレーナー達を見つめるのはミアレ一の名探偵マチエールだ。

マチエールが見つめる先にいたのはメイド服に身を包んだ若き女性ハルジオ。

 

MSBC代表のユカリの右腕であり手練れのドラゴン使いで実力は上位ランカーにも匹敵するメガシンカ使いの彼女は正に遜色なき実力者と言える

 

そんなトレーナーと対峙するのは着流し衣装に身を包んだ一人の青年タチバナ。

 

先日タチバナとハンサムハウスで運命の出会いを果たしたマチエールであったが、彼の意味深な発言とその正体から彼の実力を測り損ねていた。

彼女は良い機会だと言わんばかりに遠目から二人のバトルの観察を始める。

 

 

「‥そうか、ワビ組の組長さんはむしタイプ使いだったよね。遠目からだけどお手なみ拝見と行こうかな?」

 

 

裏社会組織の中で最強と呼ばれるワビ組の組長の正体はタチバナであった。

マチエールの探偵としての勘とずば抜けた推理力でその正体を看破したのだ。

 

そんな組長が繰り出すポケモンはカイロスに対して、一方のハルジオはガブリアスを繰り出していた。

並みのトレーナーならガブリアスという強者たるポケモンに蹂躙されて決着はつくだろう。

 

しかし彼ことワビ組の組長の実力は常人を遥かに凌駕していたのだ。

 

 

「すごい‥あのカイロスの大きさもそうだけどワザのいなしがずば抜けている。仕掛けるタイミングも完璧だね」

 

 

組長が繰り出すカイロスの肉体はオヤブン個体と揶揄される程巨体であった。

しかしガブリアスの繰り出す技を悉くいなし、ダメージを最小限に抑えている。

隙を見つけてはカイロスが攻撃し、受け流すと言った技術でガブリアスと対等以上に渡り合っている。

 

そして、ガブリアスがカイロスに接近して爪での一撃ドラゴンクローを繰り出そうとしたその時ガブリアスの体が後ろに吹き飛ばされた。

 

 

「あれはカウンター!?なんて威力なの‥!ハルジオさんも上位ランカークラスの強さを持つトレーナーなのに歯牙にもかけないなんて‥流石は裏社会の王‥実力も遜色ないのは当然か」

 

 

カウンター

相手の攻撃の勢いを利用したかくとう技だ。

ガブリアスのドラゴンクローの勢いを利用して懐に叩き込んだ一撃はドラゴンクローの威力の高さを物語る。

相手の攻撃を利用する戦い方は繰り出すタイミングや自分の身を相手に曝け出す度胸が重要である。

 

しかしあのカイロスは慣れた手つきで繰り出していった。これはカイロスの実力が高いのもあるがそれを指示する組長の超一流の指揮能力があってこそだ。裏社会の王に上り詰めるに遜色なき腕前と言える。

 

マチエールはその腕前の高さにただ息を呑み、見つめるだけであったのだが突如組長はハンカチを取り出して口元を覆い始めた。

探偵としての性か彼女の視線はそちらに流れていった

 

 

「タチバナさんが咳き込んでいる?それにあのハンカチ‥血で滲んでいるけど怪我でもしたのかな?まさか体調が優れないとか?‥っていけないAZさんから頼まれた暴走メガシンカの報告をしないと!他の仕事も纏めないとだし、今日は徹夜かなぁ‥」

 

 

組長が口元を覆うハンカチには血痕らしく痕跡があった。遠目からで詳しくは確認出来なかったがどこか怪我をしたのかも知れないとマチエールは勘繰るが、手持ちポケモンにも問題無く指示を出せている事から大した怪我では無いだろうと彼女は目線をすぐに外した。

 

そして彼女は不意に暴走メガシンカたる単語を口にすると立て込んだ依頼を早期で解決する為にと慌てる様にその場を立ち去る。

 

 

しかしこの判断は結果的に悪手であった。

もしこの場にマチエールが残り続けていれば組長たる彼の体の状態がロケットチルドレンという最悪の実体験による弊害である事を早期に知る事が可能であったからだ。

 

 

更に驚愕の事実がマチエールの心を大きく掻き乱し、彼女の心が揺れていく事になるがそれはまた後の話である。

 

 

 

 

 

 

 

 

‥‥

‥‥‥

 

 

 

 

 

 

 

 

「はは!強いじゃないか!ここまでやられるなんて想像以上だ!」

 

 

この状況を第三者が見たらどう思うでしょうか?

こちらが自身のポケモンがボコられて喜ぶ変態ドMメイドラゴンことハルジオさんです(失礼)

 

見た目は美人性格はバトルジャンキー、しかもドラゴンタイプ使い。

服装といい中身イブキさんかな?あの人も面倒だけどそれ以上だとはね‥ドラゴンタイプ使いってやばい奴多くない?ワタルもそうだし、イカレ具合が凄まじい

 

 

「エースがメガヤンマかと思ったが、まさか先発で出すなんてな‥!カイロスといい楽しませてくれる!全てのポケモンがエース級か」

 

 

先発にハルジオさんがオンバーン繰り出したのでメガヤンマ繰り出したら激しい空中戦になり、その後はガブリアス繰り出してきたからカイロスのカウンター(虎落とし)ではめ殺しましたがダメージがやばい

 

結構な殴り合いで砂埃がやばくて咳が止まらず咄嗟にハンカチで口元を覆うほどのガチ殴り合いになったがこの人のバトルはまさにスジモンそのもの。

 

メイドラゴンではなくスジモンメイドだったか‥

使ってるポケモンもガチで強いし何なんこの人!?

 

 

「こっちは残り2体‥さあ行けガチゴラス!」

「ガチゴォ!」

 

 

うわ!いわタイプ付きかー弱点ですわよ!

カイロスも結構疲れてるだろうし、ここは引っ込めるか。私はカイロスをボールに戻すと多少は有利なあいつを出す事にした。

 

 

「グソクムシャ頼んだ」

「グソォォ!」

 

 

ボールから出てきたグソクムシャが気合いを入れる様に両腕を広げて雄叫びを上げる。

その姿を見たハルジオさんは腕を組み、警戒しながらも獰猛な笑みを浮かべている。

 

 

「グソクムシャか。使うタイプからしてやはりむしタイプ使い‥相性の不利を覆すポケモン達の実力といいやはり只者じゃないな?」

 

 

スジモンです。カタギを夢見る哀れなスジモンでもあります。ミアレシティの観光に来たカントー出身の田舎もんですので人畜無害なただの只者です(意味不明)

 

 

「私はただの観光客ですよ」

 

「そんな強いポケモンを連れて唯の観光客?冗談にしてはセンスが無いな。」

 

 

ひぃん‥こわい

ハルジオさんジョーク好きだったんか?お気に召さない回答で不機嫌であられます。

 

だったらポケモンバトルで黙らせてやるヨォ!

私の愛しのポケモンでその顔ゆがませます!(豹変)

 

 

「グソクムシャ!であいがしらで距離を詰めるんだ」

「グソ!」

 

 

グソクムシャはであいがしらで距離を詰めて巨大な爪でガチゴラスの腹を殴りつけるとその巨体が大きく揺れた。

こうかはいまひとつなのだが、その一撃はガチゴラスにとって無視ができない程の威力であるようだ

 

 

「ワザを出しつつ密着か!これならワザを繰り出すのは困難だ。だがそれでやられるほどうちらは甘く無い!ガチゴラス!ワイドブレイカーで振り払え!」

「ガチゴォ!」

 

 

ゼロ距離射程だとワザの威力は落ちるものだがガチゴラスは尻尾を大きく揺らしグソクムシャを引き剥がそうと動くがそれを黙って見てる程グソクムシャはポンコツではない。

 

 

 

「アクアブレイクでワイドブレイカーを受け止めろ!」

「グソ!」

 

 

ガキン!と言わんばかりの金属音が周りに反響し、空気が大きく揺れる。

ガチゴラスの尻尾とグソクムシャが水で形成した刀がぶつかった鍔迫り合いは正に激闘といえるだろう

あまりに威力が強く、グソクムシャの水の刀が何度も崩れて足元には水溜りが出来るほど。

 

鬼つええ!!このメイドラゴンやりおる!

下手するとこっちが冥土に連れてかれるぜ‥

冥土に行ったら大人のお姉さんのメイドに世話して欲しい。昔ながらのクラシックなメイドさんがいいな!

つまりメイドインガラルのメイドさんでお願いします

 

 

「グソ!」

「チゴラ!」

 

 

その後も尻尾と水の刀のワザのぶつかり合いは続き、最早怪獣決戦であるかの様な一幕にハルジオさんはかなりご満悦である様に見える。

 

今は互いに距離を取り、向き合う様に対面している。

 

 

「これだ!ワザとワザの応酬こそ勝負の醍醐味!さっきの風を使ったトリックも良いがこれでこそポケモンバトル!」

 

 

めちゃくちゃ悪い顔しとりますやん‥最早顔芸に近い程の顔面崩壊にビビりますわ〜

これではハルジオさんじゃなくてワルジオさん‥いやワルイージオ様ですわー!

 

ちなみに風のトリックというのはメガヤンマ戦の事だろう。適当にエアスラッシュ連打してたら風が周りの建物とかに反射しまくって上昇気流みたいなものが発生した謎現象で、それでオンバーンが上手く飛べずに自滅した奴でトリックじゃなくて偶然ですわよ

 

とまあ私が変なことを考えてる間もハルジオさんは叫ぶ様に指示を出す。

 

 

「ガチゴラス!いわなだれだ!」

「ガチ!」

 

 

ガチゴラスが足を地面に叩きつけると水溜りの水が大きく跳ね上がり、更にはその威力で地面が割れる。そこから巨大な岩を尻尾でグソクムシャの上空に目掛けて投げつける。

 

やべえ!あんなん食らったらひとたまりもないやん!

はわわわ!ええいままよー!私は適当にグソクムシャに指示を出す

 

 

「グソクムシャ!アクアブレイクで岩を斬り飛ばせ!」

「グソォ!」

 

 

グソクムシャは落ちてくる岩をアクアブレイクでぶった斬ると斬った勢いを利用してそのまままガチゴラスに岩をぶつけていく。正にだるま落としが如く!

 

斬った岩をバットで球をかっとばすかの様にガチゴラスの腹に的確にぶつける様は正にスラッガースタイルいい音聞かせろやぁ!!

 

 

「ガチゴォ!?」

「なに!?いわなだれの岩を斬ってガチゴラスに当てるだと‥!かなり器用だがその位置からでは攻撃は‥」

 

「グソ!」

 

「‥!しまった!岩は囮で本命は接近か!ガチゴラス!体勢を整えろ!‥何故グソクムシャはここまで早く動ける!?」

 

 

慌てるハルジオさんを横目にグソクムシャは高速で接近するとガチゴラスの腹にアクアブレイクを叩き込みガチゴラスの体を激しく揺らす。

更に頭に強力な一撃を叩き込むとガチゴラスは耐えきれずにノックダウン!追い討ちの極み!

 

グソクムシャ‥お前いつの間にヒートアクションを覚えたんや!

 

 

「ガチゴ‥」

「ガチゴラスよくやった ゆっくり休んでくれ」

 

 

ハルジオさんはガチゴラスをボールに戻すと私に向き直り、顎に手を当てると周りのフィールドをキョロキョロと見渡す。

そして目を見開きながら言葉を紡いでいく。

 

 

「なるほど、足元に膝下程の水溜まりを作りその上を滑って移動したからガチゴラスまで高速で接近できたのか‥水を自在に操るみずタイプだからこそ出来る芸当と言えるな」

 

「まんまとしてやられたよ。むしタイプとしての戦法ではなくそのポケモンの持つ特色を活かすとは‥先入観を逆手に取った奇策にして鬼策とはこの事だな‥

いわなだれの岩を跳ね返したのもそれに気づかせない為でもあるか‥状況分析力、環境活用力といい明晰な思考を持つトレーナーだ」

 

 

いえ偶然です。

ただアクアブレイクを連打していたらそうなっただけだし、グソクムシャがすごすぎるだけで私は何もしておりませわー。褒めるならグソクムシャを褒めてやってくださいまし。私は適当にやっただけですわ!

そこまで評価されると脳死戦法が出来ないからやめろぉ!

 

 

「全くここまで追い詰められたのはユカリ以来だな

あいつとは違った純粋な力のぶつかり合いといい、奇想天外な策といい、あんたとのバトルは新鮮で楽しいな!」

 

 

ユカリ‥?

ハルジオさんのお友達か何か?名前からしてかなりお淑やかな雰囲気そうだが‥良ければ紹介してくれません?大人のお姉さんであるならばだけど

 

私は疲れてるであろうグソクムシャをボールに戻して労うと、ボールを相棒に持ち替えた。

それをみたハルジオさんは新たなボールを手にすると勢いよく投げる。

 

 

「だが、まだ終わりじゃないぞ?‥いけドラミドロ!うちらの意地を見せてやるぞ!」

「ドラァ!」

 

 

「スピアー頼んだ!」

「スピ!」

 

 

ハルジオさんが繰り出すと同時に私も自慢の相棒を繰り出す。相手はドラミドロか‥

だがただのドラミドロじゃなさそうだぜ

私のスジモンセンサーがビンビン鳴っている。この子もスジモンだな‥!?そうだろ?そうだな!

 

 

「うちらのとっておき!メガシンカだ!ドラミドロ!」

「ラドォ!」

 

 

何!メガシンカだと!ドラミドロ実装したんか!?

ハルジオさんの首輪のメガストーンが光ると腕を広げて謎ポーズをするハルジオさん。もうそのポーズ戦闘民族なんすよ

 

ドラミドロをメガエネルギーの光が包み、光が晴れると毒々しい見た目に宝玉というか乙姫を連想させる様な妖しい華やかさを持つドラミドロにメガシンカした

めっちゃかっこええやん!デザイン神!

 

 

「うちらも本気を出したんだ あんたも出してくれよ。スピアーの首についてるそれはキーストーンだろ?メガシンカ勝負といこうじゃないか!」

「ドラドォ!」

 

 

獰猛な笑みを浮かべてスピアーにメガシンカを催促するハルジオさん。もう完全にイブキさんなんすよ

イブキ ミアレのすがたというべきか‥だが私の答えは決まっている。

 

 

「いや、メガシンカはしない」

 

「あ?何を言って‥」

 

 

うんしません。だってどちゃくそ疲れるからね

この状態でやると帰りが辛くてしょうがない。それに特訓の成果を試したいし、下手に何もせずにスピアー無双するとイブキさんみたいに謎の執着心を持たれるからね。私の大事なポケモン愛を見せつければドン引きしてお礼参りから手を引く筈だ(ガバ理論)

 

 

「だがゼンリョクの絶技をお見せしよう スピアー!やるぞ」

「スーピー!」

 

 

私の声かけに反応するとスピアーの体から黄色いオーラが発現する。スピアーの首輪にスピアナイトが埋め込まれているが、実はむしZもその首輪に入れ込んでいるのだ。ハルジオさんはそれに気づいて無い様子だが無理もないだろう。スピアナイトが目立つからZクリスタルに気づく訳ないね

 

 

「!なんだ?この溢れ出すパワーは一体‥」

 

 

びっくりしながらもそのオーラの迫力を見て、バトルジャンキー気質の笑みが漏れ出ていた。なんて奴だ‥ネモにも劣らぬバトル好きだとはな

特訓したスピアーのZワザがどれ程の力が試させて貰うぜ!

 

 

「Zワザ‥メガシンカよりも強烈な一撃を送ろう」

 

「Zワザ‥確かアローラに伝わる人とポケモンの絆が生み出す究極の絶技か。まさかこんな所で見られるなんて‥お手なみ拝見と行くぞ!」

 

 

うおお!!命!爆発!!

私は腕を胸の前で交差させると腕に付けたZパワーリングが光を灯す。

ええーと、腕を交差させたら円を描いて両手を腰から肩の位置まで動かして両手でゾンビっぽいポーズして右手を下ろして‥左手は横に置いて右手を顎の位置まで振り上げる‥これだ!!

 

 

「いけ!ぜったいほしょくかいてんざん!!」

「スピ!」

 

 

いけぇ!苦労して覚えたむしZ!

全18タイプのポーズマジで覚えるのムズイわ。他にも個別のZワザポーズとかもあるし、それを一発で覚えるヨウ君ことSM.USUM主人公マジすげえわ

 

謎の回想を終える中、スピアーは光を纏ってメガドラミドロに突貫すると口から糸を吐き出してドラミドロを繭状にして包み込む。

包んだ繭を何度も叩きつけると最後は空中に放り投げてドリルで両断!!すげえ!かっこいい!!

 

だが こうかはいまひとつのようだ‥

 

 

「なっ‥この破壊力は凄まじいな‥!」

「ドォ!!」

 

 

吹っ飛ばざれたメガドラミドロは勢いよく地面に叩きつけられるが結構くらったっしょ?

ミサイルばりを元にしたから少し威力は控えめだがダメージはあるはずだ

 

やっぱZワザも疲れるね。特訓したとは言え息が上がって苦しいっす。まあ前よりはマシになったが

威力高いワザとかだともっと辛いんかな?それはマジ勘弁!

 

 

「だがまだ終わってない!ドラミドロ!りゅうのはどう!」

「ドラァ!」

 

 

なにぃ!?あの一撃を見ても怯まず攻撃を仕掛けるだとぉ!

オーラが解けて隙だらけのスピアーに避ける術なし!ここは突貫あるのみ!私はヤケクソながらもスピアーに指示をだす。

 

 

「スピアー!ドリルライナーで突き破れ!」

「スピ!」

 

 

ドリルを高速で回転させた勢いでりゅうのはどうに突っ込むスピアー。ドリルとりゅうのはどうが衝突する先端部分では金属音が響き渡り、激しく拮抗する。

 

そんな脳筋脳死戦法を見たハルジオさんが引き続き獰猛な笑みと笑い声を上げて言葉を紡ぐ。

表情筋強いんだね。顔の疲れは大丈夫?

 

 

「突っ込んでくるとは面白い!このまま押し通せドラミドロ!」

「ドラァ!‥ドラ!?」

 

 

あら?ドラミドロがふらついて体勢が崩れた。

その瞬間りゅうのはどうの威力が弱まったので、スピアーは更に突貫を強めていく。

どうした!ドラミ(ドロ)ちゃん!

 

 

「ドラミドロ!?くっ‥!Zワザのダメージが思った以上に大きいか ドラミドロ!そのまま押し切れ!」

「‥ドォ!」

 

 

やはりZワザが効いてない訳なかった!流石はスピアーだぜ!相手も意地をかけてスピアーを押し返そうとするがもう遅いぜ!

スピアーはりゅうのはどうを破るとドリルライナーをメガドラミドロに叩き込む。

こうかはばつぐんだ!当然メガドラミドロは耐えれる訳がなく地面に倒れ込む。

 

 

「スピ‥!」

 

「ド‥ラ」

 

 

地に伏したまま立ち上がる気配すら見せずそのままKO勝利。やったぜ!流石はスピアー様!全てに置いてぬかりなし!

 

 

「なんだと‥まさかドラミドロが負けるとはな‥!」

 

 

ハルジオさんは驚愕の表情を浮かべながらも倒れたドラミドロを労うとそのままボールに戻す。

その後、私に向き直ると良い笑顔でサムズアップをすると私の勝利を讃える。かわいいじゃん

 

 

「なんて強さだ‥これがZワザか 良いものを見させて貰ったよ」

 

「とんでもないさ こいつの頑張りのおかげだよ。それにハルジオさんのメガドラミドロも強かった」

「スピ‥!」

 

 

うーむスピアーさんかなりボロボロだ。流石はメガドラミドロだ。使い手もそうだがよく鍛えられている。

まあイブキさんの方が強いが(謎マウント)

 

スピアーの体力はライフで言うとオレンジゲージまで持ってかれたな。あと少し粘られていたらこっちが負けていた可能性がある。

私はスピアーをボールに戻してハルジオさんにお礼を言った。

 

 

「ありがとう。互いに大健闘したな‥次こそうちらは‥‥」

 

 

「さて、それではここで失礼する」

 

 

よし帰るぞ。話の文脈的に次はうちらのターンだ!取り立てするぜ!って事でしょ?銀行屋MSBCの考える事だな!ここは退散あるのみ!

ハルジオさんがやたら笑顔だがあれは私を油断させるものに違いない

スジモンの隠し口座を全て握られるのはまずいんだ!

 

 

「!?待ってくれ!まだだ‥まだうちらは‥!」

 

 

私が立ち去ろうとすると、まだだ!まだ終わってなーい!と言わんばかりに引き止めようとするがやってられんわい!

 

疲れたし隠し口座がバレる前に逃げるんだよお!

ここは例え泣きつかれても逃げなくてはならない。私の生活に関係するからだ。

私は心苦しいがハルジオさんに背を向けると吐き捨てる様に言葉を発した。

 

 

「私にはもう関わらないで頂きたい。体の事も(疲労)あるしな‥それにあなたは敗者だ。敗者は勝者の言う事に従って引くのが筋では?」

 

 

所詮敗北者じゃけぇ‥!

乗るなよハルジオ!戻ってくれ!

 

という感じで煽りまくりですが相手がスジモンならば筋と聞くば引き下がってくれる筈‥!それに賭けるしかない。

私の願いにも近い思いであったが、しばらく押し黙るハルジオさん。やべえ怒らせたか!?

 

私がビビりまくる中、ハルジオさんは沈黙を破る様に言葉を発した。

 

 

「‥‥わかった。敗者のうちは今夜は大人しく引くさ‥でも次はうちらが勝つ!‥この貸しは高くつくぞ?」

 

 

やったああ!勝ったぁ!!これで正々堂々と帰れるぜ!流石はスジモンメイド!流儀を分かってらっしゃる。私は振り返りたくなる衝動を抑えてその場を後にする。

 

 

さてホテルZに帰るか。

近くにポケセンあるからジョーイさんナンパしよっと!

‥いや、この疲れた顔だと気を遣われるだろうから大人しく帰って寝るわ。

 

ポケモン吸いしたーーーい!!

 

 

 

 

 

 

 

 

‥‥

‥‥‥

 

 

 

 

 

 

 

 

side ハルジオ

 

 

 

一夜明け、セレブの御用達ホテルのシュールリッシュの朝は華やかなものであった。

 

ミアレの未来あるトレーナー足らんと朝からポケモンを愛でる為に必要な嗜みやセレブの流儀を語り、より良き未来に進まんとするMSBCは正に光輝く夢路を歩む組織である。

 

メンバーが一様に集い未来について語り合う中、メイド服に身を包んだ女性ハルジオは皆と距離を置き一人思考に耽ていた。

 

 

(しかしあの強さ‥ガラルの元チャンピオンの言う通りだったな‥ポケモンの実力、フィールドを利用した奇策といい、してんのうに匹敵する程の圧倒的な実力だ。あのZワザ‥正に絆の絶技と言える)

 

 

ハルジオがただ思う事は昨夜の出来事だ

着流し衣装に身を包んだ精悍な顔立ちをした青年トレーナーとの熱いバトルについて

 

MSBCのバトル学レクチャーの為、ガラルからの来賓にして元チャンピオンダンデが話していた特徴と一致する着流しのトレーナーの実力は想像以上であったのだ。

正に一流を超えた超一流の腕前とZワザと呼ばれる絆の絶技にハルジオは終始圧倒されていた。

 

 

(またあの男と‥彼と熱く闘り合いたい!けどあれだけじゃ満足出来ない!もう体がバトルを求めている‥うちはすっかり虜になったという訳か 面白い!今度会ったらうちらが勝つ!)

 

 

獲物に執着する狩人の様な獰猛な笑みを浮かべると、その思いがハルジオの心を支配した。ポケモンバトルや肉体での戦闘が生き甲斐の彼女からすれば彼と言うトレーナーは正に絶好のバトル相手である。

 

MSBCのあるトレーナーに仕えさせられた時からは満足なバトルも出来ず欲求不満な日々を送っていたが彼と言う新たな競争相手はハルジオの心を大きく掻き乱した。

 

また彼と熱いバトルを繰り広げたいと願うほどに

 

 

「昨日は彼と熱い一夜を過ごせてよかったな‥」

 

 

ハルジオの口からはただただ純粋な思いが溢れ出していた。足音や雑多音にかき消されそうな小さな一言だがそれだけ昨夜のバトルは充実したものであったのだ

 

バトルに夢中になっていたが、彼と言う人間がどんな人間であるのかを知れば次に戦う時に攻略の糸口になるかも知れないと彼の言動や行動を思い返していたハルジオであったが、ふと彼の行動に違和感があった事をを思い出す。

 

 

 

(そう言えば彼はバトルしている時にハンカチで口元を覆い隠して何やら苦しそうに見えたな‥立ち去る時に『体の事もあるしな』と言っていたが、何なんだ?

去る時も関わってほしく無いような人避けの発言といい、何か嫌な予感がする‥)

 

 

それはカイロスとガブリアスとの戦いの時にカイロスの思わぬカウンター攻撃でガブリアスが戦闘不能に陥った際に見せた時、彼は突如咳き込み口元をハンカチで覆った。

 

まるで体が弱っているかの様に見えたが、その後は何事も無くバトルを再開し、スピアー戦においてもZワザを披露していた為、恐らく砂埃などで咳き込んでいただけなのだろう。

自身に関わって欲しく無い様な発言も、もしかしたら彼は人と関わるのが苦手な部類の人間であるならば納得できる発言である。

 

だから夜にあの場で一人過ごしていたのかも知れない

 

ハルジオはその様に考えを纏めると気のせいであると気持ちを入れ変えた。

 

 

(気のせいならいい。だが彼の名前を聞きそびれたのは痛手だ。これじゃ探し出すのに苦心する‥全くやれやれだ)

 

 

着流し衣装のトレーナーの名前を聞きそびれてしまい彼の身元や宿泊ホテルの名前も分からない。更にMSBCの仕事の合間を縫って探す必要がある為、更に捜索が難航するだろう。ハルジオはため息をつき、額に手を当てると吐き捨てる様に言葉を発した。

 

 

「ユカリの奴が知ったら‥はぁ、先が思いやられるな」

 

 

MSBC代表であり、ハルジオをMSBCに仕えさせた元凶でもあるユカリ。

彼女にバトルで苦杯を喫した事をきっかけに右腕として仕えさせられたが、彼女もハルジオに負けず劣らずのバトル好きであった。

 

そんなユカリがハルジオを打ち負かした着流しのトレーナーの話を聞いたら金の力で有無を言わせずバトルする様に言う事を聞かせるだろう。それはハルジオの望むべき事ではない。

 

見つかるのも時間の問題であるかも知れないし、ユカリという個性の塊に目をつけられると逃げる事は出来ない。それを一番理解しているハルジオは同情心からただ目を付けられない事を祈るのみであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わたくしが知ったら何かしら?ハルジオ」

 

 

 

ハルジオの背後から鈴が鳴る様な華やかにして高貴な甘い声が彼女の耳元を刺激する。

 

ハルジオはその声を聞くや否や、目つきを鋭くして前方に逃れると臨戦態勢を取り甘い声の主を一瞥する。

 

 

「わ!ユカリ‥!コホンッ‥ユカリ様いらしたのですね」

 

 

思わず呼び捨てになりそうな衝動を抑え込み、軽く咳き込むとピンクのワンピース衣装に身を包む主人であるユカリに大して直立不動の姿勢を取り、彼女に丁寧な口調で接する。

 

ハルジオの豹変振りにも慣れた様子で微笑みながら目をやるユカリであったがその眼は反抗する犬に躾する飼い主の如く、冷ややかな目線であった。

 

 

「‥今の言葉遣い、わたくしの聞き間違いかしら?」

 

「ええ、聞き違いです。うちがそんな事言うはずありませんあり得ません。空耳では?」

 

 

ユカリが優しくも棘のある口調でハルジオを注意したのにも関わらず、ハルジオは自身を責めずに逆にユカリの耳を疑う様な口の聞き方にはユカリ当人も感心を覚えるほど

 

ハルジオとは1年半以上の付き合いになるが、ここまで反抗心という牙が折れず、寧ろ磨きがかかる事はユカリからすると堪らなく愛おしいとすら感じる程であった。

 

いつまでハルジオがユカリに対して反抗心を剥き出しに出来るかを試す様にユカリは笑みを浮かべながらハルジオに対して言葉を紡いでいく。

 

 

「その事についてはじっくり理解(わか)らせるとして‥それよりもあなたに依頼したお仕事は終わりましたか?合わせて5つの簡単なお仕事ですが」

 

「え!?それって3つじゃ‥?」

 

「5つですわよ。追加で2件任せた事を聞いてなかったと?あなたのその耳は飾りなのですかハルジオ」

 

 

 

無茶振りとも言える仕事の割り振りに思わず横暴であると叫びたくなる程ハルジオは追い詰められていた。

 

しかしここで反抗心を剥き出しにするとかえってユカリの教育という名の折檻が待ち受けている事からここは渋々謝罪の言葉を口にするしか無いと判断したハルジオは屈辱に手を震わせながら頭をゆっくりと下げて謝罪の態度を露わにして、ただただ温情ある決断が来る事を願うのみであった。

 

 

「‥申し訳ありませんユカリ様」

 

「罰として今夜はユカリゾーンの清掃を命じます。その後ユカリゾーン内でトリプルバトル50連勝を成し遂げなさい。達成するまで出られませんのでお休みは無しですわよ」

 

 

「‥‥」

 

 

しかし現実は非情であった。

罰という名の雑用業務とユカリの玩具として夜も尽くし続けなくてはならない途方も無い仕事に絶望しハルジオの眼から光は完全に消え失せ、何も言えずにただ立ち尽くすのみ。

 

 

しばらく立ち尽くした後にハルジオは日々の地獄を生き抜く為に今日も身を粉にして心を無にしてユカリに尽くさざる現実に絶望しながらその場を立ち去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハルジオと熱い一夜を共にした殿方がいる‥?」

 

 

 

 

「ふぅん‥‥面白くありませんわ。一体何処の誰が愛しの右腕に手を出したのかしら?

‥許可無く人の所有物を横取りするなんて飛んだ泥棒チョロネコですこと‥

これは必ず見つけ出して、ユカリゾーンで理解らせる必要がありますわね」

 

 

 

ハルジオが零したある一言を耳にしたユカリは震える様な声色で呟いた。

 

そして一人佇むユカリの眼は遠くを見つめ、侮蔑や冷酷な怒りの感情を映し出し、愛しの右腕たる所有物の彼女に手を出したそのトレーナーにケジメを付けさせる事を決意したのであった。

 

 





主人公(タチバナ)‥ハルジオの豹変振りにドン引きし、敬語からタメ口になってしまった。更に銀行の人と思い込んでいるので尚更身を引きたいと思っている。イブキ、ワタルも魅了している為ドラゴン誑しと言えるかも?
正体や名前は知らずとは言えユカリに目の敵にされる事に 御愁傷様です。

ハルジオ‥タチバナの実力に大満足。現状彼以外では満足出来ない体になってしまった。ZA主人公が来てからは和らぐがそれまではクミ中(組長中毒)に悩まされる事に 勿論恋愛感情はありません。ただの行き過ぎた執着です。要は柱間に対するマダラ
タチバナァ‥!!フルフルニィ‥
ちなみにユカリから急遽2件仕事を増やされたが、ハルジオが話を聞いてなかっただけなので自業自得です
何やらタチバナの体調が優れていない事に違和感を覚えている様だが‥

マチエール‥探偵依頼を終えた帰り道にタチバナとのバトルを目撃した。バトルの腕前の高さに驚いていたが、ハンカチに着いた血痕に違和感を覚えたが仕事を優先して見逃してしまった。

ユカリ‥MSBC代表でセレブの中のセレブ。愛しのハルジオを射止め、一夜の関係を持った謎のトレーナーをユカリゾーンに監禁したくてしょうがない。
ハルジオに直接聞こうともしたが純真なので聞けなかった。ランクは現在Eランク




曇らせのタグを今後追加するか迷いますね‥
そんな展開になるかどうかは分からないので、そこはあまり期待しないで頂ければと!
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