ナニモンなんじゃ? スジモンじゃあ!!   作:年中裸足の人

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更新が遅くなり申し訳ありません!
過去一長いのでよろしくです!



その筋の者(スジモン)クエーサー社に行く

 

 

 

シャンデラ帽子少女との出会いから幾日か経った

 

あの少女とはあの後も何回か交流を重ね、色々と話をしてわかった事がある。

彼女はムクと言う名前で仕事がかなり忙しい様だ。

何やらマネージャーや経理にクレーム対応みたいなことをやっているらしくストレスが半端ないらしい。

 

家族の事を聞こうとしたが、めちゃくちゃ冷たい目になったので聞くのをやめた。怖すぎるっピ!

 

経理やマネジメント業務についてアドバイスを求められる事もあるのでそれとなくアドバイスしたら目を輝かせて流石は裏の世界の王‥!とか言われる様に。

 

 

 

何故スジモンだとバレた‥!?ゴーストタイプ使いだから私の監視もお手のものなのか?おのれぇ‥!

なぞのばしょに連れてかれるのも時間の問題か‥

 

一応何回か否定しても軽く流されるので、バレてるとしか思えないのよね、くそぉ!

私が狼狽える中袖の下がプルプルと震えたかと思ったら震えの主が姿を現した。

 

 

 

『ロトロト!ダンナ!タイマーセット!受け取り時間を明日の16時に設定しましたぜロト!』

 

「ありがとうロトム」

 

 

私の袖の下からビュン!と出たかと思うと再び袖の下に戻る震えの主ことスマホロトム君。

大声で叫んだ為周りの目がこちらに向くが、最早慣れっこだぜ!

 

 

実はこれまでボール専門店たまやにいた。目的は私の持つ古びたモンスターボールの修理依頼だ。

 

ミュウツーから貰った石ころを入れるポーチ代わりであったのだが、店員さん曰く装置を入れ直せば修理可能みたいだそうで、私は思わず修理依頼をしたが普通にモンボ買うよりも高くついた。しょうがないね

 

大親友ミュウツーがいつ私の手持ちになってもいい様にボールだけは用意しとかないとね。

新しいモンボよりもこのボールの方がしっくり来るからお古を活用させてもらう。

 

見た目はオンボロだが、中身は快適そのものにする予定だから早く直るのが楽しみだぜ!

 

それにしてもミュウツーから貰ったこの石ころちゃんは手にするとまじで小さい。

これをレーダー代わりにしていた様だが、今は全く光る様子が無いな‥

 

石に与えた力は失ったと言っていたから光る事も無いから特定無理じゃね?

 

え?それじゃあどうやって私に会うつもりなん?

 

‥まあなんか考えあるだろ!ミュウツーの事だし何か策はあるはずさ!(思考停止)

取り敢えず財布の中に入れて大事に保管しとこっと

 

 

この後の予定としては夕方頃にはカフェに行かなくてはならない。

あるカフェの限定ミアレガレットの焼き上がる時間が夕方位になるのだが、1時間も経つと完売する程の超目玉商品だ。是非食べたいから余裕を持っていきたい

 

まだ時間はかなりあるから何処かで時間を潰さないとだな。どうする?ポケモン吸いするか?

 

 

「しかしあのビルは大きいな。」

 

 

たまやから出た私は目の前に立つ馬鹿でかいビルを見て呟く。シルフカンパニーみてえな規模を誇るあのビルヤバすぎ!それにあのロゴどこかで見覚えがあるんですが‥

 

うーんと考え込んでいる中、そのビルから二人の人物が出て来ると私に声をかけてきやがった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おや、あなたはタチバナさんですね。こんな所でお会いするなんて奇遇ですね。」

 

 

なん‥‥だと‥‥!

お前はマスカット!?どうしてここに‥?

こんな所で会うとはよぉ‥!会いたくなかったぜ!

 

 

「マスカット?この方とお知り合いなのですか?」

 

 

そして隣にいるマダム‥ジェット社長じゃねえか!

まさかの黒幕が二人も!?何故ここに?

ってまさかこのビル‥クエーサーの本社か!?

くそ!ハメられた!(被害妄想)

 

 

「ええジェット社長。以前ヌーヴォカフェで少々‥カントーから観光で訪れているそうです」

 

「カントーから‥!なるほど、遠路はるばるいらっしゃったのね。」

 

 

何やらヒソヒソ話をしている二人と完全に蚊帳の外の私。くそ!どうする‥?動揺を隠せないぜ

ここは適当に相槌をうって誤魔化す以外にあるまい

 

 

「おま‥いえ、あなた方は確かマスカットさんとジェット‥社長ですか」

 

 

「失礼、紹介が遅くなり申し訳ありません。私はクエーサー社のジェットです。改めてようこそミアレシティへ」

 

 

やべえ‥私の怒れる本性が出そうになった。危ない危ない‥

てか丁寧に一礼をかますその姿に気品を感じるが、それは演技だな?信じるなよぉ‥そいつの言葉を!

 

黒幕ローズと同じく社長の肩書を持つジェットには警戒しなくてはな。だがあからさまに警戒するとかえって向こうも対策をして来るかもしれん

どうするか‥ 私が考える中マスカットは優しい声色で私に話しかけてきた。

 

 

「そういえばタチバナさんはあのMZ団のタウニーさんも認める腕前だとか?上位ランカーとも遜色無いともお聞きしますが‥」

 

「それでしたら是非ZAロワイヤルにご参加を。あなたの様なトレーナーがいれば大会も盛り上がります。」

 

 

ジェットもそうだが、そんなにもZAロワイヤルに参加して貰いたい様だな‥私のデータがそんなにも欲しいのか?アプリを通して監視対象を増やしているのだろう。それに対して私は当然の様に回答した。

 

 

 

「‥何度も言いますが、私は観光客、ZAロワイヤルに参加するつもりはありません。それよりも他のトレーナーを誘致するのはいかがですか?」

 

「なるほど、確かにそれもそうですね。‥でもわたしは自分の目で見たものを何よりも信じたいのです。

‥よければこの後お時間頂けますか?」

 

 

ジェットが優しい笑みを浮かべながら私に提案して来るが一体何が狙いだ?

 

まさか私を洗脳でもする気か?‥だがここで断っても私の周りの人間(MZ団の面々)を脅す可能性は大いに考えられる。それだけは避けたい‥

ここは危険だが‥致し方なし

 

 

「‥一応ありますが、長時間の拘束は勘弁願いたい。」

 

 

「ありがとうございます。そこまでお時間は取らせませんよ。ちょっとしたお願い事です。マスカット準備を」

 

「かしこまりました。少々お待ちください。」

 

 

とりあえず保険を打ったが何食わぬ顔でマスカットに指示を出したジェットとスマホをポチポチするマスカットを警戒しながら一瞥する。限定ミアレガレットがあるから夕方前には戻りたいのでね

 

私はスジモンスイッチ‥はまだ入れずギリカタギモードでジェットに話しかけた。

 

 

「それで?私に何を望むのです?」

 

 

「簡単な事です。社長秘書でもあるこのマスカットとのポケモンバトルのお相手をお願いします。勿論謝礼は致しますのでご安心を」

 

 

私の問いに淡々と答えるジェット。

つまりはポケモンバトルで私の実力を計る気か?

どうせ計るなら大人のお姉さんのスリーサイズがいいが致し方なし。

 

断るのも手だが‥こいつらを少し理解(わか)らせてやる必要があるかもしれん。

 

 

 

「‥なるほど、でしたらお言葉に甘えましょう。」

 

「バトルコートの準備は整いました。3対3のバトルをお願いします。」

 

 

準備早すぎィ!マスカットが淡々と話す姿に恐怖を覚えるね。こいつ実は人間じゃないのでは?

スマホポチるだけで出来るとかなんという技術力!

クエーサー社の技術力は世界一ィ!

 

しかし3対3か‥丁度いい。理解らせタイムにしてやるよぉ!

 

 

「いえ、3対3じゃなくて結構です。」

 

「もしやフルバトルでしょうか?‥申し訳ありません。手持ちが今3体しかおりませんのでフルバトルは‥」

 

 

マスカットはめちゃくちゃ申し訳無さそうな演技をしているが、フルバトルとかやる訳ないだろ!それこそ思う壺だ。

私は恐る恐ると言った形でマスカットの野郎に尋ねた

 

 

「いえ、違います。私が提案するのはフルバトルでも3対3でもありません。」

 

「と、申されますと‥?」

 

 

グラサンかけてるから分からんが、雰囲気からして結構真剣な表情になりやがった。怖いぜ!チャイブの野郎を思いだす。

私がこれから言う事はある意味面子を潰すかもしれないからスジモンたるこいつを怒らせるかもしれん‥

ええいままよ!!

 

 

「私が繰り出すポケモンは一体だけです。つまり1対3でのバトルを申し込みます。」

 

 

 

テメェらなんぞ、私の相棒だけで充分なんだよ!

来いよマスカット!

ボールなんか捨てて、かかって来い!(ヤケクソ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

‥‥

‥‥‥‥

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と言うわけでカァーット!

あ、エンコじゃ無いよ。指じゃ無くて場面をカット!

 

バトルを見せると約束したな?あれは嘘だ。

 

あれから外にあるバトルコートに移り、1体3と言う我ながら舐め腐ったルールでバトルを挑んだのだが、バトルではイキリスト全体のクソムーブをかましたぜ

社長からも謝礼という名のお小遣い(10万)貰ったので、それに関しては感謝ですはい。気前良すぎぃ!

 

 

 

 

さて話を戻しましょうか。

結果から言うとスピアー一体でマスカットのポケモンを蹂躙しました。これぞスピアー無双!

何で負けたか明日までに考えといてください。

 

マスカットが繰り出すヘルガー、サメハダー、ジジーロンの三体をボコした。

結構苦しかったが、それを顔に出さない様にするのは苦労したぜ

 

まさかメガジジーロンが来るとは思わなかったが‥

めちゃくちゃかっこよかったぜ!メガジジーロン!

新規メガシンカ他にもいるの?まだ見たい!!

 

メガドラミドロといいデザインセンスよくね?

さすがはゲームフリークや

敵ながら見惚れそうになるほどにな!悔しいぜ

 

だが私のスピアーの方が強かった。

ハルジオさんには及ばないっすけどね(謎マウント)

ちなみにイブキさんと比べたら天と地ほどの差です。

どうした?マスカットォ!!その程度か!?

 

私が内心クソ煽る中、マスカットは冷や汗を流して私を見ていた。

 

 

 

「まさか‥スピアー一体でわたしのポケモンが全滅させられるとは‥!メガジジーロンも難なく倒すその実力‥確かに本物です」

 

 

おそらくこいつは本気じゃ無いだろう

私が何故スピアーだけで挑んだのか。それはこいつの現時点での実力を測るためでもある。

あと私の残りの手持ちを知られると後々不利になる事は分かりきっている

 

もしかしたら終盤でそれを逆手に取って完封される恐れがあるからね だから舐めプ対応をした。

 

ウォロがギラティナを従わせた様にどうせイベルタルとかゼルネアスをメガシンカさせて打破せよ!させるに違いねえ!

 

ウォロの野郎も終盤はそんな感じだったし、手持ちのポケモンの変更などはしてないからこの三体は最終戦でも使うだろう。それを知れただけでも万々歳よ!

 

だから私もZワザやメガシンカを封印してバトルしました。本気でやったデータを取られるのは不利だからな

なんとか乗り切れてよかったぜぇ‥!

スピアーさんまじ感謝!

 

 

「‥想像以上です。まさに一騎当千とはこの事‥益々惜しい。是非ZAロワイヤルにご参加ください。あなたでしたら特例処置でランクEからスタートでも構いませんよ」

 

 

社長も驚きの表情を浮かべていやがるぜ‥

ランクE?結構上位じゃね?大人のお姉さんなら巨new!に位置する程になぁ!それもう不正だろ

 

そんな事したら純粋な参加者が可哀想だろ!

そこまでして引き抜こうとするのがそもそも怪しいぜ

不参加で確定だ!あばよ!退散!

 

 

 

「ですから言ったでしょう?私はこんなものに構っている暇はない。私にもやるべき事がある‥ミアレを周る必要があるのですからね(大人のお姉さん探し)」

 

「それは残念です。あなたの力があればこの街の平和の為にも繋がると思うのですが‥」

 

 

そんな事微塵も考えてないんでしょ?(ド偏見)

本当は街の乗っ取り、破壊を試みているに違いない!

だがここは奴らのホーム。ここで真実を暴く事は私の死を意味する‥!

 

ここは適当言って会話を切り上げるとするか

 

 

「平和か‥大事な事ですが、それを理由にするには動機が甘いですね。他を当たってください」

 

 

「‥そこまで意思が固いとは‥しかし何故そこまで?あなたが強さを求める理由とは一体‥」

 

 

何やら疑問符を浮かべるマスカットだが無理もない。平和とは無縁な黒幕組織には理解できぬか‥強さは求めているのは手段であり目的じゃないが‥

いいだろう。冥土の土産に教えてやる(死亡フラグ)

 

 

「大切なものを守る為‥(我が命)

それこそ命より‥いや命そのものと言えるな‥

それを害する存在は誰であっても容赦しない。例え、あなた方であってもね」

 

 

スジモンに囲まれているからな!

常に命の危機に瀕しているから強さを求めざるを得なかったんだよぉ!命大事に!が一番!

 

だからそれを邪魔するものは許さんぞ。例え大人のお姉さんが相手でも‥‥大人のお姉さんなら本望だわ搾り取って欲しいですはい

 

‥って何を話しているだろ?とにかくお前らの好きにはさせん!失せろ(シャンクス)

 

 

「!?」

 

 

私の失せろ発言にびっくりしたのかグラサンが外れかけるマスカットは間抜けで可愛いじゃねえか

 

しかし、クエーサー社といいワイルドゾーンといいメガシンカが凶暴化する事といいやれやれだ。私はマスカットの野郎に嫌味に近い愚痴を吐露した

 

 

「それに凶暴化したメガシンカポケモンの存在といい本当にやれやれだ。メガハッサムにメガヘラクロスはまだ可愛げがあるからいいが‥誰の差し金か‥

それは分かりきっているからな‥!」

 

 

クエーサー社め!あの後もストーキングしてくる凶暴化したメガシンカポケモン達も含めておめえ達がやったんだろ!!わかってんだよ!

私は睨みを効かせる様にマスカットとジェットの野郎を見たが二人はそれに対して驚きの表情を浮かべていた

 

 

「!まさか暴走メガシンカについてご存知なのですか?」

 

 

やっぱりお前らの差し金だな?クエーサー社は悪の組織!すっげぇ黒くなってる、はっきりわかんだね

 

これは最早クエーサー社が黒幕なのは確定濃厚バレバレだ。しかし確固たる証拠がまだないと言える。

ここで私が一人騒いでも消される可能性があるからまだ油断は禁物と言えるか‥

 

私はちらっと二人の背後に見えた街灯時計の時刻を見て目を見開いた。しまった!タイムリミットが‥!

 

 

 

「‥やはりそうか‥あなた方には任せきれませんね。

!‥時間がない。急ぐ必要があるか街へのルート(・・・・・・)‥いや、あの地へのルートが安全(・・)である事を願うしかないか

 

 

 

はわわわ‥時間がねえ! あ、慌てるな!

言い間違える程慌てるとは相当やばい!

 

限定ミアレガレットが焼き上がる時間まであと少し‥カフェまでのルートを脳内で組み合わせるがタイムリミットは20分!

街ワイルドゾーンを横切れば間に合うが、安全である事を祈るしかない。

 

思わず小言で呟きながら思考に耽るがこんな事してる場合じゃねえ!!

 

 

 

「‥まさかあなたは‥!」

 

 

「失礼、私情が過ぎた様だ。だが私はただで終わる気はないのでね。ここで失礼します。」

 

 

 

私は早足でその場を去る。

一刻も早く向かわなければ!これを逃すと次はいつ帰るのかわからない!限定品という言葉に私は弱い!

ぬおお!間に合えぇえええ!命爆発!!

 

 

 

 

 

 

 

 

‥‥

‥‥‥

 

 

 

 

 

side マスカット&ジェット

 

 

 

着流しの男タチバナが立ち去ってから暫く経つが、クエーサー社ビルの一階に位置するロビーで佇むのは社長のジェットと社長秘書のマスカットだ。

 

マスカットが俯き考え込む中、ジェットは語り出すように口を動かした。

 

 

「あの方がZAロワイヤルに参加されないのは影で暴走メガシンカを抑え込んでいる為であると。マチエールさん達とは違い、影でこの街の異変に気づき独自に動いていると言う訳ですか‥タワーの放つメガエネルギーにも気付くとは流石としか言いようがありません。」

 

 

観光客でありながらもその腕前は上位ランカーと遜色なきトレーナータチバナ。

彼は何処で知ったのか定かではないが、その腕前で街の脅威とも呼べる暴走メガシンカをただ一人で静め、更には暴走メガシンカの原因とも言えるプリズムタワーが放つメガエネルギーにも気づいていた。

なんと並外れた洞察力と観察力であるのか

 

彼が強者の祭典ZAロワイヤルに参加しないのはそう言った脅威に立ち向かう必要があったからだと言えるその脅威を一人で静めるのは並大抵では無い。

ジェットの呟きにマスカットは頷く様に言葉を紡いだ

 

 

「あの方が静めたと思われる暴走メガシンカポケモンの中にヘラクロスとハッサムがいましたが、あの方によって救われた事は確かな様ですね。

率先してむしポケモン達をまとめ上げ街の治安維持に繋げている。おそらくあの方の指示によるものでしょう」

 

 

マスカットは手元に用意したタブレットをジェットに見せるとそこに映るのは二体のポケモン。野生のハッサムとヘラクロスである。

暴走メガシンカ現象で凶暴化したとされる野生のハッサムとヘラクロスと対峙して静めたのは発言からして彼なのであろう。

 

暴走メガシンカについての情報を知る者はAZ、MZ団と名探偵マチエールだけだ。

つまり彼が暴走メガシンカを知っているのはあり得ない事だ。それ故に信憑性が増す。

 

暴走メガシンカ現象は野生のポケモンにとっての負担が大きく激しい苦痛を伴うという。

彼はそう言ったポケモン達を解放し街の警備に当てて治安維持を図っているのだ。なんと合理的である事か

 

 

「あの方の強さに惹かれているからこそ指示に従うと言えます。あの底知れぬ強さこそ野生ポケモンを惹きつける一種のカリスマか‥それに比べて我々は後手に回っている‥憤る訳です。我々とは見ている視点が違いすぎる‥!」

 

 

 

彼がマスカットと対峙した時に見せた圧倒的な力は見るものを畏怖させその強さに驚きを隠せずにいた。

 

自然界においては全てをねじ伏せる圧倒的な力の差というものは野生ポケモン達に取って崇拝に近い感情を生み出していく

 

暴走メガシンカしたメガヘラクロスとメガハッサムを魅了し、彼を王として崇めているからこそ彼の為にと街の治安維持に繋がる。

 

純粋な力とカリスマで魅了し、野生ポケモンを手玉に取る技量はマスカットからすると視野が明らかに違うと言える。

そんな暴走メガシンカポケモンに対して後手に回るマスカットとジェットを彼は冷めた目で見ていたのだ。

 

 

「そうですね。我々に向けたあの目線‥蔑む様で凍て付く眼はまるで我々に失望するかの様でした‥」

 

「恐らく若者に頼り切るなと言いたいのでしょう。MZ団の皆様を含めた未来ある若者達に危険が及ぶ事をあの方は忌み嫌っている‥だから我々を冷めた目で見ていると。‥事実ではありますのでそれだけは受け止めないといけません。」

 

 

 

圧倒的な力を持ちながらも慢心せず、人々の為に尽くしたいのだろう。それ故に二人の不備をまるで諌める様に指摘した。遠回しに言ったのは己で気付いてもらう為。

 

更に彼はタウニーやデウロ達を可愛がっている様子であり、未来を担う若者達に命を賭けさせるジェット達に怒りの表情を浮かべて冷酷な目を向けたのだ。

街の危機とは言え勝手に命を賭けさせる事を許しはしないのだろう。これは一重に彼の持つ優しさと言える

 

ジェットは己の力不足を実感しつつも彼の優しさに心が震えていた。

 

 

「なるほど、それ故にマチエールさんも気にかけていた‥と。MZ団の他にもあの方には大切なものがいると言う事なのですね。なんとお優しい方なのでしょうか‥」

 

 

彼は小声でマチエール(・・・・・)安全(・・)も願うほどの善性の持ち主なのだろう。MZ団だけではなく彼女も案じた。

まるでこの街を救うべき現れたかの様な救世主

 

暴走したメガシンカポケモンを導き、未来を担う若者達を守る彼はミアレの守護神か

 

マスカットが彼を評価する中、ジェットは彼が最後に呟いた言葉を口にしながらマスカットに注意喚起を促した。

 

 

「しかし、時間が無いとも言っていましたね。急ぐ必要があるとも言っていました‥我々も対策を強めなければなりません。」

 

「ええ、早急に取り掛かります。先ずは現状の把握と問題点を洗い上げます。」

 

 

ジェットの一声にマスカットは姿勢を正すとタブレットを操作して仕事に取り掛かる。

これまで以上にミアレの未来を切り開く為には多くの人の協力が必要である。

 

彼はそれをわかってジェットとマスカットに忠告したとも言える。その実力を垣間見たジェットは惜しむ様に言葉を紡いでいく。

 

 

「やはり‥惜しいです。あれほどの懐の広さと優しさに加えて野生ポケモンを従わせる天性の王としての実力があればタワーの暴走を食い止められる。まさに英雄の中の英雄。英雄王と呼ぶべきか‥」

 

「英雄王‥確かにあれ程の実力はまさに絵本に登場する英雄と言えるかもしれませんね‥」

 

 

世が乱れた時にそれを治める英雄が現れると聞く

ジョウト地方伝説のポケモンホウオウが如く、彼も乱れた世を治める英雄にして伝説を継ぐもの、まさに英雄王。

 

ジェットは彼の放つ王者たる態度に一つの違和感を覚えた。彼程の実力を持つのなら無名である事がおかしい。

それ故に彼の高すぎる実力と無名さにギャップを感じていたのだ。

 

ジェットの脳内に電流が走るが如く強い衝撃が彼女を襲い、彼に対しての推察を強めて行く。

 

 

「着流し衣装に恐れを知らぬあの佇まい‥更には冷酷無慈悲な凍てつく眼光‥そして他を圧倒する情報収集力に先読みに近い先見力‥上位ランカーにも劣らぬ実力といい、まるで裏社会の王と噂されるあの方の様です。‥!まさかタチバナさんは━━」

 

 

ジェットが彼の核心に触れようとしていた。

それは表社会では姿を表さない裏社会の住人にして、王と呼ばれる男。

 

情報に聞くその男とタチバナの特徴が見事に合致したのだ。ジェットの額から汗が溢れ落ち、まるで焦燥とも言うべき表情を浮かべるジェットを見たマスカットは首を傾げながら彼女に問いかける。

 

 

「?ジェット社長?それは一体‥」

 

 

 

「マスカットさんにジェット社長、お邪魔致します。どうかされたのですか?」

「ふんにゃあ!」

 

 

マスカットがジェットに説明を求めようとしたその時入り口のドアが開き、一人の少女と一体の小さなポケモンが笑顔を浮かべて現れる。

ミアレ一の名探偵マチエールと相棒のニャスパーこともこおである。

 

マチエールの足元で元気に返事をするもこおとマチエールを一瞥したマスカットとジェットは話を切り上げると彼女達に近づき声をかけた。

 

 

 

「おや‥これはマチエールさんにもこおさん。

いかがされましたか?」

 

 

ジェットが優しい口調でマチエールともこおに話しかけたマチエールはジェットに向き直ると目つきを変え大事な話しがあると言わんばかりの真剣な表情になる

 

 

「近くを立ち寄ったものですから。それよりも色々と聞きたい事があるんですがお時間よろしいですか?」

「ふんにゃにゃ」

 

「‥なるほど、でしたら奥の席まで行きましょうか。なるべく人目を避けましょう。」

 

「感謝致します。」

「ふんにゃあ」

 

 

ジェットはマスカットに指示を出して、人目が通りづらい奥の席に案内する様に声をかけるとマスカットは奥の席まで誘導する。

 

ジェットとマチエールが対面する形で座り、膝の上にもこおが座るが、もこおは疲れたのか目を瞑りすやすやと寝息をたてる。

マスカットは一礼してその場を立ち去るとジェットは言葉を紡いでいく

 

 

 

「さて、それで聞きたい事とは何でしょうか?声色から察するにあまり人前では言えない事なのでしょう?」

 

 

「さすがはジェット社長。実は‥━━━」

 

 

 

ジェットの心遣いに感謝する旨を伝えたマチエールはゆっくりと口を開いた。

 

それは暴走メガシンカポケモンの情報を受け取り現場に向かうも現場に暴走メガシンカ個体がいなかった事だ。

彼女はシステムにエラーがあったのか、それともメガエネルギーがあまりに強くポケモンそのものの命が絶たれてしまったのかという最悪の想定を危機に来たのだ。

 

ミアレシティにおいて暴走メガシンカポケモンの情報は秘匿すべき案件である為、この話題は人目を避け無くてはならない。

マチエールの不安とも取れる疑問に真摯に受け答えるジェットであったが、マチエールはその答えを知った時驚きの表情を浮かべていたのだ。

 

 

「暴走メガシンカ個体をタチバナさんが静めていた!?‥それは本当なんですか?」

 

「ここ少なくとも何件かは静められています。‥数にしておよそ10体程と言えるでしょうね」

 

「!それだけの数をたった一人で‥すごい‥」

 

 

 

驚愕の表情でジェットを見るマチエール。

強いメガエネルギーを感知して、暴走メガシンカ状態に陥りそうな野生ポケモンを特定する技術を確立したクエーサー社はMZ団やマチエールにその情報を流していた。この情報を公表すると街がパニックに陥る事を危惧したからだ。

そして彼女達が来る前に静められた件数は10件程。

 

つまり彼はたった一人でそれだけの数の暴走メガシンカポケモンを相手取っていたと言える。

何故彼が暴走メガシンカを探し出せたのかをジェットは持論も加えながら推理して行く。

 

 

「あの方はおそらく観光という体で各地を巡り、暴走メガシンカポケモンの兆候を探っていたのでしょうね

『ミアレを周る必要がある』と仰られていたので‥あの方は恐るべき観察眼をお持ちのようです。

だからZAロワイヤルにも参加しなかったと言えるのかもしれません」

 

 

彼がZAロワイヤルに参加したがらない真相の一つが暴走メガシンカポケモンを静める為だ。

ずば抜けた観察眼で街を探索し暴走メガシンカポケモンを探し当てている。

 

それこそ昼も夜も関係なく動き回る必要がある為、ZAロワイヤルに参加する時間がない。更に彼は上位ランカーにも劣らぬ実力を持つトレーナーだ。

彼だからこそできる荒技とも言える

 

 

「そうか、ここ最近暴走メガシンカポケモンの目撃情報が少ないのってこれが関係していたんだ‥」

 

 

ジェットの言葉にマチエールは納得の表情を浮かべていた。

これまで暴走メガシンカポケモンが静められていたのは彼が影で対応していたという真実を知ってしまったから。

 

これまで疑う様な目で見ていたマチエールは胸が締め付けられる様な思いになるが、気持ちを引き締めてジェットを見ると、彼女はマチエールに微笑ましいものを見る様な目で言葉を紡いでいた。

 

 

「‥我々の実力不足を忠告する事もそうですがあの人にも大切なものがあると‥その中にMZ団の皆様とあなたが入っていましたよ。特にあなたの名前を上げていましたから、相当関係が深いのですね。」

 

「‥え?あたしがあの人に取っての大切なもの‥ですか?」

 

 

マチエールは目を丸くすると意味がわからないと言った純粋な疑問をジェットにぶつけた。

彼とは接点が無いに等しいと言えるのだが、何故彼がマチエールを気にかけるのか理解できなかったのだ。

 

予想外の言葉にマチエールは呆然とするのみであったが、ジェットは続けて言葉を紡ぎ続けた。

 

 

「ええ、なんでもその大切な者を守る為に強くなり、それが行動原理であるらしいのです。‥不思議なお方ですね」

 

 

まるで自分の利は二の次で大事な者を守る為に動く物語の主人公の様だ。

冷酷の様に見えて強く、不似合いな優しさを持つ不思議な魅力はジェットの気持ちを掴んだ。

 

それはジェットの表情から見て取れる。マチエールも釣られて口角を上げると膝の上に眠るもこおを優しく揺さぶり体を起こす。

 

 

「‥おっしゃる通りですね。すみません。あたしは探偵の依頼がありますのでここで失礼いたします。情報提供に感謝致します。もこお、いこっか」

「‥ふんにゃ?‥ふんにゃあ〜」

 

「こちらこそありがとうございます。また何かありましたら連絡を」

 

 

もこおの欠伸を見たマチエールとジェットは優しく微笑むとその場を後にするマチエール。

 

マチエールともこおが立ち去った後もその背を見るジェットは彼女やMZ団と言った未来ある若者が時代を作り出すのだと期待ある笑みを浮かべると彼女もその場を後にするのであった。

 

 

 

 

 

 

‥‥‥

‥‥‥‥‥

 

 

 

 

 

side マチエール

 

 

 

(なるほどタチバナさんが暴走メガシンカを相手取っていたんだ。だから街の平穏は依然として守られていると言えるのか‥)

 

 

依頼を終えてハンサムハウスに戻った彼女は依頼で疲労困憊のもこおを横にすると、クエーサー社社長ジェットと話した内容を振り返っていた。

 

 

(目的は暴走メガシンカエネルギーを探り、それを技術転用に使えるかの調査‥かとあの場では思ったけど大切な人を守る為に戦っていたんだ‥)

 

 

彼はMZ団をはじめ多くの人間から慕われている。

ヌーヴォカフェの店員をはじめ、AZやフラエッテにカフェの店員も彼を慕い敬っている事が窺い知れる。

打算抜きの動きだからここまで人々を魅了しているとでも言うのだろうか。

 

マチエールはデスクの上に置かれた彼に関する調査資料を手に取ると彼のこれまでの経緯を振り返る様に推察する。

 

 

(市役所に行って過去20年の戸籍や住民情報を調べたけど、タチバナさんに関する記録が無かった。そこから推察するにあの人はあたしと同じ孤児‥という事になる。

あの人はミアレの孤児としてフラダリに拾われ施設で教育を受けた‥それを恩義に感じているからこそ『世話になった。』と言っていたんだ!)

 

 

マチエールはこれまでフレア団ボスとしての側面を持つフラダリにばかり注目していたがそもそもフラダリは資産家にして事業家である。

 

そこに目をつけた彼女はフラダリの過去の事業や資産家としての活動を調査した。その中には孤児院を経営し無償の保護活動も行っていた。

彼がミアレの孤児であった事実とフラダリの世話になったという発言が見事に合致した。

 

つまり彼はフレア団のフラダリではなく資産家としてのフラダリの世話になっていたのだ。

これならば彼がフレア団の人間ではなくフラダリに恩を感じていた事に矛盾が生じない。

 

フラダリの経営する孤児院を辿れば彼の真実に辿り着けるがそれは困難であった。

マチエールは顎に手を当てるとこめかみにシワを寄せて思考に耽る。

 

 

(あたしの時もそうだったけど過去のミアレはストリートチルドレンの巣窟と呼べる程に多かった。

そこから身元の特定は難しい。当時のフラダリはミアレ全ての孤児を拾い上げるほどの力は無いし、閉鎖した孤児院も遥かに多いから探し出すのは困難か‥)

 

 

孤児院に預けられる子供が全てストリートチルドレンでは無い。親との死別、経済的困窮、虐待、様々な理由で預けられるがストリートチルドレンに関しては戸籍が無く情報を掴むのは至難の技だ。

 

更に5年前の最終兵器騒動でフラダリに関わりのあった孤児院といった施設は風評被害もあり軒並み閉鎖された。在籍した孤児のデータも錯綜しどの施設の孤児なのかをそもそも辿る事が出来ない為、彼に関する情報を探る事は不可能に近い。

 

つまり彼が何処の孤児院で生まれ育ったかは判明しなかったのだ。

 

だがマチエールは名探偵。転んでもただで済ませる程甘くは無い。それ以上の収穫があった。

彼女はデスクの引き出しから更に資料を引き出し、その資料を一瞥する。

 

その書類にはサビ組からの情報源が書かれていた。

マチエールは息を吐くとその資料に目を移していた。

 

 

(カラスバさんに手ひどく依頼料をふんだくられて探偵の情報網も幾つか提供したかいもあった‥まだ調査の途中だけどわかった事は一つ。

それは当時のミアレに人身売買のブローカーは存在していなかった‥‥が幼少のカラスバさんはカントーから来たある組の親分さんのお世話になっていたらしい‥その人というのが‥おそらく━━)

 

 

(━━ロケット団のボス、サカキ)

 

 

 

かつてカントー地方とジョウト地方の裏社会を席巻しつつあった裏社会組織にしてポケモンマフィアと呼ばれる凶悪な裏社会組織ロケット団。

 

ボスのサカキはかつてミアレを訪れた事があり、とある少年に生きる知恵を叩き込んだという。その少年こそ現サビ組のボス、カラスバだ。

 

裏社会最強組織の一つワビ組の組長はロケットチルドレンと呼ばれた計画の被験者。

組長たる彼はミアレの孤児であったが、とある事情でロケット団に拾われる事になる。

マチエールは彼の過去の経緯と現状を繋ぎ合わせて推理を始める。

 

 

(あの人はミアレを訪れていたサカキ達率いるロケット団に誘拐されたんだ。フラダリも当時は慈善活動の一環で行っていたから施設の警備も甘いはず‥それを狙ったんだ‥なんて狡猾な‥!)

 

 

拳を強く握りサカキに対する怒りを露わにするマチエール。

現在に比べて孤児院の防犯対策は皆無に等しい。

今でこそ監視カメラが安価で購入可能で防犯設備も充実しているが昔はそれらが高価であり、当時のフラダリの影響力も皆無に等しく寄付を募るのも難しかったはずだ。

 

フラダリが人間に幻滅した要因もおそらくはそう言った人を物の様に扱う姿を見てしまった事も関係あるのかもしれない

 

話を戻すとサカキがミアレに滞在した時期と彼が攫われた時期を計算するとカントーに帰郷する頃合いを見計らって誘拐した流れになる。

 

つまりは彼はロケット団から目星を付けられていた可能性が高い。

優秀な子供を攫い自らの尖兵にするその狡猾さと冷酷さにマチエールは戦慄した。

 

 

(組長さんの持つポテンシャルが高かった。だからポケモンバトル、観察眼と並外れた頭脳を持っていると‥フラダリの施設での教育もあったとは思うけど

それにしても酷すぎる‥なんでこんな残酷な事を‥!)

 

 

身震いする程の合理さ

人としての感情を欠落した者が考えついたとしか思えない機械的な思考にマチエールの怒りのボルテージは高まっていく。

 

しかしここで怒りに身を任せては彼の真相から遠ざかる。彼女は目を瞑り何度か深呼吸して気持ちを落ち着かせると再び思考に耽る。

 

 

(まだ全てがわかったわけじゃ無い。クセロシキおじさんの事を知っている事もそうだけどタウニーからの情報によると探し人は女性‥つまり本命はカラスバさんじゃなかった‥

もしかしたらタウニーの探し人と一致する可能性もある‥それをタウニーに知られるのを恐れて、敢えてあたしに依頼しなかったとか?)

 

 

彼の探し人はカラスバでは無かった。

タウニーの情報によると本当の探し人は女性であるとの事だ。

だが何故それをマチエールに隠し依頼を出さなかったのか、謎は深まる一方だ。

 

フレア団とは関わりの無い人間であるのにクセロシキの事を知っている口ぶりからして裏社会の繋がりで彼の事を知ったのだろうか?

 

マチエールはホワイトボード前に立つと彼の疑問点を何個か箇条書きで書き出していく

そこである疑問が彼女の脳裏にチラつくと動きを止めた。

 

 

(けど何故そこまでミアレの街を守る為に動いているの?MZ団の子達を助ける為ならまだ分かる。けどあたしの事もあの子達と同じ守る対象に入っているのは何故なの?一方的に知っている事といい、これじゃあサビ組との接触は本命じゃないと言うの?)

 

 

マチエールが思い浮かんだ事それは彼の目的は依然として不明のままである事だ。

サビ組との接触はあくまで建前であるかの様な彼の行動に違和感を覚える。

 

本来の目的は別にあるのだろうか?

まるで最初から街を守るために動く。その使命だけに動く彼がどこか機械的で儚く感じとれたのだ。

 

 

(体の事といい、これじゃまるで生き急いでるみたいだよ‥大切な者を守る為に動く事があなたに何の利益があるの?益々あなたの事がわからない‥これはもっと知らなくてはいけない事だよね‥)

 

 

ロケットチルドレンにより消耗した寿命を使い切るかの様に暴走メガシンカポケモンを食い止め、大切なもの達が住むこの街を守ろうとしているのだろうか。

まさに命を使い捨てる覚悟で挑むその姿勢にマチエールは目が離せずにいた。

 

目を離すと何処か遠くへ立ち去ってしまう様なその背を何故か放っておく事が出来ない。

女性として持つ母性、或いは庇護欲がマチエールを刺激したと言うのか。

 

 

「何があの人を動かすのか‥本心でも読まない限りは無理か‥」

 

 

無意識にマチエールは一瞬もこおにに目をやるがすぐに正面に向き直す。

 

そして不意に首を傾げるとマチエールは自然と抱いたその気持ちを吐き出す様に言葉を紡いだ。

 

 

「‥?何であの人の事がここまで気になるんだろう‥

まるで運命の糸に手繰り寄せられている様な不思議な感じ‥ でも悪い気はしないかな」

 

 

マチエールは優しく微笑むとゆっくり椅子に座り、疲れを癒すように目を瞑る。

 

まだ彼女はその気持ちの正体を解き明かせずにいるが無理もない。

そしてそれを知った時彼女と彼の物語は大きく動いて行くのだが、これはまだ先の話である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

‥‥‥‥‥

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方一般観光客タチバナ‥

 

 

 

(え?まじ?‥売り切れ‥だと‥!?)

 

 

 

ワイルドゾーンを突っ切るが野生ポケモンの回避やらで時間を食い、到着が30分遅れた。

その結果限定ミアレガレットは全て売り切れてしまいタチバナは二度と買う事が出来ず絶望で項垂れていたとさ。

 

 

(くそ‥!ワイルドゾーンめ!野生ポケモンが襲ってきやがるから間に合わなかったじゃねえか!‥ぶっ壊してやりたいぜ‥!)

 

 

そしてこの強い絶望感が周り回ってある奇跡を生み出し街の人々を救う希望の光になって行くのだがそれはまた後ほど。

 

 

 





主人公(タチバナ)‥未だクエーサー社に疑いの目を向けている。限定ミアレガレットを買えずめちゃくちゃ落ち込んでいる。後日デウロとカフェデートしたら元気を貰い気持ちを取り戻したとさ
ちなみに修理した古びたモンボは翌日に回収しました

マスカット‥タチバナに3タテされた可哀想な人。ゲーム本編よりレベルが低かったのもある。タチバナから一方的に毛嫌いされているが、マスカット本人はそれを己の不備と受け止めるなど度量が広い。スジモンは見習え。

ジェット‥服装や態度からしてまさか裏社会の王がミアレに?と勘付いている。もし本当ならエーテル財団と影で協定結ぶワビ組にクエーサー社も呑まれるかもと戦慄中。
ちなみにワビ組はクエーサー社とは比較にならない程の影響力と財力があるので買収などお手のもの。


マチエール‥タチバナの真相にまた一歩近づいてしまった人(勘違い)
名探偵スキルが謎方向に発揮して深読みし過ぎてダヴィンチコード的解釈をしている。
ロケットチルドレンの過去や孤児であり大人に利用された悲しき男(勘違い)としてめちゃくちゃ同情し、精神がしんどくなりつつある。







サカキ‥(確かにミアレには行ったし、フシデと一緒にいた賢しいガキに生きる知恵を授けてやった事は覚えているが人攫いとかやらんわ!そんな周りくどい事する意味がわからんのだが?
ロケットチルドレンといい冤罪多すぎるんですけど?なにこれ??)

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