ナニモンなんじゃ? スジモンじゃあ!!   作:年中裸足の人

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リアルがやばくて遅くなりました。
今話も長いのでよろしくお願いします。



その筋の者(スジモン)ジャスティス道場へ行く

 

 

 

 

みなのものー!

どんな(スジ)モンじゃTVの時間だぞー!

あなたのエンコを詰めてゲット⭐︎

ナニモンなんじゃ?その筋の者(スジモン)です!

 

 

と言う事でご機嫌よう諸君スジモンです。

クエーサー社の出来事からおよそ3日が経過したが、みんなは元気かな?私はからげんきです。

 

OK!自慢のワザ からげんき!

 

 

最近ムクちゃんから相談事を受ける事が多く仕事量がやばいとの事で手伝ってほしいと言われた。

私如きが仕事を手伝って良いのか‥

個人情報とか会社情報とか筒抜けになるのでは無いかと言ったが彼女曰く大丈夫らしい。ザルすぎん?その会社終わってるだろ

 

まあ相当切迫詰まっているのは確かな様なので今彼女と共に職場で書類を捌いているのだが‥

 

 

 

 

 

「あと、25枚‥これで半分ですよムク様!そしてタチバナさん!」

 

「コタネ。その調子。‥まさか裏の世界の王の実力がここまでとは‥これなら間に合う‥!」

 

『そうですぜ!ロト!クミ‥ダンナは裏社会の王!不可能はないんですぜロト!』

 

 

仕事多すぎて絶賛萎えております。

 

柔道着姿の社員の子とムクちゃんに声をかけられた私は必死に書類を捌き、スマホロトムも声援を上げているこの光景はザ•カオス!

 

ムクちゃんとはここ何日か接する事が多かったからか信頼度はそれなりに高いが彼女も仕事で精神を追い詰められていたからなりふり構っていられないのだろう。だから私に頼ったと‥

 

どうしてこうなったのか‥

それを知るには前後の会話の流れを理解する必要がある。長くなるぞ。

 

会話の流れとしては簡潔に纏めると以下の通りです。

 

 

【‥タチバナさん お願い。あたしの仕事を手伝ってほしい。やばい。この一言に尽きる】

          ↓

「どうしたんだムクちゃん。まさか仕事が立て込んでいるのか?」

          ↓

【肯定。このままだと期日に間に合わなくなる。他に頼れる人がいない。まじピンチ】

          ↓

「わかった、私で良ければ協力しよう」

          ↓

【!流石は畏怖に値する裏世界の王‥!感謝の極み】

 

 

‥そして今に至る感じです。

 

ムクちゃんが目を輝かせて私を見るが、まるでアウトローに憧れている便利屋の社長みたいな子やな‥

つまり陸八魔ならぬムク八魔さんです。

許さんぞムク八魔‥!

 

 

まさか彼女の職場がこんな青空の下で体を動かすエキサイティングな職場だったとはね‥

旗を見て気づいたがここジャスティスの会じゃん!!!!

ムクちゃんここに勤めてんの?やばいって!

 

ここ頭イカれた奴らの巣窟でしょ?頭ジャスティスにされますよムク八魔さん!!!

 

断ればよかったわ。でもこんな若い子にやらせるとかかわいそうだろ!将来有望な子(大人のお姉さん)の芽を摘ませるのはあかん。

それに過労死して、想いを寄せるチャラいファッションの女の子を1人にさせるのもダメだ。百合を穢す事はさせない。死ぬなよムク八魔ァ!

 

 

 

「‥すごいです。ここまで早く書類を捌く方は見た事が‥まさか力こそパワーの体現者‥!?」

 

 

まあ間違いではない。ブレインと言う名のパワーだ。

パワーこそ力!素晴らしいではないか

この目の前で感嘆の声を上げている金髪そばかすで可愛げのある少女はコタネちゃんという。

 

あのメガリーリエことシローの5番弟子であるとか。自称だけど。

 

最初ムクちゃんが私を連れて来た時は入門希望者かと喜んでいたのだが、ムクちゃんが事情を説明して私を書類仕事に充てる事を話すと、こいつまじ?と疑いの目で見ていた。

そんな彼女だが上司であるムクちゃんには逆らえないのだろう。渋々了承してくれた。

ムクちゃんそんな偉いんか‥ 流石は社長(決めつけ)

 

決算報告書やら確定申告やら、始末書やら会費等を含めた述べ50枚の書類を明日までに市役所に提出しないといけないらしい。

始末書だけで10件とか何したの???

 

確実に建物を破壊したねこりゃあ。いや人間か?

シローめ‥あの筋力で暴力の限りを尽くしたな‥?

 

(ケン)シロー 暴力はいいぞ!

 

そんなになるまでどうして放っておいたんや!

シローお前リーダーだろ!何とかしろー(激寒ギャグ)

 

とまあ何やかんやあって内心文句垂れながら頑張っていたが終わりが見えてきた。3人でやると早いね

 

 

 

 

 

 

 

「お、終わった‥?やりましたよ!まさか本当に間に合うとは‥!予定よりだいぶ早い!」

 

「‥想像以上。ここまで早く終わるのは予想外。つまりスゴイ」

 

『お疲れ様ですぜロト!ムク嬢にコタネ嬢!!』

 

 

そうこうしている内に書類の書き込みは終わり、今コタネちゃんに確認しつつ訂正中。

スジモン業務で培ったスキルがここでいきたぜ!

あとの仕上げは彼女に任せて私はもう帰るとするか

 

久しぶりに駅前近くのジョーイさんナンパしに行こうかなーって‥あ、そういえば今日タウニーちゃんホテルZの宣伝動画を撮るとかで駅前にいるって言ってたなあ。邪魔するのも悪いしやめとくか。

 

ってか宣伝動画撮るならデウロちゃんとタウニーちゃんが宣伝大使やればよくね?あの二人可愛いからアイドル的な人気がでると思うのよね。

タウニーちゃんが作った動画見たけどつまんな過ぎて飛ばしてたわ。これに関しては正に(才能が)永遠のZ(ero)です。

 

デウロちゃんダンスやってるからそれを売りにするのもアリだし、チアコスさせて応援動画とかやればもっと増えると個人的には思う。男はなんだかんだ可愛い女の子に弱いのです。

女子客を増やしたかったから、タウニーちゃんに男装させるとかもありじゃね?

 

私が妄想に耽る中、袖を優しく引っ張られたので振り返るとムクちゃんが私に声をかけてきた。

 

 

「タチバナさん‥いや裏世界の王。感謝する。本当に助かった。ロトムもありがとう。」

 

『ロト!カタギの為でさあ!王たるダンナの為なら火の中水の中ですぜロト!』

 

「色んなゴーストポケモンを従わせてこちらの世界に順応するとはさすがは王。これがカリスマか」

 

 

従わせてないです。何度否定しても謙遜していると思われとりつく暇が無い。本当の事なんすけど‥

ロトムはそのまま私の袖の下に入って速攻スリープモードになる。火の中も水の中もスマホが壊れるからやめてくれ。入るなら私の袖の中にしてくれよー

 

 

とまあ、ムクちゃんが私とスマホロトムにお礼を言うがそう言えばこいつもゴーストタイプが入ってるんだったわ

 

スマホロトムはAIモードで文字の添削やらマネジメントをお願いしてサポートしてもらった。

 

最初はスジモン口調で話す個性的なロトムに驚いたムクちゃんとコタネちゃんであったが、日頃からそれ以上にやべえ奴(シロー)と接しているからあまり突っ込まれなかった。シローすげえ!!(皮肉)

 

 

と私とムクちゃんが話してる中、何やらこちらに近づく巨大な影が‥まさか巨人か!?思わず私は振り返るとそれは突然現れる。

 

 

 

 

「ムク!戻りましたよ!‥おや?あなたは入門希望の方でしょうか?ようこそジャスティスの会へ!」

 

「シロー様!5番道路の講演会から戻られたのですね!」

 

 

 

何やら大声でかつ笑顔で私に近づく人間のフリをしたキテルグマがいるが気のせい?(現実逃避)

コタネちゃんが嬉しそうに声を上げている中私は戦慄した

 

げえっ シロー!?ジャスティスの会の代表者だ!

相変わらずデケェな‥ 噂をしたら出て来やがった。

人間のオヤブン個体にして歩く最終兵器じゃないか

 

コタネちゃんから聞いたが、シローが投げるボールの時速は165キロを超えるらしい。

野生ポケモン壊れちゃ〜う。

ボールを野生ポケモンにシュウウウ!超エキサイティン!これぞまさにレーザービーム!!

 

シローのレーザービームでミアレ滅亡

最終兵器の前にシローを止めるべきだったか‥

現代破壊兵器シロー

 

フラダリさんはこの人をクローン化して大量生産した方が良かったのでは?(生命への侮辱&尊厳破壊)

 

そんな実態を知る私はガグブルで動けない中、横からゆっくりとムクちゃんが近づくとシローを見上げながら淡々と言葉を紡いだ。

 

 

 

「違う。この方はタチバナさん。色々頼りにさせて貰っている。」

 

「そうなのですね!改めまして自分はシローです。ジャスティスの会の代表を務めております。よろしくお願いします!」

 

「私はタチバナです。よろしくお願いします。」

 

 

礼儀は弁えているんだよなぁ。

思想がぶっ飛んでいるだけで悪い奴ではないのかもしれん。私がお辞儀をすると腕を組み、めちゃくちゃ良いスマイルで私に話しかけた。

 

 

「こちらこそ!タチバナさんはムクのお友達の方ですか?でしたらゆっくりなされて下さい。」

 

「‥ツッコミどころはあるがそんな所。色々頼りにさせて貰って感謝の極み。」

 

 

「どういたしまして、本当にお疲れ様ムクちゃん。」

 

 

ムクちゃんは私に向き直りお礼を言ってスマイルを浮かべた後、私もムクちゃんに一言返して互いを労う。

彼女が差し出した手に私の手を重ねて軽くハイタッチっぽい事をした。

何度か接すると分かるけど以外とノリ良いのよねこの子。身内と判断したら甘くなるタイプかな?

 

流石に部外者に仕事を手伝わせた事は話して無いが、知られると後が面倒なんだろ(投げやり)シローだし

 

それにしてもシローはムクちゃんを大事にしている様な発言からこの二人の関係が気になるな

 

私が考え込む中、私とムクちゃんに目をやったシローは目を瞑って考え込んだかと思ったらまたすぐ言葉を発した。色々と忙しいね。

もっと落ち着いてくださいよ

 

 

 

「それにしてはかなり仲睦まじいご様子。ムクも心を許す程の距離の近さ‥友達ではないが親しい仲‥そして異性‥

!なるほどわかりましたよ!ムク!二人は恋仲だと言うのですね!」

 

 

「え?何故?」

 

「違う。話が飛び過ぎ。意味不明。」

 

 

発言が意味不明

私とムクちゃんはこのぶっ飛び解釈に?マークを浮かべていた。

髪をいじりながら冷たく吐き捨てる様な口調でシローに不満をぶつけるムクちゃんだが気持ちは昂りを抑えきれていない様だ。

 

それとは反対にコタネちゃんは顔を紅潮させて両手を頬に置いて驚きの声を上げていた。

 

 

「ええ!?そうだったんですか!?確かに仲が良いなとは思いましたけど!」

 

 

違う違う。ドン引きならまだしも何故キャー!と言わんばかりの歓声を上げるんだ?こんなスジモン野郎と美少女が付き合っているって普通に考えておかしいだろ何故受け入れている!ムクちゃんに失礼だろうが!

 

明らかな10代とアラサーが付き合うってやばいやろ

どんな価値観しとんねん!

 

 

「水臭いですよムク。お前にも大切な人が出来たんですね!兄としてこんなに誇らしい事があるでしょうか!!」

 

 

お前は汗臭いんじゃ!‥ってあれ?今問題発言なかった?まさかシローってムクちゃんのお兄様なの!?

脳がバグるよぉおお!全然性格違くね?どうなっている!?突然変異過ぎるだろ!

私は驚愕と困惑と?マークが同時に浮かび脳内がイカれそうになった。

 

私がバグる中、ムクちゃんは淡々と言葉を発する。

 

 

「大声うるさい。そんな訳ない。」

 

 

ムクちゃんがジト目でシローを見ているが無理もない

話が飛躍し過ぎてツッコミ不在の恐怖に戦慄しちまうぜ‥

私はその根拠はおかしいよ。と言わんばかりに口を挟んだ。

 

 

「違いますって、私と彼女はそんな関係では━━

「感動です!!こういう時カントーでは確かスシを取ると言うんでしたっけ?」

 

 

ダメだ! はなしが つうじない!

 

てかどこで覚えたそんな事?赤飯じゃ無いんか?

まさかカロスに間違って伝わった感じっすか?‥でもまあめでたい時に寿司を食べるのは間違ってはいないっすね。だがムクちゃんの尊厳破壊はやめるんだ。

ついでに街の破壊もな!

俺はこの街を破壊し尽くすだけだぁ‥シロリーです。

 

でも寿司だけは食べたいな。寿司大好き♡

これじゃあ寿司を食べるシローまさにスシローになるね。礼儀はあるが常識はないのか(困惑)

 

 

「話を聞けバカ兄」

 

「これは‥凄まじい誤解だな。」

 

 

私とムクちゃんはため息をついて互いを見るがムクちゃんの顔筋には静かな怒りが見て取れる。

これどうすればええんか?私が腕を組み考える中シローは目に涙を浮かべながら私に言葉を発する。

 

 

「ですが兄として妹を任せるに足るお方であるのか見極める必要があります。

あなたの実力を見てみたい。ここは一つポケモンバトルをしませんか?タチバナさん!」

 

 

「‥ゑ?話が飛躍し過ぎでは?それとさっきも言ったが彼女と私はそんな仲ではないのだが‥」

 

 

私は困惑しながらシローに言うが全然聞いてない。

思わず敬語が崩れるほどに。てか崩していっか!年下っぽいし!それにしてもこいつ本当に耳あるのか?どうすればいいんだよ‥

 

私は困った顔をしてムクちゃんを見るが彼女はため息を吐いてジト目でシローを見た後、私に吐き捨てるように口を開いた。

 

 

「頑張って。あたしは疲れた。出来れば再起不能になる位痛めつけてほしい。」

 

 

極度の疲れからか最早諦めの境地に達しているかの様な発言に私は思わず同情の念を寄せていた。

苦労人なんやな。今度飯行こっか。好きなもんたらふく食わせてやるからよ!

 

 

「ムクちゃん‥いつも大変なんだな。」

 

 

私が呟いた一言にこくりと頷くムクちゃんに涙が止まりませんよ‥私は彼女の肩に手を置き励ました後にクソデカ巨体のシローに目をやった。

 

 

 

「さ!準備をお願いします!自分のジャスティスを試させてください。」

 

 

ジャスティスを試すって何?動詞なんですか?それ?

私が困惑の表情を浮かべる中シローがゆっくりと歩くと周りの門下生は一斉に脇にはけ、シローがバトルコートに佇む。

 

まじかよ

逃げてぇ‥でも逃げた所で追いつかれてジャスティスされる(処刑)可能性があるからやるしかないのか‥

 

やってやるよ!この野郎!

偶然絶後のォ!超絶怒涛のスジモンバトル!

スジモンを排し、スジモンに愛された男!をなぁ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

‥‥‥‥‥‥

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「本来ならばフルバトルと行きたい所ですが、明後日のランクアップ戦の調整もあるので一対一での勝負をお願いします。」

 

 

「‥わかった。よろしく頼みます。」

 

「行きますよ!力こそパワー!力こそジャスティス!」

 

 

うるさ

脳筋すぎるって‥てかなんやそのポーズは?

左手を高く上げるが右手を短く上げる事でアルファベットのJを表しているのか?ジャスティスの会だから?

 

フレア団ポーズにも負けない斬新なポーズやね

ジャスティス度満点!!

 

と言うことで覚悟を決めて私もバトルコートに立つ。

シローと私の二人だけがバトルコート内に入り、ムクちゃんやコタネちゃん、その他門下生らしき人は外からみている。

 

私が顔を上げてボールを手にするのを見たシローはボールからポケモンを繰り出し臨戦態勢に移った。

 

 

「タイレーツ!全力で行きましょう!」

「レーツ!」

 

「カイロス!君に決めた!」

「カイロ!」

 

 

シローはタイレーツを私はカイロスを繰り出す。腰に付けたタイレーツのポーチといいタイレーツ推しなのは間違いない。

シローはカイロスに目をやるとその巨体さに驚きながらも恐れず、余裕の表情を浮かべていた。

 

 

「かなり鍛えられたカイロスですね。相手に取って不足なしですタイレーツ!」

「レー!」

 

 

「かなりの巨躯‥ オヤブン?いや違う。通常個体か

だがそれにしては大き過ぎる。」

 

「あんな大きなカイロス初めて見ました‥ シロー様とどう戦うのでしょう?」

 

 

三者三様の反応を示すが、やはりカイロスの巨体にビビっている人が多いね。

パワーにはパワーをぶつけんだよ!カイロスは私のパーティのパワー担当だ。張り合う為に今決めた。

 

私がカイロスを見る中、シローはジャスティスポーズを決めた後にタイレーツに向かって叫び出した。

 

 

「タイレーツ!メガシンカでジャスティスを解放しましょう!」

「レーツ!」

 

 

なに!まさかメガタイレーツだと!!?

剣盾世代のポケモンがメガシンカとな!どんな姿や!見せてみぃ!シローのグローブに埋め込まれたメガストーンが光るとタイレーツを包み込み、メガシンカし

た姿が現れる。

 

うおお!!変形した!?ロボじゃん!!

盾とかどっから出した!?すげえええ

 

てか真ん中の子苦しそうだけど大丈夫なの?一番上のでかい子を支えるの辛そう

 

 

「これがメガタイレーツ‥!」

 

「タイレーツ はいすいのじんです!」

「レー!」

 

 

私が目を輝かせてメガタイレーツを見る中シローは指示を出していた。はいすいのじんか‥

能力を上げに来やがったか‥しかも一対一だからほぼデメリット無し。頭良くね?脳筋じゃなかったか‥

力こそブレインだった?

 

だが私は脳筋なんでな。脳死戦法を使わせて貰う。

力こそパワー!(洗脳済み)私はカイロスに指示を出す

パワーでゴリ押し!

 

 

「カイロス!かわらわり!」

「カイ!」

 

 

「レーツ!?」

「タイレーツ!耐えてください!」

 

 

カイロスがかわらわりを真ん中の子にぶち込み、苦しい表情が更に険しくなる。やめて差し上げろ。

真ん中の子じゃなくてもええですやん?恨みでもあるんか?

 

シローがタイレーツを心配している様だがなんとか持ち堪えた様だ。よく鍛えられているな‥これは強い!

 

 

「素晴らしい一撃です!正に力こそパワー!剛の力とも言うべきか‥ですがこちらのジャスティスも本領発揮です!タイレーツいわなだれ!」

「レツ!」

 

 

「カイロ!?」

 

 

タイレーツが大岩を地面から抉るとそれを雪崩の様に投げつける。こうかはばつぐんだ!

メガシンカとはいすいのじんの分の火力も組み合わさりパワーアップしている!痛いですねこれは痛い。

 

カイロスも思わず膝をつきそうになるほどの重たい一撃。さすがはパワー理論者だ。火力がバカ高い

踏ん張れカイロス!!

 

 

「カイロス!耐え抜け!頑張るんだ!」

「カイィ!」

 

 

私は声を上げてカイロスを鼓舞した。カイロスも負けじと耐えるがダメージは結構デカい。

息を切らしながら片膝をつくも何とか立ち上がるカイロス君は今にも倒れそうですね‥

 

 

 

「なんと!この一撃を耐え切るとは凄まじい根性にして執念!あなたの思いがカイロスに伝わったのですね! 」

「タイレ!」

 

 

「いやあなたも流石だ。それにこいつの頑張りのお陰です。みんながいるから戦える。私の力ではない」

「ロッス」

 

 

やはり油断できないね。

ハルジオさんといいミアレに一流トレーナー集まり過ぎだろ!

私なんてポケモンに適当に任せているだけで、そんなに凄く無いからね。スゴイのは私の手持ちですので

 

 

「そんな事ありませんよ。現にあなたに着いて来ているではありませんか。それもひとえに強い信念があってこそ!まるであなたが持つ願いに反応するかの様です。」

 

 

シローの目つきはまるで強者を称える様でありながらも優しい目つきであった。さっきのイカれ具合が嘘みたいだぜ。

彼の信念が強くさせるのか‥それにしても願いね。そんなものあるに決まっているだろ!

私はシローに宣言する様に言葉を紡いだ。

 

 

「願いか‥叶えたい願いはある‥!(大人のお姉さんのハーレム形成)それを貫き通す意地。私はそれを信じてただ突き進むのみ!」

 

 

「なるほど、ムクが惹かれる訳です。それほどの強い信念は人を惹きつける‥正にジャスティス!」

 

 

 

言っている事は相変わらず意味不明だが、優しく諭すような言い方には感心を覚える。

普段脳筋だからかバトルへの向き合い方が紳士的過ぎて温度差で脳がバグるんだが。

いやそんなの関係ねえ!大人のお姉さんハーレムは叶えてみせる!

 

てか、それを人とのコミュニケーションで活かしてくださいよ!先ずは人の話を聞く事から始めてください

 

 

 

 

 

「さっきから言っている意味がわからない。

何故そうなる?」

 

 

「あれ?この感じひょっとしてわたしの勘違いです?」

 

 

正解(ジャスティス)

コタネちゃんはそのままでいてくれ。首を傾げる君は正しい。女性陣は冷静で頼りになるね。

ムクちゃんとか引いてますやん。冷めた目で見ているが兄を見る目か?あれが?

 

女性陣が冷静な中、シローは反対に燃える様にジャスティスしていやがる。温度差で風邪ひきそう。

 

 

「その思いに敬意を表してジャスティスを更に高めましょう!タイレーツ!アイアンヘッド!」

「レーツ!」

 

 

メガタイレーツが猛スピードでアイアンヘッドをぶちかましてくる!なんと言う速さだ!避けきれん!

だがこの状況‥あのワザが使えるぜ!私は間髪入れずにカイロスに指示を出した。

 

 

 

「カイロス!カウンター!」

「カイロ!」

 

「レツー!?」

 

 

相手の懐に入り拳を叩き込むカイロス。ドゴォン!と言わんばかりの轟音が響き渡りその威力は止まることを知らない。喰らえコマキ流虎落とし!

相手の力を利用した最強のカウンター技よ!

メガタイレーツも思わずのけ反る程の超威力!てかさっきから真ん中の子狙い過ぎじゃない?

 

 

「タイレーツ!これは力負け?‥いや違いますね。タイレーツの力を利用したカウンターですか‥!」

「レ、レーツ‥!」

 

 

せや、カウンターは相手の技の勢いを利用した攻撃でもある。相手の攻撃力が高いほど威力が上がるのでさぞ痛かろう。

その後もカイロスはメガタイレーツの動きに合わせて足払いやら羽交締めをして体勢を崩した。これもうCQCだろ。

スネーク 先ずはCQCの基本を思い出して

 

 

 

「なるほど‥柔よく剛を制す。まさしく(やわら)の心意気ですね。力だけでは無くしなやかさも合わせ持つとは‥!」

 

 

なんか難しいことを言っているがその通りですね多分

さすがは武道家や。これがカラテだ覚えておけ(エアプ)

 

 

 

「しなやかな動きで力を分散させているんですね。

激流を制するは静水であると‥すごい‥こんな戦い方があるなんて!」

 

 

その発言‥トキ!

まさかコタネちゃんの口からその言葉が出るとはね。

命は投げ捨てるもの

 

 

「これも一種の力。あの方も力こそパワーの体現者だったか。剛の奔流と(やわら)の静流を使い分けるとはさすがは冥界の王‥!」

 

 

ちょっとムクちゃん?迷界の王?何を言っておる?

それ悪口じゃないっすか。幾らスジモンでも言っていいことと悪いことがあると思うんすよ。

 

あんなにアウトロー好きなのにもう興醒めしたのか(呆れ)

だがそれでいい。カタギはスジモンに肩入れすべきじゃないね。‥やむを得ない事情があったりすればしょうがないと思うが‥特にリーリエとかリーリエとかね。あれはイレギュラー過ぎた

 

 

 

「タイレーツ!まだいけますね?かわらわり!」

「レー!」

 

 

「カイロス!こっちもかわらわりで向かい撃て!」

「カイ!」

 

 

互いの拳が交差するが、やはりメガタイレーツの方が威力が高い。踏み込みが足りんかった!

互いに渾身の一撃を決め相打ちとも言わんばかりにタイレーツとカイロスは倒れた。

両者大健闘の上の相打ちかと思ったが、一つの大きな体がゆっくりと起き上がる。

 

そう。勝負を制したのは私のカイロスであった。

 

 

「カイ‥ロ‥!」

「カイロス!よくやった!大丈夫か!?」

 

 

私はそのままカイロスまで近づくと労わる様に頭を撫でた。ようやった!それでこそや!

タイレーツのメガシンカは解けて目を回して倒れていた事から改めてメガタイレーツを下したのを実感した

 

すげえよカイロス!本当によく頑張ったな!!!

私はカイロスを何度も褒めるとボールに戻す。

 

 

「敗北‥すなわち ノットジャスティス」

 

 

シローが一瞬悔しい表情を浮かべるが、直ぐに拳を握り直して優しい笑みを浮かべる。

タイレーツを労りボールに戻して向き直ると拍手して私の勝利を讃えていた。

 

 

「お見事です!まさかメガタイレーツをメガシンカ無しで下すとは‥これは認めざるを得ませんね。」

 

「ありがとう。‥ん?何を認めると?」

 

 

何やら涙を流している様にも見えるが、そんなに悔しいのだろうか?だがそれにしては何か嬉しそうにも見えるが‥

シローは目をカッ!と開くと言葉を紡いだ。

 

 

「ムクとの仲ですよ。あなたなら安心して任せられる‥妹をよろしくお願いしますタチバナさん。

いや婿殿と呼ぶべきでしょうか!」

 

「ええ!?本当だったんですか!?」

 

 

「だから違う!飛躍が過ぎるぞ!!」

 

 

私は思わず叫んだ。あまりのぶっ飛び思想に突っ込まずにはいられなかった。

てかコタネちゃん二転三転し過ぎぃ!君もしかして周りに引っ張られやすい性格なのぉん?

 

私が叫ぶ中、近くで見ていたムクちゃんは額に手を当ててめちゃくちゃ困惑していた。

 

 

「‥どうしてこうなった。」

 

 

全くだよ!何がジャスティスだ!

先ずは人の話を聞いてくれーーーー!

 

 

 

 

 

 

 

‥‥

‥‥‥

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんと!お二人はお付き合いしている訳では無いと?これは大変失礼致しました。早とちりをお許しください!」

 

 

あれから時間をかけて私とムクちゃんはシローに言い訳もとい弁明を続けた結果何とか勘違いは回避できた。

2、3時間位使った甲斐があったがめちゃくちゃ疲れた。

 

 

「本当にそう。シローは反省して。タチバナさんとあたしはそんな関係じゃ無い。失礼」

 

 

ムクちゃんもかなり疲れたみたいで目は死んだ。

相思相愛の子がいるから勘違いは避けて良かった‥

ムクちゃんぇ‥苦労し過ぎやろ。今度欲しいもの買ってあげるからな‥(親戚のおじさん)

 

 

「あはは、やっぱりそうでしたか‥勘違いで済んで良かったです。」

 

 

コタネちゃん‥あんたさっきシローに流されかけましたやん。他人事の様にみやがって‥ああぁ!きついぜ

私が内心穏やかじゃない中、シローは穏やかな口調で言葉を紡いだ。

 

 

「しかし、これ程の実力‥上位ランカーとも遜色ありませんよ。」

 

「いやあなたも強かった。その眼といい流石だ(皮肉)」

 

 

シローに褒められたので適当に相槌をかわした。皮肉を込めるようにかなりイラつきながら言ったがシローは全く気にしていなかった。鈍感過ぎん?

 

 

「ご謙遜を!しかし話を聞く限りあなたはZAロワイヤルに参加されていないのですね。それほどの実力を持つのに何故参加されないのですか?」

 

「大切なもの(My Life)を守る為。ZAロワイヤルに参加しても意味が無いのでね(命が縮むから)」

 

 

あんな聖杯戦争に参加したら命が幾つ合っても足りないだろ!

命を守る為なんて直接言ったら勘繰られるから私は聞かれたらいつも適当言って誤魔化している。

ZAロワイヤルこそ諸悪の根源かもしれんから参加しないに越した事はないね

 

私が淡々と吐き捨てる中、シローは腕を組む様に考え込むと何かに気付いたのか、再び目を見開き口を開いた。

 

 

「ZAロワイヤルでは物足りないのですか?‥そしてそれ程までに大切にしているものとは一体‥まさか本当はムクの事を‥!」

 

「だから違う。まだ思い違いをしている。いい加減話を最後まで聞け」

 

 

シローの勘違いにムクちゃんは間髪入れずにツッコミを入れた。辛辣ゥ!だがそれでいい。

これ以上下手な事を思わせると後が面倒だからね。

ムクちゃんのツッコミに思わずうっと怯んだシローは私に顔を向けると再び頭を下げて謝罪した。

 

 

「申し訳ありません。家族の事になると考えが‥もっと冷静さを身につける必要があるかもしれません。」

 

 

「それはそう。いつまで経っても直らない。本当に反省して」

 

 

ネチネチとシローに嫌味を言うムクちゃん。

いいぞ!もっと言え!流石だぜ!ジャスティス説教!

‥と言いたいがシローは下を向いて俯いている様に見えて何だか気の毒になってきたな‥

 

雰囲気も何か暗い感じになったし、適当に話振って空気を変えるか‥私はシローに質問して言葉を交わした

 

 

「‥そう言えばジャスティスの会はワイルドゾーン撤廃を掲げていたが、それが目的なのかな?」

 

「ええそうです。ポケモンとの共存の為に己を鍛え上げるのがジャスティスの会の教義になりますね。」

 

 

私の質問に対して顔を上げたシローはゆっくりと言葉を動かした。思ったより説教ダメージはない?手慣れている感じなのか?

私が相槌を打つとシローの言葉に付け足す様にムクちゃん達は言葉を紡いでいく。

 

 

「シローの理想の実現でもある。ZAロワイヤルでのAランク到達は悲願達成に必要なもの」

 

「はい!シロー様の考えこそ世界を変えるためのものですから!」

 

 

なるほどな、ムクちゃんはムクちゃんなりにシローの考えには理解を示しているのか‥本当に嫌いだったら縁とか切るだろうし。

コタネちゃんも同様な感じだし、なんだかんだシローは愛されてるんだね。

 

それにしてもワイルドゾーンめ!

この前限定ミアレガレットが買えなかったのも大人のお姉さんの機嫌が悪くて変な目で見られたのも全部ワイルドゾーンのせいだ!(こじつけ)

 

俺は今から怒るぜ! 私は吐き捨てる様に呟いた。

 

 

「ワイルドゾーン‥確かに不要だな。あれは不自由そのものだ。縛るのは良くないと言える(移動ルートを)」

 

 

あんなものがあるから遠回りせざるを得ない現状に腹が立つ。移動手段が縛られて不自由そのものだ。

私のこの思いに対してシローは同意とも取れる様な発言をした。

 

 

「あなたも同じ考えですか?‥力こそパワー‥いやジャスティスの体現者であると‥!」

 

「まあその通りだ。あんなものは無くなった方がいい。あれを無くせば解放されるだろう(時間とか恐怖とか)‥それこそあるがままを謳歌できる。」

 

「‥!」

 

 

初めてシローと共感したぜ!

己のジャスティス‥つまりは正義に則るのであればそうと言えますね。

あそこにいる野生ポケモンは野生に帰してワイルドゾーンは廃止じゃあ!(極論過激派)

廃止すれば恐怖や時間からも解放されて皆ハッピーじゃあ!!治安も良くなるだろ!(投げやり)

クエーサー社を許すな!

 

私の怒りがシローに伝わったのだろう。奴が押し黙るとはドン引きさせたに違いない。‥すみませんでした

ミアレ神拳だけはご勘弁を!

私が怯える中、シローは軽く咳払いすると私に向き直りゆっくりと言葉を紡いでいく。

 

 

「タチバナさん。今日はムクやコタネがお世話になりました。それと迷惑をかけて申し訳ありません。」

 

 

「提案なのですが良ければジャスティスの会の師範代として勤めてみませんか?あなたのその実力‥ジャスティスの会なら存分に発揮できます!」

 

 

「同意。そばにいて欲しい。一人では耐えられない。このままだと色々しんどい。」

 

 

「‥‥」

 

 

嫌です。誰がやるか!私は有段者じゃないのでね

 

私が押し黙り何も言えずにいると私に近づきながら言葉を紡ぐムクちゃん。

シローの提案に高速で頷くが言葉だけ見ると依存体質で激ヤバ彼女の発言に聞こえるが顔色からして私をジャスティスの会に入れようとしているのは間違いない。だって顔が青ざめてますもん。

 

入ってくれないと仕事が回らんくらいやばいのか‥

苦情やら脳筋振りに振り回されてノイローゼになるのもわかるが私はあくまで観光客。いずれはカントーに帰らなくてはならない。

彼女の力になりたいが私に頼り切りになるのは良く無いしね。

それにこの脳筋野郎と一緒にいるだけでも嫌だわ!ムクちゃんには申し訳ないがゼンリョクで断ります!

 

 

 

「お誘いは嬉しく思います。だが私には似つかわしくない。(脳筋ムリ)それに観光客なので長居は出来ないのでね。ムクちゃんは分かるだろ?」

 

 

「‥!そうだった。そもそもあたしとタチバナさんは住む世界が違うから無理か。本当に残念。」

 

 

 

わかってくれたか。

私はスジモン、君はカタギで住む世界が違うのだよ。

私の世界にカタギを巻き込むのはスジモンの道義に反するから君は君で兄を支えてやってくれ(鬼畜)

 

私はムクちゃんの肩にポンと手を置くとムクちゃんの眼から益々正気が消えていくが大丈夫なんすかこれ?

早くムクちゃんの想い人吸いをさせなくては!

百合こそが彼女を救うパワーにしてジャスティス!

 

‥まあすぐにこの街を去るわけでは無いから手伝える事があれば手伝えるがね。

 

私とムクちゃんの絶望に満ちた会話を見たシローはゆっくりと私に近づきムクちゃんの真後ろに立ち、言葉を紡ぐ。

 

 

 

「‥事情があると言うのですね。ならば無理強いはしません。ですが気持ちが変わられたのならいつでもご相談ください。我々一同歓迎致しますので!」

 

 

シローは渋々納得と言った感じで了承してくれた。

よし!二度とくるか!来てもいいがシローがいない事が絶対条件だ。

 

私が適当に返事して帰る旨を伝えるとシローの後ろにいた別の門下生もお辞儀をし、ムクちゃんと端にいたコタネちゃんも私に手を振ってきた。

 

 

 

「タチバナさん。今日は本当に感謝。今度お礼する。待ってて」

 

「わたし達はいつでも歓迎しますよ!来る者拒まずがジャスティスの会のモットーでもありますから!」

 

 

美少女集団に見送られる‥いい光景じゃないか。

最初はこの集団を囲むシローに嫉妬していたが、シローからは下心一切感じないし、私は大人のお姉さん好きなので許すとしよう。

もしシローが大人のお姉さん侍らせたらブチギレてミアレを火の海にしていたかもしれない。

 

私はくるりと振り返りお辞儀をして挨拶をした。

 

 

「ありがとう。シローさんにムクちゃんコタネちゃん‥その時はよろしく頼むよ。ではまた」

 

 

 

 

よっしゃ帰れる!脳筋とおさらばできて感激!

 

 

 

‥ってかやってられんわ!こんな事!(ブチギレ)

私は足早にジャスティス道場から立ち去ると路地裏に入り込む。もうこんな時間か‥今日は疲れた

早めにホテルZに帰って休むとするか‥

 

 

 

 

【ガサ‥ッ!】

 

 

 

あれ?何か物音がした?建物の上に目をやると小さな影が見えるが瞬きした瞬間にどっか消えた。

 

また凶暴化したメガシンカポケモンストーカーかぁ

お前らさ、ひどいよ何でこんなに執着するの?

怖いじゃん‥もう怯えるしかなくなっちゃったよ

 

 

つまりもう勘弁して欲しいっす!

あーやだやだ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゼドッ」

 

 

 

 

 

 

 

「ジカルデのこの動き‥カントーと同じですね。まさか彼もまたこの街に導かれたというのでしょうか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

‥‥

‥‥‥

 

 

 

 

 

 

 

 

side シロー

 

 

 

 

「タチバナさん‥中々素晴らしい御仁でした。」

 

 

ミアレシティのワイルドゾーン撤廃を掲げる組織であるジャスティスの会。

鍛錬場であり、本部の役割を持つジャスティス道場にある一畳の畳に一人正座して黙想に励むのはジャスティスの会代表のシローである。

 

現在はジャスティスの会の鍛錬時間を終えた門下生達は帰路に着きシローただ一人だけがこの場にいる

雑音すら無い静寂とも言えるこの時間に黙想を通して思い返すのは先ほどポケモンバトルで鎬を削ったタチバナについて

 

彼のバトルセンスを高く評価したシローだが、彼の放つ発言に何か真意があるのか理解を深めようとしたのだ

 

 

「発言からしてあの方はワイルドゾーンを撤廃して全ての人とポケモンの壁を取り払い共存を願う解放者なのでしょうか?」

 

 

彼は解放を望んでいる。ポケモンをゾーンで縛りつけるワイルドゾーンには自由がない、それ故に野生ポケモンの怒りを買い人間を襲うのだと考えているのだ。

 

人とポケモンは本来互いを高め合う事ができる可能性を持つ。その可能性を目先の恐怖心だけで封じ込める愚策を憂い撤廃を望むのだろう。

人とポケモンが持つ本来のポテンシャルを活かす為の共存。それを掲げているのが彼の信念と言えるのか

 

ジャスティスの会もワイルドゾーンの撤廃を望んでいる為言わば同志だ。

それ故に彼の言葉がシローの心の奥深くに入るのだろう。だがそれだけでは無い。彼が望む信念とは別の人間が抱く普遍なる感情の一つがシローの心を動かしたのだ。

 

 

 

「あの方の言う大切な者‥それはムクで間違いないでしょう。ムクは強く否定していましたが、ムクに惹かれているとしか思えないあの態度。つまりは大いなる愛があの方を動かしていると」

 

 

強者の祭典ZAロワイヤル

シローも参加する強者の祭典だが彼はZAロワイヤルに参加していない。それは何故なのか。

強者が集うバトルの場ではあるが、おそらく彼はそれ以上の実力を求めている。

彼曰くZAロワイヤルの実力だけでは大切な者を守れないと言う。

それ程までにムクに惹かれている。つまりは人間が持つ原初の感情の一つ愛が彼を動かしているのだ。

 

 

「益々惜しいです。ムクもあなたに惹かれている。あのムクがあそこまで楽しく話す姿は見た事がありませんし、ムクが一緒にいたがるのもその証拠と言えるでしょう。では何故ムクとあの方はそれを否定するのでしょうか?」

 

 

目を瞑り、思考に耽るシローだがそれ程の愛を持ちながら、二人は恋仲である事を打ち明けず否定を続け、まるで恋仲では無いかの様に振る舞う。

疑問に思うシローであったが突如雷に打たれたかの様な強い衝撃が体を襲った。それは彼が放った言葉について理解しようとしたその時に感じたものだ。

 

まるで武道家が修練に励む中、突如天からのお告げとでも言わんばかりの正しく天啓の様な閃きである。

 

 

 

「!まさか、解放という己のジャスティスを信じて突き進む戦いに生きるあなたとムクが生きるこの世界では共存が出来ないと‥ムクを巻き込ませない為にあそこまで突き放したと言うのですか?‥ムクもそれをわかって最後は身を引いたと‥何たる悲恋!」

 

 

 

彼とムクはそもそも生きる世界が違うのだ。

ワイルドゾーンを撤廃し、人とポケモンが互いに高め合い共存する世界を目指している。それは世界の常識とは異なる考えだ。

 

野生ポケモンは人を襲い、時には死に至らしめる存在。彼はそんな危険な生き物を共存の名目で解き放つ事を考えるが、その思想は見方によっては危険な存在を世界へ解き放つ行為に他ならない。

かつて人とポケモンを切り離そうとした組織プラズマ団を想起させるこの行いは人々の恐怖心を駆り立て、反発が広まる。それが広がると彼を慕う人間にも危害が及ぶ事を恐れたのだ。

 

ムクと彼は両思いとも言える仲だがここでムクと深い関係になると彼女を傷つけ未来が閉ざされる。

それを恐れて彼はムクを突き放し、ムクも渋々ながら納得した。なんと言う覚悟である事か。大切な人を守る為に彼は己の気持ちに蓋をしたのだ。

 

彼はその様な孤独な戦いに身を投じる孤独な戦士だ。だからこそ陽の当たる世界で生きるムクとは生きる世界が違うと言える。

 

二人の過酷な運命と彼の覚悟にシローは思わず涙した。何という孤独な戦士なのだろう。愛の為に彼女を想う強い心であるのにどこか彼の背は脆く儚く感じる程に

 

 

「わかっていますよムク。本当はあの方と一緒にいたいのですよね!‥タチバナさんならば安心してムクを任せられる。あの方の実力と貫き通さんとするジャスティスなら不可能はありません。応援していますよ」

 

 

シローは彼がジャスティス道場を去る時のムクの様子を見ていた。

彼はまるで労わる様にムクの肩に手を置くと彼女は俯いた。背中越しで表情は伺い知れなかったが、恐らく彼と添い遂げる事が出来ない事を悔いているのだろう

 

あれだけ妹が好意を寄せる人物であるならば兄として人肌脱ぐ必要がある。

シローは彼の実力や誠実な人柄を高く評価していた。彼ならば妹を任せられると。しかし二人の前に運命という大きな壁が立ち塞がる。

 

シローは覚悟を決める様に立ち上がると拳を突き上げて高らかに宣言する。

 

 

 

「ならばもっと鍛錬を積み、妹とタチバナさんに立ち塞がる障害を壊せる様にならなければ!兄として‥そしていずれなる義弟の為にも!」

 

 

妹のムクと彼女が惚れたタチバナを救わずして何がジャスティスか。シローはそう覚悟を決めた。

例え世界が二人の前に壁として立ちはだかっても、己だけは味方でいる事を決めた強い決意の表明だ。

 

そしてシローの鍛錬は更なる境地へと向かおうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

‥‥‥

‥‥‥‥‥

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、タチバナ達がジャスティス道場でポケモン勝負をしていた頃に時間は遡る。

 

場所も変わり、とある路地裏において二人の男女が物陰に隠れながら会話を繰り広げていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、カバンを取り返さないといけないか。

ところであなたの名前は?」

 

 

「俺はキョウヤ。よろしくね」

 

 

「キョウヤって言うんだ?

あたしはタウニー こちらこそよろしく!」

 

「わに!」

「ちこ!」

「かぶ!」

 

 

 

「よし、カバンを取り返しに行くよキョウヤ!」

「うん!タウニー!」

 

 

タウニーは笑みを浮かべるとキャウヤの手を取り、物陰から飛び出していく。

二人を守る様に前に出るのは彼女の手持ちポケモン達だ。

 

 

ミアレシティに姿を見せた一人の青年キョウヤ。

 

この青年がミアレシティに現れた事は新たな物語の始まりなのか。

 

ここから物語は大きく動き出し、英雄の伝説を継ぐものたちによって紡がれる事になる。

 

 

 

 





主人公(タチバナ)‥ムクの仕事を手伝った事でシローに目をつけられたスジモン。スジモン業務のノウハウが活かされた事でかなり早く仕事は終わった。
ジャスティスの会のハーレムは当初羨ましいとシローを妬んでいたが全員年下の女の子なのでシローは年下好きなのか?と思っているとか。勿論そんな訳ない。

ムク‥シローが色々とやらかすお陰で書類仕事が増え会員以外で頼れる人がタチバナしかいなかったので、泣く泣く仕事を手伝って貰っていた。

書類を捌く実務能力とポケモンバトルの実力を高く評価し冥界の王としてタチバナを尊敬している。
彼がジャスティスの会に入れば仕事量も減るしシローも律せられるかもと強引に引き止めようとしたが、冥界の王の責務があるし無理かと断念。
尊敬はしているが恋愛的な思いは皆無なので百合厨の皆さんはご安心を。当然カナリィ一筋です。
その為今回の勘違いは本来業腹に近い感情を抱くのだが否定しても照れ隠しと勘違いされ更には書類仕事で疲れ切っていた事もあり後半は面倒くさくなっていた



シロー‥思ったらすぐに行動する脳筋。あのキテルグマと遜色ないハイスペックボディの猪突猛進男でタチバナの事をワイルドゾーンを解き放ち、あるがままの人とポケモンの共存世界を望んでいる解放者と思い込んでいる。ニカかな?
その為ムクとタチバナは住む世界が違うし、危険が及ぶから二人は付き合えないんだと思い込み、兄としてどうにかしてやりたいと益々勘違いが悪化した。
基本ムクは異性に対しては冷たくあしらう事が多いがタチバナには明らかに違う態度をとった事も要因である。だがそれにしても話が飛躍し過ぎではあるよね。それがシロークオリティ。


コタネ‥シローの五番弟子の少女。モブキャラの中でも比較的出番があり、隠れファンも多い。
ムクが連れて来たタチバナの事を最初は頼りになるのかと疑っていたが実力を見て評価を改める。
当初はシローが言うムクとタチバナの恋人関係に頬を赤らめるなどの初心さをは発揮するがムクの冷めた反応からこれ違くね?といち早く勘づいてはいた。


秩序の犬‥散歩してたら偶々通りがかった伝説の犬。
いよいよZA外伝に本格参戦予定。




と言う事で今作においてのZA主人公はキョウヤでした。まあタウニーいるから分かりきった事だと思いますが‥

ここから物語は折り返し地点に入ります。
引き続きタチバナとミアレの住人とが織りなすイカれた英雄譚をお楽しみください。

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