少し前ですが日間ランキング26位に入れました!
これも皆様の応援のおかげです本当にありがとうございます!
「フラダリさん‥いやFさん。あなた本当に記憶を?」
「ええその通りです。わたしは以前の記憶を無くした‥それ故何者であるのか‥分かりかねますね。」
私は今ボロボロ衣服に身を包んだこの不審者のおっさんと二人で町を歩いているが絵面結構ヤバない?
ちなみにこの世捨て人さんはあのフラダリこと復活のFさんです。
どうやら記憶喪失らしくかつてのカエンジシたる面影が見当たらない。赤髪から白髪になってもうた‥
左目閉じっぱだけどどうしたの?
カエンジシからメガカエンジシ‥‥いやソルガレオに至ったと見るべきか‥
哀愁漂い過ぎてますがこれネタにできるんすか???
この人のクソコラは流石にやり過ぎな感じがしますね
私が考え込む中ふとFさんは立ち止まり目の前の建物を見上げながら言葉を紡ぐ。
「ZAロワイヤル‥なるほどあれがバトルゾーンですか。強者を選定する祭典でもありますがあなたは参加しないのですか?組長よ」
「興味ありませんね。参加する意味がないもので」
興味ないね。
私はクエーサー社の術中に嵌る訳にはいかない。
てかバトルゾーン知ってるんすねFさん。目の前の高い建物には赤いホロで囲うバトルゾーンがある。
今もその屋上で何人ものトレーナーが走り回っているのが見える。‥結構いるな。男か女か分かるくらいはっきり見えるぜ!
ちなみにさっきまで路地裏にいたのだが、夜だし怖いしで適当言って表通りを歩いている。
夜遅いからか通行人はゼロだが、Fさんはフードを被り身バレ予防をしている。
一応あんたテロリストやからなあ‥捕まったら何罪?
クソコラで何人もの腹筋を破壊したから腹筋崩壊罪かな?残念ですが(腹筋よ)さようなら
Fさんは私がZAロワイヤルに興味を示さない事にふむふむと考え込むと結論を出すかの様に口を動かした
「なるほど、ZAロワイヤルに参加する必要すらないと‥確かにあなたの実力は周りより抜きん出ている様です。してんのうと同格の実力故に‥」
「そして参加しない事で先ほどの暴走メガシンカを影で鎮圧して被害も減らすとは実に合理的です。」
「偶然ですよ。先ほどの暴走メガシンカも私はただ巻き込まれただけです。」
何を言うとるんじゃ?私はただ巻き込まれただけでっせ??
私はFさんにそう伝えたがまるで理解してくれない。買い被り過ぎっすよ。ただ暴走メガシンカに巻き込まれてそれを撃退してるだけっす。率先して動くとかめんど‥‥ゲフン!そんな仕事はしませんってば!
「やはりあなたは謙虚ですね。裏社会において自らの力の誇示は面子を保つ為にも必要である筈ですがあなたはその逆を行く‥権力に固執せず恐怖で支配する訳でもない‥‥」
「‥‥???」
何を言ってるのかぜーんぜんわからん!厨二かよー
メンツとか権力とかどうでもいいってばよ。あー退屈やな。
私はふとバトルゾーンを見上げるとそこには可愛らしい服を着たエリートトレーナーちゃんらしき美少女が仁王立ちしているのが見えた。
ふむふむ、将来性◎ 体つき◯ 服装‥△!
ちょっと服装が学校の制服っぽいのが減点ポイントかな悪くないけどね。なんか着せられてる感があると言うか‥‥そんな感じがするんだよね。
やっぱり女性はありのまま自分の着たい服を着るのが一番だね!裸こそ真のありのままだが、己の自由に振る舞うのが一番や!無理すんなよ!
私がそう考える中Fさんは不意にポロっと零す様に口を開いた。
「‥‥やはり
なに!?Fさん見ていたのか‥!
私の性癖を‥!なんてこった‥ あの真剣な眼。私の心を見抜いているとしか思えない。
ここは正直になるべきか‥私は観念するかのように言葉を紡いだ。
「
私は持論を述べた。
やはりありのままこそ至高であるぜ。飾らない美はいいものだ。自然体とも言える動きや仕草もそれに入るだろうが‥ってあれ?あのエリートトレーナーちゃんことエリトレちゃんやけに動いているが‥
‥ん?おお!?
バトルゾーンにいるエリトレちゃんが激しく動く事でスカートが揺れて‥パンチラを!?ホロ越しだがはっきり見えたぜ!白だな。
あの子は気づいていない様だが、これは正に男の浪漫と言えるものだな。大人のお姉さんとは違った対極にある芸術と言えるものか‥
年下に興奮した訳じゃないよ。ロボットに興奮する男の子みたいな浪漫の興奮ね間違えない様に!(言い訳)
「ふむ、白か‥これも私の望む美しさと言えるか」
「白‥?確かにあれは白い。当たり前の事ですが光り輝いていますね。」
わかりますかFさん。
あのエリトレちゃんのパンツの色である白と背後に浮かぶ大きな白銀の満月の光と合わさり正に神秘的な輝きを放つ。これぞ素朴にして自然美‥!
女性の良い所(体つき)も悪い所(性格)も関係ない。まずは全てを受け入れろ!まさに絵画の如き美しさだ。私はつい誇るようにFさんに語り出した。
「美しいでしょう?素朴‥つまりはあるがまま。あれこそ美しきもの。まずは飾らずに良きも
「弟子のリーリエやあなたの友N‥あなたに惹かれる訳です。その強い意志こそが光となり道しるべとなる‥と言う訳ですか‥‥」
リーリエも変態だった?(大偏見)まあ思春期やしな。ヨウ君以外じゃあ満足できない感じ?英雄色を好むというけれど見境無さすぎるだろ!
それに何やら難しい事を言っている様だが、まあ褒め言葉と受け取っておこう。
それにしてもNか‥懐かしいな。あいつにも水着のお姉さんと夕陽のコントラストによるありのままの美しさを語ったなあ‥
この感じだとNの事も知ってる感じだよね。ちょっと聞かせてよ。
「Nの事もご存じで?確かカントーに来たリーリエがあなたに会ったと言っていたが本当だったのか‥」
「ええ、あの娘とお話ししましたがとても好ましい方でしたね。
そっか、スイクンとも会っているのかFさんは
さすがは元フラダリ!(意味不明)リーリエもジガルデに会ったみたいな事言ってたし‥‥ってかリーリエジガルデにも認められたの?ルナアーラやスイクンといい主人公過ぎん?英雄すぎるって
そういえばあんた私に話しかけた時ジガルデがどうだ的な事を言ってたけどまさかミアレにあの犬っころ(失礼)いる感じなの?
「ジガルデか‥さっきも言っていましたが本当にミアレにあのポケモンが?」
「ええ、その通りです。優れたる操り人‥つまりは自身を委ねるトレーナーを求めているのです。秩序を保つために」
間違いない。ここはおそらく幻のマイナーチェンジZ版の世界ですね‥ いや未来だから違うのか?スピンオフ?アニポケのリコロイ時空‥?
LEGENDSシリーズの続編?新作?‥‥わからんな
ジガルデが主役の物語‥何年越しだ?10年?いやもっと?長過ぎじゃね?ようやく出番の様ですな!
そう考えるとジガルデを従えるトレーナー‥つまりは物語の主人公が必要になる。その人物とは即ち━━
「‥‥なるほどキョウヤ君か」
キョウヤ君以外いないな!多分あの子が主人公だ!
だからベイリーフを持っているんですねー
いやー敵対しなくてよかったぜ。もし敵対していたらワビ組が滅ぼされる可能性があるからな。やるんなら私抜きで滅ぼして欲しいものだが。まさか私を潰してゲームクリアとかないぜ‥
「キョウヤ‥?今あなたが目にかけるトレーナーですか?」
「ええ、彼は強い。何故ならば彼こそ選ばれしものであるから(主人公ポジだし)」
「選ばれしもの‥か。その言葉どこかで発したことがある様な‥‥いや気のせいでしょうか?」
何やら頭を抱えている様なFさん。唸る様に俯くが、まさか記憶が戻るのか?戻ったらどうなるんだろ?
また残念ですがさようならするんですか?それは勘弁だぜ!
暫く頭を抱えるように摩っていたがFさんはゆっくりと息を吐くと私に向き直り言葉を紡ぐ。
「‥どうやら話し過ぎた様です。わたしにもジガルデから与えられた使命がありますのでここで失礼します組長よ。」
「私のことはタチバナとお呼び下さい。ここで組長と呼ぶのは控えて頂けませんか」
あなたがFなら私はタチバナだ!互いに身バレするとまずいんとちゃいますか?私はそれとなく強めに組長呼びを控える様に促すとそれがわかったみたいで私に一言謝罪した。ややんやで。
わかったのならでぇじょぶだぁ!
「‥それは失礼しました。ではタチバナさん。またお会いしましょう。」
「もっとお話ししたかったですが(性癖談義)仕方ありません。それではまた」
残念ですが さようなら(別れの挨拶)
私に背を向けて歩き出すFさんこと元フラダリさん
結局フラダリなのか、カエンジシなのかソルガレオなのかわからず仕舞いですがまあいいでしょう。
じゃあ、けぇるか!最近ようやく道を覚えたぜ!
ここからなら歩いても帰れるぞぉい!
あ、その前にパンチラ少女はバトルゾーンに‥‥いませんね
最後芸術を拝んで帰ろうかと思ったが無念じゃ
‥‥‥
‥‥‥‥
side F
闇夜の帳が下り街全体が静まり返る中、一人の男が建物の影から姿を現した。
かつては「与えるもの」として人やポケモンの幸せを願っていたが世界に絶望し「奪うもの」へと変貌を遂げ最終兵器を起動させて世界を破滅に導こうとした男フラダリ。
現在は最終兵器の余波に巻き込まれた影響で記憶を失い自身を「F」と称して世捨て人となり己の罪を背負いただひたすらに彷徨う日々を送る。
その世捨て人たるFは本来出会う筈の無い着流し衣装に身を包んだ裏社会の王と称される男と邂逅を果たし王たる彼と言葉をかわした。それは正に天佑と呼ぶべきものか。
カントー地方で出会った彼の弟子リーリエと親しき友であるN。二人に共通しているのは彼の望む世界を実現しようと動いている事だ。
Fは彼が望む世界についてを振り返る様に思案する。
(ありのままの美しさ‥ですか。彼があの時指差した月の光こそ素朴のあるがままの美しさなのでしょうね。
Nが言っていた自分の意志を信じながらも他者の意志を尊重する‥付け加えるのならば自身の出来る最善を尽くす事か。)
彼の望む世界とはありのままの世界。
征服を望まず人々が自由を謳歌し、己の意志を信じながらも他者の意志を尊重する。そこに良しも悪しきも関係ない。彼が見せた白銀の月光がそれを物語る。
素朴でありながらもありのまま輝く自然美。人間を讃歌しながらも根底にある人間の醜さも受け入れ、
そこに自身の出来る最善を尽くし世界をより良きものへと導くその思想は哲学的思想とも言える。
世界は不完全だ。それ故に美しい。
フラダリがかつて望んだ愚かな人間と利用されるポケモンの数を減らし、美しい世界を取り戻すという選民的思想とはかけ離れたその思いこそが世界を変えるきっかけになる。
記憶を無くしたFであるが過去の自分の思想が間違っていたのか未だわからずにいる。
だが思想云々ではなく一つわかった事は確かであった
それはあの男はリーリエやNと同じ様に目をかける人物がこのミアレシティに存在する事だ。
Fはその人物についての考察を進めていく。
(組長たる彼が目をかけるキョウヤ。ジガルデも英雄としての素質を見出しているのでしょうか?)
組長たる彼が見出したキョウヤと呼ぶトレーナー。彼は英雄を見出す確かな観察眼を持っている。
現にリーリエやNと言った次代の英雄と絆を結び、カントー地方でのUB騒動を解決に導いたのだ。
それを確信する様にFは思考に耽る。
(やはり彼は英雄を見抜く力がある様ですね。まさに教導者の素質がずば抜けて高い。だからこそリーリエは彼を師と仰ぎ英雄の卵から孵化できたのでしょう)
(ジガルデもそれをわかっていたのでしょうね。組長ではなく次代の英雄に託すべきであると。ジガルデと組長たる彼は生きる世界は違うが共に秩序を守る存在。互いの考えは似通っているのですね。)
組長は裏社会秩序を治めた平定者である。
ジカルデも秩序を乱すものを排除し世界の安寧を望んでいる。人とポケモンの生きる世界の秩序を監視するジカルデと人の闇の側面を生きる裏社会の秩序を監視する組長たる彼は生きる世界は違えど共に同じ性質を持つ存在だ。
それ故にジカルデは彼に頼ろうとはしないのだ。
彼はあくまで裏社会の平定者であり、英雄を導く存在ではあるが英雄では無く同じ監視者。
役割を理解しているからこそジカルデは彼に干渉しないのだ。
(わたしもやるべき事を果たしましょう。ジガルデコアとジガルデセルの収集まで残り僅か。それまでにタワーの暴走を防がなければなりません)
タワーに眠る秘密、アンジュと呼ばれる装置はいつ暴走してもおかしく無い。
現に組長が影で暴走メガシンカを抑えている事もあり被害は少ないがいずれは数も増えていくだろう。
その前にジカルデの体を構成するジカルデセルとジカルデコアを探し出す必要がある。それこそが使命でありFに課せられた罰なのだから。
(‥‥それにしても選ばれしものか━━)
Fは彼の放った言葉を思い出していた。
選ばれしもの。その言葉はまさに伝説のポケモンに選ばれし英雄とも見て取れる。
その言葉を脳内で反復させたFだが、頭に鈍い痛みがじわじわと侵食するとその場で膝を着き、苦悶の表情を浮かべる。
【なんという展開だ
まさか本当に選ばれしものだったとはな!】
【伝説と言われつつ随分と健気ではないかポケモン
イベルタルよ!】
Fの脳内に微かなノイズが走り、一瞬の激痛に顔を歪ませた。瞬き程の僅かな時間だが脳内に映ったのは一人の青年と二人の少女の姿。そして伝説のポケモンと呼ばれしポケモンと縁を結び立ちはだかる勇者がそこにいた。
突然のフラッシュバックとも言える光景にFは目を大きく見開くと痛みがあった頭部を押さえながらゆっくりと立ち上がる。
(‥!今のはわたしの過去の記憶‥?一瞬ですが子供らしきものの姿が‥)
(まさか、ジガルデだけではなく破壊の繭イベルタルや永遠の生命ゼルネアスとも縁を結ぶ程のトレーナーこそ組長が見出しているキョウヤ‥?)
たった一瞬のフラッシュバックの為、子供の顔や伝説のポケモンの姿にまるで靄がかかり、鮮明な姿は確認出来なかったが組長はキョウヤに期待を寄せている事は確かである。
記憶の子供たちの様にキョウヤは破壊の繭や永遠の生命と言ったポケモン達と合わせてジカルデとも縁を結ぶとでも言うのだろうか。
Fは驚愕の表情を浮かべながらゆっくりと歩き出す。
(‥なるほど、組長‥‥いやタチバナさんでしたね。彼が見出したキョウヤが英雄の伝説を継ぎしものと言えるのか。)
(‥いやまだ次代の英雄は完全に決まった訳ではないあくまで候補‥彼はキョウヤを次代の英雄と見ているだけであって決めるのはジガルデです。)
組長ことタチバナが認めるトレーナーキョウヤ。
ジガルデも自身を委ねるトレーナーを求めている。果たして秩序を司る監視者はキョウヤを認めるのか、その問いの答え合わせはしばらく先である。
‥‥‥
‥‥‥‥
side キョウヤ
「やはりお強いですねタウニーさんキョウヤさん。
共に特例でのランクアップになります。」
暴走メガシンカポケモンとの激闘から一夜明け、クエーサー社のバトルコートにて二人の若者がランクアップを果たした。
緑色のスーツにバイザーで目元を覆う強面の男性マスカットは満足するように頷くとポケットからスマホロトムが飛び出しランクアップ処理を行う。
それを見ていた少女タウニーは両手を握り、満面の笑みで隣の青年キョウヤに話しかけた。
「やったし!これでFランク!一気に駆け上がれたねキョウヤ!」
「うんそうだね。でもいいのかな?マスカットさんの許しがあったとは言え、特例なのは気が引けるよ。」
胸に手を当てて呼吸を整えるとタウニーに向き直り笑顔を浮かべる。
マスカットに暴走メガシンカの件を咎められるかと思いきやその功績を褒められそのまま特例のランクアップ戦に望むなど怒涛の勢いで事が進んでいた。
ようやく一息つける安心感からか笑みを浮かべる事が出来たが、キョウヤは腰につけた一つのモンスターボールを手に取りそれを見つめていた。
(ありがとうアブソル。ゲットしたばかりなのに大役を任せちゃって‥でもお陰で勝てた。流石だよ!)
キョウヤの感謝の念を感じ取ったのかゆっくりとモンスターボールが震える。
まるでキョウヤに「礼には及ばない」と言わんばかりに
昨夜、暴走メガシンカポケモンと初めて相対したキョウヤであったがその時対峙したメガアブソルを静めた事がきっかけでキョウヤの手持ちとなった。
今回の特例のランクアップ戦相手であるマスカットの奥の手メガジジーロン戦にアブソルは八面六臂の大活躍を見せるなどアブソル自身もバトルが得意であったのだ。
当初は息を合わせるのも困難であったアブソルであったが戦いの中でコツを掴み見事な連携を見せた。
これもキョウヤのトレーナーとしての才覚が研ぎ澄まされているからか、それを見抜いて信じ抜くアブソルとはまるで旧来の友であるかの様な動きであった。
キョウヤはボールを腰に付け直しマスカットに向き直るとマスカットは気にするなと言わんばかりに笑みを浮かべてキョウヤに言葉を紡いでいく。
「それについてはどうかお気になさらず。‥実はMZ団のお二人だから話せますがもう一人いたんです。社長特権になるのですが、超特例でEランクからZAロワイヤルをスタートする程の逸材が‥‥」
「え?ZランクからじゃなくてEランクから?‥どういうことだし」
「それだけ強い人なんですか?その人は?」
マスカットの声色が途中から真剣な声色に変わりその場の空気は緊張感が漂う。
タウニーとキョウヤはZランクからスタートしVランクまで進めていった。そこから特例のランクアップ戦で今回Fランクまで一気に16段階までランクが上がったのだ。
しかしマスカットが話すトレーナーは全くの異次元と言える。社長のジェットお墨付きでZランクからではなくEランクからのスタート。二人とは違い22段階飛ばしてのスタートなど聞いた事がない。
未知数の実力を持つそのトレーナーの存在にタウニーとキョウヤは冷や汗を流していた。
「ええ、その方は参加そのものを辞退されましたが、かなりの腕前でした。わたしのポケモン三体‥その時ミミロルは不在でしたがたった一体のポケモンでわたしの手持ちを全て倒されてしまったのです。」
「!?うそでしょ‥そんな事が‥!」
「‥!強いですね‥その人‥」
マスカットが冷や汗を流しながらタウニーとキョウヤに言葉を紡ぐ。まるで思い出したくないかの様に暗い表情を浮かべるマスカットは二人に驚きと不安の気持ちを発露させた。
タウニーとキョウヤは今回のランクアップ戦で全力を尽くして戦った。
それでようやくランクアップを果たしたのだがマスカットを正に赤子の手をひねる様にあしらうそのトレーナーの存在に二人はただただ固唾を飲むばかり。
更にマスカットは追い打ちをかけるように二人に言葉を紡いでいく。
「はい、あの方のスピアーに完膚なきまでに叩きのめされました。ダメージを負わす事すら出来ずにメガシンカ無しでメガジジーロンも倒されるとは思いもしませんでしたが‥」
「メガシンカ無しでメガジジーロンを‥!?あたし達だってメガシンカしてようやく倒せたのに実力が違いすぎるし‥!」
「ああ、そうだねタウニー。ZAロワイヤルに参加してないって言ってたけどもし参加してたらかなりの強敵として立ち塞がったかもしれないな‥」
正に圧倒的な力とはこの事だ。
マスカットのメガジジーロンに苦戦を強いられたタウニーとキョウヤ。だがその未知のトレーナーはメガシンカせずに通常のポケモンで手傷を負わずに圧倒したのだ。
そのポケモンの実力もさる事ながらトレーナーの腕が上位の更に上澄みに位置する程に高いからこそ成し得る実力と言える。
キョウヤはその未知のトレーナーがZAロワイヤルに参加していたとしたらどの位置にランク付けされるのか純粋な好奇心を持っていた。
だがキョウヤの隣にいたタウニーはキョウヤとは違いまるでそのトレーナーの動きに注目している様であった。「スピアー‥ZAロワイヤルに不参加?」と呟くと何かに気付いたのかマスカットに向き直るとゆっくりと口を動かした。
「‥‥!ねえちょっと待って。ZAロワイヤルに参加してないトレーナーで手持ちはスピアー‥‥まさかそのトレーナーって‥」
「‥‥ええ、ご想像通りタチバナさんです。先日社長の提案で手合わせする事になったのですがご覧の有様です。まさかあれ程の強さだとは‥!」
「‥確かに強いとは思っていたけど、そこまでだなんて予想もしなかったな‥」
ホテルZの宿泊客でもあるタチバナ。彼こそがマスカットを圧倒した未知のトレーナーの正体であった。
彼は底知れぬ実力を持つトレーナーである事をタウニーは知っていた。
先日キョウヤを除くMZ団のメンバーとタチバナはカフェで会話をした際に彼が口にした自身の実力についてタウニーはまるで合点がいくと言わんばかりに呟く
「タチバナさんこの前話したとき実力がA‥低く見てもBランクはあるって言っていたけどやっぱり本当だったんだね‥」
「あの方もメガシンカが使える筈です。スピアナイトをスピアーに装備させていましたから‥もしメガシンカしていたらどれ程の実力になるのでしょうね‥!」
タウニーが初めてタチバナと出会いスピアーのバトルを見た時、スピアナイトは装備していない事から彼はメガシンカ使いではないと思い込んでいたが実際は違った。
おそらくメガシンカを普段から使っている訳ではなく相応の相手であるならばメガシンカで相手すると言う考えなのだろう。
しかしマスカットとはあまりの実力差故にメガシンカを使わずに勝利。
つまりそれほど迄に高い実力を有している。
だが反対にタウニーとキョウヤはメガシンカを使いこなす程バトルに精通している訳ではない。
二人は互いに顔を合わせると呼吸を合わせる様にそれぞれの考えを述べていく。
「取り敢えず一段楽ついたらメガシンカの事とかも聞いてみようか?タチバナさんなら何かアドバイスとかくれるだろうし。‥‥まあタチバナさんの都合に合わせてだけど」
「そうだね。腕に黒いバングルみたいなの付けてたけどあれがメガストーンをはめ込めるメガバングルなのかもね。変わった形していたけどそれも聞いてみようかな?」
以心伝心という言葉が合う様に二人の考えることは同じであった。
メガシンカでの戦い方や切り札としての切り方。それらを彼から教えて貰う必要がある。勿論彼にも都合があるので無理強いは出来ない。彼が話してくれるのであればだが。
キョウヤは胸に手を当てると決意を固めるように思いを強めていく。
(暴走メガシンカの件もある。仲間になったアブソルやベイリーフを鍛える為にもタチバナさんに教えを乞うべきか‥ミアレとタウニーを守る為にも強くならないとな。)
自分を受け入れてくれたミアレシティそしてMZ団として歓迎してくれたタウニーを守りたい。その強い意思こそキョウヤの原動力と言える。
強くなるための力ではなく大切なものを守る為の力。それこそが人が持つ最も強い力の根源だ。
キョウヤのその思いが彼の中に眠る英雄としての素質が徐々に花開いていくのだが、この時の彼はまだ知る由も無い。
主人公(タチバナ)‥年下はあんまりそそられない人。その為鼻血を吹き出さなかった。もし大人のお姉さんがパンチラしてたら鼻血どころではすまない模様。
ちなみにタチバナは本名だが、組長の肩書きが有名すぎて本名知らない人が多い。最早偽名では?
F‥タチバナを頑なに組長呼びする人で復活のF。タチバナのありのままの世界の件もそうだが、ジガルデと同一の存在と見ている為尊敬している節がある。今作では一部記憶がフラッシュバックしたが果たして記憶は戻るのか?
キョウヤ‥ある意味選ばれし者でZA本編の主人公。アブソルを友情ゲットし手持ちにした。ちなみにこのアブソルは♀で本来アブソルはメガシンカを嫌うのだがこの個体はキョウヤの為ならメガシンカも辞さないと割と重め、まあイケメンだからメロメロになるよね
ホテルZの方々に緊急取材!
Q.タチバナさんはどんな人ですか?
キョウヤ‥「優しくて面倒見の良い人だね。そっち側とか選ばれしものって言っている事は難しいけど、俺に対して何かを期待しているのかな?
マチエールさんはあの人について何かを知っているみたいだけどまだわからない事が多いよ。
あとポケモン以上に女性との接し方が柔らかくて聞き役と共感に徹してて紳士的だしデウロなんか熱を上げてって‥デウロ!?ヒトデマンのアクアジェットを俺に向けて打つのはやめて!」
AZ‥「凄腕のトレーナーだな。こちらの話にも耳を傾け共に語る時間は懐かしくもあり楽しくもある。わたしには過ぎたものだと思う程にな‥
時折まるで遠くを見る様でありながらこちらを見透かす様なあの目‥タワーの時といい、まるで未来を予期している様だ。悪意が見当たらない事は幸いだな。
とにかく彼には友として感謝している。‥だが彼のあの目‥これはわたしの勘に近いのだが実は彼は━━━いやなんでもない。いずれ本人に問うとしよう。」
フラエッテ‥「キュルルー♪キュルー!キュルル〜キュル。」
訳(見た目とは違って優しい人よ!愛しい人の話し相手になってくれたり、MZ団の皆を可愛がってくれるのは本当にありがたいわね〜♪
手持ちのポケモンも大事にしているし最高のトレーナーと言えるかも!
‥でもあの子達を泣かせる様な事をしたらぶち◯ろす)
対応ありがとうございます!
次回はまた別のゲストをお呼びします!お楽しみに!
※実はこの世界においてXYの伝説をXY主人公は捕まえておらずフラダリの野望を阻止する為に一時的に協力関係を取ったという設定にしています。
その為事件解決後は手持ちにならず何処かに姿を消してしまったとか