ナニモンなんじゃ? スジモンじゃあ!!   作:年中裸足の人

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ZAクリアしました。
カラスバさんおもしれー男すぎる


その筋の物(スジモン)と毒を操りしくの一

 

アンズ

セキチクジムのジムリーダー。

してんのうのキョウは彼女の父で、親子揃ってどくタイプのトレーナーである。

してんのうに昇格した父に変わりジムリーダーになった経緯があるのだが…

 

「ふふふっ…闇に紛れてこそのくの一よ。けど組長さんに気付かれたからもっと修行しないとね。」

 

はいかわいい

黒いくの一装束に身を覆い、月の光で照らされるその姿はまさにヒーロー。何者なんじゃ?即ち忍者!

 

スジモンとは全然違うよね。

こんなかわいいスジモンがいてたまるか

まあその(血)筋の者という意味では間違いではないが…

 

「…まあ、そんな事話すために来たわけじゃなくて…」

 

せや!昼間にあった黒髪ポニテお姉さんどこですか? 彼女と楽しいコトする為に来たんやけど知りません? …嵌められたとか考えたくないんだけど

 

「先ずはお礼を。昼間は助けて頂きありがとうございました。最近迷惑をする人や観光客が増えてきてね。ジムリーダーとして変装して見回りをしていたのよ。」

 

 

な、何だってー!?

あのお姉さんの正体はアンズさん!?

アンズさんもかわいいけど、あんな変装もできるとは! さすがは忍者! くの一!サイキョー!

 

てかあのヤックウザ。そんなやばい奴やったんか…

逃すんじゃなかった! 何が筋を通すだ!

キレちまったよ…

ふん捕まえてケジメ案件だね。こりゃあ…

 

「本当は今日じゃなくて、また後日お礼をしたかったけど、あたいにも色々と予定があってね。無理をさせてしまった事もお詫びするわ。」

 

ええんやで。アンズさんとお会いできて嬉しく思います!忍者は憧れ!街中をその姿で歩けるの本当に尊敬しますよ。

そんな格好恥ずかしくないの?(純粋な疑問)

 

「…話に聞いていた通りね… 裏社会の人にしてはあまりにも‥」

 

「‥‥」

 

その話、私気になります。

スジモンのボスとして私はそこそこ知名度があるが、トキワの森でグリーンと出会ってからますます広がった気がする。

まさかグリーンめチクりやがったのかぁ!?

まあチクるよなぁ〜 私も同じ立場ならそうするし

ちくしょーめ! 

 

「‥!‥」

 

‥あ、やばい‥寝不足と疲労の余り、体が睡眠を欲していやがるぜ。今すぐあなた(布団)と重なりたい

あとアンズさんを見た興奮と嬉しさのあまり、手足が震えていやがる‥ 何てこった‥

緊張ではない高揚感。美人はやはり素晴らしい‥

 

「‥‥その感じ‥やはり‥」

 

しまった私とした事が!下心が出てしまったというのか!?女性に対してはマイナス評価!

何というキングオブ落ち度!

下卑た目線を向けるとは…!

Oh!クミチョー 心の汚れた下心でWatch! 

アンズさん カワイイ カワイイね

 

「‥‥体には気をつけて‥ わかっているとは思うけど‥」

 

はい。優しい好き。(情緒不安定)

私の事を気遣ってくれるとか優しすぎ!

好きになってまうやろ!

下卑た目線を向けて嫌がられたり、更にはグリーンにスジモンとしてのヤバさを伝えられたと思っていたが、こんな奴を気遣うとか聖人かよ。

涙が出ますよ‥

 

「お気遣いありがとうございます。ですが私には不要です。」

 

「…え?‥どういうことなの?」

 

そうだ不要なのだ。

アンズさんの見回りとはいえ変装したお姉さんに鼻の下を伸ばして、ぐへへしていた自分が恥ずかしい。

職務を全うして、私のために時間も割いて気遣ってくれたアンズさんに鼻の下を伸ばした事に罪悪感を抱いていたのだ。

最低だ‥私って‥

 

「私なんて世間ではゴミクズみたいなモノです。そんな存在は消え去るのみ‥」

 

「‥!あなたまさか…!?」

 

「‥‥」

 

そうだ私みたいな存在は消え去った方がいい。

人の好意にかこつけて…なんて最低の極み。私はすっかり冷静になっていた。彼女の好意に甘えてぐへへな展開をするのは流石に無理

もうデートだとか楽しいコトする気持ち薄まってしまった。…まさに賢者タイム

何だか申し訳ない気持ちが強まったから帰るね…

 

「待って!」

 

「‥ぇ?」

 

「‥あ、ごめんなさい… つい… ちょっとね…」

 

 

いや可愛すぎィ!

私の服の袖を掴むとかメロ過ぎるんだが

何これ? ちょー嬉しい!

アンズ推しの方々誠に申し訳ない

 

「‥本当は色々と聞きたかったけど、また今度に‥ただそれとは別で伝えたい事が‥」

 

「‥ぇ?」

 

「‥お願い。死なないで」

 

「え?」

 

「あなたは今とても危険な状態なのよ。それこそ命に関わる‥」

 

「ゑ?」

 

な、何だってー!

心臓バクバクで、話半分聞き逃したが何だってー!

命に関わる‥という事は何者か私を狙っている存在がいるって事!? 持病とかは特に無いから病気で死ぬってわけじゃ無いだろう。つまり刺客!アサナン!‥いやアサシン!

 

アンズさんはそれを警告しにわざわざ私に会いにきたのか。それなら納得!私もそれなりのスジモンだから恨みを抱く人もいるだろうし

 

「そう簡単には死にませんよ。私にもやりたい事があるのでね。」

 

「‥!でも組長さん! そんなの‥!」

 

「‥」

 

「‥そうなのね‥どうか気をつけて‥」

 

今日は罪悪感で胸いっぱいだから、気持ちの整理着いたらもっと美人さんとイチャイチャしたいぜ!

かわいいポケモンを吸いたいぜ!

家でゴロゴロしたいぜ!

それまでは死ねん!

 

アンズさんから離れ1人夜の砂浜を歩く私。

中々いい景色じゃあないか。

さて、気持ちを落ち着かせるか。

組のモン呼んで今日は帰ろう。

 

あ、アンズさんにさよなら言ってないわ

戻ろうとしたが、アンズさんも帰ってた様だ。

泣けるぜ

 

 

 

 

 

 

 

side アンズ

 

(…組長さん。あなたやっぱり優し過ぎるよ…)

 

 

アンズは1人夜の砂浜で佇む。

先程までワビ組の組長と話していたのだが、彼の事を知れば知るほど、悲痛な気持ちになっていくのだ。

 

思えば今日のお昼時。ジムチャレンジャーが珍しくいなかった事もあり、彼女は変装して19番水道を見回りしていたのだがとある男に捕まった。

 

他地方でも有名な迷惑行為を止めない観光客。これまでも被害報告があったものの、セキチクでは見かけなかった事に油断していた。迷惑行為を見かけた為止める様に注意されるも逆上され恐喝されてしまう。

 

ジムリーダーが見回りをすると抑止力にはなるが、影に隠れて犯罪行為に走り、見逃す事もある為今回は変装をして見回りをした。

 

しかし、ジム用のポケモンでは無くレベルの低いポケモンしか手持ち入れていなかった為、相手を制圧する手段が皆無に等しかった。

 

思わぬ油断。くの一としての矜持が足りてなかった。あまりに迂闊な己を責めたアンズであったが、そんな時に救いの手を差し伸べたのが、なんとワビ組の組長だった。

 

(見せかけとは言え、あの伝説のポケモンを目にしても狼狽えぬ胆力。そしてあの巨大なカイロスで圧倒するほどの技量。風格といい実力といいさすがは裏社会のボスね。)

 

驚くべきはその実力もだが相手の事を認めるその度量の広さと反省の意思があれば自分にした事も水に流す程の器の大きさだった。

 

現にポケモン勝負が終わった後、迷惑をかけた者への謝罪を促したのか真っ先にアンズへ謝罪したのだ。

その男はこれまでの行いも反省している様子を見せていた事から、ワビ組の組長は彼のこれまでの迷惑行為を反省する様に促し、彼とも向き合い、同情を寄せていたのだろう。

 

実力を認め、全てを許すその懐の大きさに男は魅了されたのだ。

もう彼はこれまでの行いはしないだろう。ワビ組の組長という光を目の当たりにしたのだから。

 

(やはり、組長さんの実力は素晴らしいわね。だからこそ、ワビ組がここまで大きくなったのか…)

 

ワビ組はカントーの裏社会を統一しつつある組織へと急成長していた。

カントー地方の裏社会はワビ組の独壇場だ。他の組織が傘下に入る。密売組織や犯罪組織が潰されるのも最早時間の問題であった。

 

(…だが早過ぎるわ。ワビ組が出来てまだ2年も経っていないのにここまで急拡大できたのは組長のカリスマあってこそだけど…やはり…)

 

そう。ワビ組は設立して日が浅いが、これだけの急拡大は人事や業務量も追いつかず疲弊するものだ。

ロケット団の施設をそのまま活用したのも大きいだろうが、それ以上に組長の手腕とカリスマ、優秀な部下によって助けられているのが要因だろう。

しかし急拡大をするには何か理由がある筈だ。

考えられる要因としては━━

 

(体の状態が悪化している‥そうとしか言えないわね。あの男とのバトル中組長さんが咳き込んでいた。そして口を覆ったハンカチには血が滲んでいた。体は震え、顔色が優れていない様子だった…)

 

アンズは握り拳を作り、険しい表情を浮かべた。

憧れの父の背を追い、修練によって鍛えた観察眼に強い自信を持っていた彼女はおそらく自分で無ければ気づけなかったと自負する程に。

 

彼は体が弱くなり、先が長くない事を悟っていたのかもしれない。

今すぐに死ぬ事はないだろうが、動ける内に裏社会の統一を図り、表の世界の人間達を守るためだろう。組長の強い責任感とその意思にアンズも胸が締め付けられる思いだった。

 

(エリカさんから聞いたロケットチルドレン… あの年で急激に体が弱るとは到底思えないわ。…ロケットチルドレンの訓練は過酷で、それに肉体と精神が摩耗していたのか…それとも…)

 

(…予め寿命を短く体を弄られたか…)

 

彼以外のロケットチルドレンと思われる人たちは記憶が消去されている為、全貌は明らかになっていない。

だが彼の体は限界を迎えつつある事はアンズの目から見ても明らかだった。

 

かつてロケット団はとあるポケモンの遺伝子から人工的にポケモンを作り出すという研究をしていた。計画はその後も秘密裏に行われ、何体か人工的に作り出されたポケモンがいたと言われている。

 

そしてその技術を人間に応用した可能性は十分に考えられる。

 

体が限界を迎えても目的を果たす忍耐力

どの様な状況下でも適切な判断を下す判断力

最適解を導き、戦いを有利に進める戦術眼と戦略眼

全てを束ね人々を魅了する圧倒的なカリスマ

 

これら全てを自然と持ち合わせる人間など存在しない。だがそれら全てを兼ね備えた優秀な遺伝子のみを組み込んだ人間がいたとしたら。研究によって体を弄られたのだとしたら実現できるのではないだろうか。

彼は孤児であるが故に情報が少ない。

その様な実験で生まれた可能性も考えられる。

 

(寿命が短いというのも、おそらく計画の一端… 成長を過ぎると彼の能力も当然衰える。肉体の全盛期を過ぎたら直ぐに寿命が来るような遺伝子も組み込んだ…なんて血も涙も無い事を!)

 

そう。いくら遺伝子を弄ろうが生命体である事に変わりはない。彼も歳を重ねれば、肉体は老いていずれは朽ちていく。それは自然の摂理。

老いによって人の思考や行動も正常に機能しなくなる。そうなる前に全盛期を過ぎたら自然と肉体の機能を停止する遺伝子も組み込んだ可能性は高い。

更に寿命を短くする事でもし歯向かったとしても、体よく葬り情報の漏洩を防ぐという事も考えられる

 

だから彼は前兆も無く咳き込み、血を吐くほどの症状を出したのだ。

他のジムリーダーの話と照らし合わせても、今日まで体調を崩した様子も無いため何の前触れもなく体に変化があったのは間違いない。

 

(あなたは体の限界が近い事にも嘆かず、使命を果たそうとしている。平和を守る為に裏社会の統一を果たす事で。あくまで世界の影として生きようしているのね…)

 

アンズは彼の思いを汲み取り、彼の高潔さに強い感情を抱いていた。

裏社会をまとめ上げる事で、表の世界…つまり我々を人知れず見守る覚悟を見せたのだ。

 

影に生きて影に死す。

アンズはかつて父よりその様な生き様がある事を知った。これぞ忍の生き様である。と敬愛する主君の脅威を影から守る事が忍の本懐だと。

 

(組長さんは自分の事を価値のない存在だと言っていた‥ こんなにも平和の為に貢献しているのに、誰からも感謝されずに、恐れられるなんて‥ )

 

彼の生き方はまさに修羅そのものだ。

平和を守る為に彼は己を捨てる覚悟があるのだ。

もし自分が死んでも平和が長続きすればそれで良いと。自身が忘れ去られてもそれでいいと

 

なんて純粋なんだろう。

なんて心優しいんだろう。

そして何より━━

 

(なんて強いんだろう。あたいにはそんな強さを合わせ持つなんてできない… まるでこれが自分の運命であると受け入れるなんて…あなたのやりたい事‥つまり世界の秩序と安定の為の裏社会統一が野望であり運命と受け入れるなんて‥ )

 

人は己の不幸を呪うもの。

ましてや彼はそうなってもおかしく無い筈だ。だが彼は恨み言を吐かない。自分がロケット団によって造り出された者であっても。周りから恐れられても。それが己の運命である事に。その運命から逃げず責任を果たさんとするその姿は正に━━

 

(英雄‥っていうのかな。誰にも認知されないけど必要なモノ‥ 言い方に棘を含むとしたら必要悪。組長さんは人々から忘れ去られても進み続けるんだね)

 

不動の意思。

例え体が限界を迎えても

人々から悪人と罵られて恐れられても

歴史から葬られ人々から忘れられようとも

 

彼の意思は決して止まらないだろう。人やポケモンの未来の為に進み続ける強固な意思だと思える程に

 

━━だが何故だろう。

その姿はとても脆く儚く見えるのは。

手で触れると崩れ去る砂城の様に

目を離すと今にも消え、見失うかの様な微かな灯火だが目に強く焼き付き、他の光をかき消し眩しくアンズの心に焼き付いた。

 

目を離すとどこか遠くに消え去ってしまう様な儚さが胸を締め付けていく。

 

 

(組長さん。どうやらあたいも今日迷惑をかけたあの男の事を悪く言えないかもね。あたいもその光に当てられちゃったかぁ‥ もし人々から忘れ去られてもあたいは絶対に忘れないよ!あなたの事は未来へと絶対に語り継ぐ!)

 

月の光に向けてアンズは決意した。

彼がもし道半ばで倒れたとしても

彼が何も知らない人々から恐れられても

影で人々の秩序と未来を見守るその姿を絶対に忘れない。それを語り継ぐ事がくの一としての自分の使命であると。

 

(来月に行われるカントージムリーダーの会合でも話すべきかな‥ カントーの未来の為にも‥組長さんを死なせたくないから‥!)

 

そして新たな想いも胸にアンズはその場を後にしたのであった。

 

 

 

一方その頃ワビ組組長は‥

 

(あ!ここもいいねー 結構いいスポットあんじゃん!)

 

罪悪感もすっかり冷め、カントー美女地帯という雑誌を片手に美人が多い地域を巡る旅を検討していた‥

 





主人公‥中々名前が出ないが、良い名前が決まらずに未だに決まっていないとは言えない。何故かネームドキャラに設定を盛られ、無意識の内に脳を焼くポンコツ。ジムリーダー8人中3人を味方につけた。他のジムリーダーも3人の影響で味方になりつつある。

アンズ‥父キョウの教育の賜物か、影に生き影に死すアウトロー的思考に弱く、体がボロボロだろうが人々の未来の為なら己の死をも厭わない生き様を見せる(思い違い)主人公に見事脳を焼かれた。ジムリーダーの立場が無ければ影として仕えていたかも知れない。

ヤックウザ…主人公とのバトル後、これまでの自身の行いにケジメをつける為、迷惑をかけた人達に謝罪と奉仕活動を行いその後は警察署に自首。ムショにぶち込まれた。ちなみに同部屋の住人は小太りゲーセンスジモン。後輩が出来て嬉しいのか今は先輩として、ムショの過ごし方を優しくレクチャーしているのだとか。

エリカ様「ぱんぱかぱーん♪また新たな同志が増えましたわー!」
グリーン「心強い仲間が増えて嬉しいぜ。」

アルセウス‥(「‥冤罪なくてよかった…」)


伝説のポケモンミュウの遺伝子によって作り出されたポケモンミュウツー。実はその後も研究が極秘裏に行われ、他にもミュウツーの個体が存在する。

ちなみにロケット団が人間の遺伝子を弄ったり、体を弄んだ例は一度もない。遺伝子組み換えは楽じゃない
噂の一人歩きって怖いですね。
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