鬼滅の刃〜偽りの鬼狩り〜 作:天之龍
“鬼”
それは人を喰らう化け物である。
鬼は日の光を嫌うため夜に現れる。
鬼は人を超越した身体能力を持ち、また人を喰らい続けた鬼は”血鬼術“と呼ばれる特殊な力を有し人の血肉を喰らうことで力を増す。
…そんな鬼に抗う人がいる。
“鬼殺隊”
人の身でありながら鬼を狩り、鬼を殺す者達である。
〜とある村〜
「たっ、たすけッ!!ぎゃあああ!!!」
「いや…嫌ぁぁぁッ!!」
「死にたくない…死にたくない!!」
村に住まう者達が必死になってある異形の者から逃げていた。捕まった村人は無惨にもその者の手により殺されていく。
「足りねぇ…もっと…もっと…テメェらの血と肉を食わせろォ゙ォ゙ォ゙!!」
人の姿ではないそれは鬼であった。飢えた鬼は村を襲撃し、村人達を襲い喰らう。
容赦のない牙が老若男女構わず襲いかかる。
「あぁ…あああ…」
鬼が人を襲うなか、1人の子供が鬼を観て恐怖に震え動けずに立ち尽くしていると鬼に気付かれてしまう。
「あぁん?…なんだガキか…肉は少ねぇがガキの肉は柔れけぇからなァ…食ってやるよォ゙ォ゙ォ゙!!」
そう叫んだ鬼は容赦なく子供に飛びかかり鋭い爪を振りかざし、子供はその場で目を瞑った瞬間…
「はーい、そこまでェ〜」
「…ハァ?」
第三者の声がした瞬間、鬼の振りかざした手は空振り子供の姿はなかった。
「あれま〜この子、気絶しちゃてるよ。まぁ、仕方ないよね~こんな化け物みたらねぇ♪」
陽気に喋る声の先を鬼が振り向くと先程の子供を抱えた1人の男がいた。
「誰だ…テメェ…村の奴じゃ「あぁ〜!キミとお喋りする気ないよ?だって…」…あぁん!?フザ…ッ!?」
その瞬間、鬼の視界が地へと落ちた。訳が分からない鬼が最後に耳にした声は…
”酒の呼吸…壱の型、酔いどれ“
その声と同時に鬼の頸が地面に落ち、鬼は灰となって死んだ。
「さて、隠の子達が来るまで酒でも飲んで待ちますか♪」
すると男は腰の帯に結んでいた酒壺を手に取り、子供をそっと地に降ろして酒を飲みだした。
「あ、あの…」
「うん?なに?アンタらも飲む?」
見知らぬ男に村人達は戸惑いながらも声をかけるも男は酒を薦められ更に困惑する。
「い、いえ…とてもそんな気分では…」
「あっそ、それじゃオレは酒飲んでるから…あぁ、そうだ。後で黒子みたいな連中が来るからソイツらから怪我人の治療してもらいな。」
そういうと男は酒を口にしながら村人の死体と先程の鬼の死体があった場所を見つめながら悲しげな瞳をする。
「(助けられなくてごめん。救ってやれなくてすまない。せめて来世では幸せに生きてくれ。)」
そう思いながら男は死者達へと弔い酒を送るのであった。
次回に続く。