ペルソナxPERSONA~Minds that Cross Time~   作:比例文

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真編。こっちのほうが見やすいですかね?
そしてすまない竜二、君の描写は省かれるかもしれない…


目覚めた先で~新島真の場合

 真は混乱していた。

 地震が起きて、気が付いたら病院のような場所にいたのだ。

 しかも、人に声をかけようとしたらそれはゾンビで。

 驚いている隙をつかれて組み付かれそうになった、その瞬間。

「女の子相手に何やってんのよこの変態ゾンビ!」

 自分と同じ年頃の、金髪碧眼の女の子がそのゾンビの頭を殴り飛ばしたのだ。

「まったく、死んでもチカンするとかほんっとサイテー! ……ねえ、大丈夫?」

 どこか、仲間の杏に似ている気がすると思いながらも礼を言う。

「え、ええ……ありがとう、助かったわ。私、新島真。あなたは?」

「リサ。リサ・シルバーマン。よろしくね」

 

 ● ● ●

 

「……じゃあ、貴方も気付いたらここに?」

「うん。ペルソナ能力が戻ってて助かったよ。記憶も……」

「記憶?」

「あ、あはは。何でもない。でさ、真もペルソナ使いなの?」

 一瞬だけ苦々しげに顔を歪めたが、悟られたくなかったのか何事もなかったかのように笑うリサ。

「私"も"……って、もしかして、あなたもペルソナが使えるの?」

「うん! みんなに紹介するから、ついて来て!」

 そうして連れて来られたナースステーションに集まっていたのは5人のペルソナ使いだった。

 

 聖エルミン学園の城戸玲司、七姉妹学園のリサ・シルバーマン

 月光館学園の真田明彦、八十神高校の里中千枝。

 

「──そして私、秀尽学園の新島真……か」

 全員、地震が起きて気がついたらこの病院に居たという。

 病院には悪魔が徘徊しており、しかも入り口を奇妙なメカが見張っていたため

 病院の人々を探して比較的安全なナースステーションに避難させていたところ、真を見つけたのだという。

 今は真もそれに加わり、五人で病院を見回って逃げ遅れた人がいないか調べているところだった。

「どうしたの、真?」

「ごめん、ちょっと状況を整理してた。それにしても……何なのかしら、あの怪物」

「悪魔のこと?」

 リサの問いに真が頷いた。メメントスや認知の世界で戦ったものと似た雰囲気の怪物が跋扈している。

 千枝と明彦はそれをシャドウと呼んでいるが、玲司とリサは悪魔と呼んでいた。

 話をしていると、道の先に明らかに人でない何かの影が現れた。

「噂をすれば……か」

 

「それなら先手必勝! 千枝、行くよ!」

「オッケー!」

「「友情のコンビネーションアターック!」」

「「どどーん!」」

「やるな、あいつら……」

「あの体のキレ……見事だ」

 見事なコンビネーションで悪魔をなぎ倒していくリサと千枝を見て、玲司と明彦が感嘆の声をあげる。

「油断は禁物よ。また来るわ」

「ン、ありゃあ……」

 近づいてきた悪魔の影に、玲司が眉をひそめた。

「あれもシャド……悪魔なの? 羽の生えた女の子にしか……」

「そうだよ。モー・ショボーっていう悪魔。あんなの楽勝だって」

 疑問の表情を浮かべる千枝に、リサが笑いかける。

「おい待て、あいつは……」

 突撃するリサを玲司が止める間もなく。

【 バ イ ナ ル ス ト ラ イ ク 】 ! 

「「え?」」

 モー・ショボーが爆ぜ、爆風とともに周囲が光に包まれた。

 

 ● ● ●

 

「しくじったな……」

「ああ。とんでもない攻撃が来たもんだ……」

 あの戦闘からどうにか生き延びられたのは明彦と玲司の二人だけだった。

 とはいえ、体はもうボロボロ。

 戦闘不能者を体に括り付け、血だらけの体を引きずりながら歩いていく。

「あいつらの得意技だ……アレには何度もやられた」

 バイナルストライク。自身の命と引き換えに相手全員を瀕死に追いやる、モー・ショボーの奥の手だ。

「おい真田、まだ気絶すんじゃねえぞ……」

「わかってる。ここで倒れたら、終わりだからな……城戸こそ、倒れるなよ」

 互いに体力は限界。回復手段もない。

 倒れそうになる体を引きずり、時には気絶しかけた相方を助け上げながらゆっくりと進む。

「舐めんな……だが、こうして喋ってでもいないと寝ちまいそうだぜ……」

「寝るには早いぞ……」

「わかってる。こんな場所で死ねるか……!」

 明彦が扉に手を伸ばした。ドアノブを回して扉を開いて──そのまま二人は倒れた。

 

「ちょっとぉ、入ってくるならちゃんと入って……あれ、ひょっとしてかなりDANGERな感じ?」

 少女の声が、妙に遠く聞こえた気がして。二人はついに意識を手放した。

 

 

「お金持ってないなんて聞いてないよー!」

「非常事態だったんだからしょうがねえだろ!」

「そ、そうそう。危ないとこ助けてくれて本当にありがとーって、感謝の気持ちじゃダメ?」

 怒る妖精トリッシュを玲司とリサが宥めようとするが、効果はない。

「ダメに決まってんじゃん! あー、なんで助けちゃったかなあ!」

「だからさ、初めてのお客さんもいるんだし……ちょっとサービスとか」

「No! 絶対にNo! ボクは妥協しないよ! 全員の回復料二十万円、耳そろえて払ってもらうからね!」

 提示された法外な金額に、玲司とリサは目を剥いた。

「にじゅ……っ!?」

「前はこんなに取らなかったろうが!」

「世の中不景気で物価も命の価値もどんどんUp! 時代が変われば値段もChange!」

「あれから一年も経ってねえだろ!」

 

「とーにーかーくー、ボクはびた一文まけないからね! 

 お金足りないなら外で悪魔倒してでも用意しなよ! じゃなきゃこの建物から出さないからね! 

 お金のない者生きるべからず! Life is Money! No Money No Live!」

 

 怒るトリッシュに蹴飛ばされるように、玲司とリサは部屋を追い出されてしまった。

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