イナズマイレブン〜サッカーと友情と恋と〜 作:Alice好き
「んーっ」
今日も頑張らなきゃ。
伸びをしながら起きる。ふと横を見ると
「くー」
何回目かわからないヒロトの寝顔。そして反対も
「かー」
こちらも何回目かわからない風介の寝顔。
「アンタたち!何やってんのよ〜〜〜!?」
「だから、毎回、毎回同じことを言わせないでよね!」
「「はい、はい」」
「反省してる?」
「「してます、してます」」
…ダメだ、こりゃ。
あれから10年。私は出ても住む家がない、お日さま園の卒園児たちが集まって同居している<お日さま荘>に入っている。と言っても本当のところは、ただ一緒に住みたいと思っている卒園児たちが集まる家なのだが。卒園児たちのほとんどは吉良財閥の会社の責任者とか芸能事務所の社長とかになっている。私はというと、今デビュー1年目にして大ブレイクしている<四季>という歌手になっている。
…話を変えて、今、ここに住んでいるのは私を含め、ヒロト、リュウジ、晴也、風介、そして今年中学一年生となった狩屋マサキのみ。女一人の私はこうやってときどきヒロト達にベッドに入られる訳で…。
「別にいいじゃねぇかよ、減るもんじゃあるまいし」
「減るものです」
「マジか」
晴也…、何回も私は言ってるんだけど。なんで減るものじゃないと思えるのよ。貞操というものが減るでしょうが。
「ホントにゴメンね。マサキ、よく寝てたのに起こしてさ」
「大丈夫ですよ、いつものことですし。もう慣れました」
いや、慣れられても困る。
その後、私は朝食を済ませ、仕事に行く。その時にマサキを学校まで送ることが私の役目。
灰色のオープンカーが私の車。目立つのは嫌だけど、少しでも芸能人らしくしろ、とヒロト達に言われた。
「マサキはもう学校に慣れた?」
「はい、みなさんによくしてもらってます」
「本音は?」
「すごくくだらないです」
本当にわかりやすい。
11歳の頃に親が破産してお日さま園に入れられたマサキは、その経緯から人を信じない性格になった。でも、私達やお日さま園の卒園児のごく一部には心を開いているみたいで素で話してくれる。
「…ぅかさんは」
「んーっ?」
「楓花さんはなんで人を信じれるんですか。気づいたときにはもう捨てられてたんでしょう」
「捨てられてたって…。んー、ヒロト達のおかげかな」
「ヒロトさん達の?」
「ヒロト達に救われたようなもんよ。一緒にサッカーしたり、ごはんを食べたり、なにしても一緒だったから。慰めあったり褒めてくれたりしてくれた」
そう、あの人も。
「どーしてそんなこと、聞くのかな?」
「別に」
たぶん、まだ学校で猫かぶってんのかな。
人を信じる。それはお日さま園の誰もが一回はなくすもの。でも、私達にはあの人がいた。ここにはいないあの人。マサキは知らないあの人の優しさ。だからー
「もしかしたら心から信じたいと思う人が現れるかもよ」
「それ、ヒロトさん達にも言われました」
あら、先を越されたか。
ーー私達があの人のようにこの子を見守ろう。
狩屋は感動的にしようと思いまして、何度も考える内に他の話をどうするか忘れました。そのため、マサキくんを先にしたということです。みなさん、どうでしょうか。ぜひ感想をば。
楓花さんは性格がこの10年で変わりました。ちょっとツンデレさんになったのです。この回ではあまり生かせませんでしたが、いろいろ変わっていくのです、人という者は。
ヒロトさんはアニメ通り吉良財閥の社長さんですが、風介や晴也は出てこないので何をしてるかわかりませんでした。なので勝手にお日さま園のお手伝いさんにさせてもらいました。このお話にはあの5人が揃わないとダメなのです。てことでこれからもよろしくお願いします。