イナズマイレブン〜サッカーと友情と恋と〜 作:Alice好き
「楓花さんってチョコレート、どうするんですか?」
そう問いかけてきたのは中学1年の空野葵ちゃん。青色のショートカットが似合う女の子。マサキからよくモテていると聞いているけど、本人は素で鈍感らしい。
「チョコ?」
「はい、私たちは個人で渡すのとマネージャー陣として渡すのとがあります」
「個人って本命?」
「ほ、本命なんかじゃないです‼︎」
「ふ〜ん?まぁ、いいけどさ。私はおひさま園と円堂達とアンタ達にあげる分のに並行して、自分の誕生日ケーキ焼く予定」
「そういえば、楓花さんってバレンタインが誕生日でしたね」
「そういえばって…。まっ、いいけどさ」
「中学とか高校の頃にも円堂監督達にチョコレート、あげたんですか?」
「え、うん。そうだけど」
「円堂監督達、モテて大変だったんじゃないですか?」
「あー、そんなに大変じゃなかった。私が一番モテてた」
「自分で言いますか。…その時のこと、教えてほしいです」
すごく食いついてくるなぁ。まぁ、いいけど。
「そうだね、中学3年の時は受験もあったから大変だったんだけど…」
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今年もチョコレートの季節がやって来た。なぜか私は自分が渡す分よりも逆チョコをたくさんもらっており、モテている意味すらわからない私はとりあえずのがもらえて嬉しいなぁというフリをしてる。でも、今年はそんなんじゃダメだ。たくさんの人に知り合えた。ヒロトたちにも再会できた。いろんなことがあったけど、今はこんな日常があるからすごく嬉しい。
「個人で渡しますか?それともマネージャーとして全員に渡します?」
「マネージャーとしてでいいと思う」
そういう話し合いを何回もして、ついさっき雷門のみんなに渡して来た。宅配便で綱海達にもチョコを送った。今はおひさま園で暮らしている私は、一人帰路に着きながらどうヒロトたちに渡そうかドキドキしながら歩いている。
「ただいま〜って…あれ?」
いつもなら「おかえり‼︎」って言って抱きついてくるはずだ。特にリュウジが。今日はそれがない。しかもシーンと静まり返っている。
ヒロトたちの名前を呼びながらリビングに行くと…。
「何これ」
リビングに置かれた机の上には
<楓花、おかえり〜。さっそくだけど楓花はすぐによそ行きのオシャレな服を着て外で俺たちの迎えを待っててね!ヒロトより>
…何を考えているんだ。すごく怖い。
とりあえず部屋に行って着替える。赤と黒のチェックの部分が目立つワンピース。それに深緑のコートをはおる。茶色のマフラーも巻けば、私のよそ行きのコーディネートの完成。
ふと玄関からチャイムが鳴る。ドキドキしながらドアの取手をつかむ。
あいつらのことだ。私の中学最後の誕生日だからといって、鬼道が用意したパーティー会場に集まっているんだろう。聞いてないけど確信はある。さっき冷蔵庫を見たら、私が用意したおひさま園全員のチョコレートが無くなっていた。あっちに持って行ったのだろう。私が最高だと思った瞬間に自分達に渡せるように。そういうヤツらだ。
息を吸い込む。向こうにはたぶんオシャレした鬼道がいる。とりあえず訳がわからないフリをして、着いたときに精一杯の笑顔でみんなに言おう。"ありがとう"と。
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「いい話ですね」
「期待通りのことをしてくれたぞ。綱海達も来てたしな〜。なぜか海外の一ノ瀬とかロココ達もいたしな」
「あはは…。でも」
「ん?」
「嬉しそうですよ。とっても!」
…まぁ、ホワイトデー、もらえなくてもいいやと思うぐらいのドッキリだったのは確かだな。
以上、楓花のバレンタイン話でした!ツンデレ楓花出せてよかったです。