感想で指摘してもらえると大変嬉しゅうござる。
追記:アルビオン・アルビテルのプロフィール解放。
アルビオン・アルビテルにとって彼と出会ってからの28年は唯一無二の財宝に等しい。
従騎士としての生活は知識だけだった脳に溢れる程の刺激と体験をくれた。
彼と食べる甘酸っぱい果実。
彼と犯す深夜の食事。
彼と味わう青空の下での惰眠。
全てが新鮮だった。
そのどれもが愛しかった。
彼との同居は驚きの連続だった。
彼はよく二度寝する。
意外だった。
朝に弱い彼、頻繁に朝食を抜く彼、仕事のギリギリまで惰眠を貪る彼。
そんな彼の姿に私は可愛らしく思う。
彼の料理は抜群に美味しい
素晴らしかった。
私が仕事の日は眠い目を擦り昼食を用意する彼。
その癖、自分の分は用意しないうっかりな彼。
それに、夕飯は私の好物を用意してくれる彼。
そんな彼の姿に私は安心感を覚える。
彼は寂しがり屋な一面がある。
心が満たされた。
睡眠時、無意識で私に抱き着く彼。
普段は淡白、でも意外と面倒見がいい彼。
私と話す時、僅かに口数が増える彼。
そんな彼の姿に私は明確な確信が芽生えた。
何もかもが心地よく感じた。
初めてだった。
惰性な生命維持のためではなく、他者を知る為に時間を消費した事。
食に無関心だった己に、食への拘りが生まれた事。
寒さを知らなかった己が、彼の温もりを覚えてしまった事。
全てが夢中にさせた。
そのどれもが禁忌に等しかった。
されど、幸せという魅惑…日常という普遍…温もりという衰弱。
そんな物は永遠普遍では無かった。
始まりに終わりがあるように。
思い出はとうに、昔日の残骸へと凋落する。
ブリテン王朝48年西暦517年
キャメロット王城にて一つの軍法が制定された。
『Villages deemed without value shall be abandoned.〈価値なき村は廃棄する〉』
無敗鮮血の戦士ルシウスから口伝された軍法は瞬く間にキャメロットを、引いてはブリテン島全体に拡散した。
それは死刑宣告だった。
それは合理による非常な選別だった。
それこそが混沌への引き金だった。
ルシウスは一人になる事が増えた。
ルシウスの口数が目に見えて減った。
ルシウスが帰らなくなった。
ルシウスとの繋がりが消えた。
私はまた、一人になった。
ブリテン王朝50年西暦519年
ウーサー王が逝去された。
死因は衰弱死だそうだ。
私は一度、彼の死体を見させてもらったが、彼の顔は衰弱死にしてはどこか満足そうな面持ちに見えた。
初めて羨ましいと思った。
きっと私は暗い洞窟の中で一人孤独に朽ち果てるのだから。
私はその足でモルガンの自室へ帰る。
モルガンはルシウスとは別の向きで神性が濃密だった。
錯覚できた。
彼は今も私の側で、優しく私の髪を櫛で梳かしていると。
彼はただ、仕事が忙しいだけで、時間過ぎればまた、いつものように帰ってくると。
寂しがり屋な彼はまた、寒がりな私を優しく暖めてくれると。
幻想に縋っていたかった。
しかし、現実は私をあるべき姿へと戻す。
モルガンは推測した。
『彼の死因は暗殺の可能性がありますね。』
彼女は腕を組みながら語る。
『本来の衰弱死とウーサーの死因には決定的な違いがありました。』
彼女は毅然とした態度で暴く。
『ふふっ、そう結論を急ぐな。
私はこれまで数々の実験をしていた。
勿論『失敗』もあった、しかし、その『失敗』と今回の死因には明らかに差異があった。
それが何かわかりますか?』
彼女は煽る。
『………つまらないな。
まぁいいでしょう、あまり結論を長引かせても無意味ですからね。
簡単です。
本来の衰弱死なら壊れる筈のない部位、〈脳幹〉が何故か、不自然な壊死を起こしていた。
たったこれだけ、しかし、諸王間の裏を知る者だけが見える真実もある。』
彼女は噛み殺した笑い声を溢す。
『犯人も随分と古典的な手法を用いたものだ。
だが、同時に意地らしさも感じ取れる。
下手人は随分と彼を愛していたのだろう。
健気な忠誠に賞賛を送りたくなりますね。』
私は部屋を飛び出す。
『………世界とは、かくも無情なのだろうか。』
彼女の憐憫を私は知らない。
知りたくなかった。
〈知らなければならない〉
気付きたくなかった。
〈気付かなければならない。〉
やりたくない。
〈果たさなければならない。〉
【それがお前の〈役職〉だった筈だ。】
ルシウスの自室。
私はドアの前で、ただ、立ち尽くすしかできない。
『開いている』
ドアの向かいから、己が渇望していた声が耳に届く。
それは、修復の福音なんて生優しいものではない。
このドアを開けば最後、もう昔には戻れなくなる。
開けたくない
〈開かなければいけない〉
会いたくない
〈再会を果たさなければならない〉
殺したくない
〈殺さなければいけない〉
【彼は〈調停者の抹殺対象〉だ。】
………そうだ。
………そうだった。
………そうです。
…………果たさなければならない。
彼はウーサー王の殺害犯だ。
軍法は確かに非常だった。
されど、彼の一手はブリテンの維持において、最も最適な手法だった。
ウーサーは老衰によって死ぬべきだった。
けれども、彼はウーサーを暗殺した。
ウーサーの急死は無秩序を招き、やがて、混沌を生み出す。
混沌の源、ルシウスの排除。
…もう…私情は不要だ。
「調停者として貴方を殺します。」
「さようなら良き隣人だった者よ。」
「流石は無敗鮮血の戦士ですね。
ですが、どれだけ身体強化に特化していようと。
たとえ、どれほど火力特化の武装を所持していようと。
貴方と私では、そもそもの基礎性能に差があります。
それは、幾ら卓越された技術であろうと、埋められる溝では無い。
言ったでしょう?
竜は、一度の敗北から、無数の、勝ち筋を、得る、と。」
彼が大地に横たわる。
「既に、貴方が愛用していた武装の全ては大破しました。
魔術を行使できない貴方にこれ以上、何が出来ますか?」
彼は必死に己を縛り付ける大地から浮上しようと踠き続ける。
「………まだ、抵抗を続けると言うのですか。」
彼は何度倒れようと、諦観の兆しを見せない。
「…そうでしたね。
貴方は、そういう人でした。」
しかし、死からは逃れられない。
私は今も、健気に這い上がろうと地面を擦る彼の両腕を
足で踏み折った。
「くぅっつ、、ふっ、、短絡的、、だな。」
「………けれど、安心してください。
貴方を一人では逝かせません。
直ぐに、私も後を追いかけますから。
だって、私達は寂しがり屋ですもの。
その時は、また、一緒に眠りましょう。」
(?なぜ、彼は笑っている?
気でも触れたのでしょうか?)
障害すぎしょうが
〈眼前に倒れ伏していた彼が、よろめく足で震えながらも立ち上がる。〉
(……なんだ、この異様な神性の増幅は。
彼は一体、何に成ろうとしている!?)
「神性出力60固定。持続制限5分。対象個体アルビオン一名限定。」
(直感が告げている!!即座に彼を殺せと!!)
〈だが、その行為を取るべきだったのは、僅か0.2秒前だった。
彼女の手刀が彼の左僧帽筋中部から心臓へと抉るように切り開かれていく。〉
「くっ、ぅう、、ッ、見せてやろう、アルビテル。
純粋な、力のみが、、成立させる、真実を、、世界を!!」
〈彼を起点に淡い極光が広がる。〉
(眩しっ。それに、これは、羽?)
「闘争の最中に余所見とは、随分余裕だな、調停者」
「しまっ!」
(うっ、腹部に、直撃とは、けれども、この程度、直ぐに治ります。
問題は彼の突然な変化。あの四対八翼こそ、彼に起きた異変の顕著だ。)
「翼の数が対等になったからと、あまり調子に乗るものでは無いですよ。」
「生憎、この姿になれる時間は限られている。
故に、即戦即決と行こう。」
それから均衡は一転した。
彼が繰り出す一方的な攻撃に、私はひたすらに防戦する事しかできなかった。
一撃一撃の威力に変化は無かった。
俊敏な動きも慣れれば対処できた。
武装を持たない彼の徒手空拳は殺意はあれど、殺傷能力は低かった。
けれど、一つの異変が私の体を酷く蝕んだ。
(傷が治っていない?)
先程受けた腹部の傷がどれほど時が過ぎようと、一向に治る気配を見せなかった。
段々と鈍っていく思考。
避けれる筈の一撃を受ける四肢。
本来あり得る筈の無い魔力の枯渇。
視界がぼやける中、彼の死刑宣告が響く。
「この一撃を持ってお前を終わらせよう!!」
そう高らかに叫び、たかく、たかく、宙へ飛翔する。
「今、全てを滅ぼそう。
『かつての楽園は幻想に過ぎず〈パラダイス・ロスト〉』!!!」
彼が叫ぶのと同時に、無数の流星が降りかかる。
人は、死を前にすると、走馬灯というものを見るそうだ。
アルビオン・アルビテルにとって彼と出会ってからの28年は唯一無二の財宝に等しい。
(決定要因は、明白でしたね。あまりに主観的すぎた。)
けれど、ああ、それでも、私は死の淵を前にしてやっと…
(やっと、私を、見てもらえました。)
極光が眼前に迫る。
(……あなたのてでしねる、この、しあわせを、いまは、ただ、かみしめましょう。)
極光が彼女の肉、翼、魂、それら全てを無慈悲に灼き尽くす。
大地は彼女を中心に、巨大な焼け跡を刻み込まれた。
宙から一つの隕星が墜落する。
「ぐぅぅっ、、っ、、はぁ、はぁ、、ふぅぅ。」
羽が焼け落ちた彼は生身で大地と墜落しようと、奇跡的な生還を果たす。
「……アルビテルは、死んだのか?」
彼は彼女がいたと思わしき座標へと、既に使い潰された足を引き摺りながら歩き出す。
「……凄まじいな、、完全に灼き尽くす事は不可能か。
やはり、彼女の、、いや、アルビオンの肉体とブリテン島には何かしら接続が為されている。」
彼は彼女の手首であろう黒焦げた肉の、橈骨動脈にあたる箇所に触れる。
「……やはり、死んだか。」
彼は立ち上がる。
アルビオンと思われる肉体を抱え、ある場所へと赴く。
辺り一面、美しい花々で覆われた大地にて彼はアルビテルを寝かせるように、その肉体を安置する。
「アルビテル、、俺は、、俺、、は。」
「……………………さようなら、アルビテル。」
「……………………さようなら、初めての隣人」
ブリテン王朝51年西暦520年
ブリテン最強の調停者にして調和の執行者。
アルビオン・アルビテルは?????にて、その機能を停止した。
プロフィール解放。
詳細
識別名?????
種族:天使
権能:欠如
パラメーター
基礎性能:筋力EX 魔力ー 俊敏EX 耐久EX 幸運C 宝具EX
宝具『かつての楽園は幻想に過ぎず〈パラダイス・ロスト〉』
プロフィール1
身長/体重:???cm・??kg
出典:???
地域:神代
属性:秩序・善
副属性:星
性別:男性
プロフィール解放
識別名:ルシファー
種族:天使?
権能:調和擾乱・???・???
パラメーター
筋力B 耐久B 俊敏EX 魔力EX 幸運EX 宝具EX
宝具『??????????????〈パラダイス・ロスト〉』
プロフィール1
身長・体重:???cm・??kg
出典:史実、エノク書等、???、?????????
地域:???
属性:混沌・善
副属性:天・星
性別:男性
プロフィール解放
個体名:ルシウス
種族:ー
パラメーター
筋力EX 耐久EX 俊敏EX 魔力ー 幸運B 宝具ー
プロフィール1
身長/体重:165cm・42kg
出典: Fate Constantia
地域:イギリス全域
属性:混沌・中庸
副属性:?
性別ー
プロフィール解放
個体名:アルビオン・アルビテル
種族:竜
権能:停止
パラメーター
筋力EX 耐久EX 俊敏EX 魔力A++ 幸運A 宝具ー
プロフィール1
身長/体重:146cm・34kg
出典:アーサー王物語、Fate Constantia
地域:ルシウス
属性:混沌・中庸
副属性:星
性別:雌型
「この身は、全て彼からの贈り物です」
プロフィール2
アルビテル、ラテン語にて〈調停者〉を表す。
まさに名は体を表すである。
彼女の人格はルシウスの記録を参考に、彼が想像する〈調停者〉像を出力したため、基本は中立・中庸である。
寂しがり屋な彼女は他者との繋がりを重要視する傾向があり、それが顕著に現れたのが本作だ。
しかし、『本来』のアルビオンに『性格』という概念は無い。
アルビオンとは本来、『機構』であり、『装置』でもある。
したがって、アルビテルはアルビオンが持つ権能を行使する権利を持たない。
現代的に言えば、怪物が人に堕落したのだ。
プロフィール3
アルビテルは寒さを嫌う。
それは体温低下や冷えた飲料を嫌うのとは違う。
彼女は潜在的に孤独を拒絶する。
洞窟の隙間風、味気ない果実、空虚な惰性。
それらはより、孤独を助長させる。
故に、あの顛末は不可逆的なものだったのだろう。