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暴走メガシンカしたポケモン達もミアレシティのトレーナー達の活躍によって減って行った。
そんな最中、ミアレシティのミアレ変電所近くのノースサイドストリートには、異様な光景が広がっていた
暴走メガシンカしたであろうポケモン達が目を回し、押し潰された様に地面にめり込んでいた。
「な、なんだこれは…一体何があったんだ??」
「それも気になりますが…今はポケモン達の治療が先です」
ヌーヴォカフェの店員達はノースサイドストリートとサウスサイドストリート側には暴走メガシンカの対応が出来るトレーナーが少ないと見て自分達が代わりを成そうと集まっている所だった。
しかし、先発隊が来た所、暴走メガシンカしていたポケモン達は既に倒され無力化されている。
「…全て、上から押し潰した様な感じだな…とびはねるかヘビーボンバー…いや、この威力を見るにヘビーボンバーか…」
目を回しているポケモンは、ユキノオー、カエンジシ、フーディン、ヘルガー、オニゴーリの五匹
防御面が弱い、若しくは鋼技が弱点となるタイプのポケモンばかりだ。
「使えるとすれば…メタグロス、ボスゴドラ、ハガネール…」
「しかしメガシンカしたポケモンを一撃で倒すとなると相当レベルが高い必要がある…そんなポケモンを持っているのは…サビ組か…?いや、ここに来るまでにサビ組の構成員やジプソは見かけていない…」
誰がこの大量の暴走メガシンカポケモンを倒したのか、ポケモン達の手当てをしながら、その異様な光景をスマホロトムのビデオ通話でサウスサイドストリート側に居る同胞へ伝える
『サウスサイドストリートもです、一部ですけど…暴走メガシンカしたポケモンが同様に無力化されています』
サウスサイドストリートにはラシーヌ工務店もある為、ある程度は持ち堪えていると見越しては居たが、映像越しに見えるのは安全地帯となったラシーヌ工務店周りで身を寄せ合う観光客や暴走メガシンカポケモンと戦えない住民達だった。
そして、見える部分にはちらほらとだが、ノースサイドストリート同様に押し潰されたポケモン達が横たわっている。
「…つまり、暴走メガシンカしたポケモンを倒した人物はサウスサイドストリートからノースサイドストリート側へ移動していた訳ですか…」
『住民や観光客、ラシーヌ工務店の人達にこんな無力化をした人物やポケモンを聞いてみたのですが…全員記憶に残っていない様です』
その映像を見て、ヌーヴォカフェの店員は顎に手を当てて考える
「…もし、その様なトレーナーが居るのなら、既に街の噂になっているはず…それなのにそんな噂が一つも立っておらず…更に直接見たであろう人達が記憶に残っていない……不自然ですね…」
〜〜〜〜〜
ミアレシティ…ローズ広場でメタグロスに乗った少女は空を見上げて、その赤い瞳を濁らせる
「先輩…先輩……どこに…いるの…?」
「メタァ…」
少女とメタグロスは姉と別れた後、サウスサイドストリートからノースサイドストリートまで暴走メガシンカポケモンを文字通り潰しながら探し人である『先輩』を捜索していた。
しかし、メタグロスが疲れた為に、一時的に人が全く居ないローズ広場で休憩をしていたのだ。
「ネェロ…ネェェェロ!!!」
そんな少女へ、暴走メガシンカをしているメガカラマネロが五匹、空から少女へと迫る。
その強力無慈悲な催眠術を少女へと向けようとするも
「…お前ら、ボクに何をしようとした?」
その見た目に似合わない、殺意に塗れた声は暴走メガシンカしているカラマネロ達さえ思わず身動きを止める。まるで自分達の喉笛の間近に刃物を突き付けられているかと錯覚する程の殺意だった。
同時に、メガカラマネロ達は気付けない。強力な催眠を弾いている事実に
「…選ばせようか?ここでメタグロスに押し潰されるか、ボクの指示に従って生き延びるか」
少女のその言葉に、五匹のメガカラマネロの内の三匹は反感を覚え、少女とメタグロスに向けてサイコキネシスを放とうとするも
「…そうか、命が要らないんだね」
少女のその言葉と共に、攻撃しようとしたメガカラマネロ達は吹き飛び、地面に叩き付けられる。
「ネ…ネェロ…!」
痛みに体を震わせ、顔を上げたメガカラマネロ達が見たのは
「メタグロス、潰して」
冷たい眼差しで見つめる少女と、自らの上に迫る、メタグロスの巨体だった。
「…うん、良し…じゃあ…君達は、ボクの指示に従うんだね?」
少女のその言葉に、生き残っている二匹のメガカラマネロは必死に何度も頷く
「…あぁ、大丈夫だよ。殺してはないから、君達の仲間は無事」
少女のその言葉に、二匹のメガカラマネロは心の底から安堵する。
「怖がらなくても大丈夫、探して欲しい人が居るのと……君達、記憶を戻す催眠って、出来ない?」
少女のその問いに、二匹のメガカラマネロ達は小さく頷いた。