仮面ライダーガヴ×星のカービィ おカシな旅人と星降る奇跡   作:「ガヴ×カービィ」製作委員会

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春風の来訪者

────それは、温かいはるかぜが吹く季節のことだった。

 

「ウマショーそっち持って!うちこれ持つし!」

「わかった!よい…しょっ!」

 

こんにちは、俺ショウマ!何でも屋さん「はぴぱれ」で働いてるんだ!

今は仕事でグランドピアノを運んでるよ!…え?グランドピアノを一人で持つなんてどんな力をしてるんだ?…そこはまあ…とにかく力には自信があるから!

そんな訳で今日の仕事は引っ越し作業!たくさんものを運んで上と下を行き来しないといけないから大変だけど、頑張るぞ!

 

ーーー

 

「ふぃー、やっと終わったね!」

「うん、疲れた…!」

 

それから仕事が終わったのはお昼になってからだった。ちょっと運ぶものが多くて時間がかかっちゃったけど無事に終わってよかった。

あ、ちなみにさっきから話してるこの人は甘音幸果さん!はぴぱれの社長で、俺を拾ってくれた人なんだ!

 

「帰ったらご飯にしないとね。…ん?なんかあそこ…穴空いてね?」

「…えっ、穴?」

 

幸果さんが言ったその言葉を聞いてなんだろうと目を凝らして見てみると、何やら少し遠くに本来であればあり得ないはずの光景があった。それは空間に穴が空いている、としか言いようがなく、星の形をしていて、穴の向こうには宇宙が広がっていた。思わず俺は走って近づく。

 

「なんだろう、これ…?」

「もしかして、「グラニュート」のせい…?」

 

それを聞いて空気がピリリと切迫感のあるものに変わっていく。もしそうだとしたら……

 

「うわぁぁぁぁ…!?ぷえっ!」

「…え?何この子?」

 

そう思っていたら、目の前の穴からピンク色の1頭身が出てきた。今まで見てきたどの生き物にも似つかないその姿に思わず困惑してしまう。幸果さんが試しに指でそれをつついてみると、弾力があるようで少し肌…肌?が沈んだかと思うとぽよん、と指を押し返してくる。

 

「幸果さん、こんな生き物見たことある…?」

「…いや、うちは見たことない…というか、多分この世界には居ないと思う。」

「じゃあ、「あっちの世界」の…?」

「でもあっちの世界の扉はラキアンが壊したはずだよね?」

 

そんな事を幸果さんと話していると、目の前の1頭身は目を覚ましたようで起き上がる。そしてそれと同時に星形の穴は閉じてしまった。

 

「…あれ?ここ、どこ…?」

「……君は、一体…?」

 

【仮面ライダーガヴ×星のカービィ おカシな旅人と星降る奇跡】

 

それから、俺達はこの1頭身の子をはぴぱれの事務所まで連れて行った。幸いなことに、他の人には誰にも出会わなかったから、騒ぎになることもなかったけど…

 

「…それで、君は一体誰?何処から来たの?」

「ぼく?ぼく、カービィ!プププランドから来たんだ!よろしくね!」

「あ、うん…俺、井上生真。」

「うち甘音幸果!」

 

……当然と言うべきか、疑問を本人にぶつけて解決することはなかった。プププランドなんて国は聞いたこともない。幸果さんも同じだろう。

 

「…プププランドって、何処にあるのかな?」

「えっとねー、ポップスターって星!とっても綺麗なんだよ!」

 

俺達は思わず頭を抱えた。ポップスターと言う星も聞いたことがない。が、宇宙というのは広大で、宇宙の全てを知っている人間なんて存在しない。つまり、本当に人間の手の届かない所にポップスターという星が存在する可能性がある。もしそうなってしまえば手が付けられない。野放しにすればその辺りの研究機関にでも捕まって、碌なことにはならないだろう。

 

「え、えーっと…カービィはどうやってこの星に来たの?」

「んー、あんまり覚えてないんだよね…確かおひるねしてたら、ディメンションホールが空いて…それから吸い込まれたのは覚えてるんだけど」

「ディ、ディメンションホール…?」

「うん!たまに開く空間の穴で、別の世界や遠くの場所に繋がってるんだ!」

 

なんでそんなものがたまに感覚で開くの?

 

「…それで、どうしよう幸果さん…」

「うーん…とりあえずうちで預かるしかなくない?放って置くわけにもいかないし。」

「そうだよね…どうにか元の場所に返してあげられないかな…」

「流石に別の星ってなるとキビぃかなあ…ディメンションホールっていうのがこっちにも開けばワンチャン…?」

 

俺達が話し込んでる間カービィはテレビを見ていたようで、俺達が話し終わると「あ、話終わった?」とばかりに振り向いてくる。

 

「えーっと…とりあえず、カービィ。」

「うん!どうしたの?」

「暫くの間、ここに居てもらってもいいかな…?外に出たりすると、多分君に危険が及んじゃうから……」

「そっか、この星だと僕の見た目は珍しいんだ。わかった!」

 

カービィには若干子供のような印象を抱いていたけれど、思っていたより理解が早い。もしかしてカービィの住んでいる星では星間旅行など当たり前なのだろうか。

 

「とりあえず、寝床を作らないとな…」

「だいじょーぶだいじょーぶ!その辺の床でも寝られるよ!」

「えっいや、それは流石に申し訳ないし!」

「そう?それじゃあ、ハンモックみたいなのだと嬉しいな!別のものでも大丈夫だよ!」

「ハンモックね、りょ!」

 

そうして話をしていた時、ぐるる、と何かの音がなった。

 

「あっ…ごめん、今のぼくの!」

「お腹すいた?丁度うちらもご飯だし、ちょっと待ってて!」

「え?いいの?」

「もちろん!ウマショーも待っててね!」

「うん!」

 

そうして幸果さんがキッチンに引っ込んでいってから、カービィに暫くプププランドという国について聞いてみた。

どうやら大きな体の大王や、仮面を付けた剣士、バンダナを付けた努力家な子などが居るらしい。カービィは友達が多いみたいだ。

 

「そういえば…カービィっていくつなの…?」

「え?うーんとね……いくつだっけ…?」

 

カービィは楽観的な性格みたいだ。

 

「ウマショー!カービィ!ご飯できたよー!」

「あ、はーい!」

「わーいやったー!ご飯だー!」

「「いただきまーす!」」

 

今日のご飯は唐揚げだ。早速食べようと箸を手に取ると、カービィの様子が目に入る。端も持たずその場で口を大きく開け始めたのだ。

 

「「えっ?」」

「いっただっきまーす!!」

 

そして瞬間突風が吹く。いや、違う。カービィの口が空気ごとご飯を吸い込んでいるのだ。思わず驚き目を見開いていると、一瞬でご飯を綺麗に食べきってしまった。

 

「か、カービィって早食いなんだね…」

「幸果さん、これ早食いって言うのかな」

「うーん!美味しかった!ごちそうさま!」

「あ、うん!ウマショーも食べちゃって!」

「はーい。」

 

そうして俺もご飯を食べてしまい、とりあえず休もうとすると、幸果さんが困惑したような声を出す。

 

「えっ?何これ…?」

「…?幸果さん、どうしたの?」

「なになにー?」

「ああ…ウマショー、カービィも見てこれ。」

 

そこにはSNSに1つの動画が投稿されていた。なんと近くの商店街で丸い卵型で紫色の鳥のような生物が大暴れしている様子が映っているのだ。警察も来るほどの騒ぎだが、全く持って敵わないらしく、この様子なら怪我人も出ているだろう。

 

「えっ!?これは…!?」

「……「スフィアローパー」……」

「えっ?」

「ごめん、頼みがあるんだ。」

「頼み…?」

「ぼくをこの場所に連れてって!」




・ショウマ
おかしが 大好きな せいねんショウマ!
はぴぱれでおしごとをしているけれど どうやらかれには
ひみつがあるみたい…?
・カービィ
ディメンションホールを とおって われらが星のカービィが
ちきゅうへとやってきた! 
いつもどおりの なやみのないやつです。
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