全体的な設定と物語の方向性、並びに表現の変更をしました
やぁ、これを読んでいるってことは、たぶん君もこの世界に迷い込んじゃったんだね。
でも、安心してほしい。私も最初はそうだったから。
....そんなの安心できるかって?
うん、ごもっとも。
木も、草も、人も、全部ブロックでできてる不思議な世界。
しかも、そこに私と同じ感じで落ちてきたのは銃を持った女子高生たち....って、訳がわからないよね。
だからこそ、この日記を残しておいたんだ。君が道に迷ったり、これからどうすればいいか分からなくなった時のためにね。
もし、この言葉の意味がさっぱり分からないなら、今すぐページを閉じて、チェストにでも戻してほしい。この世界に元から住んでいる人にとっては、ありきたりで退屈なことしか書いていないから。
私のことはアレックスと呼んでほしい。
本当は違う名前なんだけど、元の世界での本当の名前はどうしても思い出せない。元々はこんなカックカクの世界じゃなくて、もっとなめらかな世界にいたんだけど、気がついたらこんな世界に来ていた。
もう、びっくりだよ。これを読んでいる君も、きっと同じ気持ちじゃないかな?
頭を強くぶつけた拍子に飛んじゃう、記憶喪失ってやつなんだと思う。だけど、なぜか"アレックス"って言う名前と、"誰かを導かなきゃいけない"っていう奇妙な責任感だけは、頭に残っていたんだ。友達の名前なのか、親の名前なのか、それとも....。まぁ、都合がいいから今は自分のことをアレックスって名乗っている。
なんで私が"導かなきゃいけない"と感じているのか、今でも分からない。あの子達がこの世界に来たのかも、答えが出ないままだけど、それでも足は前に進んでいった。
この日記には、私が見てきたことが書いてある。
ただ——ほとんどが、キヴォトスという世界から迷い込んできた、ヘイローを持った子たちの話になっちゃっているけど....。
見た目は私より年下で、同じように右も左も分からない場所に迷い込んだはずなのに、なんであんなに頼もしいんだろうって何度思ったか分からない。気づいたら毎回、私の方が助けられていた。
もう、毎日がとんでもない大騒ぎだった。
食べ物がなくて困ったり、夜になればモンスターが押し寄せてきたり、この世界の組織同士の争いに巻き込まれたり....。正直、いままで食べたパンの枚数くらい死んだかと思った。
それでも——なんだかんだで楽しかったと思う。今だから言えるけど。
とにかく私が言いたいのは、右も左も分からなかった私でも、なんだかんだで生き延びられたってこと。
もし、君がこの本を砂漠の真ん中で手に入れたなら、少し幸運だったかもしれない。町中の本屋とかで手に取ったなら、暇つぶしにはちょうど良い。
きっとこの日記が、君のこれからの役に立つはず。
読んで損はさせないよ。