とんでもスキルでダンジョン放浪メシをするのは間違っているだろうか? 作:有頂天皇帝
まえがき
この話は以前からお話しているこの作品のベルたちが原作ダンまち世界に行ったら?という話になります。そろそろ少しくらい話投稿した方がいいと思い書き始めましたが、本編の方でまだ登場していないキャラたちも色々と登場するためその点は気をつけてください。なおこの話ではベルやフィルヴィスを始めとした一部のキャラたちのLv.が本編よりも上がっていたりする予定ですが、あくまでこの話は番外編なのでそこは気にせず読んでもらえたらと思います。一応原作側は最新刊21巻のロキファミリア救出後でこちらの作品は予定としては最低でもニーズホッグ討伐以降になります。
プロローグ
────それは本来ならば交わるはずのない出来事であった。正史の物語と異端の物語はそれぞれ別の
しかし正史の物語にてとある旅神が遺跡で古代の産物である
旅神────ヘルメスは遺跡に残された石碑や壁画、手記などの情報からその天遺物が人を召喚するものであることがわかっていた。モンスターが対象外となっていると判明していることからギルド側から監視員数名とガネーシャファミリアから派遣された団長であるシャクティ・ヴィルマ他団員たち立ち会いの元で行うことを許可された。
「ヘルメス様、今更ですが本当にやるのですか?もう少し詳しく調査してからでも遅くはないと思いますが」
「何を言うのさアスフィ!今この手には俺も知らない
人払いが住んでいるオラリオのコロッセオにてヘルメスファミリア主神ヘルメスはニヤケ面を浮かべながらその手に握る黄金の杯を掲げ、団長アスフィは頭痛を抑えた表情を見せながら深いため息をついていた。
アスフィは手記などで確認したとはいえどんなものを呼び出すか分からないアーティファクトを発動実験することにアスフィは苦言を呈しているのだ。常識的に考えるのであれば往来でないとはいえ、アーティファクトなど古代の産物は大抵が絶大の効果の反面大きな代償を支払い必要のある碌な代物ではない物を発動するなど正気の沙汰ではない。されど「未知」を大好物と公言する神々にはどこ吹く風である。
「と言ってもアスフィも分かっているだろう?このアーティファクトで早々危険が起きないってことをさ」
ヘルメスのこの返答に予想通りとはいえアスフィも返答に困った。と言うのはそもそもこのオーブは大量の魔力を代償に召喚を行うアーティファクトなのだが、発見されオラリオでヘルメスの手に渡る頃には既に魔力が充填されいつでも発動可能状態だったのだ。これではいつどこで「何」が召喚されるのかわからないため現在に至るというわけだ。
それに手記などから過去に召喚された存在たちも人々に害をなしたという記録はなかったことからそこまで危険性のある存在は召喚されない可能性が高いと判明している。故にギルドもこのアーティファクトの使用許可を出したのだ。
アスフィも既にお膳立てられたこの状況で、自分の主神が中止することは無いと分かっているため、軽い未知故にワクワク顔のヘルメスを軽く小突く程度で召喚に移らせる。監視要員として来ているシャクティ他ガネーシャファミリア面々も今回の依頼で危険はないと予想しているためいつもより緊張感がないように感じる。
「それじゃいくよ」
ヘルメスが右手に持っていた杯を簡易的に用意した台に乗せ、手記で判明している詠唱を唱えていく。するとオーブに込められた魔力が次第にあふれ出し一つの魔法陣を展開する。問題なく詠唱が唱えられそれに合わせて展開された魔法陣に杯に込められていた魔力が流し込まれていく。最初は問題なく執り行われていたのだが、魔法陣がほぼ完成しそうな時にそれは起こった。
「「「っ?!」」」
「総員、厳戒態勢ッ!」
「「はい!」」
「ヘルメス様こちらにッ!」
問題なく魔法陣が完成するかと思われたその刹那、突然魔法陣の周囲が乱れたかと思えば黄金に光り輝いていた魔法陣が紫色の怪しい光を放ち始め地面を揺るがし始める。慌ててシャクティ他監視していたガネーシャファミリア団員達はすぐに動けるよう身構え、アスフィもヘルメスを背に隠し警戒に当たる。しかし下界の子どもが警戒に意識を割いている中神たるヘルメスは別のことに驚愕し思考していた。
(馬鹿な、さっきの魔力の乱れ
そう先ほどのおかしな挙動時に起きた魔力の乱れには
これより起きるは未知のアーティファクトで起こす召喚ではない。
完全に未知の召喚だ!
それはオラリオから少し離れた場所。人の手によって整備されていない道を1人の女傑が歩いていた。その背後には破壊し尽くされた森の中に沈む何人かの男と女たちがいるが、下手人である女傑は微塵も気にせず歩いていた。
「まったくあの子に会いにいくだけだと言うのに邪魔をするな」
(((嘘つけ。あの子に群がる牝犬共を皆殺しにしてくるとか言っていただろうが)))
女傑は呆れたように先程自分が沈黙させた同じファミリアの仲間と同盟ファミリアの団員たちに対してそう告げるが、彼らは知っている。女傑の大切な甥っ子から送られてくる手紙の中に複数人の女性たちの名前があったことと甥っ子本人は気づいていなかったが女傑からして明らかに甥っ子に好意を寄せていたことを・・・。故に大切な甥っ子に群がる牝犬を殺処分してやると小さくつぶやいたのを聞き逃さなかった彼らは女傑を止めるために戦ったが敗北してしまった。
「それにしてもまさかあの子が私たちに匹敵するほど成長するとはな・・・。喜ぶべきか悲しむべきか正直分からないな」
女傑は最近の甥っ子からの手紙にてLv.7へのランクアップという報告を聞いて複雑な顔をしたのを思い出して苦笑する。そしてオラリオに向けて歩みだそうとしたその瞬間にそれは起こった。
「っ!?なんだ!!」
女傑を中心にその場にいる全員の足元を奇妙な魔法陣が埋めつくし、女傑たちはすぐさま対処すべく行動を起こそうとしたが、一瞬で拘束したかと思えばまるでそこに最初から何も無かったかのように女傑たちは姿を消した。
そして姿を消したのは女傑たちだけではなく、彼女たちが向かおうとしていたオラリオでも女傑の甥っ子を始めかなりの人数が同じような魔法陣によって姿を消すという出来事が発生していた。
場所は戻りオラリオコロッセオ内にて。
凄まじい輝きを放っていた魔法陣の光が収まってきたのを感じたヘルメスたちはゆっくりと目を開けて何が起こったのか確認しようとしたその時、ヘルメスは何者かに頭を鷲掴みされたかと思えばそのまま万力の如き強さでアイアンクローされてしまい、ヘルメスはあまりの痛みに絶叫を上げてしまう。
「イダダダダダダッ!?なに!?なんで俺いきなりアイアンクローされてるの!?」
ヘルメスは突然の出来事に困惑と痛みで叫んでしまうが、それを見ているアスフィとシャクティたちはヘルメスにアイアンクローをしている人物の姿を見て動揺していた。
「ベル・クラネル・・・!?いえ、しかし・・・」
「少し幼い、か?」
アスフィとシャクティはヘルメスにアイアンクローをしている少年?が最近のオラリオで色々と話題に上がる人物であるヘスティアファミリアの団長ベル・クラネルだと最初は思ったのだが、彼女たちの知っている彼に比べて少しばかり小さいのと腰に届くほどの長い白髪、何よりも神であるヘルメスに対して容赦のない態度をとっていることから本人なのか断言できないでいた。
「またですかヘルメス様。また何かやらかしたんですかヘルメス様。いい加減にしてくれませんか?何回やらかせば気が済むんですか」
「この声はベルくん!?いやそれよりもこの感じはどこか────」
「うるさい」
「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!?」
ベルは無表情でヘルメスをしばき、その様子にヘルメスはとある女神の面影を感じてしまい恐怖と痛みで震え上がる。
それからベルを止めようとしたアスフィが逆にベルによって疲労が溜まっていることを指摘されどこからともなく取り出した人をダメにするクッションにアスフィの体を沈めさせた上でリラックスさせる効果を持つお香やハーブティーなどを提供されたことで深い眠りにつかせたりシャクティやガネーシャファミリアはベルを取り抑えようとしたがベルは怒られると思ったのかヘルメスの頭から手を離してその場を逃走。
追いかけようとしたがLv.5のシャクティですら追いつけないほどの速さであっという間にコロシアムから逃げ出したベルを追うために団員たちに指示を出そうとした時にコロシアムに慌てた様子で息を切らせながらやってきた団員の報告を聞いて驚愕する。
────7年前
【暴食】ザルドと【静寂】アルフィアがロキ・フレイヤファミリアの団員たちと戦闘を行っていると・・・
あとがき
ちょっと以前考えていた展開とは思うことがあったので冒頭から色々と変わっています。本編とこちらの番外編の更新はネタが思いついた方を優先してやっていくつもりなので更新バランスが変わると思いますがよろしくお願いします。
番外編候補
-
イレギュラー・オラトリア
-
アナザー・オラトリア