とんでもスキルでダンジョン放浪メシをするのは間違っているだろうか?   作:有頂天皇帝

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まえがき
今回も短めになりますが、ベルとロキファミリアの出会いになります。なお天然ヒロインであるアイズさんの出番はありません。もう少し先になると思います。あとティオネさんはフィンLoveじゃなくてベルLoveになっているのでご了承ください。


第七話 ロキファミリアとの出会い

────ベル・クラネルのLv.5のランクアップがギルドから正式に発表されたことにより今のベルはオラリオ中で注目の的になっていた。屋台で料理を出せばランクアップの秘訣を聞き出そうとしてくる冒険者もいたが営業の邪魔だったのでアーディたちガネーシャファミリアの憲兵によって連行されるか、ベル自身の手によってしばかれたことでそれもすぐになくなった。と言うよりもヘスティアファミリアに喧嘩を売るような真似をするものなどオラリオはほぼいない。そのためベルは屋台の経営とダンジョン探索を両立することができていた。そんなある日、ベルは先日の告白騒動で色々とお世話になったシル・フローヴァに誘われ彼女が働いている酒場【豊穣の女主人】に来ていた。

 

「ふふっよく来てくれましたねベルさん♪今日は沢山食べて言ってくださいね♪」

 

シルはベルが約束通り来てくれたことに嬉しそうに笑みを浮かべながらベルを接客する。その際にベルを席に案内するまでの間シルはわざとらしくベルの腕に抱きついてその豊満な乳房を押し付け、それを見ていた酒場の男たちが嫉妬の視線でベルを睨むもベル自身は幼い頃からアルフィアを始めとしたヘラファミリアの美人・美少女たちから可愛がられていたこともありそういうことにあんまり反応しなかったりする。また、男たちの嫉妬の視線も異世界の魔物たちの殺気やゼウス・ヘラファミリアの時の特訓の際に放たれる殺気に比べれば子犬程度にしか思えないため気づかないでいた。

 

「ベルさん、見た目によらず結構食べますね・・・」

 

「もぐもぐ・・・叔父さんに食える時は食っておけって教えられてるので・・・それにここの料理美味しくて食べる手が止められません・・・」

 

席に着いたベルの隣でシルはベルの食べる量に驚いていた。ベルの前には分厚いステーキに山盛りのミートソースパスタ、野菜山盛りのサラダ、ジョッキに並々と注がれたリンゴジュースが並んでおり、その傍には既に食べ終えた皿が山のように積み上がっていた。軽く10人前はあろう量を見た目完全に小柄な少年としか言えないベルが食べる姿に誰もが口をあんぐりと開けるしか無かった。

 

「ゴクンッ・・・。すみません女将さん!追加で唐揚げとポテトの盛り合わせを山盛り、兎の香草焼き、ほうれん草と卵のキッシュお願いします!!」

 

「まだ食べるんですか!?」

 

「おっ!いい食いっぷりだねぇ!!任せな。腕によりをかけて作ってやるよ!!」

 

追加で料理を頼むベルに驚きを隠せないシル。ベルはそんなシルの反応することなく料理を美味しそうに食べる。それを見てこの豊穣の女主人の女将であるミア・グラントはニヤリと笑ってその腕を振るってくれる。

 

「ふふっ、ベルさんミアお母さんに気に入られましたね」

 

「?そうなんですか?」

 

「そうですよ。ねぇベルさん、せっかくですからベルさんの冒険話でも────」

 

「ニャー! ご予約のお客様ご来店にゃ!」

 

シルが最後の言葉を紡ぐ前に猫人(キャットピープル)の店員の元気な声で予約していた団体の客が来たと知らせてくる。その言葉にシルは固まってしまったが、女将さんと他の店員さんたちの声で帰ってくる。

 

「うう・・・もう少し話せると思ったのに・・・」

 

「あははは・・・頑張ってください、シルさん」

 

少し哀愁のようなものを漂わせながらシルは持ち場へと戻っていく。持ち場へと戻るとすぐに纏う気配と表情が切り替わったことにプロ意識を感じる。ベルは気にしないで食事を済ませようとすると周囲の客の囁き声が聞こえてくる。

 

『・・・おい』

 

『ん?・・・おお、えれえ上玉ッ』

 

『ばか、ちげえよ。エンブレムを見ろ』

 

『・・・げっ、【ロキ・ファミリア】かよ』

 

【ロキ・ファミリア】。五大派閥の1つでありその序列は5位。団長であるLv.6の小人族(パルゥム)のフィン・ディムナと彼と同じ創設メンバーであるハイエルフのリヴェリア・リヨス・アールヴ、ドワーフのガレス・ランドロックの《三巨頭》を中心とした第一級冒険者の幹部陣と彼らを支える幹部候補の第二軍メンバー、そして下位団員で構成されている。ファミリアの団結力が非常に強く、どちらかと言えば『個』よりも『組織』としての力を重視しており、連携力の高さは全派閥の中でも随一。またダンジョン攻略に関しては五大派閥の中でも特に熱を入れており定期的にダンジョンに遠征をしている。(しかし五大派閥の中で唯一Lv.7以上の冒険者がいないことでも知られている)

 

ベルはロキファミリアと聞いてどんな人達なのか気になり食事の手を止めて振りいた瞬間・・・

 

「ベル──♡♡♡♡」

 

「むぎゅうっ!?」

 

ベルの視界が褐色肌の爆乳で埋まったかと思えばベルはそのまま床に押し倒された。シルや酒場の客たち、ロキファミリアの面々(1名を除く)は突然の出来事に面を食らうもアマゾネスの美女──ティオネ・ヒリュテは周りの反応も気にせずは頬を赤らめながら舌なめずりをする。

 

「ふふっ♡♡やっとベルと再会できたと思ったらこんなに強い雄に成長しているなんて♡さぁ一緒に夜の街にいってこの滾りをぶつけ合い──」

 

「させるかこのバカティオネ──!!」

 

「ひぐぅっ!?」

 

ティオネの爆乳と床にサンドイッチされて気絶しているベルに気づかずティオネは発情しきった顔でベルを見ており、今にも手を出しそうだったがそれをティオネの双子の妹であるアマゾネス──ティオナ・ヒュリテがティオネの頭にかかと落としを決めることでそれを妨害。

 

「──っのお!!っテメェ何しやがるティオナ!!」

 

「抜けがけしようとしたティオネが悪いんじゃん!!私だってベルとシたいのに勝手に抜けがけしようとしてさぁ!!」

 

「うっせぇんだよバカティオナ!!そんな貧相な体でベルを満足させられるわけねぇだろうか!!」

 

「っだとゴラァ!!」

 

ティオナとティオネは互いに頭突きする勢いで頭をぶつけながら取っ組み合いの喧嘩を始めようとする。流石に店内で喧嘩をするのはマズい(というよりもミアの怒りが恐ろしい)というのもありフィンたちは2人を止めようとするがそれよりも先に豊穣の女主人の料理人である巨人族(タイタス)の男、ガルザ・バルクロスによって2人の頭に拳骨が落とされた。

 

「「ひぎぃっ!?」」

 

「・・・ここは飯と酒を楽しむ場所だ。喧嘩なら他所でやれ」

 

「「は、はいぃ・・・」」

 

頭に大きなたんこぶを作りながらティオネとティオナはその場で蹲り、ガルザはそれを確認すると厨房に戻っていく。ガルザのおかげで上級冒険者同士による喧嘩が未然に防がれたことで誰もが安堵のため息をこぼす。 その後気絶したベルが目覚めたらフィンたちロキファミリアの面々から謝罪の言葉を送られ、ティオネが迷惑をかけたお詫びに今日の食事をフィンが奢る約束をとった。(なお、既にベルが10人前は軽く食べていることにフィンは気づいておらず最終的にもっと食べてしまいフィンの財布が寂しくなることをまだ知らない)。

 

そしてある程度盛り上がってきたところでそれは起こった。

 

「────じゃあ明日までに借金返さなかったら賤厳おじいちゃんに連絡するから」

 

「おいぃぃぃぃぃっ!?それまじでシャレにならねぇから!?デス師匠にバレたら俺殺されちまうよ!?」

 

「死ねばいいんじゃないですか?」

 

ガレスたち酒飲み組と酒を飲んでいたベルは不本意ながら兄弟子であり現ロキファミリアの幹部であるザップ・レンフロに修行時代と女関係などのザップの後始末で代わりに払っていた200万ヴァリスの返金を求めていた。当然そんな大金を持っているわけなくザップは支払いを拒否しようとしたが、ベルは2人の師匠にして斗流血法の創始者である裸獣汁外衛賤厳にザップがベルに借金していることを伝えると言うと態度を一変させてベルの足元に縋り付きながら懇願するもベルは辛辣にそれを拒否する。

 

「せ、せめて期限を伸ばしてくれ!!遠征で稼いだ金、カジノで全部スっちまって今手持ちがねぇんだよ!!」

 

「わかりました。お義母さんとお祖母ちゃんたちにも連絡しますね」

 

「俺に死ねと!?」

 

ザップは期限を何とかして伸ばそうと悪あがきするもベルは冷酷にアルフィアやヘラたちにも連絡すると伝えザップはより絶望に立たされた。ザップは生き残るべく必死に頭を回転させた結果、あることを思いつく。

 

「さ、酒飲み勝負だ!!俺たちとお前で酒飲み勝負をして買ったら期限を伸ばせ!!呑み代は借金に追加して構わねぇ!!」

 

「・・・まぁ、それならいいですよ。じゃあちょっとお酒取ってくるから待っててね」

 

「お、おう」

 

ザップは最後の悪あがきとしてベルに酒の飲み比べを挑むとベルは少し悩む素振りをみせるも酒代も払ってくれると言うからそれならいいかと判断してネットスーパーで購入してくるために少し席を外すことにした。ザップはベルの姿が見えなくなるのを確認するとファミリアのメンバーに協力要請をだす。

 

「ってわけだからテメェら全員手伝え!俺の処刑を防ぐためにも!!」

 

「「「「「「「そのまま野垂れ死んでしまえ」」」」」」」

 

「辛辣ゥっ!?」

 

ザップはファミリアの仲間たちにそう頼むも返ってきたのは辛辣な拒否だった。特にアリシアやレフィーヤを始めとした女性陣はあんな幼げな少年に借金をしているという事実にザップのことを虫の死骸を見るかのような蔑みがあった。しかし己の命がかかっているザップは必死に頭を下げて協力要請を出したお陰で何とかロキファミリアの一部が協力してくれた。また、何故かこの場にいたアリーゼや輝夜、リューを始めとしたアストレアファミリアメンバー及びアーディとシャクティも参加することになった。

 

「ベルが酔ったら絶対可愛いわ!!それで酔った勢いでアリーゼお姉ちゃんって言わせてみせるわ!!」

 

正義を司るアストレアの眷属にしてアストレアファミリア団長が言ったとは思えないほど願望にまみれた言葉だった。なお、アリーゼの意見に賛同するかのように輝夜とアーディもノリノリで参加を決意しリューとシャクティはもしもの時には止めようとしていた。そしてしばらくしてからベルが大量の酒瓶を持って店に戻ってきて勝負が始まるのだが・・・

 

「「「「「「「「「「酒つっよぉ・・・!?」」」」」」」」」

 

「?」

 

酒飲み勝負開始一時間で勝負に参加した半数近くのメンバーが脱落する中、ベルは余裕の表情で8本目のウイスキーを開けて飲んでいた。酔ったベルを見たいという欲望が強すぎたアリーゼ、輝夜、アーディ、ティオネは顔を青ざめながら3本目のボトルを開けて飲むも明らかに限界そうだった。その近くでは早々にリタイアしたリュー、ロキファミリアのラウル、クルスを始めとしたメンバーが倒れ伏していた。最初は見たことも味わったこともないベルの持ってきたウイスキーや日本酒、ブランデーなど多種多様な酒を楽しみながら飲んでいたが度数の高さや初めて味わう美酒を前に早いペースで飲んでいたこともあり早々にダウンするものたちが多かった。

 

「むぅぅ・・・!!これほどの美酒があるとはっ!!」

 

「もっと美味しいお酒ありますけどそれは今出ている分を飲みきってから出しますね」

 

「なんと!?さらに美味い酒じゃと!?」

 

ラガービールやハイボール、ワインなど色んな酒をジョッキに注いではがぶ飲みするガレスは初めて味わう美酒たちに酔いしれるもベルの言葉にテンションが爆上がりして酒を飲むスピードをより早める。その後も勝負は続くが最終的にベルとガレスの一騎打ちとなり勝負が着く前に酒が尽きてドローとなった。仕方が無いのでベルは借金回収の期限を伸ばしてあげることにした。なお今回の酒代50万ヴァリスがザップの借金に追加されたのを後日ザップは知ることになる。

 

そして当の本人は勝負開始早々に同じ幹部であるベート・ローガと共にリタイアして店の外で盛大に吐いていたり、ベルが豊穣の女主人と個人契約して定期的にお酒を卸すようになったりなどとまぁそれなりのことがあったが一応平和に終わった。





あとがき
ダンまち小説は文字数少なくても定期的に更新できるようにこれから頑張ろうと思いつついつかは番外編にも手を出したいと思ってます。ヘスティアファミリアに呪術廻戦の伏黒甚爾や伏黒恵、オーディンファミリアに第七王子のシルファ・ラングリースなど他作品キャラの登場を考えたりしてますが、良さそうなキャラ達がいたらコメントやメッセージよろしくお願いします!!次回は怪物祭を考えています。

番外編候補

  • イレギュラー・オラトリア
  • アナザー・オラトリア
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