とんでもスキルでダンジョン放浪メシをするのは間違っているだろうか?   作:有頂天皇帝

24 / 24
まえがき
今回でようやくウダイオス煉獄種との戦いに決着が着きます。長く続きますがようやく終われせたことに内心安堵してます


第十六話 リヴィラの騒動完結

────ベルの宣誓を聞いてからの冒険者たちの動きは早いものだった。ベルの詠唱した救国の聖女(ラ・ピュセル)の魔法によって傷が癒えた彼らはそれぞれの武器を手に持ち雄叫びをあげながらスパルトイへと立ち向かっていく。

 

本来ならば推定Lv.4の上位或いはLv.5はあるかも知れないスパルトイ煉獄種を相手にLv.1や2のリヴィラの街の冒険者たちができることなどない。

だがスパルトイ煉獄種たちが産まれたてで動きが鈍いこととフィンを始めとした第一級冒険者たちとティランとエルザという特級冒険者が半数以上のスパルトイ煉獄種を蹴散らしているおかげでリヴィラの街の冒険者たちが相対するスパルトイ煉獄種の殆どが弱っていたのと冒険者たちの方が数を上回ったことで何とか相手取ることができていた。

 

「やれぇ、テメェら!」

 

リヴィラの街のトップであるボールスの言葉を合図に冒険者たちは5人1組となってスパルトイ煉獄種を一体ずつ倒していった。

気付けば十八階層の至る所で冒険者たちの喧騒が響き、各々の武器による剣閃が煌めき、冒険者たちは一歩も引かず大鐘楼の鐘の音を背にスパルトイ煉獄種たちに立ち向かっていた。

 

ベルの唱えた魔法【リュミノジテ・エテルネッル】の効果により冒険者たちは傷を負ってもすぐ治るだけでなく防御力も上がっているのか普通ならば両断されてしまうスパルトイ煉獄種たちの攻撃をくらっても耐えられることができた。

傷を負っても治る治る現状において、もはや恐れなどない、とでも言うように。果敢にスパルトイ煉獄種へと襲いかかる。

 

それでも長く戦い続ければその分魔法を行使し続けているベルにも限界の時が来てしまう。

それ故に誰もがその時が来てしまうことを恐れ、スパルトイ煉獄種たちを倒すスピードを上げていく。しかし10分、30分と時間が経っても魔法の効果は全く消えずそれどころかベルは前線で暴れているフィンたちを援護するように魔弓フェイルノートによる狙撃で的確にスパルトイ煉獄種の頭部或いは魔石部分を撃ち抜いていた。

 

「────凄まじいな」

 

自分の背よりも長い槍を振り回しスパルトイ煉獄種たちをなぎ払いながらアイズたちと共にウダイオス煉獄種へと向かって駆け抜けているフィンは背中に冷や汗を流しながらもどこか嬉しそうに笑って後方でリヴェリアやレフィーヤを始めとした後衛組たちと共にいるベルを見る。

 

 

──────アイズやレイ・スターリングを始めとした歴代最速記録(レコードホルダー)保持者たちを遥かに上回る速度で第一級冒険者であるLv.5にまで上り詰めた現世界最強ファミリアであるゼウスとヘラの血を引く麒麟児

 

 

──────神々すら虜にしてしまう食事を振る舞い連日長蛇の列を作る屋台を経営する凄腕料理人

 

──────可愛らしい見た目に反してしっかりとした実力を持つことから多くの女性冒険者たちに狙われているうさ耳の似合うショタ

 

 

などなど色々と噂に絶えないベルだが、その実際の実力を見ていなかったフィンはベルがどのくらいの実力者なのか分からなかったが今回の一件でこれまでの常識が塗り潰されるほどその一端を見せつけられた。

 

Lv.5になりたての冒険者が推定Lv.6の階層主であるウダイオスの強化種を一人で相手できるか?これまでフィンの知る限り武器を使ったことのないウダイオスの大剣の一撃を耐えられるか?100は超える冒険者たち全員の傷を癒すだけでなく支援(バフ)も与えられるか?などなど驚くことは山のようにあったが何よりもフィンの心を熱くさせたのはベルの宣誓だった。

 

「────君たちに勇気を問おう、か」

 

それはフィンが重要な局面でよく口にする、言うなれば鼓舞、あるいは扇動する言葉。

 

──もしも先ほどの状況でフィンが言ったとしても、彼らは聞かず、今も逃げ続けていただろう。

 『冒険者は自分の命が最優先』。一見すると自分勝手な言葉に聞こえるが、冒険者という職業の『自己責任』という性質をよく表した言葉だ。

 

それ故にフィンは──第一級冒険者は彼らを責められないし、責めても知らんぷりをされるだろう。それが許される。

 

───だが、彼は違う。

 

確かにLv.だけ見ればベルもまたLv.5の第一級冒険者である。

しかしあまりにも速すぎるランクアップを果たしたベルの実力を疑うものが多かったこと。フィンのような見た目詐欺ではない本当に幼い少年であること。コクヨウたちという並の冒険者より強い従魔を連れていることなどの理由からベルは本当は弱いのではないかと疑われていた。

 

────そんな彼が第一級冒険者ですら容易に行えないウダイオス煉獄種をほぼ一人で完封したこと、ウダイオス煉獄種による必殺の一撃に耐えきったこと、その余波だけでボロボロになっていた冒険者たちの傷を癒した。

 

そんなことを見せられた冒険者たち────ベルと倍以上年が離れてたりベルよりもはるか長く冒険者────として彼らはそこで腐るでもなくこのままガキに舐められてたまるかと言わんばかりに冒険者としての心に火をつけさせられ今激しく燃え上がっていた。

 

そしてそんなベルの姿を見せられて燃え上がったのはリヴィラの冒険者たちだけではなくフィンたち第一級冒険者たちもだった。

 

 

 

 

(あの子、本当にすごい・・・)

 

誰よりも早く、そして誰よりも多くのスパルトイ煉獄種たちを倒しながらウダイオス煉獄種の元へと駆けているアイズは戦いを初めてからずっと聞こえている大鐘楼の鐘の音に安らぎを感じていた。

 

正直、階層主級の魔石2つを食べて強化されたウダイオス煉獄種とスパルトイ煉獄種の群れを前にアイズは敗北が頭によぎってしまった。

だがベルの宣誓とかつての英傑の1人である救国の聖女(ラ・ピュセル)の魔法によって冒険者たちが剣を取り立ち上がらせることでその考えも吹き飛んだ。

 

いや、それ以上に冒険者たちの心に炎を燃え上がらせたベルの宣誓を聞いたアイズの心臓の鼓動はこれ以上ないほど激しく高なっていた。

 

(?どうしてこんなにあの子からこんなに目が離せないんだろう・・・。もっとあの子のことが知りたくなって仕方がない・・・)

 

ベルの宣誓を姿を見たアイズはその姿に何故か父親の姿と重ねてしまいスパルトイ煉獄種と戦いながらずっとそのことを考えていた。

それはモンスターを絶対なる敵と考え情け容赦なく多くのモンスターを屠ってきた剣姫としての姿ではなく、年相応の悩める少女としての姿がそこにはあった。

 

「君は・・・」

 

アイズはスパルトイ煉獄種たちを蹂躙しながら前へ前へと進みながらもその頭の中には白兎の少年(ベル)のことでいっぱいであり、それなのにその動きはどこか何時もより軽やかで無駄な動きがないように思えた。

 

「君は何者なの・・・?」

 

ベルのことが知りたくて堪らないとばかりにその障害となるスパルトイ煉獄種たちをなぎ払い、確実にウダイオス煉獄種の足元にまで近づいて行った。

それによりアイズが最も脅威だと判断したスパルトイ煉獄種たちはアイズを潰すために生み出され続けるスパルトイ煉獄種たちはアイズを優先的に狙うようになり始めた。

だがそんなことは関係ないと言いたげにアイズはデスぺレードを振るいスパルトイ煉獄種たちを尽く撃破していく。

 

「もしかして君が・・・」

 

アイズは縋るように、どこか願うようにその言葉の続きを語ろうとした瞬間、スパルトイ煉獄種たちが四方八方からアイズを襲う。逃げる隙間もない圧倒的密度から迫るスパルトイ煉獄種たちに対してアイズは焦ることなく詠唱を唱える。

 

「【目覚めろ(テンペスト)】」

 

アイズの風の付与魔法【エアリアル】が迫るスパルトイ煉獄種たちを全員吹き飛ばし、さらに風の付与魔法(エンチャント)を帯びたデスぺレードの斬撃は周囲のスパルトイ煉獄種たちを跡形もなく吹き飛ばしながら、アイズは一気に駆け上がる。

 

「────私の英雄なの?」

 

かつて両親が語ってくれた存在、いつか自分の前に現れてくれると母と父が語ってくれた英雄がベルなのかと無意識にアイズは願っていた。

 

 

────そんなアイズの想いに応えるかのように後日のステイタス更新にてそれはスキルとして現れ、ロキたちの頭を非常に悩ませることになるのだがこの時の彼女どころかステイタス更新をしたあとの彼女も知る由はない。

 

 

 

「────いい後輩が入ったようだなフィルヴィス」

 

「まぁな。その分色々とやらかしてくれ胃を痛めることがあるが、それ以上に素直で優しい子だよ」

 

スパルトイ煉獄種たちの大群を前にしても会話をする余裕があるティランとフィルヴィスはその拳と剣を用いてスパルトイ煉獄種たちをねじ伏せながら前々へと突き進んでいた。

 

「・・・・・・戻る気は無いのか。ヘスティア様は今もずっとお前たちの帰りを待っているぞ」

 

フィルヴィスは無駄だと頭では理解していてもそれでもそう問いかけるのをやめられなかった。

ティランたち闇派閥への復讐の道を選び闇へと堕ちたヘスティアファミリアの団員たちのことを今でも心配しているヘスティアのことを知っているフィルヴィスだからこそ問いかけずにはいられないのだろう。

 

「わかっているだろうフィルヴィス。俺たちは女神ヘスティアが一番苦しんでいるのは時に傍にいなかった。そしてあの方が望んでいない復讐の道を選び俺たちは穢れた。今更あの方の前に戻るなどできるわけもない」

 

ティランは感情を押し殺した声でフィルヴィスにそう返答する。6年前の【27階層の悪夢】が起こったあの日、多くのヘスティアの眷属(かぞく)が死にヘスティアは嘆き悲しんだ。

その時ティランを始めとしたヘスティアファミリアの団員の一部は憎悪に任せて闇派閥に関するものたちを見つけては容赦なく殺しまくった。

 

それによりギルドからブラックリスト入りされそうになったがヘスティアからの懇願でなんとかそれも取り消すことができた。

それでもヘスティアに多大なる迷惑をかけたのも事実であるし何よりティランたちが復讐の道を選んだことで深く悲しませたことでティランたちはヘスティアに顔向けできずこうして闇の世界で生きる道を選んだ。

 

それがヘスティアの想いを踏み躙った自分たちにお似合いであると言うティランに対してフィルヴィスはスパルトイ煉獄種の頭をヘスティアソードで砕きながら鼻で笑う。

 

「お前たちの事情など知ったものか。ヘスティア様に対して申し訳ないならあの方の前で頭を垂れて平伏しながら謝罪しろ。できないというのなら私がお前たちをボコってでも無理やり連れていくからな」

 

「やっぱりお前もヘスティアファミリアの団長だな・・・」

 

フィルヴィスの態度にティランは思わず苦笑する。歴代のヘスティアファミリア団長に共通することであるが、全員が主神であるヘスティアのことを第一に考えることからヘスティアの為ならば犯罪などヘスティアが嫌がること以外のことなら大抵やってしまう。

それをティランは懐かしく思いながらもそれでも今はヘスティアの元に戻ることをよしとはしなかった。

 

(少なくとも闇派閥を殲滅するまでは戻れないな・・・)

 

ティランは一瞬だけ憎悪の表情を浮かべながらも襲い来るスパルトイ煉獄種を撃破しながらウダイオス煉獄種へと迫る。

 

そしてスパルトイ煉獄種の軍勢を突破したティランたちは時間がかかってしまったもののウダイオス煉獄種の足元近くまで接近することができた。

現状揃った戦力はロキファミリアからはフィン、ザップ、アイズ、ティオネ、ティオナ。ヘスティアファミリアからティラン、エルザ、フィルヴィスの8人だ。

 

「さて、どうやって倒すとするか・・・」

 

「んなの簡単だ。俺とエルザで腕を1本ずつ破壊し、アマゾネス姉妹とクソチビ、白髪猿で1本ずつ破壊してから胸の魔石をファルヴィスと剣姫が破壊して倒す。それでいいだろ」

 

ウダイオス煉獄種を見上げながらフィンはどうやって倒すか思案するが、ティランは下手な作戦を考えるよりも単純な手で攻撃した方が手っ取り早いと勝手に結論づける。

相変わらずの口の悪さにフィンは苦笑しながらもかつて何度も共に戦ったことを思い出して懐かしさに笑みを浮かべる。

 

「やれやれ久しぶりに会ったと思えば随分と乱暴だね・・・。まぁいいさ今回は君の作戦で行かせてもらおうか」

 

「ふん・・・」

 

フィンがティランの提案を受け入れるとティランとエルザは即座に行動に移すべくその場を飛び立つとウダイオス煉獄種の眼前まで飛翔した。

ウダイオス煉獄種は突然目の前に現れた煩わしい存在を叩き落とすべく左上腕の大剣を振り回すが、大剣がティランたちに当たるよりも先にティランの拳が衝突する。

 

「拳骨粉砕(メテオ・クラッシャー)!!」

 

竜の鱗で覆われた拳にさらに魔力を纏わせた拳骨によってウダイオス煉獄種の大剣だけでなく左上腕を粉々に砕いた。

予想外の一撃にウダイオス煉獄種は思わず仰け反ってしまい、その隙に右上腕に接近したエルザが周囲に大量の剣を展開させながら右上腕部に斬りかかる。

 

「天輪・繚乱の剣(ブルーメンブラッド)!!」

 

すれ違いざまに無数の剣と共に連続でウダイオス煉獄種に斬りかかったエルザはそのままウダイオス煉獄種の腕が砕けるまで何度も斬りかかり、ウダイオス煉獄種の右上腕を斬り砕いた。

 

「まったく見せつけてくれるね・・・!!」

 

フィンは未知のモンスターと言ってもいい程変異しているウダイオス煉獄種相手にしても全く怯まずその力を見せつけてきたことに嫉妬を抱きながらも負けていられるかと笑みを浮かべながら詠唱を始める。

 

「【魔槍よ、血を捧げし我が額を穿て】ヘル・フィガネス」

 

フィンが詠唱を唱え終えた瞬間、フィンの瞳は狂気を宿した赤い瞳に染まり凄まじい速度で走りながらウダイオス煉獄種の体を駆け上り、左下腕に辿り着くなり槍を振り回し少しずつ砕いていく。

 

「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッ!!」

 

フィンの魔法【狂猛の魔槍(ヘル・フィガネス)】は判断力を失う代わりに戦闘意欲が引き出されランクアップに匹敵するほど全能力が超高強化される。今の状況に必要なのは圧倒的な力と判断したフィンが指揮を放棄して戦う姿を見ながら反対側の左下腕に接近していたザップもまた腕を破壊するために自身の血液で形成した刃身をその手に持ちながら左下腕の付け根に迫る。

 

「斗流血法・カグツチ、刃身ノ四・紅蓮骨喰(ぐれんほねばみ)!!」

 

身の丈ほどある巨大な刀身の大剣をその手に握ると峰の部分に付いた発火能力による推進機構が加速力を上乗せさせながら放った斬撃は凄まじい破壊力を発揮し、その一撃はウダイオス煉獄種の左下腕にヒビを入れた。

 

「いっくよーーーー!!」

 

「オラァァァァァァッ!!」

 

右下腕をティオネが、左下腕をティオナがそれぞれの武器である大双刃(ウルガ)とククリ刀による連撃と同じように攻撃を続けていたフィンとザップによる攻撃が続いていた事によりひび割れていた両腕を砕くことができた。

これによりウダイオス煉獄種は全ての腕を破壊することに成功した。

それを確認したフィルヴィスとアイズはトドメの一撃を放つためにウダイオス煉獄種の魔石に近づく。

 

「【浄化せよ、破邪の聖炎】!!カタルシス・ウェスタ!!」

 

ウダイオス煉獄種の魔石に近づきながら自身の魔法である【聖火の祭炎(カタルシス・ウェスタ)】を詠唱し、ヘスティアソードに青い炎を纏わせながら魔力を全身に巡らせて一時的に身体能力と斬撃の威力を引き上げる。

そして十分な魔力が蓄積されたことで今のフィルヴィスが使える最強の一撃を放つ。

 

「【聖火の誓約(オース・ウェスタ)】っ!!」

 

剣閃とともに放たれた蒼き炎が巨大な奔流となってウダイオス煉獄種の上半身を飲み込んだ。

浄化の力を宿した炎はモンスターであるウダイオス煉獄種の身体を蝕み、胸部の魔石を守る骨は斬撃と炎の一撃で脆くなっていたこともあり、浄化の力でボロボロと崩れていき胸元の魔石が露出しかけていた。

 

「やれ!剣姫!!」

 

「【目覚めろ(テンペスト)】!!」

 

道は作ってやったと言わんばかりにそう叫ぶフィルヴィスに答えるようにアイズもまたウダイオス煉獄種にトドメを指すべく全身に風を纏い、一気に加速して魔石を砕くべくデスぺレートを振り下ろそうとした瞬間、ウダイオス煉獄種は負けてなるものかと意地を見せるかのように砕けかけている胸部の骨を散弾のように放ち、アイズを攻撃する。それはアイズにダメージを与えることはできなかったが、アイズの手元からデスぺレートを弾き落とすことには成功した。

 

「っ!?」

 

武器を失ってしまったことによりウダイオス煉獄種の魔石を砕けないと直感で感じとるアイズだが、諦めてなるものかと腕の一本や二本折る覚悟で全身により強力な風を纏わせようとしたその時、アイズの横を何かが凄まじいスピードで通過したかと思えばそれはウダイオス煉獄種の頭部に命中し、その体を仰け反らせた。

 

そしてウダイオス煉獄種の頭部に命中したソレはまるで意志を持ったかのようにアイズの手元へと跳ね返り、アイズは反射的にそれを掴んだ。

 

「コレ・・・」

 

それは一振の細剣だった。アイズのエアリアルとは異なる荒々しい嵐のような暴風が秘められていると感じれるその黒い刀身の細剣は初めて手に取るはずなのに長年使い続けている自身の専用武器であるデスぺレートに匹敵するほど手に馴染むその細剣を手に取りながら後ろを向く。

 

その視線の先には長弓を構えながらこちらを見ているベルの姿に気づいたアイズは自分のためにこの武器を用意してくれたベルに感謝しながら細剣を──【魔剣テンペスター】を構え、必殺の一撃を放つ。

 

「リル・ラファーガッ!!!!」

 

アイズの全魔力を注ぎ込み、魔剣テンペスターに宿る膨大な風の魔力と共鳴したことにより凄まじい威力となった突風否、小さな暴風に覆われたアイズは音を置き去りにするほど凄まじいスピードで飛び出したかと思えばウダイオス煉獄種の魔石を貫き、そのままウダイオス煉獄種の体を通過して地面に着地した。

 

「オ、オォ・・・・・・」

 

魔石を失ったことによってウダイオス煉獄種は力を失いその体を灰へと変えていく。灰になりながらウダイオス煉獄種は遠くで長弓を構えながらこちらを見据えているベルを消える最後までずっと見ていたことに誰も気づかなかった。

 

 

────こうして長く続いたリヴィラの街の激闘はようやく終わりを告げた。この日、冒険者たちは1つの冒険を乗り越えた。それはこれから続く英雄譚の1ページに過ぎないかもしれない。だけどこの日の彼らは間違いなく英雄譚に名を残しても構わないほど勇敢であったことは誰もが認めるものであった。






あとがき
コメントや感想でベルくんのランクアップに期待している人達がいますがまだベルくんはランクアップさせないつもりです。今後の物語でベルくんにはもっと強敵と連戦してもらい十分ステイタスを上げてからランクアップさせたいので・・・。代わりにアイズたちをランクアップさせる予定です。ソード・オラトリアにてウダイオス単独撃破でランクアップしましたがこの物語ではこの後にウダイオス単独討伐挑ませても・・・となりますので。それから原作でベルくんの成長を後押ししたあのスキルをアイズさんが持つかもしれませんが・・・どのスキルかは言わなくとも分かりますよね?
次回は食事回を予定しております。ベルくんがリヴィラの人間たちとロキファミリアの胃袋を掴めるようにしたいです。

ベルの魔法リクエスト

  • ウィストリアのウィルの魔剣(ウィース)
  • 原作のファイヤボルト
  • 完全オリジナル
  • アイズのエアリアルの雷版
  • Fateの投影魔術
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

最強と最恐の系譜は雷霆の申し子です(作者:道化の作家)(原作:ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか)

 この世界線のベルくんは原作よりも二年早く生まれて、あの二人に滅茶苦茶鍛えられただけの世界線。▼ それ以外にも少し他の要素が混じってる。原作とは一部設定の違う部分がありますが許してクレメンス。▼


総合評価:2153/評価:8.56/連載:20話/更新日時:2026年10月24日(土) 08:17 小説情報

最凶のゼロと運命の女神(作者:鵲くん)(原作:ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか)

一影九拳、八皇断罪刃の全員のテストケースとして一人の弟子が居た…その男は最強だが…その実力は最強と言うよりも…▼一影九拳と八皇断罪刃の全員から教えを受けた、達人がダンまちの世界に来たら…って話です、一応原作開始四年前からスタートします。▼どうしても思いついた設定覚えてる内に書きたくなったので…▼ゼロ魔の方も続けていくので勘弁してくだしあ▼合う合わないの癖が強…


総合評価:1077/評価:7.33/連載:33話/更新日時:2026年09月08日(火) 20:00 小説情報

白兎の兄が規格外なのは間違っているだろうか(作者:ディーノpc35)(原作:ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか)

作者の自己満足のための作品です。▼作者がただこんなのを見たいだけの作品ですのでそれでもいい方がいれば見てください。▼規格外の強さを持ったオリ主がベルの双子の兄としてオラリオで様々なバランスブレイカーを起こしていく作品です。


総合評価:1448/評価:8.06/連載:41話/更新日時:2026年08月22日(土) 18:30 小説情報

異常過ぎるのは間違っているだろうか?(作者:ダーク・シリウス)(原作:ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか)

冒険者として生活をする事になったとある並行世界の兵藤一誠を知った神々と冒険者。▼色々無視できないことばかりするので・・・・・。▼「イッセー! ワシと覗きに行くぞ!」▼「お前はお前を愛する女を裏切らなきゃいいんだよ!」▼「なぁなぁ、なーんか楽しい事しようやー」▼「どんな手を使ってでもあなたは私のオーズにするわ」▼「炉の炎に照らされるあなた横顔と鎚の音を見聞きす…


総合評価:1130/評価:7.27/連載:20話/更新日時:2026年08月31日(月) 06:00 小説情報

英雄を救う最弱の英雄(作者:イッチニッチ)(原作:ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか)

現代日本のオタク高校生から転生した少年・ラルゴが辿り着いたのは、のちの英雄たちが足元にも及ばない「全盛期オラリオ」――実力は神の領域、だけど性格と行動基準が完全に終わっている最狂の双璧が支配する時代だった!▼伝統行事は『女湯覗き』。ホーム(本拠地)は毎日ヘラ・ファミリアに更地にされるため、団員全員が一級建築士並みの大工スキルをカンストさせている不死身のドスケ…


総合評価:1928/評価:8.7/連載:31話/更新日時:2026年11月04日(水) 00:00 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>