とんでもスキルでダンジョン放浪メシをするのは間違っているだろうか? 作:有頂天皇帝
今回は神様から恩恵を刻んでもらうのととんスキで最も重要なスキルと言ってもいいあのスキルの登場になります。それからとある回復役の少女も登場したりします。
検問にて少女──アーディ・ヴィルマとその姉である女性──シャクティ・ヴィルマにイナバたちを預けたベルは祖母の紹介で所属する予定のファミリアがある聖火の館へと向けて歩いていた。
「えっと、次の角を左に曲がってまっすぐ進めば見える、だったかな?」
ベルはアーディから貰ったオラリオの地図で道を確認しながらオラリオを歩いていた。その手には道中の屋台で購入したジャガ丸くんや串焼きなど握られており食べ歩きも堪能していた。
「うわああん!」
歩いている途中、後ろの方から不意に響く鳴き声。振り返ると膝を擦りむいてなく子供の姿。転んでしまったのだろう。
「大丈夫?ほら、泣かないで《キュアヒール》」
ベルが片手を向け、緑に輝く治癒魔法特有の魔力光を当てると傷はあっという間に治る。驚いて目を見開く少女は痛みを確認するように足を動かし立ち上がる。
「ありがとう、お兄ちゃん!」
「うん、気をつけてね」
頭を撫で優しく微笑むベル。ポッと顔を赤くする少女。立派な初恋キラーだ。村にいた頃も多くの少女から大人の女性を無自覚に誑し込んだのは伊達ではないと言えるだろう。
「もし・・・」
「?わぁ・・・・・・」
「・・・?」
少女が去っていくのを見送ったベルに声をかける女性の声が聞こえたので振り向くとそこには美しい少女が居た。あまりの美しさにベルは思わず息を呑んでしまった。ウェーブのかかった銀糸のような白銀の髪。大きめの瞳にかかった長い睫毛。150セルチに届かない小柄な体躯は精緻な顔立ちも合わさり人形のような印象を受ける。
「何か・・・?」
「あ、す、すいません!その、綺麗な人だなって・・・」
ベルの口から思わずこぼれてしまい照れながら言われた言葉は、口説いているのではなく本心なのだろう。その容姿故に何度も口説かれたことのある少女も、思わず赤くなる。
「そ、それより・・・先程少女の傷を癒やしていたようですが」
「あ、はい。僕の魔法です…」
「やはり、そうですか。オラリオの治癒師ヒーラーは全員覚えたつもりでしたが、貴方は外から来たのですか?」
「はい!所属するファミリアを探していて!」
「
「あ、いえ・・・」
違います、と言いかけ城門で知り合ったシャクティとアーディからの忠告をベルは思い出す。
『確かに神の恩恵がない・・・神々の言う未知というやつか。面倒な・・・いいかベル・クラネル。それが知られた場合、面倒なことにしかならない。それはお前が所属するファミリアの主神にのみ話を通せ』
『私達3人だけの秘密だよ、ね?』
と言っていたことを思い出しベルは何とか誤魔化すためにシャクティから教わった通りのことを伝えることにした。
「は、はい!そうです!!これからヘスティア様から恩恵を授かりに行くつもりです!!」
「ヘスティア様、ですか・・・。残念ですね、もしまだファミリアが決まっていなかったら私たちのファミリアに勧誘したかったのですが・・・」
少女はベルの改宗先ファミリアが既に決まっていたことを少し残念がるも、女神ヘスティアの元ならば頼めば治療のためにベルを借りることもできるだろうと前向きに考えることにした。
「ヘスティア様のところに行くというのならご一緒してもよろしいでしょうか?私もヘスティアファミリアに用があるので」
「いいですよ。えっ、と・・・」
「ああすいません。自己紹介がまだでしたね。私は《ディアンケヒトファミリア》の団長を務めているアミッド・テアサナーレと申します」
少女──アミッドの所属するファミリアを聞いたベルは義母たちから教えてもらったオラリオの有名ファミリアの一つであることを思い出す。確か──
「確か金稼ぎファミリアの・・・」
「違いますよ!?」
ベルの間違った知識を聞いてアミッドは即座に否定する。確かに主神であるディアンケヒトは生命と医療、技術の神であるのにやたらと『金』にうるさくて否定しづらかった。でも、勘違いさせたままではいけないのだ。
「ディアンケヒトファミリアは治療と製薬を活動内容としているファミリアなのです。確かにディアンケヒト様はお金に煩いですが・・・」
「そうなんですか・・・」
それからベルはアミッドからディアンケヒトファミリアのことやオラリオのことなど色々な話を聞きながら聖火の館へと歩いていくのだった。
《聖火の館》。元はヘラファミリアが管理していた廃教会をヘスティアが買取り、それに隣接するように建てた館がヘスティアファミリアの拠点となっている。その主神室にてベルとアミッドはヘスティアファミリアの主神であるヘスティアと対面していた。
「初めましてだねベルくん。君のことは君の家族から聞いているよ。僕がこのヘスティアファミリアの主神を務める女神ヘスティアさ」
黒髪ツインテールのロリ巨乳女神は胸を張りながらベルにそう自己紹介をする。一瞬勢いよく弾むヘスティアの胸に視線がいきそうになったベルだが隣のアミッドからの冷ややかな視線を感じてすぐ顔を逸らして自己紹介を返す。
「は、初めましてヘスティア様。僕はベル・クラネルと言います」
「うん、元気のいい返事だ。本当なら面接とかやる必要はあるんだけどあの愚弟とヘラからの紹介だから問題ないね」
「えっ」
ヘスティアの口からヘラの名前が出てアミッドが驚いたようにベルに視線を向けるが、ベルとヘスティアはそれに気づかずファミリアの運営方針を始めとした説明を聞いていた。
「それじゃあ早速恩恵を刻もうか!」
「は、はい!!」
そしてようやく冒険者になるための第一歩としてベルはヘスティアから恩恵を与えられるのだった。そして数分後、ベルのステータスを見て驚愕の声を上げるのだった。
「な、なんだこれ────!?」
『ベル・クラネル
Lv.1
力:I0
耐久:I0
器用:I0
敏捷:I0
魔力:I0
戦神ヴァハグンの加護(小) 風の女神ニンリルの加護(小) 火の女神アグニの加護(小) 雷の神インドラの加護(小) 創造神デミウルゴスの加護(小) 水の女神ルサールカの加護
従魔契約:ヴォーパルバニー、ドレイクホース、グリフォン
《魔法》
【】
【】
【】
《スキル》
【
・ゼウスとヘラの血縁者の証明
・魔法スロットに関係なくゼウスとヘラの眷属の魔法を使用することができる使用できる
・ゼウスとヘラの眷属のスキルを使用することができる。
現在使用可能スキル
・神饌恩寵(デウス・アムブロシア)
・流血闘術(ブラッディ・コンバット)
ブレングリード、斗流血法・シナトベの血闘術が使用可能
・致命兎魂(ヴォーパル・ソウル)
ヴォーパル刃術を初めとしたスキルの使用が可能
・自然宝典《ネイチャー・ギフト》
属性攻撃の威力が上昇する。属性攻撃の耐性付与
現在使用可能魔法
・サタナス・ヴェーリオン 詠唱式:【福音(ゴスペル)】
・
・ジェノス・アンジェラス 詠唱式:【祝福の禍根、生誕の呪い、半身喰らいし我が身の原罪】【禊(みそぎ)はなく。浄化はなく。救いはなく。鳴り響く天の音色こそ私の罪】【神々の喇叭(らっぱ)、精霊の竪琴(たてごと)、光の旋律、すなわち罪禍の烙印】【箱庭に愛されし我が運命(いのち)よ砕け散れ。私は貴様(おまえ)を憎んでいる!】【代償はここに。罪の証をもって万物(すべて)を滅す】【哭け、聖鐘楼】
・エアリアル・ブレード 詠唱式:【切り裂け(ジャッジ)】
・ケラウノス 付与魔法 詠唱式:【駆け抜けよ(アクセル)】
【
・早熟する
・英雄への憧れが続く限り効果持続。
・英雄への憧れの強さによって効果向上。
・全武器の使用適性向上
・致命傷回避(1日最大12回まで)
・能動的行動アクティブアクション に対するチャージ実行権。
・発動時、周囲の味方の戦意高揚
【
・対価(ヴァリス又は魔石)を払うことによって異世界の商品を購入可能。
・異世界の食材を用いた料理にステータスバフ効果を与える。
・調理した料理にバフ効果を与える。
・異世界の魔法が使用可能(現在使用可能な魔法は火・風・雷・治癒魔法)
【
・異空間スペースに物を収納出来る。
・容量は無限大
・収納したものは劣化せず、収納した時の状態で保たれる
・収納する際は物質の重さを感じない
』
「あっ、ネットスーパーのスキルがある」
ベルのステータスを見て驚愕しているヘスティアをよそにベルはムコーダと同じスキルがあることに喜び早速【異世界通販】を使用する。ネットスーパーを頭の中で念じながら思い浮かべるとベルの目の前にムコーダがよく使用していたネットスーパーの画面が目の前に浮かんだ。
「えっと、ここにヴァリスを入れればいいのかな?」
ベルはネットスーパーの画面の一角に四角い枠のようなものがあるのに気づくとそこにとりあえず500ヴァリスを投入し、カレーパンとメンチカツを購入。そして注文を確定させると、目の前に銀色の粒子が集まって徐々にムコーダが購入する度にみた段ボール箱となった。
そして段ボール箱を開けると中にはさっき注文したカレーパンとメンチカツが入っていた。
「「・・・・・・・・・」」
「美味しい・・・!!」
突然の奇想天外な出来事に固まるヘスティアとアミッドをよそに購入したカレーパンとメンチカツを美味しそうに頬張るベル。この世界でも再現しようと何度も挑戦したがそれなりに近い味にはなったがやはり異世界のものには叶わないでいた。
(デザートに甘さ控えめのフルーツサンドも買おうかな・・・)
物足りなかったベルは追加購入をしようとしたところでこちらをじっと見ているヘスティアとアミッドに気づき、ベルは自分がやらかしてしまったことにようやく理解してしまった。
(しまったぁ────!?)
「ベルくん、今のは────」
「こちらをお納めください!!」
ヘスティアがベルに今食べていたものに関して質問するよりも早くベルは即座に購入したプリンやショートケーキ、シュークリームなど色々なスイーツをヘスティアとアミッドに提供する。
「「ゴクリ・・・っ!!」」
始めてみる美味しそうな甘味に喉を鳴らしてしまったヘスティアとアミッドはベルからプリンなどを受け取ると近くのテーブルに並べそのまま2人は恐る恐る一口食べるとそのまま勢いよくベルから貰ったスイーツを食べるのだった。
あとがき
どうでしたかね?今回はヘスティアとアミッドが登場しました。ヘスティアファミリアのメンバーは現在遠征に行っているため少しの間登場しませんがその間に色んなキャラを登場させようと思ってます。異世界の甘味を知ってしまったヘスティアとアミッドは果たしてこの先その魅力に抗えることが出来るのだろうか・・・。ベルくんのダンジョンデビューはもうちょっと先になる予定で次回はベルくんに屋台で料理を作ってもらおうかなと思ってます。ちなみにアニメみたいにリアルな会社名出すの怖いのでWeb版のように架空の店舗で行こうと思います。それと計算は面倒なのでこの作品では1ヴァリス=10円換算でやろうと思います。
番外編候補
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イレギュラー・オラトリア
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アナザー・オラトリア