大地よテニスの王子様に勝て!   作:ディア

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とある読者様の希望で11ヶ月ぶりに復活しましたが…気まぐれ更新ですので気が向かなければ次回の更新は来年中になると思います。すみません…


第3話

「古賀ー試合やろうぜ!」

テニス部に入って早々、大地は同じ一年であるツンツン頭の桃城にテニスで勝負を挑まれた。

「残念だが断らせてもらう。」

「ああ!?何でだ!?」

「今ここで勝負しろってのは無理だ。先輩達や竜崎先生に大目玉食らう。」

「う…そりゃそうだけどよ。」

「そうなればレギュラーにも選ばれなくなってもっと強い奴と戦えなくなるし、俺としてもそうはなりたくはねえんだよ。」

大地は静かに語るように桃城に言い聞かせると桃城は諦めた。

「ちっ…仕方無えな。それじゃ海堂、試合やろうぜ!」

「「話を聞いていたのかお前は!?」」

どこまでいってもフリーダムな桃城に大地とバンダナの海堂がツッコミを入れた。

 

「ったく…バカはこれだから困るぜ。」

海堂はツッコミを入れて呟く。悪口故に桃城の耳に届き、桃城はつかみかかった。

「何だとコラ!?」

「バカだからバカって言ってんだろうが?!」

「2人ともよせ。お互いに気持ちは分からなくないがここで喧嘩したところでテニスができなくなるだけだぞ。」

大地が2人を抑えると2人とも手を離してブスッとした顔になった。

「「けっ!」」

2人の険悪な雰囲気に大地は頭を抱える。そして閃いた。

「そうだ。明日確か2人ともオフだろ?いいテニスコート知っているから明日そこで試合やろうぜ。な?」

「面白え。そこで決着つけようぜ。海堂。」

「上等じゃねえか……」

「(あれ? どうしてこうなった?)」

大地は2人を仲良くさせようとするも失敗に終わった。

 

〜翌日〜

 

大地は携帯でテニスコートの場所を教え、桃城と海堂がラケットを持って対峙していた。

「入部した当初からこうやって対峙するとずっと思ってたぜ…海堂。」

「それはこっちの台詞だ。」

「それじゃ試合をするから桃城、トスをしろ。」

ちゃっかり大地は審判になり、2人の試合の進行を促していた。

 

「桃城対海堂、6ゲーム1セットマッチ、サービス海堂プレイ!」

トス…ラケットを回して表か裏かを当ててサービスかレシーブを選ぶ権利を得た海堂はサービスを選び、試合が始まった。

「なかなか速いサーブじゃねえか!」

中学一年生にしては速いサーブだが平均よりも少し速い程度であり、桃城は難なく海堂の右側へと返す。

「ふん、言ってろ。」

ゆらりと海堂の腕が動き…大振りで返すとボールが曲がり、カーブボールと成した。

「なんだ!?」

そのカーブの切れの良さに桃城は一歩も動けず、点を取られた。

「15-0!」

「今のはスネイク、俺の十八番だ。覚えておけ。」

海堂はそれだけ言うと「フシュー…」などと息を吐いて元の場所に戻った。

「まぐれに決まってら!もう一度やって来やがれ!」

桃城はあんな切れのあるカーブボールをみるのは初めてであり、海堂の球をまぐれだと思っていた。

 

海堂がサーブを打つと海堂から見て右サイド、桃城から見て左サイドをガラ空きにして待機していた。

「ほらよ!左がガラ空きだぜ!」

故に桃城は海堂の右側へと打った。だがそれこそが海堂の罠とも気づかない。

「スネイク!」

海堂は再びスネイクを放ち、桃城から点を奪った。

「1-0、海堂リード!コートチェンジ!」

その後、桃城は海堂にスネイクに翻弄されてゲームを落としてしまった。

 

「やるじゃねえの。んじゃまあ俺も十八番を出すかね。」

ドズッ!

桃城はボールを頭上に上げ、弾丸のようなサーブを放った。中学一年生でこれだけ強烈なサーブを放てるのは稀で、桃城のパワーが如何に優れているかよくわかる。

「うっ!?」

海堂はそれを返そうとするものの桃城の強烈なサーブに押されてしまいネットに引っかかり、桃城に点を奪われた。

「15-0」

「へへっ!悪いな。これが俺の弾丸サーブだ。」

「上等だ。」

海堂は桃城の強烈なサーブを攻略しようと言わんばかりに燃えていた。

 

「それじゃもう一丁行くぜ!」

ドズッ!

桃城の強烈なサーブが入り、海堂はそれを返そうとしてロブを上げた。これこそが海堂の作戦だ。真正面から桃城のサーブを返すよりもベクトルを変えて返す方が力を入れずに済む上、桃城はネットに詰め寄ることも出来ない。しかし、この作戦は失敗だった。

「はぁぁぁっ!」

桃城は大ジャンプをしてそのロブをスマッシュで決めた。

「どーん☆」

桃城は海堂に指差し、ドヤ顔を決めた。

「30-0。桃城、今のはダンクスマッシュか?」

大地は思わず桃城に尋ねた。

「おうよ。あれこそが俺の十八番ダンクスマッシュ。」

ダンクスマッシュとは通常では届かないロブをスマッシュで決めるスマッシュでジャンプ力が相当なければ出来ないので習得難易度も必然的に高くなる。その分威力は間違いなくトップクラスの威力を持つだろう。バスケのダンクシュートを連想させるようなスマッシュなのでその名前がつけられた。

「まさかお前がダンクスマッシュを使えるとは思わなかった…さあ試合再開だ。」

大地は試合を再開させ、2人は元の場所へと戻った。

「それじゃ行くぜ!」

桃城の弾丸サーブとダンクスマッシュのおかげで桃城が海堂に追いつき、海堂はスネイクで桃城からリードし…と言ったように互いにサービスゲームの取り合いが続き、タイブレーク(互いに6ゲームをとった場合発動するルール)となり、海堂と桃城が互いに5ポイントを取っていた。

 

海堂がサーブをして桃城がレシーブを返すと海堂はすかさずスネイクを放ち、決まったかに見えた…

「ウォォォオッ!」

ポーン…

桃城が海堂のスネイクに追いつき、ネットを越え…桃城に点が入った。

「5-6!桃城リード!」

「スネイク、もう恐るるに足らず…なんてな。」

桃城が海堂をリードし、海堂は自分の切り札が通用しなくなったことで精神的に追い詰められた。

「糞……!」

それ故に海堂は頭を抱える。このままでは桃城に負ける。ではあの弾丸サーブをどうやって返すか…その思考に潜り込む。

「これでラストだ!」

桃城は弾丸サーブを打ち、海堂を襲う。その本人はと言うと

「ここで諦める訳には行かねえんだよぉぉぉっ!」

海堂は桃城のサーブを真正面から打ち返した。海堂が桃城のサーブを真正面から打ち返せたのは理由がある。桃城はスタミナ切れによってパワーが減っていた。それも先ほど海堂のスネイクを返すために全力で追っていたのだから尚更だった。

「アウト!」

しかし、海堂もスタミナ切れをしているのも事実だ。桃城のようにパワータイプでないのでパワーは然程変わらないがその分コントロールやスネイクの切れが甘くなっていた。

「ゲームセット!7-6、勝者桃城!」

「次は負けねえ…」

「俺だって負けねえよ。このまま勝ち続けてやる。」

2人の最初のライバル対決はこうして

幕を閉じた。

 

 

桃城と海堂がいなくなった後、1人大地は茂みに向かっていた。

「何やっているんですか?乾先輩。」

大地は試合の前から視線を感じ、その元をテニスとボクシングの勘で見つけ監視していた。観察していくうちにそれが長身メガネの男…乾だとわかった。

「やあ古賀。見ての通りデータを集めていたんだよ。」

「データを集めていたって…あの2人の?」

「まあな。例えどんなに些細なものでも俺は調べつくす。それが俺のテニスだ。」

乾はそう語るとテニスラケットとボールを取り出し、口を開けた。

「ところで古賀、俺と試合やらないか?」

乾はそう言ってテニスコートに移動した。

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