転生したら竜だった件   作:暁悠

30 / 33
 せっかくですので、書いておこうかなと。
 日常とは言ってますが、ほぼヴェルアーブの新婚生活です。

『小説家になろう』での新作連載に向けて、書き方を勉強&練習中です。見慣れない書き方でしょうが、どうか生暖かい目で見守ってください。


番外編 新婚旅行はテンペストで
第一話 いざテンペストへ


 グリイドの危機も去り、ナーガとも結ばれた俺。

 今は──

 

「美味しいですね、これ!」

「そうだろ? 知らぬ内に、リムルの国が凄い事になっててさ。食料を分けてもらったんだけど、それがまた絶品でね」

「そうなんですね! あれ? でも私達、食事は必要ないのでは……?」

「俺達が精神生命体ってのは隠し通してるからな。解析系統も妨害(ジャミング)してるし」

「それ、逆に怪しまれるのでは……?」

「あ、確かに……クソ、盲点だった」

「うふふ……まあいいじゃないですか。美味しいお料理も手に入りましたし、味わえましたし!」

 

 そんな会話を繰り広げながら、ナーガと昼食を(たしな)んでいる。断っておくが、キチンとみんなにも分けてある。なのでまあ……量が少なくなったのは悲しかったが、味わえただけ良しとしよう。

 

「俺達が幻獣達の相手に勤しんでる間、かなり大きな祭りをやったみたいだな。開国祭……だっけ」

「へえ」

「表面上は魔国連邦(テンペスト)……ジュラ・テンペスト連邦国のお披露目パーティらしいが、色々と重要な事が行われてたらしいぞ。屋台とかも出たみたいだし」

「ヤタイ……?」

「なんて言ったらいいのかな……路上に並んだ、小さなお店……とか? それが沢山あって、買い物しながら、歩きながら食べたり出来るんだよね。俺もかなり好きだな」

「へえ、素敵ですね! 物事が重なってなければ、私も行きたかったです……」

 

 ヴェルアーブ様と一緒に──と付け加えて、ナーガは言った。

 可愛らしい奴である。

 

「ま、もう流石に遅いだろうが……開国祭は約三日間ぐらいの催事だから。あ、そうだ──」

 

 そういえば、無期限解放の施設があったような……確か……地下迷宮(ダンジョン)だっけ?

 

「何でしょう?」

「確か〝地下迷宮(ダンジョン)〟って施設は、無期限解放だったような気がする。今からでも間に合うような──」

「行きましょう!」

「えっ!?」

 

 即答だった。

 

「私、ヴェルアーブ様と旅行行きたいっ! せっかく戦いも終結したのですし、ヴェルアーブ様と一緒に過ごしたいですっ!」

 

 今でも十分過ごせてるだろ──なんていうツッコミは置いといて。まあ、確かにいいかもな。

 ナーガと二人で旅行か……その場合、あの二人にどう対処するか──

 

「話は聞いていましたわ」

「どわっ、レイヴンっ!? それに、ティターンも……」

「私達の事を心配しておいででしょうけれど、大丈夫ですわ。新婚の御二人を邪魔する程、私達だって意地悪ではありませんから」

 

 どうぞ楽しんで──と、微笑みながら言った。

 イヤイヤ、嫌味だとか、そんな感じはしないんだけどね? からかわれてる気がしなくもないっていうか……。

 ティターンにそんな気はなさそうだったので、完全にレイヴンが主犯だな。

 ああでも、そうか……二人が遠慮してくれるっていうのなら、それに甘えるのも手かもしれない。

 

「おお、そうなのか? それじゃあ、お言葉に甘えようかな」

 

 少しは葛藤したが、それを表に出さないように応じる俺なのであった。

 

   ◇◇◇

 

 昼食も終えた俺達は、テンペストを覆う『都市結界』の前に来ていた。門を通れば、もうテンペストの首都〝リムル〟である。

 

「楽しみですね、ヴェルアーブ様」

 

 俺の隣でそう言うのは、可愛らしく着飾ったナーガだ。その薬指には、小さな宝石が輝く指輪。

 

「……だな」

 

 その姿を見て、ちょっとドキドキしながらも、俺はそう応じた。

 

 さて、門を通る前に検問である。

 

「はい、止まってくださいねー──って、アーブさんじゃないっすか!?」

「君は確か……ゴブタ君?」

「そうそう! そうっすよ!」

 

 検問をしていたのは、前に知り合った〝ゴブタ〟という人鬼族(ホブゴブリン)だった。というか、コイツって……。

 

「かなり偉い地位にいただろ? なんで検問なんかしてるんだよ?」

 

 思わず俺がそう問うと、ゴブタは悪びれる様子もなく、こう言ったのだ。

 

「いやあ、オイラ、また師範(ジジイ)の訓練抜け出してですね……その罰っす」

 

 ああ、コイツはダメだなと、そう思った次第である。ナーガですら、ジトッとゴブタを見つめていた。

 

「そんな顔で見ないで欲しいっすよ! だいたい、あのジジ──」

 

 ゴブタは気づけなかったようだ。少し前から、俺の背筋がピンと伸びていた事にね。

 

「ジジ、何じゃ? 言ってみるが良い、ゴブタ」

 

 ゴブタの背後にいつの間にか佇んでいた、壮年という感じの、老齢の妖鬼(オニ)……名前を、ハクロウ。ゴブタが率いるゴブリンライダーという部隊の()南役(なんやく)らしい。

 ハクロウによる稽古が厳しいので、ゴブタは度々抜け出し、その度に罰を受け……。なぜ学ばないのやら。受け入れるしかないだろうに。

 ま、俺が同じ立場になったら、俺の全権能を用いて逃げ出すけどな。

 

「ヒッ!? ジ──師範ッ!? どうしてここに!?」

「また言いかけたのう。そんなに、厳しい稽古がほしいか?」

「そんな事ないっす! 検問作業頑張るっす!」

「それでよい。まったく……」

 

 やれやれと言った感じで、ハクロウさんは溜息をついた。

 

「お疲れ様です、ハクロウさん」

「おやおや、アーブ様ではありませぬか。どうぞ、ごゆっくりしていってくだされ」

 

 一応はリムルの友人なので、この国での俺の扱いはかなり上等だ。まあ、そんな配慮は別にいらないのだが……。

 

 そうして検問を抜け、無事にテンペストの首都〝リムル〟へと訪れた俺達。

 まあ、軽い新婚旅行のようなものだろう。

 こうして、俺の──俺とナーガの、初めての新婚旅行が幕を開けた。




 少し短いでしょうか。
 迷宮挑戦編も書きますが、楽しみです。特に、vsゼギオンとか。

 注目どころは、ナーガvsアピトとヴェルアーブvsゼギオンの、超技巧戦でしょうか。技量と権能が物を言う、最高の戦いを書けそうです。
 それではまた〜。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。