転生したら竜だった件   作:暁悠

33 / 33
更新にかなりの間が空いてしまいました……。
今は本命で進めている小説もありまして。すみません。

『竜として異世界に転ず』も進めておりますので、暇があればそちらも読んでみてください。


第四話 テンペストは規格外

 さて、そんなこんなでヴェルドラ兄さんとも邂逅出来たわけだが……。

 なんとここで、とんでもない事が起こってしまった。

 

「あれ? そのヒトが、師匠が言ってた〝竜種〟疑惑のヒト?」

「そんな風には見えねーけどなあ……。ヴェルドラ様の思い過ごしなんじゃ?」

 

 小さな妖精と、気だる気な男が並んで歩いて──片方は飛んで──来た。

 

「はあ? なんだ、コイツら?」

「なっ!? アンタ、このラミリス様に向かってどんな口聞いてんのよ!?」

 

 ら、ラミリス……?

 

《この世界における〝八星魔王(オクタグラム)〟が一柱(ひとり)、〝迷宮妖精(ラビリンス)〟のラミリスかと。付け加えて、もう片方の男は同じく〝八星魔王(オクタグラム)〟の一柱(ひとり)、〝眠る支配者(スリーピング・ルーラー)〟のディーノですね》

 

 魔王っ!? つまり……リムルの同僚的な感じか……?

 となると、リムルも究極能力(アルティメットスキル)を保有していたので……この二人も、ってか?

 

《是、と思われます。魔王ラミリスには確認出来ませんでしたが、魔王ディーノの内部には確認出来ました》

 

 ま、そうだな。

 こんなチビっ子が究極能力(アルティメットスキル)を持っているなら、この世の誰でも持っていそうだ。まあ、チビっ子とはいえ魔王なので、そんな事はないのだろうが。

 逆に言えば、魔王ディーノの方は持っているんだな。解析系なのか?

 

《不明です。更なる解析を試みましたが、妨害(ジャミング)されました》

 

 ええ……。

 厄介確定かよ。

 ま、いいか。出来るだけ敵対は避ける、って事で。

 

「そっちが魔王ラミリスで、そっちが魔王ディーノね」

「なんで知ってんの……って、まあいいわね。アタシの凄さがやっとわかったのね!」

「そこは俺の凄さだろ」

「サボってばっかのアンタには言われたくありませんーー!」

「はあ!? そんな事言ったら、お前みたいなチビに言われたくないし」

「アンタっ!? それ以上言ったらお給料下げるわよ!」

「ちょっ!? そ、それはカンベン……」

 

 何だコイツら。火蓋を切ったのはディーノの方だが、煽り合っているのはどっちもどっちだろうに。

 ってか、給料下げる、って? まさかディーノ、ラミリスに雇われてんのか……? まあ、話の流れ的にそうだとはわかるが……。

 

「お給料?」

「ああ、コイツらな。この地下迷宮(ダンジョン)の運営とか諸々任せてあるんだよね。一応は雇用している関係だから、お給料はあげてるってわけ」

 

 リムルからはそう説明されたが……。

 魔王二人よ、それでいいのか……?

 

「いいのよさ! ここで働くのは楽しいしね」

「そうだなあ。最初はサボろうって気満々だったけど、働くのも案外悪くないよな」

 

 素直に聞くと、そう言われた。

 まあ、本人達がいいならいいのだ。俺がとやかく言う事じゃない。

 いやいや、てか、待てよ?

 魔王二人が雇われてるのはいいとしてもだ。なんで同じ魔王という立場のリムルがコイツらを雇ってるんだ?

 

「ああ、成り行きでな」

 

 成り行きでな──じゃなくてだな……。

 もういいや。どうせ聞いても、面倒な感じになるだけである。

 ていうか、今更だが、ラミリスがヴェルドラ兄さんの事を〝師匠〟と呼んでいたような……?

 

「それほど、我の事を尊敬しているという事よな。クアーーーハッハッハッハ!」

「うん! 師匠のお陰でこの迷宮も安定して運営出来てるから、ホント感謝してるのよさ!!」

 

 へえ、働いてはいるんだ。

 とはいっても、迷宮の機能的な側面が大きいらしい。

 迷宮の最奥で、ヴェルドラが妖気(オーラ)を解放する。それを迷宮全体に拡散させ、その魔素で魔物が出現(ポップ)する。その魔物に、回復薬や高品質の魔晶石なんかを飲み込ませて、討伐報酬にしているらしいな。

 かなりよく出来た、ゲームのようなシステムだと感心する。それと同時に、リムル(コイツ)が異世界出身であるという事に確証を持てた。

 

 しかも、ゲームの世界に行ってみたい──というのは、全男児が憧れるものだ。それを実現してしまうとは……コイツ、ロマンをわかっているではないか。

 

「こんな事をやってのけるなんてさ、リムルってば凄いよ」

「そうなのよさそうなのよさ!! リムルは本当に凄いのよさ! アタシじゃとてもこんな事は思いつかないのよさ……」

 

 なんで魔王ラミリスが誇らしげにしてるんですかね?

 

「まぁな。こういうのはロマンだよ」

 

 うむうむ。

 やはりリムルとはとても仲良くなれそうだと、そう確信する次第であった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

転生したら糸目キャラだった件(作者:朝昼晩昼夜逆転)(原作:転生したらスライムだった件)

 転スラ本編において、ハクロウに首を斬られて死んだキャラこと橘恭弥。▼ そんな彼に、とあるバカが憑依転生した。▼ そのバカは、恭弥が糸目キャラだというだけで暗躍する系の強キャラだと思い込み、物語を壊さないために暗躍を開始する!!!▼ これは、勘違いに勘違いを重ねたバカの物語である。▼ アンチ・ヘイトタグは保険です。


総合評価:813/評価:8.7/連載:6話/更新日時:2026年03月29日(日) 20:01 小説情報

転生したら黒蝕竜だった件(作者:転スラ好きのライズ民)(原作:転生したらスライムだった件)

転生したらゴア・マガラだった!▼目は見えないし体は重いし、鱗粉は危険。それでも人間との共存を目指す。▼異物が基軸世界へと乱入し、どのような時間を刻むのか。▼運命は天を廻り、そして一体の龍と成る。▼※筆者はMHR:S以外ほぼ未経験。▼※MHXXもやり始めました


総合評価:525/評価:7.88/連載:64話/更新日時:2026年03月14日(土) 00:31 小説情報

転スラ~最弱にして最凶の魔王~(作者:霓霞霖)(原作:転生したらスライムだった件)

 「転スラ」世界に存在する魔王たち。そんな中に、一際異質な魔王が存在した。全くと言っていいほど力が無く、全くと言って物的被害が無い魔王。壊しはせず、殺しもせず、しかし心を壊す魔王。▼ かの魔王は人々に、そして魔王たちにこう呼ばれる。▼ 『番外魔王』『最弱にして最凶の魔王』―――▼ 『過負荷(マイナス)』と……。▼「まぁ!オールイズファンタジー(全部幻想)なん…


総合評価:6641/評価:8.39/完結:45話/更新日時:2023年12月24日(日) 00:00 小説情報

転生したら蛇だった件(作者:朝昼晩昼夜逆転)(原作:転生したらスライムだった件)

 転スラの三上悟を殺した通り魔は、その直後にもう1人少年を殺していた。▼ その少年は、転スラ原作知識を持っていた。▼ その少年もまた、三上悟と同様に基軸世界に転生した。▼ 蛇として。▼ これは、転スラ世界に転生した原作知識持ちの少年の物語。▼ なお、転生した時間軸は原作開始より大分昔であるとする。▼ キャラ崩壊タグは保険です。▼X(旧Twitter)始めまし…


総合評価:2587/評価:8.02/連載:42話/更新日時:2026年04月05日(日) 20:00 小説情報

転生した狐はメイドになる(作者:くまんじゅう)(原作:転生したらスライムだった件)

転生して狐になってしまった主人公が、何んやかんやあって魔王に覚醒したり究極能力(アルティメットスキル)ゲットしてもそれを隠したりしてメイドとして生きていく物語です。なお、一部にはバレている模様▼*アンチ・ヘイト、クロスオーバーのタグは保険です*所々他作品の能力入るかもです*パッションやテンションやその他諸々で書きました*メイドになるまで結構な話数かかると思い…


総合評価:2835/評価:8.09/連載:41話/更新日時:2026年04月30日(木) 00:00 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>