転生したら竜だった件   作:暁悠

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更新にかなりの間が空いてしまいました……。
今は本命で進めている小説もありまして。すみません。

『竜として異世界に転ず』も進めておりますので、暇があればそちらも読んでみてください。


第四話 テンペストは規格外

 さて、そんなこんなでヴェルドラ兄さんとも邂逅出来たわけだが……。

 なんとここで、とんでもない事が起こってしまった。

 

「あれ? そのヒトが、師匠が言ってた〝竜種〟疑惑のヒト?」

「そんな風には見えねーけどなあ……。ヴェルドラ様の思い過ごしなんじゃ?」

 

 小さな妖精と、気だる気な男が並んで歩いて──片方は飛んで──来た。

 

「はあ? なんだ、コイツら?」

「なっ!? アンタ、このラミリス様に向かってどんな口聞いてんのよ!?」

 

 ら、ラミリス……?

 

《この世界における〝八星魔王(オクタグラム)〟が一柱(ひとり)、〝迷宮妖精(ラビリンス)〟のラミリスかと。付け加えて、もう片方の男は同じく〝八星魔王(オクタグラム)〟の一柱(ひとり)、〝眠る支配者(スリーピング・ルーラー)〟のディーノですね》

 

 魔王っ!? つまり……リムルの同僚的な感じか……?

 となると、リムルも究極能力(アルティメットスキル)を保有していたので……この二人も、ってか?

 

《是、と思われます。魔王ラミリスには確認出来ませんでしたが、魔王ディーノの内部には確認出来ました》

 

 ま、そうだな。

 こんなチビっ子が究極能力(アルティメットスキル)を持っているなら、この世の誰でも持っていそうだ。まあ、チビっ子とはいえ魔王なので、そんな事はないのだろうが。

 逆に言えば、魔王ディーノの方は持っているんだな。解析系なのか?

 

《不明です。更なる解析を試みましたが、妨害(ジャミング)されました》

 

 ええ……。

 厄介確定かよ。

 ま、いいか。出来るだけ敵対は避ける、って事で。

 

「そっちが魔王ラミリスで、そっちが魔王ディーノね」

「なんで知ってんの……って、まあいいわね。アタシの凄さがやっとわかったのね!」

「そこは俺の凄さだろ」

「サボってばっかのアンタには言われたくありませんーー!」

「はあ!? そんな事言ったら、お前みたいなチビに言われたくないし」

「アンタっ!? それ以上言ったらお給料下げるわよ!」

「ちょっ!? そ、それはカンベン……」

 

 何だコイツら。火蓋を切ったのはディーノの方だが、煽り合っているのはどっちもどっちだろうに。

 ってか、給料下げる、って? まさかディーノ、ラミリスに雇われてんのか……? まあ、話の流れ的にそうだとはわかるが……。

 

「お給料?」

「ああ、コイツらな。この地下迷宮(ダンジョン)の運営とか諸々任せてあるんだよね。一応は雇用している関係だから、お給料はあげてるってわけ」

 

 リムルからはそう説明されたが……。

 魔王二人よ、それでいいのか……?

 

「いいのよさ! ここで働くのは楽しいしね」

「そうだなあ。最初はサボろうって気満々だったけど、働くのも案外悪くないよな」

 

 素直に聞くと、そう言われた。

 まあ、本人達がいいならいいのだ。俺がとやかく言う事じゃない。

 いやいや、てか、待てよ?

 魔王二人が雇われてるのはいいとしてもだ。なんで同じ魔王という立場のリムルがコイツらを雇ってるんだ?

 

「ああ、成り行きでな」

 

 成り行きでな──じゃなくてだな……。

 もういいや。どうせ聞いても、面倒な感じになるだけである。

 ていうか、今更だが、ラミリスがヴェルドラ兄さんの事を〝師匠〟と呼んでいたような……?

 

「それほど、我の事を尊敬しているという事よな。クアーーーハッハッハッハ!」

「うん! 師匠のお陰でこの迷宮も安定して運営出来てるから、ホント感謝してるのよさ!!」

 

 へえ、働いてはいるんだ。

 とはいっても、迷宮の機能的な側面が大きいらしい。

 迷宮の最奥で、ヴェルドラが妖気(オーラ)を解放する。それを迷宮全体に拡散させ、その魔素で魔物が出現(ポップ)する。その魔物に、回復薬や高品質の魔晶石なんかを飲み込ませて、討伐報酬にしているらしいな。

 かなりよく出来た、ゲームのようなシステムだと感心する。それと同時に、リムル(コイツ)が異世界出身であるという事に確証を持てた。

 

 しかも、ゲームの世界に行ってみたい──というのは、全男児が憧れるものだ。それを実現してしまうとは……コイツ、ロマンをわかっているではないか。

 

「こんな事をやってのけるなんてさ、リムルってば凄いよ」

「そうなのよさそうなのよさ!! リムルは本当に凄いのよさ! アタシじゃとてもこんな事は思いつかないのよさ……」

 

 なんで魔王ラミリスが誇らしげにしてるんですかね?

 

「まぁな。こういうのはロマンだよ」

 

 うむうむ。

 やはりリムルとはとても仲良くなれそうだと、そう確信する次第であった。

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