ハリー・ポッターと紅色の魔法使い   作:六原

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空飛ぶ鍵とチェスとトロール

悪魔の罠から抜け出した先には羽虫がたくさん飛んでいる部屋があった。

 

「アリス、あれなんだろうね。」

 

「さあ、私もわからないわ。」

 

本当に何なのだろう。3人とも首を傾げる。

取り敢えず扉にアロホモラしてみる。

 

「『アロホモラ(開け)』!!」

 

しかし扉は開かなかった。

 

「どういうこと?鍵を探せってことかしら?」とハーマイオニーが言う。

 

「そうっぽいね。」

 

でも鍵なんてどこに...。

 

「もしかしてあれじゃない?」とハリーが指さした先には羽虫たち。

いや、よく見ると鍵に羽が生えている...?

 

「でもどれが正解なんだ?全部試すだなんてことないよな?」とロンが言う。

 

「きっとあれだよ。ほら、あれだけ鍵が古いし羽が折れてる。」

 

ハリーの視線の先には古びた鍵が。

 

「空を飛んでいるのをどうやってとればいいのかしら?」

 

確かに。動いていると『アクシオ』も効かなそう。

 

「きっとこの箒で飛ぶんだよ。」とハリーが部屋の隅に置かれていた箒を手に取る。

 

「じゃあハリー、頑張ってね。」と私が言うと、

 

「え、アリスも飛んで協力してくれないの?」ともう一本の箒を差し出してくる。

 

「分かったわ。私とハリーで挟んで取りましょう。」と頷く。

 

「オーケー。分かったよ!!」

 

ハリーが答えたのを合図に私たちは箒で浮かび上がる。

 

「ハリー、行くわよ!!」

 

無数の鍵たちに邪魔されながらも、目的の鍵を見失わないように追いかける。

と、ハリーの方へ鍵が飛んでいく。そしてハリーはその鍵を見事に掴んだ。

 

「よし!これで次に進めるよ。」と扉の鍵穴に差す。

カチャリ、という音と共に扉が開いた。

 

 

「次は…」

 

扉の先には白と黒の床。巨大な馬の置物。

 

「まさかチェスで勝負か?」とロンが言う。

 

チェスの駒がロンの言葉に頷いた。

 

「駄目ね。勝たないと先には進めないみたい。」と扉が開けられないか確かめていたハーマイオニーが言う。

 

「じゃあロンに任せるわ。」

 

私はチェスがサッパリ分からないから。私の言葉に2人も頷く。

 

「分かったよ。」とロンが頷く。

 

「どうやらこのチェス、私たちが駒になるみたいよ。」

 

「じゃあハリーがビジョップ、ハーマイオニーがルーク、アリスがポーンと変わってくれ。僕はナイトだ。」

 

ロンの言葉に頷き、それぞれが駒と変わり、持ち場に着く。

 

それからしばらく、私たちはロンの指示に従ってチェスを進めた。

すると、段々とロンが次の手を考える時間が長くなっていった。そろそろ終わりが近いのだろうか。

 

「やっぱり、こうするしか…。」とロンが言うと、

 

「駄目よロン!!」とハーマイオニーが叫ぶ。

 

「どうしたのハーマイオニー。」

 

「ロンは自分を取らせようとしているのよ!!」

 

まあ、チェスってそういうゲームじゃないの?

 

「でもここで僕が取られなきゃ勝てないよ!ハリー、僕がクイーンに取られるから、次のターンでそのクイーンを取ればチェックメイトだ。」とロンがハリーに向けて言う。

 

「うん。分かったよロン。」とロンの覚悟を受けてハリーが強く頷く。

 

「じゃあ、いくよ…。」と深呼吸してロンが前に進む。そして相手のクイーンがロンを踏みつけ、ロンは盤外に吹き飛ばされた。

 

「ロン!!!」とハーマイオニーが動きかける。

 

「これで、チェックメイトだ。」とハリーが相手のクイーンを取ると、相手のキングが王冠を取る。私たちの勝利だ。

 

 

盤外に吹き飛ばされたロンの元へ駆け寄る。

どうやら気を失っているだけみたいだ。

 

「かわいそうだけどここに置いていきましょう。」と言い、扉を開いて次へ進む。

 

 

 

次の部屋には巨大なトロール。

 

「またトロール!?」

 

ハロウィン以来だ。しかしあの時のトロールよりも大きい。

これは仕方がない。私が相手をするしかないようだ。

 

「ハリーとハーマイオニーは先に進んで!!」と私が叫ぶと、

 

「アリスは!?」とハリーが叫ぶ。

 

「私がトロールを引き付けておくからその隙に!」

 

「でもそうしたらアリスが来れないわ!」

 

「とにかく2人は賢者の石を守りに行って!」

 

しばらく2人は悩んでいたが、

「分かった!また後で会おう!」と先に進んだ。

 

 

さあ、どうしよう。私の正面には巨大なトロール。

 

「『フリペンド(撃て)』!!」

 

呪文が足に当たるが、トロールは動かない。どうやら効いていないみたいだ。

それなら...。

 

「『デプリモ(沈め)』!」

 

トロールの立っている地面に向けて唱える。地面は泥のようになり、トロールの足が沈んでいく。それに驚いたトロールが棍棒を振り上げ、地面にひびが入る。亀裂は私の足元まで伸びてくる。

 

「『インカーセラス(縛れ)』『アクシオ(来い)』」

 

トロールの両手を縛り、棍棒を引き寄せる。

 

「うわっ」

 

手元に来た棍棒の重さに驚く。こんなのを持ち上げる力があるなんて恐ろしい。

流石に手を縛っておくだけでは心配なので、

 

「『ペトリフィカストルタス(石になれ)』」

全身を石にしておく。

 

よし、これでいいだろう。急いで2人と合流しなくては。と扉に手をかける。




チェスはロンが強く、ハリーは初心者。ハーマイオニーはルールを知ってるくらい。アリスも見たことあるくらい。

トロール戦。正面からでは勝てないので技巧的に戦う。

原作ではトロールはまだ気絶していましたが、見せ場の為に起きてもらいました。気絶後なのでトロールが本調子ではなかったことで勝てた。

デプリモ
沈め。地面が泥になって、ゆっくり沈んでいくみたいなイメージです。

インカーセラス
縄をだして、それで縛る。縛るものはなんでもよい。荷物を縛るときでも使える。

ペトリフィカストルタス
おなじみの石になる呪文。意識はあるけれど体が動かないという状態。

アクシオ
遠くのものを手元に呼び寄せる呪文。上達すればとても遠くからでも呼び寄せることができるようになる。

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