「ハリー、ロン!!聞いたわ、継承者もバジリスクも倒したって!!」とマンドレイクによって元に戻ったアリスが駆け寄ってくる。
「アリスがメモを残しておいてくれたからだよ。」と僕が言うと、
「もしかしたら私達も被害に遭うかもしれない、と思って紙で残しておいたの。でも本当に、私ってば軽率だったわ。鏡を見てしまうなんて。」とため息をついた。
アリスによると、2人は図書室からの帰りにバジリスクに遭遇し、手鏡でバジリスクを見て石になったハーマイオニーが落とした鏡を見て、アリスも石になってしまったそう。
「それにしても2人が無事でよかったわ。」とハーマイオニーが言う。
「本当にね。」
「秘密の部屋に僕たち2人で行ったわけじゃなくて、リーマスも一緒だったんだ。」
「リーマスが!?」
「アリスのメモを見たんだって言ってたよ。」と僕が言うと、
アリスが「そう…」と頷いた。
「あとフォークスが持ってきた組み分け帽子のおかげでもあるんだ。」とロンが言うと、
「「組み分け帽子?」」と2人が首を傾げた。
「組み分け帽子が役に立ったの?確かにどの寮か判断できて凄いけど、バジリスクを倒すときに役に立ったの?」とハーマイオニーが言った。
「組み分け帽子からグリフィンドールの剣が出てきたんだ。それでバジリスクを刺して倒したんだよ。」
「グリフィンドールの剣…。聞いたことがあるわ。あとで調べてみましょう。」とアリスがハーマイオニーに言った。
「あと、2人の予想通り、継承者はリドルだったよ。昔に開かれた時もリドルの仕業だったみたい。」
「やっぱりね。」
「でも、どうやって事件を起こしたの?実体はなかったってことよね。」とハーマイオニーが不思議そうに言う。
「ジニーを操っていたんだよ。」
「ジニーが!?確かにちょくちょく姿を消すなとは思っていたけど…。」
「ジニーが日記帳を持っていたみたいなんだ。いつの間にか教科書に紛れて入っていたんだって。」と驚いた様子の2人にロンが言った。
「犯行を起こしていることを自分で気づいたみたいで、日記帳をトイレに投げ捨てたのを僕が拾った...って感じだったみたい。」
僕の説明に2人が頷いた。
「へえ…。その日記帳がいつからジニーの手元にあったのかが気になるわね。」とハーマイオニーが言うと、
「ええ。そう…ね。」とアリスが何かを考えながら返事をした。
「心当たりがあるの?」と僕が聞くと、
「ええ。でもまだ断定できないし…。」と呟く。
「取り敢えず聞かせて?」とハーマイオニーが促す。
「入学前にジニーと接触できたのは私達を除いたら少ししかいないわ。で、書店でルシウスとドラコに出会ったでしょう?」
「ああ。確か、父さんと揉めてたな。」
「そのときに日記帳を仕込むことができたんじゃないかなって…。まだ仮説にすぎないけどね。」
確かに...!!あの時ジニーは大釜の中に教科書を入れていたから、こっそり入れてもバレなかっただろうし。
「その計画を聞いたドビーがハリーを妨害してたとも考えられるわ!!」とハーマイオニーが叫ぶ。
「秘密の部屋が開かれるから僕に危険が迫るって思って妨害してたってことか!!」
確かにそうかもしれない。
「でも、ドビーがただ単に嫌がらせしてきていただけかもしれないぞ?」とロンはまだ納得しかねているようだ。
「今度ルシウスがホグワーツに来るみたいよ。なんでも、ダンブルドアが一時期校長から退任させられてたんですって?」
それは僕たちが秘密の部屋に行っているときの話で、前回開かれた時に疑われたハグリッドが再び疑われて、庇ったダンブルドアまでホグワーツから去るように言われていたらしい。
「その時に直接聞けって?」
「そう。ついでにドビーを解雇してあげたいわ。」とアリスが言う。
「どうして?」
「だってあんな布を着させられるような環境なのよ?マルフォイ家に仕える限り、ドビーは自分にお仕置きし続けるわ。」
「どうすれば解雇できるの?ルシウスさんに頼むとか?」と僕が言うと、
「頼んだところで無理でしょうから、靴下をルシウスから渡させればいいのよ。」とアリスが言った。
「靴下を渡すの?」とハーマイオニーが不思議そうに言った。
僕も初耳だ。
「ええ。屋敷しもべは雇い主から洋服をプレゼントされると解雇になるの。だからまあ、靴下じゃなくて手袋とか帽子とかでもいいけど。」
「問題はどうやってマルフォイから渡させるか、だな。」
「そのまま渡したらバレちゃうわよね。」というハーマイオニーの言葉に頷く。
「何か別のものと一緒に渡すとか?ほら、別のものをドビーに渡したと思ったら洋服でしたーって。」
「確かにいいかもね。中に隠しておくとか。」とアリスが僕の案に頷いてくれる。
「でも、貰ったものをドビーに渡すかしら?」
「どうでもいいものなら渡すんじゃないか?」
渡せるどうでもいいもの...?それでいて不審がられないもの…。
「日記帳、とかじゃダメかな?」と僕が言うと3人が僕の方を一斉に見た。
「確かに、 “これは貴方のですからお返しします”って言えば、貴方の仕業だって気づいてますよっていう牽制にもなるし、いいんじゃない?」
「そうね。もう日記帳にはリドルはもういないんでしょう?それならいいんじゃない?」
「日記帳って多分校長室にあるよな。」
「じゃあ、ルシウスが来る日に受け取って、渡しましょう。」
「で、洋服はどうするの?」とハーマイオニーが言い、
アリスが「うーん。靴下とかなら日記帳に挟んで隠せそう。」と言った。
「じゃあ靴下を挟んだ日記帳をマルフォイに渡して、靴下に気づかずドビーに渡せば成功だな!!」
うーん。それってけっこう難しそうだけど…。
「まあ、大丈夫よ。多分ルシウスは気が付かない。日記帳を返されたことに動揺してそのままドビーに渡すはずだわ。」
「それで、誰が渡すの?」と僕が言うと、
「ハリーだろ。」「ハリーね。」「ハリーでしょう?」
と3人が口をそろえて言った。
なんで僕なんだよ!!
「ドビーだってハリーから貰った方が嬉しいわよ。」
まあ、確かにそうかも?
「じゃあ決まりね。ハリーが渡すってことで。」
「ルシウスさんが来たら渡しに行ってね。ほら、一人の方が怪しまれないだろうから…。」とハーマイオニーが言う。
しかも一人で行くの?これでバレたらと思うと責任重大だ…。
「そろそろ授業に行かないと間に合わないよ!!」とロンに言われ、慌てて教室へ向かう。
「のう、リーマス。 “これ”にはリドルが入っていたと聞いた。」
ダンブルドアが机の上に置かれた日記帳を見て言う。日記帳は真ん中に穴が開いている。
「はい。幽霊のような形で現れ、生気を奪って実体化しようとしていました。」
リーマスの説明を受け、ダンブルドアが考え始めた。
「やはり…。」
「どうかしましたか?」
「いや。わしの思い過ごしだったようだ。リーマスよ。よくぞ2人を守ってくれた。」
ダンブルドアがリーマスに微笑みかける。
「いえ。フォークスと組み分け帽子のおかげですよ。」
リーマスがフォークスと組み分け帽子を見る。
「グリフィンドールの剣のことは知っていたのか?」
「はい。なんでも真のグリフィンドール生にしか持てないと。」
「うむ。組み分け帽子はハリーをグリフィンドールに選んだ。そしてそれは“君たち”にも言える。」
ダンブルドアのすべてを見透かすような瞳がリーマスの瞳を覗き込んだ。
「そうですね。でもきっと“あいつ”はグリフィンドールの剣を持つことはできません。」
「そうかもしれないの。」
ダンブルドアは部屋から出ていくリーマスを見送った。
「この日記帳はやはり分霊箱だったのじゃろうか…。」
ダンブルドアはトム・リドルの日記帳を手に取った。
「どうすれば完全に、トム、お主を倒すことができるというのだろう…。」
ダンブルドアは窓から見える月を半月型の眼鏡越しに見つめながら、呟いた。
追記:お気に入り70↑ありがとうございます!!とても嬉しいです!
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