ハリー・ポッターと紅色の魔法使い   作:六原

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番外編:メレディスの新学期

コンパ―メントの窓から一人窓の外の景色を見る。

一昨年はこんな外を見る余裕なんてなかったなあ…。

組み分けにずっと緊張していたから。

 

しばらく外を見ていると、

「ねえ、ここいい?」と赤毛の女の子がやって来た。

 

「ええ、勿論!」と言うと「ありがとう!」とにっこり笑った。

 

「私、ジニー・ウィーズリー。ジニーって呼んで?」

 

おお。あのウィーズリー家の子だ。去年の組み分けで見たような気がする。

 

「よろしくねジニー。私はメレディス・アーレスト。メディって呼んで!」

 

「こちらこそよろしくねメディ!」

 

 

 

「メディってどの寮なの?」

 

ジニーが聞いてくる。

 

「私はハッフルパフ。ジニーはグリフィンドール?」

 

「ええ。ウィーズリー家はグリフィンドールって決まってるからね。」

 

確かにそういわれてみたら、全員グリフィンドールかも。

 

「ハッフルパフってどんな感じなの?」

 

「みんな親切でとってもいい寮なの!休みにはみんなで集まってパーティーをしたりするのよ。」

 

私の言葉にジニーの瞳が輝いた。

 

「パーティー!!羨ましいなあ。うちじゃ全然そんなことしないよ。」

 

「でも、去年はあんまりできなかったの。ほら...色々あったじゃない?だからその分今年たくさんやるんだって。」

 

去年、と言ったとき、ジニーの顔が少し曇ったように見えた。けれど、ジニーはすぐにまた笑顔になった。

 

「たくさんパーティーがあるなんて、本当に羨ましいわ!グリフィンドールでもやらないか提案してみようかしら…。」

 

「友達を招けるパーティーもあるから、参加してみない?」

 

「え!?いいの?」とジニーが椅子から立ち上がる。

 

「勿論!!だってジニーはもう私の友達だもの。」

 

そういうとジニーが笑顔になった。心から嬉しそうに笑ってくれると、私も嬉しくなってくる。

 

 

と、扉がゆっくりと開かれた。

 

「あの…。ここ、いいですか?」

開かれた扉の隙間から、緑色の目が覗いた。

 

「もちろんどうぞ!」と私が言うと、

 

「ありがとうございます!」と安心したように笑った。

 

「あの、私アステリア・グリーングラスです。えっと、私、今年入学なんです。」

 

新入生だ!やっぱり、一昨年の私と同じで緊張しているようだ。

 

「よろしくねアステリア。私はジニー。で、こっちはメディ。」

 

「メレディス・アーレストよ。私はハッフルパフで、ジニーはグリフィンドール。私は今年三年生で、ジニーは二年生なの。」

 

「え!?メディって三年生なの!?」とジニーが驚く。二年生だと思われてたみたい。

 

「そうだけど、全然楽な感じでいいからね。」

 

「よろしくお願いしますジニーさん、メレディスさん。」

 

「ジニーでいいよ。」

 

「私もさん付けはなしでいいよ。」

 

「ジニー、メレディス…。」

 

「うん!そう呼んで!」とジニーが笑いかける。

 

「グリーングラスってことはダフネの妹?」

 

「はい。...グリーングラス家って基本全員スリザリンだったんです。でもお姉ちゃんはレイブンクローだから、寮が離れちゃいそうで…。」

 

アステリアがさみしそうに下を向いた。

確かに、グリーングラス家もウィーズリー家のようにほとんど寮が固定だった。じゃあダフネは珍しいってことか。

 

「レイブンクローじゃないと思うの?」

 

「正直、レイブンクローが一番無いかなって…。」

 

「でも、別に違う寮でも会えるから、そんなに心配しなくてもいいんじゃない?」と私が言うと、

 

「確かにアリスとダフネはよく会ってるもんね。」とジニーが言った。

 

確かにあの2人は大広間でよく話しているのをよく見かける。

 

「アリスはグリフィンドールですよね?私、グリフィンドールもあんまり当てはまらなさそうで…。」

 

「ハッフルパフに来たら私がいるから頼って!他にもハッフルパフの人たちはみんな優しいから大丈夫よ。」

 

「はい!ありがとうございます。」

 

 

 

アステリアにホグワーツでの日々について話していると、特急が止まった。

 

「あれ?もう到着?」とジニーが驚いたように言った。

 

「ううん。もうちょっとあると思うんだけど…。」

 

「何かあったんでしょうか?」

 

アステリアが不安そうな顔をする。私も不安。ホグワーツに行く途中で止まるなんてことあるのかなあ…。

 

「ねえ、なんか寒くなってきてない?」

 

ジニーが私達を見る。

 

「私もそう思う。」

 

私の言葉にアステリアも頷く。

 

どんどん私達の息が白くなっていき、窓ガラスが白く凍っていく。

 

「やっぱりなにかあったんだわ!」とジニーが杖を構える。私も一緒に杖を構える。

 

寒さが段々と厳しくなっていく。とその時、不意に寒さがおさまった。

 

「もう寒くないですね…。」

 

「取り敢えず解決したのかしら。」

 

顔を見合わせ合う。

結局何があってどうやって解決したのかは、ホグワーツに到着するまでの間は分からなかった。

 

 

特急から降りて、ボートに乗るアステリアとわかれる。

 

「私たちはどうやっていくの?」

 

「あれで行くのよ。」と馬が繋がっていない馬車を指さす。

 

2人で馬車に乗りこむと、すぐに動き出した。

 

 

いよいよ組み分け。私たちの番はもう終わったけれど、やっぱり緊張してしまう。

 

『グリーングラス・アステリア!!』

 

アステリアの名前が呼ばれた。

緊張しているのだろうか、顔が強張っている。

アステリアの艶やかな黒髪の上に組み分け帽子が置かれる。

大広間の視線がアステリアへ向く。組み分け帽子は長時間悩んでいる。中々寮を叫ばない。

どことどこで悩んでいるんだろう。レイブンクローはないと自分で言っていたから、その以外の3寮だろうか。

 

と、その時『ハッフルパフ!!』と組み分け帽子が叫んだ。

私達のテーブルから歓声が上がる。ジニーも少しだけ悔しそうな顔をしながら拍手していた。

 

「アステリア!!これからは同じ寮の生徒としてもよろしくね!」

 

「はい!よろしくお願いします、メレディス!」

 

ダフネともアリスとも別になってしまったけれど、アステリアは元気よく笑った。

 

「メディ、知り合いなの?」

 

横に座っているハンナが聞いてくる。

 

「コンパーメントで知り合ったの。」

 

「抜け駆けじゃない!私はハンナ・アボット。よろしくね!」とハンナが自己紹介する。

 

「よろしくねアステリアちゃん。私はスーザンよ。」

 

「よろしくお願いします!!」

 

それから何人もアステリアに自己紹介したが、アステリアは笑顔で答えていた。

 

 

「ねえ、私が言うのもなんだけど、ダフネともアリスとも別になっちゃってよかったの?」と隣に座るアステリアに聞く。

 

「はい、組み分け帽子に、別になっちゃうけどいいのかって聞かれて、私はメレディスがいるし、みんな優しいって言ってたから大丈夫だって答えました。メレディスが言っていたとおり、皆さん優しくて良かったです!」

 

そんなに言われると、とても嬉しい。

 

そして寮に戻る途中、ディメンターが特急に来ていたという噂が流れてきた。

ディメンターをホグワーツに配置するという話は聞いたけれど、特急にやって来たというのはにわかに信じがたい。

 

「聞いた?ディメンターにポッターが襲われたって話。」

 

部屋に戻るとスーザンが早速話し始めた。

 

「ディメンター、本当に来たのかしら?またマルフォイが嘘ついてるだけじゃないの?」

 

ハンナはこの話を疑っているようだ。

 

「それがどうやら本当らしいの。私も信じられなかったからアリスに聞いてみたら本当だって言ってたわ。」

 

アリスが言うなら本当だろう。少なくともマルフォイが情報源の話よりは信じられる。

 

「私達も襲われちゃうのかしら?」

 

「ディメンターと距離を取っておけば大丈夫だと思うけど…。」

 

生徒を襲ってくるようなものをホグワーツに配置するなんて今年、一体ホグワーツで何が起こるのだろう。

 

 




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メレディス・アーレスト
ハッフルパフの三年生。チェイサー。得意教科は変身術。
身長が低いのがコンプレックス。

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