ハリー・ポッターと紅色の魔法使い   作:六原

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占い学

早速次の日から新しい授業が始まった。

 

「じゃあ占い学は北塔でやるらしいから。」と、アリスとハーマイオニーと分かれる。

2人はこれから古代ルーン文字学を受けるらしい。名前からして難しそう。

 

「で、どうやって行けばいいんだ?」とロンが尋ねてくる。

 

廊下を歩き続けること数分、北塔には着いたが、上に上がれない。

どうすればいいんだろう。箒に乗っていくとか?

2人で困っていると、梯子が突然降りてきた。

 

「これで行くみたいだな。」とロンと梯子を上っていく。

 

 

上った先にある教室に入り教卓を見ると、上には水晶玉が置かれていた。

教室にはすでに生徒はいたが、皆戸惑いながら立っていた。

先生から何も言われていなくて座ってないのか、教室の雰囲気に気圧されたのか。

 

「ようこそ...皆様にお会いできてうれしゅうございますわ...」

 

水晶玉越しにトレローニー先生が僕たちを見た。

トレローニー先生はレンズの大きな眼鏡をかけて、姿勢が悪かった。

 

「なんか胡散臭いな。」とロンが耳打ちしてくる。

 

「そうだね…。」

 

占い学を選んだのは失敗だったかもしれない。

でも数占いとかの方が無理そうだから結局消去法で決めたんだもんな…。

 

「さあさあ皆さんおかけになって...」

 

先生に言われ、全員バラバラに席に着く。

 

「占い学へようこそ……あたくしがトレローニー教授です。多分、あたくしを見た事が無いでしょうね……俗世の騒がしさの中に降りて参りますと、あたくしの心眼が曇ってしまいますの……占い学は魔法の学問の中で最も難しいものですわ。初めにお断りしておきましょう……眼力の備わっていない方には、あたくしがお教え出来る事は殆どありませんのよ……」

 

「あー。こりゃハーマイオニーは選ばなくて正解だったな。」と隣に座ったロンが囁いてきた。

 

 

するとトレローニー先生は突然、「貴方のおばあさまは元気?」とネビルに向かって聞いた。

 

「え? あの……元気だと思います。」

 

ネビルはしどろもどろになりながら答えた。

 

「そう。あたくしが貴方の立場だったら、そんなに自信ありげな言い方はできませんことよ。」

 

そう言われてネビルの顔が青くなった。

 

 

「この一年は占いの基本的な方法のお勉強をしましょう。今学期は紅茶占いに専念致します。ああ、ところで貴方?」

 

 トレローニーは今度はパーバティに声を掛ける。

 

「赤毛の男子にお気をつけあそばせ。」

 

パーバティは目を丸くすると、後ろに座っていたロンと少し距離を取る。

 

「まだなんもしてないさ。」とロンは肩をすくめた。

 

 

紅茶占いに使うポットとカップを棚からとることになった。

 

トレローニー先生はネビルがティーポットとティーカップを取りに行ったとき、「カップを割ったら次はブルーのにしてくださいます?」と声をかけた。

 

そしてネビルが棚から白色のカップを取ろうとした瞬間、カップは割れてしまった。

 

「まあ!!すごいわ。」とラベンダーが驚いたように言った。

 

確かラベンダーは占いに興味があると言っていた。

授業を受けるのは興味がある人だけで十分だ…。

 

 

「では紅茶を飲みほした後、茶葉を見てみてくださいまし。」

 

「はあ。なんで授業で紅茶を飲まなきゃなんないんだよ。」とロンはめんどくさそうに紅茶を飲んだ。

 

「でも数占いとか古代ルーン文字の方が難しそうじゃない?」

 

「それはそう。」とロンは何度も頷いた。

 

 

「で、ハリーのは...」とロンが茶葉を見る。

僕もロンの茶葉を見るが、さっぱりわからない。

 

「あらあらこれは!!」とロンが持っている僕のティーカップを覗きに来たトレローニー先生が声を上げる。

 

「これはグリムです。死神犬ですよ! 墓場に取り憑く巨大な亡霊犬です。これは不吉の象徴であり、大凶の前兆……死の予告です!!」

 

先生がグリムと言うと、教室がざわつく。

グリムだって??そんなものが僕に取りついているわけがないじゃないか。

 

「まあまあ気にすんなって。」と言うロンも、グリムと聞いて驚いていた。

 

そもそもグリムって何なんだ?などと考えながら次の授業である変身術の教室へ向かう。

 

 

 

 

 

 

アリス視点

 

「ハリー、ロン、どうかしたの?なんだかみんな暗いわね。」

 

変身術の教室で別の授業を受けていた寮のみんなと合流した。

が、なんだか占い学を取った寮生の、表情と言うか空気が暗い。

 

ロンは「ああ、うん。ちょっとね。」と言いながら席に着いた。

 

「占い学なんかより古代ルーン文字を学ぶ方がよっぽど価値があるわ!!」とハーマイオニーが私に言う。

 

「そうだね。少なくともハーマイオニーにとっては。」

 

 

と、マクゴナガル先生が教室に入って来る。

初回はアニメーガスについてだったので、マクゴナガル先生が実際に猫になって見せた。

私とハーマイオニーはマクゴナガル先生に拍手を送ったが、他からの拍手はまばら。

 

「私の変身で拍手が少ないのはかつてありませんでした。どうかしたのですか?」

 

「あの…実は占い学で…」とラベンダーが言いかけると、

 

「ああ。そういうことでしたか。それで、今年は誰が死の予言をされたのですか?」と先生は平然と言った。

 

今年はということは毎年されているのだろう。

 

「僕です。」とハリーが手を挙げた。

 

「教えておきましょう。シビル・トレローニーは着任してから毎年生徒の死を予言してきましたが、未だに誰一人として死んでいませんよ。最初の授業で不吉な予言をするのはあの方のお気に入りの流儀です。私は同僚の悪口など決して言いませんが、それでなければ――」

 

毎年予言しているのに誰も死んでいない??

占い学の適任とは思えないのにダンブルドアは雇い続けているということ?

 

「ともかく、ポッター。私が見たところ貴方は健康そのものです。ですから今日の宿題を免除したりは致しませんのでそのつもりで。ただし、もし貴方が死んだら提出しなくて結構です」

 

マクゴナガル先生がそう言うと教室の空気が明るくなった。

 

 

 

「やっぱり占いなんて当たらないわよ。先生がおっしゃっていた事を聞いたでしょう?毎年言われるけど誰も死んでない、って。」

 

ハーマイオニーがため息をつきながらロンに言った。

 

「でもグリムだぜ?」

 

「グリムが何よ!!ただの黒い犬じゃない!!」

 

「君はグリムを知らないからそんなことが言えるんだよ!!」

 

ハーマイオニーとロンが言い争っている。

二人の後ろを歩く私にハリーが

 

「実は僕、夏休みに黒い犬を見たんだ。」

 

「あー。多分シリウスだから気にしなくていいわ。」と言いかけて慌てて口を閉じる。

シリウスは非公式のアニメーガスだから周りにいっぱい人がいるところで言うとまずい。

 

「大丈夫よ。それはグリムなんかじゃないと断言するわ。」

 

私の言葉にハリーは頷いた。

 

 

「ちょっと二人。そろそろ移動するわよ。次は魔法生物飼育学なんだから。」とまだ言い争っている二人に声をかける。

 

「そうね。次はハグリッドでしょう?ちょっと心配だけど楽しみだわ。」

 

「でもスリザリンと合同だろ?」

 

はあ…。ハグリッドの初回の授業だしスリザリンと合同だし、これは何も起きないわけがない。




※アリスの母親のアルフェッカの年の設定を変更しました。
以前はレギュラスの妹でしたが、アリスの年と重ね合わせて考えた結果、レギュラスの姉に変更しました。

グリム
別名死神犬。大きな黒い犬の見た目をしている。
魔法界では死の前兆とされている。
ロンの親戚はグリムを見たあと死んだらしい。

お茶の葉占い
飲み干した紅茶のティーカップに残った茶葉の形で占う。

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