授業は屋外で行われるので校庭へ向かう。
「おお!ハリーとロン、ハーマイオニー、アリス!!お前さんたち全員、授業を取ってくれるなんて!!」とハグリッドは大喜びしていた。
「今回の授業は飛び切りのものを用意しちょるからな!!お前さんたち付いてくるんだ!」と歩き始めた。
そっちは森の方向では??
「初回から森に行くのはちょっと危険すぎだわ。初回ってもっと基礎的なことから始めるものじゃなくて?」とハーマイオニーは歩き始めたハグリッドを心配そうに見つめる。
「とにかくついていくしかないよ。」とハリーが言い、皆で森の方へ向かう。
「よーし。それじゃあまずは教科書を開くんだ。」
ハグリッドはそう言うも、私達四人以外は誰も開かない。というか開いたら暴れだすので開けないのだ。
ホグワーツからの手紙の中に説明の紙を入れておけばよかったのに。
「どうして開かないんだ??」とハグリッドは不思議そうに生徒を見た。
「どうやって開くんです??」とドラコがハグリッドに言った。
「背表紙を撫でればいいのよ。」と私が言うと、ふん、と鼻を鳴らした。
各々が背表紙を撫でて教科書を開く様子を見て、「お、お前さんたち知らんかったのか??」とショックを受けていた。
そりゃあそうだ。私だってリーマスに教えてもらうまでは知らなかったもの。
「そいじゃあ次は魔法生物を連れてくるから待っとれよ…。」としょんぼりしながらハグリッドが去ると、
「おいポッター。お前の後ろにはディメンターがいるぞ!!」とドラコがハリーに言った。
「だまれマルフォイ。」とハリーが言い返す。
ああ...。スリザリンと合同授業の度にこれだ。ドラコも飽きないのかなあ。
と二人の様子を見ていると、「まあ!!凄いわ!」とハーマイオニーが声を上げた。
戻ってきたハグリッドの後ろにはヒッポグリフの群れ。
「おお、そうだ美しかろう??」とハグリッドは嬉しそうだ。
「コイツらは誇り高い。すぐ怒るぞ。絶対、侮辱しちゃなんねぇ。そんな事をしたら、それがお前さんらの最期の仕業になるかもしんねぇぞ」
「まずコイツの前まで行ってお辞儀する。そんで待つんだ。お辞儀を返したら触っても良いっちゅうこった。もしお辞儀を返さなんだら素早く離れろ、コイツの鉤爪は痛いからな。そんで――」
「誰が一番乗りだ??」
ハグリッドが言うも、誰も乗りたがらず後ずさりする。
その後ずさりに遅れてしまい、ハリーが一番前になってしまった。
「おお。ハリーやってくれるのか??」とハグリッドに嬉しそうに言われ、ハリーは渋々頷いた。
「落ち着いて目を逸らすなよ、なるべく瞬きもするな。コイツらは目をしょぼしょぼさせる奴を信用せんからな」
そしてハリーがお辞儀をした。しかしヒッポグリフは動かない。
そうして10秒近く経ってようやく動き、前脚を折り頭を下げた。
「やったぞハリー! 触っても良いぞ、嘴を撫でてやれ、ほれ!」とハグリッドがハリーに促す。
ハリーはおそるおそるくちばしを撫でる。
「よし!!それじゃあ乗って飛ぶんだ」と突然ハリーをヒッポグリフの背中に乗せた。
そうしてしばらくの間ハリーはホグワーツ上空を飛んでいた。
ハリーが戻ってきて「大丈夫だった?」と聞くと、「最高だったよ!!」と笑った。
それから、全員順番にヒッポグリフに挨拶をすることになった。
「ふん。なんでこんなのにお辞儀しなきゃいけないんだ。」とドラコが言う。
「あら。これくらいできるでしょう?」と私が言うと、私を軽く睨んだ後、ヒッポグリフにお辞儀をした。
授業後、ハグリッドに声を掛けられた。
「ハグリッド、授業最高だったよ!!」とハリーに褒められ、すっかりハグリッドは上機嫌だ。
「確かに良かったわ。でも、初回からヒッポグリフはあまりにも危険すぎよ。マルフォイとかアリスが言わなきゃお辞儀しないで襲われていたわ!!」
「別にマルフォイが襲われるのは自業自得じゃないか?」とロンが不服そうに言った。
「そうかもだけど、そうなった場合ハグリッドが責任を問われてたかもしれないのよ?もっと初歩的な座学から始めるべきだったわ。」
「そうだな。次は教室でやるよ。」
ハーマイオニーからの言葉を受けて、ハグリッドはそう頷いた。
けれどそんな素直に聞いてくれるハグリッドではないので普通に次も外でやりそうで心配になった。
「でも、思ったより授業できてたんじゃないか?」
ハグリッドと分かれた後、ロンがそう言った。
「思ったよりは、ね。ヒッポグリフってお辞儀をしないととても怒るのよ?そんなものに説明もなしに触れ合わせるのはあまりにも危険だったわ。負傷者が出る可能性も十分にあったのよ??」
ハーマイオニーは初回の授業に不満がありそうだ。
「でも誰もケガしなかった。そうだろ?」
ロンは不満ありげなハーマイオニーに不満があるようだ。
不満に不満ってなんだかよく分からない。
「ところでハーマイオニー。今日から守護霊の呪文について始めましょうか。」
「そうね。楽しみだわ!!でもちゃんと出せるようになるか、少し心配なの。」
「大丈夫だよ。少なくとも僕たちよりはね。」とハリーが言う。
「でも守護霊の呪文って得意不得意があるのよ。」
守護霊の呪文はどう呪文を放つか、や杖の振り方よりも幸せなことを考えるという意識が重要だとリーマスから教わった。
空き教室には私とハーマイオニー。
まずは私が手本を見せることになった。
「『エクスペクト・パトローナム』」
杖先から銀色の狼が現れ、私たちの周りを駆けていく。
「やっぱりすごいわね!!実体の守護霊を出すのってとっても難しいって本に書いてあったわ!」
守護霊の呪文を習うにあたって本で予習してきたみたいだ。なんともハーマイオニーらしい。
「守護霊の呪文で一番重要なことは...何かわかる?」と私が聞くと、
「ええっと、幸せな記憶で頭をいっぱいにすること?」と悩んだ後に答えた。
「正解。流石ね。」
「でも、私分からないわ。だって、杖の振り方とかも考えるでしょう?」
「正直杖の振りは正確でなくても大丈夫なの。」と私が言うとハーマイオニーは目を見開いた。
「取り敢えず幸せなことを考えてみましょうか。」
幸せなことは何でもいい。重要なのは幸せな記憶で頭を満たすことだ。
「ディメンターが近づいてくると、その人のトラウマが呼び起こされるの。だからそれに負けないように幸せなことを考えるのが必要なのよ。」と目を閉じているハーマイオニーに言う。
なので練習だと出せても実践で出せないと言う魔法使いが多いのだそう。
「じゃあそろそろ呪文の練習をしましょうか。」とハーマイオニーの隣に立つ。
「いよいよなのね…。」
「呪文はエクスペクト・パトローナム。杖の振りは何でもいいわ。」
適当でいいと言うと、ハーマイオニーが驚いたように私を見た。
「さっき正確でなくていいって言ってたから既定の振りがあると思ったんだけど…。」
「リーマスに、最初は気にしなくていいって言われたの。杖の振り方を考えちゃうからね。守護霊が出せるようになったら振りを覚えるぐらいで大丈夫らしいわ。」
なるほど、と言った様子でハーマイオニーが頷く。
「じゃあいくわよ...『エクスペクト・パトローナム』!!」
ハーマイオニーが呪文を唱える。が、杖先からは何も出てこない。
「そんな…。」
ショックを受けているハーマイオニーに声をかける。
「初めてだから大丈夫よ。回数を重ねれば出せるようになるから。」
「そうね!まだ新学期は始まったばかりだものね。」と力強く頷いた。
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