キヴォトス、先生大量発生中!? 作:ユメ先生
ゲヘナの先生は、シャーレの先生と一緒に毎日放課後、補習授業部の勉強を見ていた。
彼はシャーレの先生をトリニティまで送り迎えをして、一緒に通っていた。
幸い、D.U.からはトリニティ自治区はかなり近く、車で送迎は苦にならない距離だ。
生徒の自主性に任せて、シャーレの先生は生徒達が分からない問題に答える等して、後方先生ムーブをしていた。
彼女たちは自分達で協力して分からない問題に取り組んでいたので、彼の出番はあまりなかったのもある。
その間、ゲヘナの先生は堂々とトリニティに入れる状況を利用し、情報収集などに主眼を置いていた。
彼はシャーレの先生なら大丈夫だろう、と信頼していたのである。
とは言え、二人も何もしなかったわけでは無い。
「おーし、お前ら。小テストするぞ」
二人の先生は試験範囲から、こっそり用意していた抜き打ちで小テストを四人に課した。
「え、ええ!! 急にいきなり何で小テストなんて!!」
「テストってのは場数なんだよ。回数をこなせば本番でも緊張せずに挑めるってもんだ。ほら、全科目あるぞ、三十分ずつ全員で始めるぞ」
コハルは動揺していたが、ゲヘナの先生はまるで聞き入れない。
「よし、日頃の訓練の成果を見せよう」
「ですね。いきなり本番に挑んでも無謀ですから」
「そうですね。でもぶっつけ本番だからこそ、高まるものもあるかもしれませんよ?♡」
あはは、と律儀にハナコのきわどい発言に反応しているヒフミを他所に、先生二人は小テストのプリントを配る。
「“はい、それじゃあ皆、始めてね”」
シャーレの先生の言葉に、生徒達は机に向かって小テストを始めた。
そして、その結果は散々だった。
「シャーレの先生……」
「“すみません、私の監督不行き届きです……”」
「いや、生徒達もやる気はあった。問題ってのは表面的なモノばかりじゃないしな」
俺もあまり見てなかったしな、とゲヘナの先生はお互いに責任があると彼を慰めた。
「ヒフミは特に言うことはないとして、アズサはどう見ても基礎的な部分が疎かになっている印象だな」
「“ええ、そうですね……”」
大人二人が顔を突き合わせて生徒達の答案を精査している姿に、子供たちは居心地が悪そうだった。
「問題はお前らか」
ゲヘナの先生はコハルとハナコを見やった。
びくり、とコハルは反応した。
「シャーレの先生、コハルはどうだった?」
「“そう言えば、あまり周りと相談とかしていなかったような……”」
「例の自己申告を信じてたわけか」
コハルは上級生の試験を受けた為、学力試験に落ちたと言う話である。
「コハルよ、勉強ができないことは恥ずかしいことじゃない」
「ち、違うわよッ、今回の小テストは難しかっただけで!!」
「ほう、正義実現委員会のエリート様は、敵に負けた言い訳は相手が強かったから、と言う訳か」
勿論、トリニティの治安維持を担う正義実現委員会に、そんな敗因は許されない。
コハルは俯いて手をぎゅっとして、彼の叱責を耐えていた。
「せ、先生、そんな言い方は……」
「悪いが俺はシャーレの先生と違って、厳しい担当だ」
居た堪れなくなったのか、彼女を庇おうとするヒフミにゲヘナの先生は腕を組んで見せた。
「見栄を張りたいのは分かるが、それは自分の首を絞めるだけだ。
俺は責めてるんじゃない。自分の実力を正確に把握し、それを上官に伝えられない者に軍隊に居場所など無い。
自分が馬鹿だとバレたくないから、上級生の試験を受けたんだろう? そんなことしたって意味が無いって分からないほど馬鹿なのか?」
「わ、私の何がわかるって言うのよ!!
私は、先生みたいに本物のエリートとは違うもの!!」
コンプレックスを見せるコハルに、ゲヘナの先生は溜息を吐いた。
「お次は他人を僻んで思考停止か。なんともトリニティ生らしいな」
「う、うううッ」
「悔しいか? 周囲を見返したいか?」
コハルは涙を拭いながら何度も頷いて見せた。
「なら俺も、シャーレの先生も、その手伝いをしてやる。勉強ってのは体育と違って、対策すれば誰でも高得点を取れるもんなんだ。その方法を俺達は教えてやれる。
悔しいって思えるだけお前は真っ当だよ。うちの学校のガキどもはテストで一桁でもヘラヘラしてやがる」
でだ、とゲヘナの先生はそのヘラヘラしている生徒を見やった。
ハナコだった。
「なんだこの答案は。ふざけてんのか?」
「すみません、私は思ったより勉強できないみたいで……」
「回答欄は全部埋まっている。回答の殆どが的外れ。勉強のできない奴の回答用紙じゃない。
だが0点じゃない。お前は100点を取るより0点を取る方がよほど難しいと理解してる。小賢しい真似しやがって」
「……」
「馬鹿の振りをして馬鹿な連中を嘲るのは楽しいか?」
「違います」
ハナコは真顔でそう返した。
「違うんです……」
「お前は教え甲斐がありそうだ、クソガキ。世間知らずのうちの悪ガキどもと同じくらいにな」
まあまあ、とシャーレの先生が間に入る。
「“ゲヘナの先生、先日の食事会を覚えてますか?”」
「……そうかッ」
目を見開くゲヘナの先生に、恐らく、とシャーレの先生は頷いた。
「……なるほど、私の事は私達の先生から聞いていましたか」
そんな断片的とも言えない情報から、ハナコは二人が何を悟ったのか理解していた。
「我々の先生は何と言ってましたか?」
「さてな。自分の娘と同じくらい生徒達が可愛いとは言ってたが」
嘘ではなかった。何も言うべきではない、とゲヘナの先生は判断したからだ。
「“ゲヘナの先生。今は、見守りましょう……”」
「……まあ、どの道第一次試験の突破は無理そうか」
第一次学力試験は明日である。
この有様ではどのみち全員突破なんて無理筋だろう。
根気よく付き合うべきだと、二人の先生は判断した。
シャーレのオフィスに帰る道中、車を運転しながら二人の先生は反省会をしていた。
「“私がもっと注意深く見ているべきでした……”」
「俺もだ。あれくらいあんただけで十分だと思っちまった」
助手席のシャーレの先生は溜め息を吐いた。
「ところで、先生が放任主義なのはなんか理由があるのか?」
「“放任主義と言うほどではないですよ”」
シャーレの先生は苦笑した。
「“ただ、子供が大人に頼るのは最後の手段であるべきだと思っているんです”」
「ほう」
「“例えば、極端な例ですが、いじめに悩んでいる生徒が私達大人を頼った時、もし予定の噛み合いが悪くて、明日話を聞くよ、と言わざるをえないかもしれない。
でも、そのたった一日が、その子にとっての絶望になるかもしれない。大人は頼りにならない、と学習してしまうかもしれません”」
そうなったら二度と大人を信用してくれないでしょう、とシャーレの先生は言った。
彼は自分がその身一つでしかないことを、よく理解していた。
「そうだな。よくわかるよ」
「“勿論、夢に向かって思い悩んでいたのなら、全力でその背中を後押しするべきです。でも私は一人しかいない。
そして、子供たちは大人に頼ることを、恥ずかしいと考える子も少なくありません。彼女達の精一杯の勇気を、無駄にしたくないんです”」
「その点、キヴォトスのガキどもは図太いのが多いから助かるよな」
「“ふふ、そうですね。でもコハルのような生徒が、居ない訳でもありません”」
コハルはその典型的な、恥ずかしいから他人に頼れないタイプの子供だった。
自己主張が強くなければキヴォトスではやってられないのかもしれないが、そんな子供ばかりでもない。
「“そんな彼女を見過ごしてしまった……。自分の未熟を恥じ入るばかりです”」
「俺もだ。あいつらの空気が良いもんだから、大丈夫だと思っちまったよ」
女子は三人居れば派閥を作ると言うが、あの四人でコハルは孤立していたのである。
それを見抜けなかった、二人はそれを後悔していた。
自分達にとっては数ある生徒の一人に過ぎないが、彼女にとって自分の人生は一度切りなのだから。
「……よし、反省は終わり!!
ハナコの件はあいつの問題だからひとまず様子見するとして、今のトリニティ学内の内情について共有しよう」
「“ああ、いざこざ、でしたっけ?”」
トリニティの先生の言葉を思い出して、シャーレの先生はそう言った。
「ああ。今、トリニティは真っ二つに分かれている。
エデン条約推進派のナギサと、アリウス融和派のミカって感じでな。
今のところナギサが優勢らしいが、国民感情……いや生徒感情はミカって感じだ」
「“アリウス……。ああ、アリウスの先生の!!”」
「そうだ、彼の赴任先だ」
二人はアリウスの先生の成した苦行を鮮烈に覚えていた。
なにせ連日報道され、SNSで話題を席巻していたのだから。
「どうやら彼は所在地を連邦生徒会でも把握できてないその学校に接触し、彼らの現状を訴える為に自ら苦行を課した。
今彼はキヴォトスを歩き回って、仏教系の学校などで講義をして回ってるらしいな」
トリニティがミッション系の学校なので、当然キヴォトスには仏教系も神道系の学校も複数存在する。
それらは各々自治区で独自の文化を築いている。
「“子供たちが勉強すらできない環境に置かれているなんて……”」
「ああ、痛ましいな」
「“私が出来たのは、多少の喜捨だけなのが歯がゆいです”」
「今はそれで十分だろ。俺らは何でも救える、全能の神じゃない」
そうですね、とシャーレの先生は遣る瀬無さそうに頷いた。
そして翌日、見事合宿が決まって卒倒するヒフミをゲヘナの先生が介抱しているうちに、シャーレの先生は生徒会室に向かって補習授業部の意図をナギサから聞かされることになる。
「ああそうでした」
喉が詰まったように何も言えないシャーレの先生に、ナギサは言った。
「ミカさんがアリウスの生徒を大勢招いて、今夜パーティーをするそうです。
先生や補習授業部の皆さんもよければ参加してみてはどうですか?」
「“アリウスの?”」
「ええ、ミカさんはエデン条約よりもアリウスとの融和を優先するべきだと考えていますから」
「“トリニティとアリウスの関係は、聞いているよ”」
「ええ、先輩達の、祖先の過ちです」
昔のトリニティとアリウスの関係は、特集を組まれて何度も報道され、論議されていた。
だからそれはシャーレの先生も知るところだった。
「アリウスとの融和がトリニティに利することであるのは分かっているのです。
今彼女達を拒絶すれば、我々は時代錯誤の愚か者の誹りを免れないでしょう。トリニティ学内ではなく、キヴォトス全土から。
ミカさんはこれを機に、過去の過ちを正そうとしているのです」
それは正義である、とナギサは認めていた。
「“でもナギサ。君はトリニティの、過去の過ちを繰り返そうとしているよね”」
「ッ!? ……先生、分かって下さいとは言いません。私とて、好きでこうしているわけではないんですから」
それくらい、言われるまでも無く先生にも分かっている。
どう見たって、ナギサは他人を蹴落としてそれを楽しんでいるようには見えない。
全てはトリニティの生徒の安全の為。それに自分や周囲の人間が含まれている、と言うだけで。
「ミカさんもミカさんで、やればできるのですから、最初からそうしてくれれば良いのに……」
幸いなことに、現時点で両者に致命的な対立は無かった。
お互いにお互いの考える形で、トリニティに貢献しようとしているからだ。
「“……わかったよ。私達もパーティーに参加してみるよ”」
「ええ、アリウスの皆さんをよろしくお願いいたします」
そのナギサの物言いに多少違和感を覚えた物の、シャーレの先生は頷いたのだった。
「そうか、補習授業部にはそんな裏があったのか……」
野外のパーティー会場。
トリニティ校内の広場を利用し、無数の料理やデザートがビュッフェ形式で並んでいる。
突然のパーティーにも関わらず、トリニティの生徒達は大勢参加していた。
このパーティーに招かれた料理人がリアルタイムで調理し、それを提供している姿も見える。
そして当然、このパーティーの主役であるアリウスの生徒達が固まって参加しているのも。
「……俺は、あんまりナギサの事は責められんよ」
補習授業部の裏事情を聞いたゲヘナの先生は、哀愁を帯びた表情になった。
「トリニティじゃ珍しいだろうが、ゲヘナには面と向かって話しても、周りに迷惑を掛ける生徒はそれなりに多い。
だから俺は彼女らに“誠意”を見せて、周囲からなるべく遠ざけることしか出来なかった……」
「“ゲヘナの先生……”」
「だけどな、シャーレの先生。あの四人の誰が、退学にさせられるようなことをしたって言うんだ?」
悪いことをしたのなら、叱らなければならない。
だが、退学とは、学籍を失うのは、キヴォトスにおいて人権を失うのと等しい。
補習授業部の四人が、それに見合う所業をしたとでも言うのか?
「“私は、彼女らは無実だと信じたいです”」
「当たり前だ」
「“それに、彼女たちの誰かが裏切り者でも、私達のするべきことは変わらないはずです”」
確かに、とゲヘナの先生は頷いた。
トリニティの事情がどうであろうと、あの四人が問題児なのは変わらない。
それに向き合うのが先生の仕事であり、改善し道を示さなければならない。
そうでなければ、ここにいる意味が無い。
そうしてお互いにすべきことを確認した二人は、何やら騒ぎがあるのに気づいた。
「ね、ねえ、大丈夫!?」
「きゅ、急に気分が、気持ち悪い……」
「ま、まさか、毒を入れられたのか!?」
アリウスの生徒の一人が苦しそうにしているのを見て、周囲の面々が騒いでいるのだ。
「おいおい、どうした、大丈夫か?」
「この料理に毒が入ってたんだ!!
もしかして、このパーティーはトリニティの罠なのか!?」
「毒? どれどれ……」
混乱している彼女たちに近づいた先生二人は、その料理を見やる。
ゲヘナの先生はひょい、と手づかみでステーキの切れ端を口に運んだ。
周囲の面々がギョッとする。
「うん、うめぇな。こりゃあA5のサーロインステーキだな。その子はこれを食べてたのか?」
「は、はい、美味しいからって、こんなの食べたこと無いって、沢山……」
「そりゃあ、身体に肉の脂身が合わなかったんじゃないか?」
「え?」
「“あー、わかるよ。私も脂身の多い高いお肉って、食べると気分が悪くなるんだ……”」
油酔いって奴だな、とゲヘナの先生は苦笑した。
「え、じゃあ、毒じゃないの……?」
「ああ、体質的な部分もあるかもな。
A5の高級肉もいいが、肉を食うならA3の赤身が良いぜ。知り合いの専門業者がそう言ってたから間違いないな」
へぇ、とシャーレの先生はそれを聞いて赤身の肉を探し始めた。
それを知って騒いでいたアリウスの生徒達は恥ずかしそうにしていた。
「まあ、気にするなよ、こんなパーティとか初めてなんだろ?」
「……ええ」
「うちの自治区じゃ、こんなに食べきれないほどの食べ物とか無いから……」
「“そうなんだね……”」
どこか恨めしそうにしている彼女達を見て、シャーレの先生は不憫に思ったが、すぐに笑顔を見せた。
「“ゲヘナの先生!! みんなと一緒に美味しいものをいっぱい食べましょう!!”」
「おう、いっぱい美味い物教えてやるよ」
そんな感じで、一行はイナゴの群れみたいに片っ端から料理を食べ始めた。
それを遠巻きに見ていたトリニティの生徒達は、やっぱり食べる物もほとんどないのね、と同情したりなどしていた。
「シャーレの先生!! やっほー!!」
「“やっほー、ミカ”」
先生二人がアリウスの生徒達に料理人が気合を入れて調理しているのを見ながら待っていると、主催のミカが現れた。
「貴方がゲヘナの先生だよね? うちの子たちがお世話になってます」
「おう、シャーレの先生の手伝いだ。気にすんな」
「それよりも、聞いたよ。やっぱり補習授業部、合宿になるんだって?」
「“うん、そうなんだよ”」
ミカの口振りから、ゲヘナの先生はナギサは試験の結果を操作していないと言っていたが、恐らく全員が仮に合格しても難癖付けて合宿に向かわせられたんだろうな、と悟った。
「ねえねえシャーレの先生、ちょっとお願いなんだけど、良いかな?」
「“なにかな?”」
「アリウスの子たちも、一緒に合宿に参加させてあげられないかな」
その言葉に、二人の先生も驚いた。
「ほら、彼女たちって、まともに勉強できない環境に居たでしょ?
だからさ、勉強の楽しさを彼女達に教えてあげられたらなって、思ってね☆」
「“それは、とてもいい考えだね!!”」
シャーレの先生は乗り気だった。
「俺も賛成だよ、シャーレの先生」
ゲヘナの先生は、なんとなく何かが仕組まれているのを気づいているが、それを口に出さずにそう言った。
「あとさ、トリニティに大勢他校の生徒が居るのってちょっとマズいんだ。
私、急に連れてきちゃったから、生徒会に許可とか取ってなくてさ。
だから、アリウスの子たちをシャーレの部員ってことにしてあげられる?」
「“勿論、大丈夫だよ”」
入部届の書類を百枚プリントして、それに判をするだけ。シャーレの先生にとって、その程度の事務作業だ。
「ありがとう先生!! じゃあ、お願いするね!!
必要なモノがあったら言ってね、こっちで手配するから!!」
「“わかったよ”」
こうして、アリウスの面々が補習授業部と一緒に合宿場に向かうのが決定した。
「ねえ、本当にこれで良いの?」
『勿論である!!』
学内の物陰で、ミカはスマホで通話をしていた。
通話相手の表示には『毒蠍』と書かれていた。
『なぜ、人が不幸だと感じるか、分かるかな?』
「うーん、事故とか病気とか、不幸な目に遭うから?」
『違うのだよ』
電話相手は、はは、笑った。
『人間が不幸と感じるのは、他人と比較した時なのだ。
アリウスがなぜトリニティを憎むのか? それは彼我を比較していたからだ。
アリウスがなぜゲヘナを憎むのか? それは娯楽だからだ』
「あー、なるほどね」
その言葉を、ミカは理解できた。
『まず彼女達に贅沢をさせればいい。
生活環境を整え、楽を覚えさせ、不自由無い時間と自由を与えるのだ。
そうなると、どうなるであろうか?
──元の生活には耐えられなくなるのだよ』
「うわッ、酷ッ……」
人は生活水準を上げるのは簡単だが、下げるのには耐えられない生き物なのだ。
電話の向こうの相手は、それをよく知っている。
『自由を知った者は、不自由に耐えられない。
さて、ではそんな彼女たちが次に憎むのは、いったい誰であろうか?』
そう、これは離間工作だった。
アリウスの内部から、叛逆者を作り出す、その一手だった。
『……ああ、闘争だ。闘争が始まる』
ミカは思ったのだ。アリウスと和解するには、やはり手段を選んでいる場合ではない、と。
彼は、非常に優秀で、ミカに最善の方法を教えてくれた。
勿論彼を頼ることに他の賛同者にはドン引きされたが。
「うん、それが彼女達の為になるなら」
ミカはもう、立ち止まることを止めたのだ。
Xデーまで、あと二週間。
最近返信が遅れて申し訳ありません。
なるべく早めの返信を務めますので、これからも感想や高評価を下さると嬉しいです。
次回は、補習授業部の合宿+百人でお送りします。
あなたはどの先生に勉強などを教わりたいですか?
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トリニティの先生
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ゲヘナの先生
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ミレニアムの先生
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アビドスの先生
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百鬼夜行の先生