「えぇ〜!!!」
「ぎ、銀行を襲うなんて!危ないですし、もし見つかったら…」
そうヒフミは言うが、ヒョウガ以外の対策委員会達はもう覆面を被り終えている。
「ん、ヒフミの分が無い」
「あ、さっき買ったたい焼きの紙袋があるわよ!」
「はい!?」
「ほら⭐︎ヒフミさんも⭐︎」
「あ、あうう…」
そうして、ヒフミはたい焼きの紙袋に5と書かれたものを被せられた。
「おぉ〜、ラスボスみたいだね〜」
「私もご一緒するんですか…?」
「当たり前じゃ〜ん」
「あ、ヒョウガの分もなかった」
「僕は大丈夫です。」
すると、ヒョウガが氷でペストマスクを作り、それを装着していた。
「う、うわああ…もう生徒会の人たちに合わせる顔がありません…」
「それじゃあ先生。例のセリフを」
『うん!…それじゃあ、』
『銀行を襲うよ!』
「「「「「はい!」」」」」
「あうう…」
この時、銀行の中ではアルが融資の相談をしていた。
「お待たせしましたお客様。」
「時間かかりすぎよ!6時間も待ったのよ?融資の審査に何で半日もかかるの⁉︎別にうちより先に人も居なそうだったのに!」
アルは銀行員に怒っていた。そんなアルに銀行員は冷静に言った。
「私どもの内々の事情でして、ご了承ください。」
「それで、審査の結果ですが…融資は見送らせていただきます。」
「な、なんでよ⁉︎こんなに待ったのに⁉︎」
「まずは、より堅実な職に就いてはいかがでしょうか。日雇いや期間工など、手っ取り早く始められるものもありますが。」
銀行員が完全に便利屋のことを完全に下に見ながら言った。
「は、はぁ⁉︎」
(何なのよ!こんなに待たせておいてこの態度!…もう大暴れして銀行のお金を持ち出しちゃおうかしら?…いや、ダメね。ここからお金を持ち出したとしても、外にはマーケットガードがいるでしょうし、逃げるのは至難の業ね…私ってば、本当に情けないわ…アウトローになるのを夢見ているのに、実際にやるってなっちゃうと、何にもできない…)
すると、銀行の中が暗転した。
「な、何⁉︎」
「な、何事ですか?停電⁉︎」
「い、一体誰が⁉︎」
ダダダダダダダダッ!
「うわぁぁぁ!」
「な、何だ!何が起きて、うわ!」
突如、暗転したかと思えば銃声とマーケットガードの断末魔が響く。
そして少し経つと、電力が復旧したのか銀行内に灯りがつく。
そこにいたのは覆面を被った6人組だった。
「全員その場に伏せなさい!持っている武器は捨てて!」
「言うこと聞かないと痛い目見ますよ⭐︎」
「あはは…皆さん、怪我しちゃいけないので伏せてくださいね…」
「……(ギロッ)」
(ヒッ!)
アルは銀行強盗に驚きつつ、氷でできたペストマスクを被った人物に睨まれ、動けなくなっていた。
(何あれ…怖いけど…めちゃくちゃかっこいいじゃない!)
アルは恐怖心を感じながら、あの人物のカッコよさに憧れていた
「さぁ、リーダーのファウストさん!次の指示を!」
「え!私がリーダー⁉︎」
「はい⭐︎ちなみに私は、覆面水着団のクリスティーナだお♤」
そうして、ノノ…クリスティーナは謎のポーズをとった
「何が覆面水着団よ!ダサすぎ!」
そしてセリカにダメ出しされる。そうこうしている間に、シロコは手際良く銀行員を脅していた。
「ん、早くこのバッグに集金記録を詰めて」
「は、はい!」
そうして、半狂乱になった銀行員は紙が入ったバッグをシロコに渡した。
「ん、回収した。」
「はい、それでは…アディオース⭐︎」
「怪我人はいないようですし…すみませんでした、さよならっ!」
こうして、覆面水着団は去って行った。
「…や、奴らを捕らえろ!マーケットガードに通報だ!絶対に逃すな!」
「ここまで来れば、もう大丈夫かな?」
対策委員会たちは、マーケットガードから逃げ切り、休憩していた。
「シロコちゃん、集金記録はちゃんと持ってるよね?」
「う、うんバッグの中に…っ!」
シロコがバックを開けると、中には集金記録のほかに大量の札束が入っていた。
「へ?うわ!カバンの中に札束が?」
「うええええっ!シロコ先輩、現金を盗んじゃったの⁉︎」
「ち、違う。多分銀行員の人が勝手に勘違いして入れただけ…」
シロコの言っていることは正しい。あの時の銀行員は、自分が助かるため、シロコの話は集金記録のところしか聞いていなかった。
「どれどれ…うへ、本当に5分で1億稼いじゃったよー」
「やったぁ!これで借金が返せる!」
セリカがそう言った。
「ちょ、ちょっと待ってください!そのお金本当に使うんですか⁉︎」
「アヤネちゃん、なんで?借金を返さなきゃ!」
「そんなことしたら…本当に犯罪だよ、セリカちゃん!」
「は、犯罪だからって何?このお金は私たちが必死になって稼いだお金なんだよ⁉︎それがあの闇銀行に流れていたし、あのままだったら犯罪に使われてたかもしれないんだよ⁉︎」
「私はセリカちゃんの意見に賛成です。私たちが正しい使い方をした方がいいと思います。」
「ほらね!これさえあれば学校の借金を減らせるんだよ?」
「うん、確かにそうなんだけど…シロコちゃんはどう思う?」
「自分の意見を言うまでも無い。ホシノ先輩が反対するだろうから。」
「へ!?」
「さすがはシロコちゃん。私のこと、わかってるねー。」
「私たちに必要なのは書類だけ、お金じゃ無い。こんな方法に慣れちゃうと、平気で同じことをしちゃうと思う。そしたら、この先またピンチになった時に「仕方ないよね」とか言いながら、やっちゃいけないことに手を出すと思う。おじさんとしては、可愛い後輩がそうなっちゃうのはイヤだなー。」
「こんな方法を使うくらいなら、最初からノノミちゃんのゴールドカードを使ってたはずー。」
「…私もそう提案しましたが、ホシノ先輩が反対されて…。先輩の気持ち、わかります。きちんとした方法で返済しない限り、アビドスはアビドスでなくなってしまう…」
「うへ、そういうこと。だから、このバッグは置いていくよ。いただくのは書類だけね。」
「うわああ!もどかしい!意味わかんない!こんな大金を捨ててく⁉︎変なところで真面目なんだから⁉︎」
こうして、銀行強盗で得たお金は置いていくことになった。
「私は皆さんの事情はよく知りませんが、このお金を持っておくと何か他のトラブルに巻き込まれるかもしれません。災いの種みたいな物でしょうから…」
「それじゃあ、このバッグは私が適当に処分しておきますね」
そうノノミが言った後、アヤネから通信が入った
「皆さん!そちらに1人、何者かが向かってます!敵意はないようですが…」
「?」
「あ、あなた達!ちょっと待って!」
「あ、あれは…」
なんと、アルが走って追いついてきたのだった。
「あなた達…すごかったわ!」
「…へ?」
「突入から撤収まで完璧だったわ!それに、ものの5分であの銀行を襲撃するなんて…あんな大胆なことするなんて…私たちもあなた達みたいな立派なアウトローになれるように頑張るわ!」
「それで…あなた達の名前を教えて欲しいんだけど…」
「名前、ですか?」
「そう!組織名とかあるでしょ?」
「えーと…私たちの名前は…覆面水着団です!」
「目には目を、歯には歯を。無慈悲に孤高に我が道をいく!それがモットーだよー。」
「それでは、アディオース!」
そうノノミが言い、対策委員会達がその場を離れていく。残されたアルはその背中を後ろから眺め、「ちょーかっこいい!」と、心酔していたのだった。
そして、覆面水着団が去った後、カヨコ達がアルの元へ追いついき、覆面水着団が忘れていったバッグを見つけ、預かることになったのであった。
ちなみに、ヒョウガの趣味は料理です。最初にシャーレに来てご飯を食べた後、先生に料理を教わり、そこからいろいろ作るようになりましたとさ。シャーレでは先生のご飯も作っているらしい。
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