【TS】神様のミスで死にましたが、補償内容が羞恥プレイなんですけど   作:もろきゅー

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89話 氷花の庭と小さな違和感

 朝、目を覚ますと、妙に寝汗をかいていた。

 

「……うぅ」

 

 寝台の上で身じろぎしながら、俺はぼんやりと天井を見上げる。

 何か、とても嫌な夢を見ていた気がする。

 

 いや、夢ではない。

 昨日の夜だ。

 目隠しされた男の顔を踏んだ。

 ……思い出すだけで、足の裏に妙な感触が蘇る。

 

「うわぁぁ……」

 

 俺は布団の中で小さく呻いた。

 忘れろ。

 忘れるんだ。

 あれは何かの間違いだ。

 南通りなんて行っていない。

 娼館なんて知らない。

 俺は変態を踏んでいない。

 そう自分に言い聞かせるが、むぎゅっとしたあの感触が、妙に生々しく足の裏に残っている気がする。

 

「……駄目だ。もう寝られない」

 

 俺は頭を振り、布団を押しのけた。

 いつもより少し早い時間だ。

 まだ部屋の中は薄暗く、窓の外も朝の淡い光に包まれている。

 

 眠い。

 眠いが、このまま二度寝しようとすると、またあの夢を見そうで嫌だった。

 俺は眠い体に鞭を打ち、ベッドから降りる。

 

 顔を洗い、着替えを済ませ、軽く身だしなみを整える。

 鏡に映る自分の顔は、どことなく疲れていた。

 目の下の薄いクマは相変わらずだが、今日はいつもより少しだけ濃く見える気がする。

 

 いや、気のせいだ。

 きっと気のせい。

 

 俺は窓を開けた。

 朝の空気が、すっと部屋の中へ流れ込んでくる。

 少し冷たくて、澄んだ空気だった。

 胸いっぱいに吸い込むと、体の奥に残っていた嫌な感覚が、ほんの少しだけ薄れた気がする。

 

「……よし」

 

 昨日のことは忘れよう。

 何もなかった。

 俺は昨日、普通に街を見て回って、甘味を食べて、帰ってきただけだ。

 そういうことにする。

 今日という新しい一日を、ちゃんと生きるのだ。

 

 朝食の時間になると、俺はいつも通り食堂へ向かった。

 昨日の夜に妙なことがあったせいで、少し食欲が落ちているかと思ったが、料理を前にすると普通に腹が鳴った。

 人間、嫌な記憶があっても腹は減るらしい。

 

 朝食を終えた後、ユリウス先生から今日は魔法の授業をリリアが受けると聞いた。

 少し気になったので、俺も庭で見学させてもらうことにした。

 

 庭の一角には、導魔柱が立っている。

 ティナが魔法の訓練で使っていた奴だ。

 ただ、今日のリリアの授業は、単に導魔柱へ魔法を撃ち込むだけではないらしい。

 

「リリア様、本日はいつものように魔力を外へ出す訓練に加え、形を保つ訓練も行いましょう」

 

 ユリウス先生が穏やかに言う。

 リリアは小さな杖を両手で持ち、真剣な顔で頷いた。

 

「はい、ユリウス先生」

「魔法は、強く撃てば良いというものではありません。特にリリア様の氷魔法は、繊細な制御が大切です。魔力を一気に流しすぎれば形が崩れ、逆に少なすぎれば維持できません」

「はい」

「まずは体の中で魔力を練り、一定の量を保つこと。次に、その魔力を細く外へ伸ばし、形を与えること。そして、形を崩さずに維持すること。この三つを意識してください」

 

 なるほど。

 ティナの訓練は、魔力を増やした状態で出力と形を安定させるものだった。

 それに対して、リリアの訓練はもっと繊細だ。

 強く撃つというより、細く、丁寧に、形を作る。

 

 氷の魔法というのは、そういう訓練に向いているのかもしれない。

 目に見える形として残る分、成功したか失敗したかが分かりやすいのだろう。

 俺が少し離れた場所で見ていると、リリアがこちらに気づいた。

 ぱっと表情が明るくなる。

 

「アウラ!」

 

 リリアは小さく手を振った。

 

「見ていてくださいまし!」

「はい、楽しみにしています」

 

 俺がそう答えると、リリアは嬉しそうに胸を張った。

 ユリウス先生は少しだけ苦笑しつつも、何も言わない。

 

 リリアは杖を構え、目を閉じた。

 小さな体が、すっと静かになる。

 普段は明るく元気いっぱいのリリアだが、魔法に集中している時の顔は驚くほど真剣だった。

 

 杖の先に、淡い白い光が集まる。

 冷たい空気が、ふわりと庭の一角に広がった。

 次の瞬間。

 地面の上に、氷の花が咲いた。

 

「おお……」

 

 思わず声が漏れる。

 それは、小さな氷の彫刻のようだった。

 透き通った茎。

 細く伸びる葉。

 何枚にも重なった花びら。

 一枚一枚の縁まで丁寧に作られていて、朝の光を受けて淡くきらめいている。

 

 ただの氷の塊ではない。

 ちゃんと花の形をしている。

 いや、よく見ると、庭の花壇に咲いている白い花と同じ形だ。

 

「すごいですね……」

 

 俺が呟くと、リリアはぱっと顔を上げた。

 明らかに褒めてほしそうな顔をしている。

 かわいい。

 

「どうかしら、アウラ!」

「とても綺麗です。これ、庭に咲いている花と同じ形ですよね?」

「ええ!」

 

 リリアは嬉しそうに頷いた。

 

「これは月白花ですの! お母様が好きだったお花なんですのよ!」

 

 改めて花壇の方を見る。

 白く淡い花びらが、朝の光の中で静かに揺れていた。

 名前の通り、月の光を思わせる柔らかな白さだ。

 

「とっても綺麗で、香りも良いんですの。お母様は、よくこの花を眺めていらっしゃいましたわ」

 

 リリアの声は明るい。

 だが、その奥に少しだけ大切なものを抱えるような響きがあった。

 母親の話をするリリアは、いつものおしゃまな少女の顔をしながらも、どこか寂しさを隠しているように見える。

 

 俺は氷で作られた月白花へ視線を戻した。

 氷の花は本物の花とは違い、香りはしない。

 だが、花びらの重なり方や、茎の細さ、葉の形までよく再現されている。

 

「すごく丁寧に作られていますね。花びらの形も一枚ずつちゃんと違いますし、庭の月白花をよく見ているんだなって分かります」

「本当ですの?」

「はい。本当に上手です」

 

 俺がそう言うと、リリアの顔がぱぁっと明るくなった。

 まるで、さっきの氷の花よりも眩しいくらいだ。

 

「えへへ。アウラに褒められましたわ!」

 

 リリアは嬉しそうに笑う。

 うーん、かわいい。

 これは褒めたくなる。

 

「リリア様」

 

 ユリウス先生が穏やかに声をかけた。

 

「氷の花も大変よくできておりますが、そろそろ授業の続きを……」

「あっ、そうですわ!」

 

 リリアは何かを思い出したように顔を上げた。

 そして俺の方を向く。

 

「私、こういうこともできますのよ!」

 

 ユリウス先生が少し困ったように俺を見る。

 目が合う。

 だが、先生は小さく息を吐き、仕方ないですね、というように頷いた。

 リリアが楽しそうなら、それでいい。

 そんな表情だった。

 

 リリアは再び杖を構える。

 今度は地面ではなく、空中に向けて魔力を流したようだった。

 白い光がふわりと広がる。

 すると、先ほど作った月白花と同じ形の花びらが、空中に一枚、また一枚と生まれた。

 

 氷でできた小さな花びら。

 それが風に乗るように、ふわふわと舞う。

 

「おお……」

 

 庭の空気が、少しだけ冷たくなる。

 だが、不快な寒さではない。

 透明な花びらが朝の光を受け、きらきらと輝きながら舞っている。

 まるで、月白花が空へ溶けていくようだった。

 

「すごいですね。花びらが綺麗に舞っています」

「ふふん。そうですわ!」

 

 リリアは得意げに胸を張った。

 

「ただ凍らせるだけなら簡単ですけれど、花びらの形を保ったまま浮かせるのは少し難しいんですのよ」

「確かに、すぐ砕けたり、落ちたりしそうですもんね」

「ええ。だから、魔力を細く通し続ける必要がありますの」

 

 リリアは言いながら、杖を少し動かした。

 空中の氷の花びらが、その動きに合わせてくるりと舞う。

 小さな花吹雪のようだった。

 

 綺麗だ。

 見ていて目を奪われる。

 

「リリア様は、芸術の才能があるんじゃないですかね」

「芸術ですの?」

「はい。ただ氷を出すだけじゃなくて、見ている人が綺麗だと思う形にできるのは、すごいことだと思います」

「そ、そうかしら……」

 

 リリアは少し照れたように頬を赤くした。

 それでも、口元は嬉しそうに緩んでいる。

 

「でも、こういうのを作るのは好きなんですの」

「とても良いと思います」

 

 俺がそう言うと、リリアはもう一度嬉しそうに笑った。

 ユリウス先生も、少しだけ目元を和らげている。

 

「あとは、私、遠くまで魔法を飛ばすこともできますのよ」

「遠くまで?」

「ええ。見ていてくださいまし!」

 

 リリアはそう言うと、庭の先──屋敷の屋根よりも高い空へ向かって杖を掲げた。

 

「リリア様、あまり高くしすぎないように。魔力の糸が切れますよ」

「分かっていますわ!」

 

 リリアはそう返事をし、集中する。

 杖の先に集まった白い光が、細い線のように空へ伸びていく。

 そして、かなり高い位置で、ぱっと弾けた。

 

 空中に、小さな氷の結晶が生まれる。

 それは花びらのようにも、雪の粒のようにも見えた。

 

 朝の太陽の光を受け、空で細かくきらきらと輝く。

 風に流されながら、銀色の粉を散らしたように空を光らせていた。

 

「……すごい」

 

 思わず見上げたまま呟く。

 これは、遠くからでもかなり目立つのではないだろうか。

 特に、晴れた日の空なら、太陽の光を反射してはっきり見えそうだ。

 ただ綺麗なだけではなく、どこか幻想的な雰囲気も感じる。

 ユリウス先生は、少し感心したように頷く。

 

「以前よりも、距離が伸びましたね。形はまだ少し散りやすいですが、魔力の流し方は良くなっています」

「本当ですの?」

「ええ。ただし、調子に乗って何度も使うと魔力を消耗します。今日はこのくらいにして、次は魔力を体内で保つ訓練へ戻りましょう」

「ええ……」

 

 リリアは少し残念そうな顔をした。

 だが、ユリウス先生の言葉には逆らわない。

 素直に杖を下ろす。

 

 その時だった。

 

 門の方が、少し騒がしくなった。

 普段とは違う複数の足音。

 低い声。

 門番の騎士が誰かに声をかける音。

 

 俺は自然とそちらへ目を向けた。

 数名の男たちが、門をくぐって庭へ入ってくるのが見える。

 その中心にいる青年を見た瞬間、リリアの顔がぱっと輝いた。

 

「レオンお兄様!」

 

 リリアは杖をその場に置くと、ぱたぱたと門の方へ駆け出していった。

 

「あ、リリア様、杖が……」

 

 ユリウス先生は苦笑しながら、リリアが置いていった杖を拾う。

 俺は門の方へ駆けていくリリアの背中を見ながら、首を傾げた。

 

「お兄様?」

「クラウス様の御子息で、長男のレオン様です」

 

 ユリウス先生が説明してくれる。

 

「ご縁談の件で、しばらく街を離れておられたはずですが……どうやら戻られたようですね」

「ああ、以前ゲオルグさんに聞きました」

「ええ、ヴァルケン伯爵のご令嬢と近々ご結婚されるとの事で、打ち合わせに出向かれていたと聞いております」

 

 リリアは青年のところまで走っていくと、そのまま勢いよく抱きついた。

 青年は少し驚いたようにしながらも、すぐに柔らかく笑い、リリアを抱き上げる。

 

「リリア。ただいま」

「お帰りなさいませ、レオンお兄様!」

 

 リリアは本当に嬉しそうだった。

 その様子を見るだけで、兄妹仲が良いのだと分かる。

 

 レオンと呼ばれた青年は、金髪で整った顔立ちをしていた。

 クラウスやラルフと同じ血筋だと分かる雰囲気はある。

 だが、ラルフのような鋭さよりも、どちらかというと柔らかく優しい印象の方が強い。

 

 要するに、ラルフと一緒でイケメンだ。

 それも、女性に普通に好かれそうな、爽やか系のイケメンである。

 

 ちくしょう。

 こういう顔に生まれていれば、俺ももっと女の子と楽しい人生を送れたのだろうか。

 しかも伯爵家の娘と結婚予定。

 きっと相手も美人なんだろうな。

 

 ……羨ましい。

 普通に羨ましい。

 

 俺が心の中で勝手に嫉妬していると、使用人が本館の方から急ぎ足でやって来た。

 レオンの帰還を迎えるためだろう。

 レオンはリリアを抱いたまま何かを話し、それから本館の方へ向かいかける。

 

 だが、その途中で、こちらに気づいたようだった。

 ユリウス先生と俺の方へ視線を向ける。

 

 レオンはリリアを抱いたまま、こちらへ歩いてきた。

 ユリウス先生が一歩前へ出る。

 

「お帰りなさいませ、レオン様」

「ああ、ただいま。ユリウス先生も変わりないようで何よりだ」

 

 レオンは穏やかに答え、それから腕の中のリリアを見る。

 

「リリアは、ちゃんと先生の授業を受けていたかな?」

「も、もちろんですわ!」

 

 リリアは一瞬だけ目を泳がせた。

 そして、助けを求めるようにユリウス先生を見る。

 

「そうですわよね? ユリウス先生」

 

 ユリウス先生はにこりと笑った。

 

「もちろんです。リリア様は、本日も大変熱心に授業を受けてくださっておりますよ」

 

 リリアはほっとしたように息を吐いた。

 その反応を見る限り、途中から俺に魔法を見せることに夢中になっていた自覚はあるらしい。

 レオンは小さく笑うと、今度は俺へ視線を向けた。

 

「ところで、こちらの方は?」

 

 聞かれて、俺は慌てて姿勢を正す。

 ユリウス先生から教わったばかりの礼儀を思い出しながら、丁寧に頭を下げた。

 

「初めまして、レオン様。クラウス様のご厚意で、しばらくこちらに滞在させていただいております、アウラと申します。どうぞよろしくお願いいたします」

 

 言いながら、内心で少し緊張する。

 貴族相手の挨拶は、まだ慣れない。

 だが、ユリウス先生に教わった通り、たぶん大きくは外していないはずだ。

 レオンは少しだけ目を細めた。

 

「アウラさん、か。父上の客人ということだね」

「はい」

「詳しい話は、父上から聞くことにしよう。まずは帰還の報告をしなければならないからね。また後ほど、改めて挨拶させてもらうよ」

 

 柔らかい言い方だった。

 初対面の俺にも丁寧だ。

 何というか、貴族の長男という感じがする。

 ラルフとはまた違う落ち着きがあるな。

 そう思っていた時、ユリウス先生がふとレオンの顔を見た。

 

「レオン様」

「ん?」

「頬が少し赤くなっておりますが……どこかで打たれたのですか?」

「えっ」

 

 思わず俺もレオンの頬を見る。

 言われてみれば、片側の頬にうっすらと赤い痕が残っていた。

 少し痣になりかけているようにも見える。

 

 レオンは一瞬だけ固まった。

 そして、わずかに視線を逸らす。

 

「ああ……いや、向こうで少し訓練をしてね。たぶん、その時に打ったのだと思う」

 

 声が少しだけ不自然だった。

 

「痛みはございませんか?」

「大丈夫だよ。大したことはない。すぐに消えるだろう」

「レオンお兄様、本当に大丈夫ですの?」

 

 リリアが心配そうにレオンの頬を覗き込む。

 

「手当てした方がいいのではありませんこと?」

「いや、本当に何ともないんだ。心配しなくていいよ、リリア」

 

 レオンは優しく笑ったが、どこか少し慌てているようにも見えた。

 そして、話題を切り上げるように本館の方へ視線を向ける。

 

「それより、父上に戻ったことを伝えなくては。リリア、後でまた話そう」

「はい!」

 

 リリアは名残惜しそうにしながらも、素直にレオンの腕から降りた。

 レオンは俺たちに軽く会釈をすると、そのまま本館の方へ向かっていった。

 

 俺とユリウス先生とリリアは、しばらくその背中を見送る。

 そして、自然と顔を見合わせた。

 

「……何でしょう。あまり触れてほしくないことだったのでしょうか」

 

 俺が小さく言うと、ユリウス先生は苦笑した。

 

「レオン様にも、色々とおありなのでしょう」

 

 リリアは少し心配そうにしていた。

 

「レオンお兄様、痛くないといいのですけれど……」

「きっと大丈夫ですよ。訓練で少し打っただけなら、すぐ治ります」

 

 俺はそう言ってリリアを安心させる。

 だが、内心では少し考えていた。

 

 訓練で頬に痣。

 それにしては、何だか言い方が妙だった気がする。

 もしかして、縁談で何かあったのだろうか。

 貴族の結婚って面倒くさそうだしな。

 相手は伯爵家の娘……という事はブルム家より格上の家だ。

 もしかしたら、結婚相手と揉めて頬を叩かれたとか……。

 

 いや、さすがに考えすぎか。

 でも、あんなイケメンでも苦労はあるんだな。

 そう思うと、少しだけ親近感が湧くような、湧かないような。

 それにしても……。

 

「何か、どこかで聞いたことがあるような声だった気がするんだよなぁ」

 

 俺は小さく呟いた。

 だが、すぐに首を振る。

 

 たぶん気のせいだ。

 クラウスの息子なのだから、クラウスやラルフとどこか雰囲気が似ていても不思議ではない。

 初対面の相手に既視感があるなんて、きっとその程度のことだろう。

 俺はそう自分に言い聞かせ、リリアの方へ向き直った。

 

「それより、リリア様。授業の続きがあるのでは?」

「あっ」

 

 リリアははっとした顔になった。

 ユリウス先生はにこにこと笑っている。

 

「ええ。リリア様、魔力を体内で保つ訓練へ戻りましょうか」

「は、はいですわ……」

 

 リリアは少ししょんぼりしながらも、杖を受け取った。

 俺はその様子を見ながら、もう一度だけ本館の方へ視線を向ける。

 

 優しそうなイケメンで、伯爵家の娘と結婚予定の男。

 うーん、どっかで会ったような気がするんだが……。

 

 気のせいか……。そりゃそうだ、俺と接点があるわけがない。

 そう思うことにして、俺はリリアの授業に意識を戻した。

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