私達は鏡合わせのように近づき、走りだす!そして跳び蹴り!
「龍尾脚!」
「スパイラルアロー!」
足裏同士が激しくぶつかり合い、足がきしむのがわかる。
いいね、良い感覚だよ。
お互いに相手の足を土台にして後ろへ飛んで着地!
サオリちゃんの足払いが来る!ガード!なら次は投げに持ってくるだろうからしゃがみ回避!
からの、アッパー二発!顎撥二連だよ!ここからコンボがつながる!
顎にハイキック!頭にかかと落とし!これが迅雷脚轟雷落とし!コンボの締めは昇龍拳!
「がっ……!だが、まだ!こんなものではないぞ!」
「すごいね、相当脳を揺らしたのに立てるんだ」
「これが殺意の力だ!意志さえあれば人は何度だって立ち上がれる!何にだって立ち向かえる!お前にだって!」
「借り物の意志で!?」
超接近距離で私たちは蹴りをぶつけ合い、避け、殴り合った。
やっぱり、強い。それ以上に硬い!下手したらネルちゃん以上に!
殺意の力をそう使うんだね。面白いね……!
「きっかけが何であろうが構うものか!もうこれは私の力だ!」
「何のために!?ここに追いやられた復讐のため?そうじゃないでしょ!」
サオリちゃんの殺意の波動を纏った裏拳をはじいて、密着からのお腹に膝蹴り!
そこからヘッドロックして投げる!起き上がると思う、だからもう飛んで近づく。
「何を根拠に!」
私の振り下ろしたげんこつに、サオリちゃんの対空跳び蹴り、キャノンスパイクが刺さる。
本当に響くね……重い拳だよ。けど、貴方の拳は舞いたがっている!
「あなたの拳はそうは言っていないよ」
「決めつけるな!」
また飛び蹴りを放った私の足をガードするんじゃなく、よけて真正面から頬を殴られた。
頭に響く強い拳。そしてサオリちゃんの攻めはまだ終わらない。
腹と顎に両手での掌底!さらにこの距離でのスパイラルアロー!
お腹に両足での跳び蹴りが刺さって息が噴き出て、私は吹っ飛んでいく。
「まだまだぁ!」
倒れた私に銃弾が降り注ぐけど、でも打ちっぱなしにはしてない。
私が立ち上がるとすでにもう構えてるんだ。隙がないね。
でも!私は舞う!龍尾脚!跳び蹴りだよ!
「甘い!」
「あなたの!」
ガードしたね?じゃ、投げるね……
着地と同時に腹に膝蹴りをお返しする。そこからまた首をつかんで投げ!
「拳は!」
立ち上がろうとする頭にげんこつ!からの顎撥二連!そして、地上で昇竜拳!
「飛びたがっている!」
私も飛んで空中で二連目の昇竜拳!
「もっと広い空へ!」
落ちてきたところをもう一発昇竜拳!
「見せてあげたいんでしょ!?あの子たちに!外の世界を!」
これが神龍烈破。私はサオリちゃんの仲間らしきこの間もいた三人を指さす。
それでも立ち上がるよね。わかるよ。
「お前を倒して、トリニティを倒して!私たちのものにしてから見せてもらう!」
「させないよ。私もトリニティの皆を守りたいから」
「そこから先は拳で証明してみせろぉ!」
サオリちゃんが空中に飛び上がって回転しながら足元へ滑り込んでくる!
そこから高速の攻め!足払いからの裏拳だ!
これフーリガンコンビネーションとアクセルスピンナックルだね。
サオリちゃんのコンボはまだまだ続く。
空中に飛んで膝蹴りを顎にくらって、背中に回られて二連発のパンチ、ついでに腰に飛び蹴り。
腰への攻撃は身体全体に響くんだよこれ。すごくない?
「どうした!こんなものかぁ!」
さらに大ぶりの飛び蹴りが来たから、これを裏拳で足先をそらして対処。
そこに……さっきから思いっきり片手で溜めてた波動を……
リュウ、ナッシュ、あなたたちの力を貸して!
「波掌撃!」
これは放つんじゃなく、注ぎ込むイメージ。
ちょうど剛拳がリュウの殺意の波動を押し流したように。
ナッシュがサイコパワーを中和したように。
「これは……なんだ……?なぜ、あのときを思い出す!?答えろ聖園ミカ!私に何をした!」
「殺意の波動を私の波動で押し流したよ」
「返せ!私の力を……返せ……!」
どさ……とサオリちゃんが座り込む。殺意のバフが切れたみたいだね……
「波動はもともと殺意にも正の波動にもどっちにも転ぶもの……力はあなたの中にまだあるよ」
「そうか……」
「でも、戻るかどうかはあなた次第。行きたい方向に力は進むと思う……まだ、憎しみはある?」
「いや……わからない。恨んでいないのは嘘だ。だが……不思議だ。お前を殴ったら……すっきりした」
「そっか」
戦いは終わった。今、この場では。
少し、疲れたかな……コハルちゃんに癒されたいじゃんね……
聖園ミカ、WIN!