いずれ新しい展開を書く気になったとき再開する可能性は若干あります。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました!
私もすごく楽しかったです!
あれからまた数週間。アリウスの併合と復興は急速に進みつつある。
終戦後にシスターフッドが積極的に炊き出しをしてくれたじゃんね。
救護騎士団によるメンタルケアや栄養指導も入って……
すくなくとも、アリウスの子たちはちゃんとおいしいものを食べられるようになった。
まあ、ベアトリーチェが格闘にハマってからはちゃんと食べれてはいたらしいけど。
体制としては秤アツコって子が「アリウス派首長」になって慣れないながらもやってる。
そのへんはさすがにティーパーティー全員で手助けしたからね。
とりあえず体裁が整ったら産業復興が必要になった。
だから私は考えたよ。アリウス学区そのものをストリートファイトの聖地にするって!
仕組みはそんなに難しくなくってさ。
観光客にはそれなりの入園料もらうけど、ファイターはタダで入れて入り口でファイティングジャケットかファイティングキャップを渡されるわけ。
それでゲーム開発部製のアプリを入れてすぐにファイト相手とマッチングするんだ。
勝てばちょっとしたファイトマネーとフードスタンプがもらえるの。
それで勝ち続ければ金銀銅、マスターのランクが与えられて、ゴールド帯からは賭け試合の対象になるし、ファイトマネーもそこそこいい額もらえる。
マスター帯上位250人はホテルがタダだよ。
ファイト場所にはカメラを設置してネットで見れるしね。
なんならリングもアリウスの街中にいっぱい作ったし。
クロノスにも声をかけて専用チャンネルを作ってもらう予定だよ。
いやあ……かなり大きなお金が動いたね……経済ぶん回すのも楽しいな。
「あの、ミカさん……このアプリ名について……説明をお願いします。私は今、冷静さを欠こうとしています」
「あー……やっぱりまずかったかな、
「ミカさん!」
「でも、今のアリウスは学区関係なくいろんな子たちが共存できてるじゃんね。私が目指したかったエデン条約はこんな感じだったんだけど……」
「はぁ……それを言われると弱いですね……なら、エデン条約調印にはミカさんもパテル派の皆さんもしっかり手伝ってもらいますよ!」
「もともとそういう約束じゃんね。言ったからにはちゃんとやるよ」
ここは護身術研究部のあった「避難都市」。
今ではアリウスの子たちもそこそこいて、ちゃんと働いてる。
実際、アリウス学区の闘技場化のために建設業が盛んになったし、観光業もそこそこ潤ってる。
それでアリウスの子たちは今は軍事訓練よりもちゃんと働く方法を学んでる。
この要塞は相変わらず自然が多くていいよね。こうやって三人でお茶できる時間もできたし。
「この修道院で過ごすのもしばらく先になりそうだね。それでミカ、例の波動の調子は大丈夫なのかい?」
あの時入れられた殺意の波動はまだわずかに残っている。
でも、わずかなままだ。
だから、たぶんベアトリーチェはどこかでまだ生きてる。
相変わらず殺意の部分を吸い取ってるんだと思う。
それでも、この力に向き合わなきゃいけない。
「今ある分は鎮められてるから大丈夫だよ。セイアちゃんも予知の使い過ぎには気を付けてね」
「ああうん、それなんだけど実はいい師匠に巡り合ってね。予知から直感へとデチューンしてもらったのさ。前より負荷が低くて使い勝手がいいよ」
「そうなんですかセイアさん?!そうですか……セイアさんの健康が戻ったのならなによりです」
「ならエデン条約が終わればまた三人で遊べるね。どこ行こうか?」
「ミレニアムなんてどうだい?」
「もう、気が早いですよ……」
久しぶりに、穏やかな笑いが響く。
私もリュウのようにこの力と付き合っていこうと思う。
抑え込まず、野放しにせず、あるがままに……自分の肉体と対話していきたい。
「それでエデン条約の来賓ですが……」
ナギサちゃんの出してきた資料に私の目は釘付けになった。
ちっちゃい体形に大きな角。銀の長髪……
アビドスで出会ったあの子だ。私に波動の可能性を教えてくれた子。
思わず立ち上がっちゃったね。
「ミカさん?どうされたのですか?」
「そうだね、あえて言うなら……」
私は遠い空を眺めながら笑う。
やりかけの仕事もそのままで。
「私より強いやつに会いに行くよ☆」
この瞬間が永遠な気がした。
でもきっとそれは二度と戻らない青春ってやつなんだろうね。