ここだけレグルスがねこと一緒にいて幼馴染ちゃんも幸せな結末を迎える世界線です。よろしくおねがいします。   作:ねえ、おなまえは?

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ねこはねこぱんちも勿論出来ます。


短編 きねと災害にご注意を。よろしくお願いしません。

 

ねこです。みなさん、お元気ですか?

 

ねこたちは元気いっぱいです。

 

よろしくお願いします。

 

 

とはいえ、今のこの状況はあまり芳しくありません。

 

と、いうのも、竜車で次の街まで森林を移動していた所、周りを大型の魔獣に囲まれてしまったからです。

 

竜車の御者さんは、囲まれた時点でひぃいいぃっと悲鳴をあげて、待ってください、という声を振り切って、頭を手で守る様にして逃げ出して、それで、ぷちゅり、とあっけなく潰されてしまいました。

 

あぁ、ねこは彼を助けられたはずです、死なないで済むから安心してくださいね、という言葉は信用に足らなかったのでしょう、申し訳ない気持ちで胸がいっぱいになります。

 

 

 

さて、どうしましょう。じり、じり、とこちらの様子を窺いながら、着実に、ねこたちの命を刈り取る為にグルルルッと低く響く唸り声をあげて狙いを定めています。

 

仕方ありませんね、ので、ねこがなんとかいたします、とすばるくんたちに伝えて、みなさん終わるまで絶対に目を瞑ってください、開けてはいけませんよ、と告げます。

 

 

 

 

そして、竜車の荷台からぴょこんと降りて、すたすたと魔獣たちの丁度真ん中へ歩いて行きます。

 

ねこは、みーむ災害、つまり認識災害を起こす事が出来ます。

 

のが、今回は初めての試みをいたしましょう。

 

 

 

きねとぐりふ、きねと災害、と、いうものをみなさまはご存知でしょうか?

 

聞き馴染みが無い方もいらっしゃるでしょうから、少し簡単にご説明いたします。

 

きねとぐりふは特定のじぇすちゃーや動作をするだけで異常事態を引き起こす事が出来る、そんな能力です。

みーむ災害よりも手っ取り早く、そして、相手がこちらを認知していなくても特定の行動をするだけで異常事態を起こせます。

 

みーむ災害は言葉の分かる相手でないと通じないものもあります。

そうでは無いものもありますけれど、魔獣相手に言葉が通じるかは分かりませんし、とりあえず今回は安全を優先して、きねと災害にしてみます。

 

 

 

 

例えば、そうですね。

 

えい。

 

と、ねこがねずみを捕まえるように、地面に向けてぱしりと手を降ろします。

すると、目の前の魔獣はねこの手の動きに連動する様に上から未知の力でぐっ、ぶちゅんっと押し潰されて、見るも無惨な死骸になりました。

 

まあ、こんな具合です。

 

 

ねこの使えるきねとぐりふはいくつかあります。

 

今お見せしたものや、ねこぱんちを、えい、えいっ、と空中に繰り出す様にすると魔獣はこれまた未知の力で遥か彼方に木々を薙ぎ倒しながら吹っ飛んでいきます。

 

 

まだまだあります。

ねこが顔を洗う様に、片手で顔を、んみゃ、と擦ります。

するとほら、顔が破裂した魔獣の出来上がりです。

 

 

きねとぐりふは、みーむ災害と違ってねこがその行動をやっただけで発動します。

 

いえ、暴走しない様に勿論、普段は発動を完全に制限していますから、うっかりやってしまったとて、すばるくんたちがこうなる事はありません。

 

"きねと災害を起こします"という決定的な意思が無いと出来ない様になっています。

 

ふぇーるせーふ、安全措置ですね。

 

 

 

本来でしたら、その行動を取るだけで、相手が見ている、見ていない等、関係無く理不尽に、不条理に、不合理に発動するのですが、ねこのきねとぐりふを使ったきねと災害は変容しているので、発動していても見なければ影響を受けません。

 

だからすばるくんたちには目を瞑ってもらっていたという訳です。

 

そうやってのんびりと、ねこが獲物を弄ぶ様にきねと災害を起こし続けて、綺麗さっぱり魔獣たちは、ないないされました。

 

途中で逃げ出そうとした魔獣も、今後誰かの脅威になるといけませんから、しっかりと叩き潰します。

 

 

 

ふむふむ、良し。これで全部片付きました。

 

 

ただ、御者の方の死だけが心に突き刺さって抜けません。

 

とりあえず、魔獣の死骸と共に、ごめんなさい、と呟きながら触れて、SCP-280-JP『収縮する時空間異常』にしまっていきます。

 

 

小さな魔女の[現実改変]でもって、薙ぎ倒された木を、大きく窪んだ大地を、血で染まった地面を綺麗に整えて、ねこは竜車に、んしょ、と戻ります。

 

みなさん、目を開けて大丈夫ですよ、と声をかけて、みんなが眩しさから目を細めて、それから何事も無かったかの様に静寂を取り戻した森を見て、ねこは何でもありだね、とお褒めの言葉をいただいて、こそばゆい気持ちになって、お力になれて幸いです、怪我が無くて良かったです、とほんの少しだけ微笑みます。

 

ねこはすごいだろう、こんな事だって出来るんだ、とねこの頭をわしゃわしゃと撫でながら自慢するれぐるすに、んう、とされるがままになります。

 

 

で、どうしようか、御者居なくなっちまったしなぁ、俺一応地竜には乗れるけど上手くいくかなぁ、と途方に暮れるすばるくんに、ねこは使用人として勤めていましたから、竜車の制御も出来ます、朝飯前です、ので、安心してください。と言うと、マジで?そりゃあ助かるぜ、とすばるくんにも、ありがとう、ねこちゃん、とえみりあさんにも撫で撫でしてもらいます。

 

気持ちが良いです。

 

お〜よしよし、ねこは偉いな〜、良い子だぞ〜と言われながら、優しく撫でられて、みゃ、んみゃ、と本当の子ねこの様に喉が鳴って、ご機嫌になり、ゆるゆると尻尾が動きます。

 

みなさんが喜んでくれて何よりです、嬉しいねこです。

 

 

 

喉を鳴らすねこに、わなわなと震えながら、お前ら!あのさぁ!!僕のねこだぞ!!人の妹に何してくれているんだ!?勝手に触るな撫でるな癒されるな!!!ねこ!君もそんな所でのんびりしていないで、ほら、僕の方へおいで、こっちの方がずっとずうっと良いだろと自分の膝をとんとん、と叩きながら言われてねこは、くすり、と小さく笑います。

 

もしかして、れぐるす、ねこが取られてしまったと思ったのでしょうか、でも、大丈夫ですよ、ねこはれぐるすが1番ですからと優しく抱きしめると、ん…と黙った後、ふわふわ…と聴こえるか聴こえないか位の小声で呟いて、ねこを存分にもふもふして、撫でまわして、そしてすばるくんたちに向けてどうだ、これが家族の絆ってものさ、君たちには到底辿り着けない、本物の愛だって事!と威勢良く言って、あー、始まった始まった、といつもの様にれぐるすを半ば呆れた様に見ながらすばるくんが苦笑します。

 

 

さてさて、次の街に行きましょう、また魔獣が出るかもしれませんからね、と声をかけて、ひっつくれぐるすをそのままにして、前の席に座って地竜を撫でて、よろしくお願いします、と言います。

 

クルル、とご機嫌な様子の地竜を、手綱で走らせ始めてそういやさっきの目を瞑っている間、何が起きていたんだ?すげー音がしていたけど、というすばるくんにきねと災害について説明して、本当に何でもありだぜ、ねこは、とお褒めの言葉をかけてもらって、るんるんなねこです。

 

そんなある日の出来事のお話です。

 

 




クリエイティブ・コモンズ 表示-継承3.0ライセンス

本小説、およびイラストはCC BY-SA 3.0ライセンスの内容に従い公開させていただいております。

SCP財団
http://scp-jp.wikidot.com/

SCP-040-JP - 『ねこですよろしくおねがいします』
by Ikr_4185
http://ja.scp-wiki.net/scp-040-jp

SCP-280-JP - 縮小する時空間異常
by dr_toraya
http://ja.scp-wiki.net/scp-280-jp

SCP-239-The Witch Child『ちいさな魔女』
by Dantensen
http://scp-jp.wikidot.com/scp-239

キネトグリフについてはこちらを読むと分かりやすいですが、とても長いですから、紅茶でも飲みながらYouTubeの解説等を見るとたのしいですよ。ねこより。

SCP-1730 What Happened to Site-13『サイト-13に何が起こったか?』
by djkaktus
http://www.scp-wiki.net/scp-1730
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