TSよわよわVtuberはバズっても外には出ません ~かわいくなったら余計他人が怖くなったんだけど!~   作:あずももも

125 / 154
125話 【速報・こはねちゃんとハルナちゃんのコラボ配信】4

「やったー! こはねちゃんが私のこと好きってー!」

「そこまでは……わぷ」

 

ぼいんっ。

 

僕の視界が遮られ、目元も口元も丸ごとになにやら良い匂いと弾力とあったかさの詰まった物体に包まれる。

 

……これ、優花や如月先生の数倍はある気がする。

 

「あー、こはねちゃんの頭、ちっちゃーい。良いにおーい」

「わぷわぷ」

 

ふにょんっ、ふにょんっ。

 

やわらかさに押し込まれる感覚。

 

……あれ?

 

はるなさん、いつの間にブラジャー取ってたの?

や、だって、優花のナイトブラと同じくらい柔らかいし……。

 

【おい】

【ハルナちゃん!?】

【もしかして:事案】

【保護者が来るぞハルナお姉ちゃん!】

 

「はー……ほんと、このままこはねちゃん育てたいわ……」

「わぷ、わぷ」

 

てしてしっ。

 

どこを触ってるのか分からないけどもそれどころじゃないから手当たり次第にぺちぺち叩き、解放を要求する。

 

……耳まで塞がってるから、なにかを囁かれてるらしい内容も分かんないんだけど?

 

【こはねちゃんの頭を至近で愛でた感想……もごもご言ってるこはねちゃんのくぐもった声……ぺちぺち叩く音……  もしかして:ぱふぱふ】

 

【!?】

【!?】

【!?】

【ガタタッ】

【キマシ】

 

【ひより「      」】

 

【あっ……】

【草】

【悲報・ひより先生、まさかのNTR】

【予測不能回避不可能でかわいそう】

【まさかだよなぁ】

【おいたわしい……】

【ゆ、百合営業もとい酔っ払いだから……】

 

【ミナミ「ハルナちゃんは酔うといつも抱きついてくるから大丈夫  寝落ちされると振りほどけないからやばいけど  両脚をカニみたいにホールドしてくるからマジ危険」】

 

【ミナミちゃん!】

【情報助かる】

【飲んべえで笑い上戸で抱きつき魔なおっぱいお姉ちゃんか……】

【いいだろう?】

【いい……】

【ならばレッサーパンダの飼い主の諸君も今のうちにハルナちゃんの登録をだな】

 

成人女性――しかも背も高くてばるんばるんで、聞けば歌って踊ってのレッスンもしてるから筋肉もある人に抱きしめられた、かよわい僕はなんにも抵抗なんてできず。

 

逃げだそうともがくに連れて、次第に頭がぼんやりしてきて。

 

……そして意識が落ちる寸前に、僕は悟った。

 

あっ。

 

これが、酸欠……。

 

 

 

 

「ふーっ!」

 

「ご、ごめんってぇ」

 

「ふしゃーっ!」

 

「こはねちゃん、ごめん! だから降りてきてぇ……」

 

「や」

 

「そこをなんとか……」

 

「やっ」

 

僕は2度目に死の淵から蘇った。

 

……「こっちの僕」が死にかけてたとも言う。

 

特に病気でもないし事故に遭ったわけでもないのに、危うく僕が行こうとしてた場所へふわふわ飛んで行きかけてたんだけど?

必死で追いかけて捕まえて、とりあえずで僕の体に放り込んでからこっちに来たんだけど?

 

え、こっちの僕は男だって?

 

いや別に……環境と年齢と性別がちょっと違う程度で中身はだいたい同じ自分だから、僕の体を使われることへの違和感も羞恥心も特にないかな……。

 

そんなことより、

 

「おしゃけに酔ってウザからみしてくるはるなちゃん、きらい」

 

「ぐはーっ!」

 

そのおっぱいでこっちの僕を圧死させようとした大罪人だ。

許してはおけぬ。

 

この前、みなみちゃんが絡まれてお持ち帰りされて翌朝大惨事になってたってのを聞いたもん。

同じく何回も寝起きのおねしょを経験した仲間として、許してはおけないんだ。

 

【草】

【草】

【速報・レッサーパンダ】

【朗報・レッサーパンダ】

 

【これがこはねちゃんのレッサーパンダ状態か】

 

【かわいいよな】

【かわいい】

【わかる】

【女児の年相応の怒り方からしか得られない栄養素に感謝】

【\50000】

 

「そこ! 僕は高校生だしこっちの僕は成人してるの!」

 

【!?】

【あれ? こはねちゃん、スマホ投げっぱだしハルナちゃんの配信PCからも離れてるよな……?】

【なぁにこれぇ……】

 

【え? こはねちゃん、この前みたく超集中的なので画面の隅のコメントを読めてただけじゃなく、マジで他人のコメントとか心読めるの!?】

 

【え、じゃあオンゲーで対戦相手の思考が読めてたのって】

【ふつうに考えたらなんでもできるし黙って利用するけど、こはねちゃんは生真面目なとこあるからなぁ】

【あー、それでオンゲー封印してるのね】

【速報・こはねちゃん、なんか超能力持ってる】

 

【レッサーパンダって心読んでくるのか……こわ……いや、怖くはないな……】

 

【草】

【完全に感覚がペットのそれで草】

 

「ぐへへへこはねちゃん、お酒注いだげるから降りてきて……」

「ダメな大人のダメな酔い方、止めなよ? はるなちゃん……」

 

【草】

【ハルナちゃん! レッサーパンダから本気で哀れまれているぞハルナちゃん!】

【ぐうの音も言えない正論で草】

【幼女>>>>成人女性のインパクトよ】

【こはねちゃんの残念そうな声が脳に染み渡る】

 

【脳が……レッサーパンダになる……】

 

【かわいくなりそう】

【脳みそだけかわいくなっても肉体がなぁ……】

【草】

【なぁにこれぇ……】

【知らないのか? レッサーパンダこはねちゃんだぞ】

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。